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以前の「ひとこと」 : 2016年4月後半



4月16日(土) ピーブロック:四面体群構造

 ピーブロックのご紹介の続きです。背の低い六角柱を4つ作って繋いで正四面体の対称性を持つかたちを作ってみました。

図 1 図 2 図 3

 けっこう気に入ったかたちです。崩さずに飾ってあります。

 基本になっているのは図4,5のような六角柱です。 

図 4 図 5

 かたちは一意には定まらないので、微調整が必要です。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 4月17日(日)の夕方に、4/16〜4/22の1週間分の更新をしています。
 九州の大きな地震にただただ驚いています。日本には安全な地域はないのだなと改めて思いました。被害がこれ以上拡大しませんように、と祈る気持ちです。






4月17日(日) ピーブロック:ボール

 以前、カーペンターブロックの正方形パーツ10個で作ったボールと同じ構造を、ピーブロックでも作ってみました。

図 1 図 2 図 3

 正方形パーツは白、ジョイントは緑を使いました。ジョイントは12個必要です。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 他にもピーブロックの多面体構造の試作品がいくつもありますが、今週ご紹介するのはここまでにします。次回更新で、またいくつかご紹介します。






4月18日(月) 不思議おもしろ幾何学事典:ローター図形

 「不思議おもしろ幾何学事典」D.Wells, 朝倉書店 という本を図書館で借りました。とても面白いトピックスが満載のすばらしい本です。今まで知らなかったのは不覚でした。

図 1

 とりあえず一つ、この本に載っていた話をgifアニメーションにしてみました。「ローター図形」というものです。2つの円弧に囲まれた図形が、正三角形の内部に常に接しながら回転できるというものです。ルーローの三角形が正方形の内部に接しながら回転できるというものがありますが、これを1つずつ頂点の数を減らした状態になっています。

図 2

 もうちょっと途中の図を細かく用意すればよかったのですが、この図でも雰囲気はわかると思います。

<おまけのひとこと>
 この本は安曇野市中央図書館というところで借りたのですが、設備が素晴らしかったです。他にもいろいろ面白そうな本を借りました。貸出カードを作っていただくのにちょっと手間取ってしまいました。親切に対応いただいた窓口の方に感謝しています。






4月19日(火) 隙間のある敷き詰め:正五角形

 「不思議おもしろ幾何学事典」からのトピックスの2回目です。正五角形は、隙間なく平面を埋め尽くすことはできません。ではその隙間を小さくするにはどんなパターンが考えられるでしょうか?

図 1

 例えば、こんな並べ方があります。

 以前、コースターになっている製品で、こんなパターンのものがあるというのをご紹介したことがありました。

再掲図

 今回知ったのはこんなパターンです。

図 2

 きれいなパターンだと思います。

<おまけのひとこと>
 図2のパターン、後で何も見ずに自分で再現してみようとすると、意外と戸惑いました。私は、パッと見て3つ組の正五角形の向きが上下逆のものが半分あるような先入観を持ってしまいました。






4月20日(水) 必ず同じ面が下になって安定する凸多面体

 同じく、「不思議おもしろ幾何学事典」より。中身が均質な凸多面体で、平面上に転がらずに安定する姿勢が1つしかないようなものはあるでしょうか?という問題がありました。

 「おきあがりこぼし」という玩具があります。これは、どんな姿勢にしてもかならず正立するというおもちゃですが、重心が極めて偏っていることで実現されています。今回の問題では、密度は均一で内部に空間はないという前提ですから、「おきあがりこぼし」のような作り方はできません。

 「凸」多面体という条件を外せば、内部が空洞で重心が極めて低い、まさに「おきあがりこぼし」のような構造を作ることはできます。図1に示したのは、正八面体のような構造を基本に、上下の頂点を切り落として、内部を空洞にしたモデルです。図の左側が見取り図、右側は断面図のイメージです。

図 1

 上の頂点を斜めに切り落とすことで、逆さになっても安定しません。そのほかの面を下にしても、重心がその面の上に来ないため転がってしまいます。唯一、底面だけが安定します。

 同じことが内部が均質な凸多面体で実現できるでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 この問題の答は次回の更新で紹介します。






4月21日(木) C-Deck ピアノ版

 妻のお供で楽器屋さんに行ったときに、C-Deck(シーデッキ)ピアノ版という製品を見つけて買ってきました。

図 1

 島村楽器から出ている製品です。こちらに、ギター版の紹介が出ていました。

 1枚のカードに8小節分の和声進行が書かれていて、それを組み合わせることで曲がつくれる、というものです。ピアノで和声だけを適当に弾いているだけで楽しいです。古楽の数字付和声みたいです。

 なかなか楽しいです。買ってよかったと思いました。

<おまけのひとこと>
 組み合わせで曲を作る、というと、モーツァルトの「音楽のサイコロ遊び」を思い出します。






4月22日(金) 立原道造のヒヤシンス・ハウス

 久しぶりに本屋さんで雑誌を買いました。「日経おとなのOFF 2016年5月号」です。いろいろ面白い記事があったのですが、「詩人が夢見た5坪の週末住宅(034p)」というページが目に留まりました。

図 1

 この記事の「詩人」というのは立原道造のことです。立原道造は24歳で亡くなっていますが、建築家としても著名だったということは恥ずかしながら知りませんでした。東京帝国大学の建築学科出身で、在学中に建築の奨励賞である辰野金吾賞を3度受賞しているのだそうです。

 その立原道造がデザインしたヒヤシンス・ハウス(リンクはGoogleのイメージ検索です)というのが2004年に実際に建てられたのだそうです。こちらに「ヒアシンスハウスの会」というページがありました。

 一度行ってみたいと思いました。

<おまけのひとこと>
 今は雑誌が売れない時代になってしまって、雑誌を作っている人も大変だなあと思います。






4月23日(土) ピーブロック:四角柱の連続

 ピーブロックのご紹介の続きです。四角柱を作って繋いでみました。

図 1
図 2

 この基本単位をいろいろ組み合わせてみました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 4月24日(日)の夕方に、4/24〜4/28の6日分の更新をしています。
 4月21日(木)は、東京に日帰り出張でした。週の中でたまたま一日だけ天気が悪い日で、ちょっと大変でした。
 4月23日(土)は、午前中に久々にアンサンブルの練習をしました。






4月24日(日) ピーブロック:基本単位による「らせん」

 四角柱構造の組み合わせ方はいろいろ考えられます。「らせん」を作ってみました。

図 1

 gifアニメーションにしてみました。らせん構造がわかるでしょうか?

図 2

 使う色を増やして、もう少し「らせん」らしく見えるようにしてみました。

図 3

 図2と図3は同じものを視点をちょっと変えて撮った写真です。しっかりと安定したかたちができます。面白いです。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 他の構造はまた次の更新でご紹介します。このブロック、楽しいです。
 精度が高くて高品質で、でも、(おそらく)なかなか全国に知られていなくて、このブロックでどんな魅力的な造形ができるのかが伝わっていなくて…ということなのだと思います。






4月25日(月) 「整数とあそぼう」

 先日図書館で借りた本の一冊に「整数と遊ぼう」一松信, 朝倉書店があります。

図 1

 二乗数の話、割り切れるかどうかの判定の話、循環小数の話など、とても面白いです。まず最初に、二桁の数の二乗の表が出てきます(図2)。ちょっと大きいですが、図として載せました。

図 2

 この表はまず並びが工夫されています。「牛耕式」といって、行ったり来たりする並びです(図3)。

図 3

 折り返しの25,50,75は2度ずつ書かれています。

 こうすることで、この表を横一列に見ると、同じ行の二乗数の下二桁が同じ数字になっていることがわかります。これは文字式で計算してみると簡単に証明できます。

 また、表の赤文字で書いたのは同じ行の2つの二乗数の差です。とても規則的に並んでいることがわかります。ですから、25までの二乗数を記憶すれば、あとは暗算で二桁の二乗数を計算できるようになります。

<おまけのひとこと>
 いまさら二桁の数の二乗が暗算で計算できても特に意味はないですが、なんとなく楽しくて覚えてしまいました。二桁の数どうしの掛け算の暗算のトレーニングなんて何の役にも立ちませんが、スポーツや音楽をやる人の基礎トレーニングのようなものかなと思っています。






4月26日(火) 「整数であそぼう」:小ネタ

 同じ本に載っていた小ネタです。円周率πの4乗と5乗を加えたものと、自然対数eの6乗は、極めて近い数値になるのだそうです。

図 1

 特に深遠な意味があるというわけではなくて、たんなる偶然ですが、面白いです。Excelや関数電卓のちょっとした練習問題になるのではないかなあと思います。

<おまけのひとこと>
 こういう何の役にも立たないようなちょっとしたトピックスが大好きです。






4月27日(水) 「オイラー入門」

 これも先日図書館で借りた一冊なのですが、「オイラー入門」W.ダンハム、丸善出版を読みました。とても面白い本でした。2004年に出版されているようで、webで検索すると2007年くらいの感想文をいくつも見かけました。

図 1

 すべての章は「1.プロローグ」「2.オイラー登場」「3.エピローグ」という構成になっていて、そのテーマの背景、オイラーの功績、そのテーマのその後の発展、が語られています。引用したくなるようなすばらしい解説がたくさんあるのですが、あえて小ネタをピックアップします。

 6章の「オイラーと代数」で、代数学の基本定理に至る話の中で、「どんな実係数多項式も実係数の1次式もしくは実係数の2次式の積で書ける」という予想の話が出てきます。ニコラウス・ベルヌーイ(1687-1759)は上記の予想の反例を見つけた、と発表したのだそうです。それが次の式です。

 なんとオイラーは上記の式を次のように実係数の2つの2次式の積に分解してみせたのだそうです。

 思わずこの式を展開して確かめてしまいました。確かに正しいです。すごいです。

<おまけのひとこと>
 この式を展開するという問題、高校生向きにどうでしょうか?






4月28日(木) 大門稲荷神社の高辻土俵

 自宅から実家に行くときに通る道沿いに、とても高さのある土俵があります。もう30年近く、おそらく1,000回以上その前を通っているのですが、機会がなくて車を止めて見に行ったことはありませんでした。先日、意を決して車を止めて写真を撮ってみました。

図 1
図 2
図 3

 高さは3メートルくらいあります。調べてみると「日本三辻」の1つなのだそうです。

<おまけのひとこと>
 連休、楽しみです。






4月29日(金) ビーズの指輪(その1)

 妻が、ずっとはめている結婚指輪が抜けなくなりそうで怖いと言って、最近は外しているのですが、この機会に何かシンプルな指輪を探そうかなというので、休日に一緒にお店を回ってみました。

 結論からすると、なかなか気に入ったものはなかったのですが、「いっそあなたにビーズで指輪を作ってもらおうかしら(笑)」と言うので、真に受けて簡単な指輪を作ってみました。

図 1

 昔、ビーズで多面体構造をたくさん作っていたときの材料が残っているので、それを使って作りました。おもちゃみたいです。小学生の工作みたいになってしまいました。うーむ。

<おまけのひとこと>
 5月5日(木)の夕方に、4/29〜5/7の9日分の更新をしています。
 連休後半は妻は実家に帰っているのですが、この指輪を持って行ってくれました。何か気に入った指輪があったら買うことを勧めましたが、さてどうなることやら。
 ちなみに、写真のリングスタンドも即席で作りました。






4月30日(土) ビーズの指輪(その2)

 昨日の写真は最初に作ったものですが、実は最初に思い付いたのは下のデザインのものでした。

図 1

図 2

 かたちが安定しません。三角形で構成したほうがよかったかなと思いました。(そういう問題ではないような…)

 久々にビーズ細工をしたのですが、昔と比べると、細かい作業が難しくなっていました。特に目が厳しいです。

<おまけのひとこと>
 4月29日(金)は、私の勤務先の事業所はカレンダー通りお休みだったのですが、自宅近くの事業所はお祭りの関係で出勤日でした。用事があって自宅近くの事業所に昼過ぎに行ったのですが、思いがけず時間がかかってしまいました。予定ではすぐに帰れるつもりだったのに、夕方になってしまいました。






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