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以前の「ひとこと」 : 2015年12月前半



12月1日(火) ペーパークラフトの家(その4)

 11/28の更新からご紹介している14 House Paper Model Free Downloadからダウンロードした作品、これまでに3つ掲載しましたが、5種類作ったところで集合写真を撮ってみたのでご紹介します。

図 1

 とりあえず各家の壁の面を平行に並べてみました。左奥と右奥の2つのモデルはまだ個別にはご紹介していないものです。

図 2

 半円状に並べてみました。この視点から見ると、図2の一番左の横長の家の長さが、右端の小さな家と同じくらいに見えます。

図 3

 先日ご紹介した、折り紙で作ったモミの木と並べてみました。悪くないスケール感だと思います。

図 4

 1本の木のまわりを5軒の家が取り囲むように並べてみました。窓がくりぬかれていることで、明るさや光の加減が変わるのがいいです。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 (更新しているのは11/28(土)ですが)12月です。この白い家たちとモミの木を玄関に飾ろうか、という話をしています。こうして写真に撮ってみると、あんまりクリスマスっぽくないような気もしますが。






12月2日(水) 「どれが一番美しいか」

 先日買ってきた本の中に、D.Wellsの“Which is the most beautiful?”Math. Intelligencer10(1988)30-31. という論文が紹介されていました。数学者に24の定理を示し、それらの「美しさ」を10段階で採点してもらうアンケートを行って、その結果を集計したのだそうです。(正確には、上記の論文で問いを発して、2年後の“Are these the most beautiful?” Math. Intelligencer12(1990)37-41. で結果を公表したそうです。)

 そのベスト10を書いてみました。(すみません、数式等もあるため、全部画像です)

 こちらにも同じ内容がまとめられています。

 どの項目についても、レベルの高くないアマチュア数学愛好家の私でも、いろいろ語りたくなります。

<おまけのひとこと>
 何かのときのネタにしようと思って、今回は「いろいろ語りたくな」ったことについては書かないことにしました。






12月3日(木) ペーパークラフトの家(その5)

 1回だけ別の話題をはさみましたが、白い家シリーズの4つ目です。(集合写真のときもカウントしているので、「その5」ですがモデルの紹介は4軒目になります。)

図 1

 裏返して組んでいるのですが、窓を切り抜いているため、内部が見えます。そのため「のりしろ」の部分にかかれた文字が見えてしまっています。

図 2

 2つの基本構造を連結したかたちになっています。1つしか見えていませんが、どちらにもドアがあります。この構造の住宅ならば、手前の平屋の部分が居間と客間、奥の二階建ての部分の1階が台所とか水回りで、2階が家族の寝室かなあなどと思っています。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 予定では12月3日(木)は横浜の国際画像機器展に行きたいと思っています。






12月4日(金) ペーパークラフトの家(その6)

 「白い家」のシリーズ、いったん最終回です。初めて切妻でない屋根(寄棟)が出てきました。

図 1

 かぎ型の建物です。中央部分だけ2階建てです。

図 2

 中庭側から見たところです。図2の左側の袖の建物は切妻屋根が非対称で、中庭側のほうが狭いです。

図 3

 図2と反対側から見たところです。この建物のドアは中庭側にしかありません。

 例えば四角い敷地があったとして、2辺が道路に接しているとします。自分がこの「かぎ型」の家を建てるとしたら、図3の面が道路に面するようにして、中庭側をプライベートな空間にしたいなあと思います。その場合、中庭側が南向きがいいです。道路が東西南北に直交しているとすると、交差点の南西側の角がいいなあと思います。そうすれば大きな切妻の平屋部分(図1の手前側)が南になって、中庭にはお昼から午後の日差しがたっぷりあたりそうです。ただ、この配置だと道路側は家の日陰になるので、仮に雪が積もる地方だったら家の前の雪が溶けなくて、雪かきをした雪を積む場所もなくて大変かもしれません。

 中庭側を道路に面するようにするならば、交差点の北東側がいいなあと思います。そうすると車も置けるし、ドアの配置も問題ありません。こっちのほうが現実的かな。

<おまけのひとこと>
 予定では12月4日(金)は有明の国際ロボット展に行く計画です。






12月5日(土) Geomagic Squares(その1)

 12月3日、4日と横浜、東京方面に出張した帰りに、新宿の紀伊国屋書店に寄って本を買ってきました。

図 1

 "Professor Stewart's Casebook of Mathematical Mysteries" (Ian Stewart:2014)という本です。表紙のデザインが素敵です。イアン・スチュワートの本は外れが少ないのですが、店頭で手に取ってみて気に入ったので、購入して帰りの特急の中でざっと眺めました。

 面白いトピックスがたくさんあったのですが、最初に「これは面白い!」と感心したのが Lee Sallows の Geomagic Squares でした。Geomagic Squares というのは、日本語にすると「幾何魔方陣」と言えばいいでしょうか。よく知られている魔方陣として、図2のように数字が3×3の9マスに1つずつ入れられていて、タテヨコ斜めの3マスの数字を足した値が全部同じになっているものがあります。

図 2

 幾何魔方陣(Geomagic Squares)というのは、魔方陣のマスに入っているのが数字ではなくて図形で、タテヨコ斜めの図形を組み合わせて合同なかたちができる、というものです。考案者のLee Sallows氏のGeomagic Squaresのサイトには、解説と様々な例が出ていて、それを見るだけでもとても面白いです。

 上記のページにも出ている例ですが、そちらを見る前に、ぜひ考えてみていただきたい簡単な問題があります。

図 3

 各マスに入っているのは、図2の魔方陣の数字と同じ面積のポリオミノ(正方形を連結したかたち)です。縦3列、横3列、斜め(対角線)2列の8つの組み合わせについて、3×5の長方形ができることをご確認ください。慣れた方なら頭の中だけで解けると思います。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 12月5日(土)の夜に、12/5〜12/11の一週間分を更新しています。






12月6日(日) Geomagic Squares(その2)

 幾何魔方陣のご紹介の2回目です。昨日はわかりやすい長方形の例をご紹介しましたが、美しいと思ったのは正方形の例です。(イアン・スチュワート氏の本でも最初に紹介されていたのはこの正方形の例でした。)

図 1

 このような9つの図形で、はやりタテヨコ斜めの8組の3つ組それぞれで、すべて正方形ができるのです。感動的です。例として、1段目と3段目を横に組み合わせたときにできる正方形を図2に載せておきます。パーツの向きが変わらないので、色を手がかりに図1と見比べてみてください。

図 2

 いかがでしょうか。そのほかの6つの組についてもぜひ考えてみてください。ちなみにこの幾何魔方陣では、面積比は図3のようになっています。面積の数値が0.5刻みになっているのは、単位正方形を1としているためです。3つのパーツを組むことで6×6=36の大きな正方形が構成されます。

図 3

 ぜひ、Geomagic SquaresのサイトのGalleryをご覧ください。とても面白いです。ひとつひとつコメントしていたらきりがないですが、No.33のペントミノは感心しました。No.61の立体版、9つのパーツを3つずつ組んで、3つの立方体を作って下さいというパズルにしたら面白そうだなと思いました。アーテックブロックでやってみようかな。

<おまけのひとこと>
 12月3日(木)は出張で横浜に行きました。八王子まではほぼ定刻通りでした。八王子から横浜線に乗り換える予定だったのですが、前夜の工事で架線をいためてしまったのだそうで(工事のミスですね)、復旧が11時くらいになるという車内放送があったため、新宿まで行くことにしました。ところがこの日は吉祥寺での人身事故や、埼京線内での車両点検、その後遅延した列車で急病人が出た等のトラブルが続いて、新宿に着いたのは1時間くらい遅延していました。(つづく)






12月7日(月) ICEBERG(氷山)

 最近、対称性が低い立体形状も面白いなあと思うようになってきています。ずいぶん昔からペーパーモデルの型紙を公開して下さっているICEBERG PAPERMODELというサイトがあるのですが、そこに ICEBERG POSTCARDS というjpegファイルがあるので、これをダウンロードして、A4の用紙いっぱいに拡大して印刷して、切り抜いて組み立ててみました。

図 1

図 2

図 3

 すきまができてしまったりして、あまりきれいにできませんでした。

 このサイトには、エッシャーの滝(Escher waterfall)の型紙もあるのです。2001年ころ、この型紙をダウンロードして作ってみようと思ったのですが、できませんでした。不可能な形状なので、作ろうとしてもできないジョーク型紙なのかと思ってしまいました。最近見てみたら、赤いはさみのマークと赤い線が引かれています。なるほどと思いました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 12月3日(木)に出張したのですが、翌日が有明のビッグサイトに行く計画だったので、新木場に泊まりました。宿を探したのが遅かったので、近くが取れなかったのです。五反田とか恵比寿とかにしようかとも思いましたが、逆方向なら近くがあるかなと思ったのです。探したら、BumB(ぶんぶ)東京スポーツ文化館というところが予約できました。ここは夢の島公園の中にある都の施設で、新木場からけっこう歩きました。
 チェックインできたのは夜8時くらいだったのですが、途中でちょっと間違った方向に歩いてしまいました。駅前のコンビニで飲み物とかを買って荷物が多かったので大変でした。施設には汗だくになって到着しました。東京は暖かいですね。
 シングルルームを予約していたのですが、施設の側の都合で、最上階(4階)のベッドが5つある部屋を使ってくださいと言われました。思いがけず広い部屋でゆっくり休ませていただきました。公園の中なのでとても静かで落ち着けました。






12月8日(火) Zeewolde house

 ICEBERG PAPERMODELのサイトからもう1つ、Zeewolde house を組み立ててみました。

図 1

図 2

図 3

図 4

 パーツはたった4つですので、決して大変ではありません。これはpdfファイルで提供されているのですが、画面に表示しておいて、画面を画像としてキャプチャして、画像のコントラストを下げて印刷して、窓を切り抜いて作りました。

 写真だとこのかたちの面白さがどのくらい伝わるかなあと思います。検索してみると、Zeewolde house というのは特別な1軒の建物を表す名前ではないようで、このペーパーモデルの元になった建物の情報は見つけることができませんでした。

<おまけのひとこと>
 最近また急に皮膚がかゆいのが悪化していて、ちょっと困っています。






12月9日(水) 五角形による十二面体(その1)

 正十二面体ではなくて、少し形が変わった五角形を使った十二面体を作ってみました。五角形の5つの辺のうち、1辺だけを少し長くしています。

図 1 図 2
図 3 図 4

 図1が一般的な視点からみたところ、図2が短い3辺が集まる頂点から見たところです。図2では3回回転対称性は残っていますが、この頂点を通る面での鏡像対称性は失われています。

 図3は長い辺を見下ろしたところ、図4は1つの面を法線方向から見たところです。正十二面体ではないことがわかると思います。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 このかたち、フレームモデルを作ってみたくなりました。今週の更新が終わったら久しぶりにフレームモデルを設計してみようかと思います。 通常の正十二面体をどのように変形しているのかのCGも作ってみようと思います。






12月10日(木) 五角形による十二面体(その2)

 もう1つ、今度は2種類の5角形を6枚ずつ使った細長い十二面体です。

図 1

 比較的「まるい」面が3面集まる面が上下にあって、それを側面の細長い五角形がつないでいる構造です。このように斜めに立てることができて、それがかっこいいです。

図 2

 3回回転対称性のある視点から見ています。これは昨日のものと違って、鏡像対称性もあります。この視点からだけ見ると、普通の正十二面体に見えないこともありません。(でもよく見ると違うことがわかりますが)

図 3

 細長い面を床に接して置くと、あんまりおもしろくありません。

<おまけのひとこと>
 これもフレームモデルを作るとかたちがわかりやすいですが、これはまあ作らなくてもいいかなと思いました。このかたちは菱形十二面体からの変形とみなすこともできます。その変化もCG化してみたいです。






12月11日(金) 五角形による十二面体2つ

 2つの十二面体を並べてみました。

図 1

図 2

 ちょっと工作が雑ですが、並べてみるとまた面白いです。

<おまけのひとこと>
 ここ1ヶ月以上、楽器にさわれていません。時間と気持ちに余裕がない感じです。今年もあと1ヵ月を切りました。週末ごとに更新をしているので、あと3回です。






12月12日(土) エッシャーの「滝」のペーパーモデル

 ICEBERG PAPERMODELのサイトで公開されている、エッシャーの「滝」を作ってみました。

図 1

 それっぽく見えるでしょうか。こちらこちらにもう少しだけ大きな写真を置いておきます。これをご覧いただくとどうなっているのかすぐにわかると思います。

<おまけのひとこと>
 12月12日(土)に12/12〜12/18の一週間分を更新しています。更新が終わったら、平日に書けなかったメールの御返事を書きたいと思っています。(いつも返信が遅くて申し訳ありません。)






12月13日(日) 五角形による十二面体のCG

 先日、正五角形からちょっと変形した五角形による十二面体のペーパーモデルをご紹介しました。これをCGにしてみました。

図 1

 立方体を用意して、面を半分に分ける線を通る平面で1つの稜を図1のようにだんだん削ってゆくことを考えます。これを12の稜全部に同時に行うとどうなるかというと、下の図2のようになります。

図 2

 このように、断面の五角形がどんどん形を変えて小さくなってゆきます。途中で正五角形になった状態(アニメーションはそこでちょっと止めているところ)が正十二面体です。45°まで削ると、菱形十二面体が現れます。先日ご紹介したのは、正十二面体に至る途中の段階のものでした。

<おまけのひとこと>
 こういうCGを作って眺めていると楽しいです。






12月14日(月) 十二面体のフレームモデル

 昨日CGでご紹介したかたち、構造が理解しやすいフレームモデル(稜モデル)を作ってみることにしました。まずは型紙を設計します。

図 1

 図1を6枚で組みます。

図 2

 印刷して折り筋をつけて、切り取って折り線を入れたところです(図2)。

図 3

 完成したモデルです(図3左)。先週ご紹介したペーパーモデルとだいたい同じ向きに並べてみました。同じA4サイズの用紙から作っているのですが、フレームモデルのほうがちょっと大きくなりました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 大学4年生の娘から、卒論を無事提出したという連絡がありました。よかった。






12月15日(火) 十二面体のフレームモデル(その2)

 完成した模型の写真を撮りました。

図 1

図 2

図 3

 図1が頂点方向、図2が稜の方向、図3が面の方向から見たところです。作って満足しました。

<おまけのひとこと>
 久しぶりのフレームモデルで、設計のかんどころを忘れていました。昔の設計データを眺めて考え直しました。






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