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以前の「ひとこと」 : 2010年8月前半



8月1日(日) 「風が強く吹いている」

 昨日、東京に往復する列車の中で、三浦しをん「風が強く吹いている」という駅伝の小説を読みました。非常に面白かったです。

 スタート前の緊張のところとか、演奏前の自分と重なって共感しました。逆に落ち着くことができました。

<おまけのひとこと>
 行きがけに東急ハンズに寄って、ペンのインクをたくさん買いました。






8月2日(月) ゲーム

 お店のワゴンセールで、前から気になっていたゲームが半額になっていたので、買ってきて息子と遊びました。

図 1

 解説を書こうと思ったのですが時間がないのでまた明日。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 娘が全国高総文祭みやざき2010というところに行っています。楽しんできてくれるといいなと思っています。






8月3日(火) フレームイット

 昨日ご紹介したのは、2005年にタカラ(当時)から発売されていた、そろえてたおせ フレームイット!という二人用ゲームです。

 それぞれ、カラータイルが青・紫・緑・黄・橙・桃の6色×4枚あります。この24枚を5×5の中に適当に並べます。1マス空きますので、15パズルのようにタイルをスライドさせて、パターンを変えてゆくことができます。

 それぞれ、小さなプラケースを持ちます。中には小さな立方体が9個入っています。それぞれの立方体は、6色のカラータイルと同じ色6色で各面が塗り分けられています。このプラケースを振ってやると、9個の立方体が動いて、面の色が変わります。

図 1

 それぞれがこのプラケースを振って、相手が作るべきゴールのパターンを作ります。そして、「よーい、どん」でこのプラケースを交換してプレイを開始します。プラケースを受け取った後で、ケースを回して向きを変えてもかまいません。

 カラータイルは同じ色が4枚しかありませんから、ゴールのパターンも同色は最大4つまでしかありません。もしも同じ色を5つ以上のパターンを相手に渡してしまったら、その場で負けです。

 プレイするステージは5×5ですが、その内側の3×3がゴールのパターンになります。周囲の色はなんでもかまいません。

 完成したら中央に立っている「フレーム」を手前に倒すと、中央の3×3だけが見えます。

図 2

 これ、非常に面白いです。中学生の息子に、最初は圧勝だったのですが、1時間もたたないうちにだんだん勝てなくなってきました。

<おまけのひとこと>
 昨日、三浦しをん「風が強く吹いている」という本を、間違って 三浦しおん「強い風が吹いている」と紹介してしまいました。大変失礼しました。






8月4日(水) petit1

 万年筆屋さんのパイロットから出ているペチットワンというペンが気に入って使っています。

 今まで、何本も失くしているのですが、手元には7〜8色のペンがあります。一番稼働率が高いのがクリアブルーのペンで、交換用カートリッジインキ(3個入り100円)も10個近く買っています。

 発売当初は私の住んでいる田舎でも、文房具を置いているようなちょっと大きなお店でも買えたのですが、いまやほとんど見かけません。通販で買えばいいのはわかっているのですが、出張などでお店で見かけると買うようにしています。

 先週末、東京に行ったときに新宿の東急ハンズで手持ちのペンの色のカートリッジを買い占めてきました。

図 1

 これでしばらくは大丈夫そうです。(前回カートリッジインキをたくさん買ったのは、2年前に京都に出張に行ったときでした。)

<おまけのひとこと>
 昨夜はだいぶ涼しくて、明け方、寒くて目が覚めました。(もちろん窓は閉めています。)もうすぐ立秋、暑いのもあとわずかかなあと思っています。






8月5日(木) 1/x^n + 1/y^n = 1/z^n

 数学セミナーに、年に2回ほど、「読者のノートより」というコーナーがあって、ちょっとした発見や定理のようなものが紹介されます。その中にこんなものがありました。


定理:3以上の自然数nに対して

となる自然数 x,y,zは存在しない。

郡山市・五十嵐真人・22歳

 この証明と、n=1,n=2のときの解の例をちょっと考えてみると面白いです。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 今日は息子の誕生日です。






8月6日(金) 1/x^n + 1/y^n = 1/z^n (その2)

 昨日の、

式 1

 nが3以上だと、この式を満たす自然数解x,y,zは存在しない、という話ですが、n=1のときを考えてみます。

 多分、すぐに思いつくのはこれだと思います。

式 2

 それでは、n=2のときはどうでしょう?

式 3

 本来の[式1]からは離れますが、私は[式2]の 1/6+1/3=1/2 を見て、連想したのはこの式です。

式 4

 とすると次は 1/496+・・・=1/2 ですね。

<おまけのひとこと>
 蛇足かもしれませんが、補足しておくと、ヒントは「完全数」です。 ちなみに、与えられた真分数を分子が1の全て異なる分数の和で表すのを「エジプト分数」と言います。






8月7日(土) サマーウォーズ

 まる1週間、更新をお休みしてしまいました。お盆休み中の分をまとめて更新します。ほとんどが単なる日記風の内容か音楽の話で、数学とかパズルとか多面体とかの内容はお盆休み明けにしたいと思います。すみません。

 私の出身の長野県上田市が舞台となっているアニメ映画の「サマーウォーズ」を子供たちが見ていたので、珍しく一緒に見ました。私にはとても懐かしい、古い広い本家の旧家に親戚が集まって…というシーン、気が付いたら自分の子供たちは経験がないのだなと思いました。

<おまけのひとこと>
 立秋を過ぎて、朝夕はだいぶ肌寒く感じるようになってきました。とはいえ昼間は暑いですが。






8月8日(日) 

 今日は私の誕生日でした。家族からこんなプレゼントをもらいました。

写真 1

 生ビールのハンカチ。ちょっと会社に持っていくのは恥ずかしいかな…。でも嬉しいです。 だいぶいたんできていた小銭入れ。 それからトロンボーンのネクタイピン。昔、ホルンのネクタイピンを持っていたのですが、失くしてしまいました。先日、歌曲の伴奏をやった後の「お疲れ様」のお茶会のときにそんな話をしたのですが、それを覚えてくれていたようでした。

写真 2

 実はトロンボーンも(実物の楽器を)持っているのですが、はるか昔にマウスピースだけちょっと人に貸してそのままになっていて、マウスピースが無くて吹けないのです。吹く場所も吹きたい曲もすぐには用意できないですし、マウスピースも安いものでも買うと数千円からかかるので、そのままになっています。楽器もかわいそうなのですが。

<おまけのひとこと>
 最近は音楽は古楽にのめりこんでいて、ピアノ以外のモダン楽器を演奏することは当分なさそうです。






8月9日(月) 数字付き和声の話(その1)

 7月17日に、こんなコラールの伴奏を練習しているという話を書きました。

図 1

図 2

 結局当日は指定のテンポが思ったより速くてリハーサルのときにぼろぼろで、かなりゆっくりめにしてもらったのですが、それでも安全のため、和声を入れるのを諦めました。

 数字付き低音というのは、古楽の時代の音楽の和声進行を記述する記譜法です。今で言うコードネームのようなものです。この時代の音楽では、通奏低音というのが、曲の和声構造を下から支えて築く重要な役割を持っているのですが、図1、図2にあるような、バスの旋律線に対して、ところどころに数字や記号が書かれていて、それがどんな和音を鳴らすべきか、どんな経過音や係留音があるかを示しています。

 古楽の鍵盤を担当していると、この譜例のような数字付き低音を弾けたらなあと思うことが多々あります。販売されているほとんどの楽譜は、「リアライズ」といって、こういったバスの旋律線+数字の表記を、通常の両手で演奏できる、ト音記号とヘ音記号の二段の大譜表の楽譜になっていますが、たとえば独奏楽器と通奏低音のためのソナタなどは、作曲家自身は独奏楽器の旋律線と、数字付きバスしか楽譜には記載しておらず、演奏時に通奏低音奏者が解釈して演奏するという形態であったそうです。

 webでフリーで公開されている膨大なファクシミリ譜やそこから起こされた現代譜では、リアライズされているものは残念ながらあまり多くありません。ファクシミリ譜はそもそも作曲家自身がそのように記譜して残しているわけですし、現代譜に起こすのは大変な作業です。数字付き低音が解釈できなければリアライズできないわけですし、解釈できる(演奏できる)人は、それをわざわざリアライゼーションされた楽譜を書くという大変面倒な作業をやる必要がないわけです。

 そういうわけで、私は今年の夏休み(御盆休み)のテーマとして、数字付き低音を勉強してみようと思いました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 数字付き低音を説明しようとすると、とても大変だということに気が付きました。






8月10日(火) 数字付き和声の話(その2):「鍵盤による数字つき和声」 R.O.モリス著

 「数字付き和声」を勉強するのに使っているテキストとして、以下の3冊をかわるがわる見ながら進めています。これを1冊ずつ紹介しようと思います。

「鍵盤による数字つき和声」  R.O.モリス著 ; 今井円治訳 (音楽之友社)
「ヘルマン・ケラー通奏低音奏法」 野村満男 訳 (全音)
「通奏低音の練習 − 歌いながら、弾きながら −」 テレマン 山田貢、須永恒雄共訳(シンフォニア)

 今日は最初の「鍵盤による数字つき和声」の内容です。この本は例題や練習問題が豊富でお勧めですが、これは絶版になってしまっているようです。全体の8割方を占める第一部として、

  • 基本の和音
  • 基本和音の第1転回(6の和音)
  • 基本和音の第2転回(46の和音)
  • 単一係留音(9-8,7-6,4-3)
  • 7の和音(基本形)
  • 7の和音の第1転回(56の和音)
  • 7の和音のその他の転回(34の和音、2の和音)
  • 強拍経過音と単一装飾
  • 長および短9度と減7
  • その他の和音(増3,増6,ナポリの6)
  • 二重・三重係留
  • 休符
  • という12節があり、それぞれに数ページが割かれて、「終止形」「反復進行」「練習曲」という3つのセクションごとに練習問題がある、という構成です。練習問題の答はありません。でも、最初の説明とリアライズされた例を見て、あとはそれに従って弾いてみるとだいたいわかります。この第1部の練習問題は、大部分が外声(右手の旋律線と左手のバス、ソプラノとバス)が与えられて、その内側に数字に従って内声2声部(アルトとテナー)を入れてゆくという練習になっています。

     この練習問題がとても面白いのです。今のところ7の和音の第2、第3転回(34の和音、2の和音)のあたりまでは弾いてみているのですが、たいへんゆっくりとしか弾けないのですが、とにかく和声進行がきれいで、弾いていて感動します。同じ旋律(ソプラノ)と低音(バス)でも、内声で定まる和音次第で曲想ががらっと変わってしまうのがとても面白いのです。

     今はまだ、本当にゆっくりなテンポのコラールをかろうじて弾くことができるくらいですけれども、1つ1つの和音を味わうように弾いていると、本当に楽しくて時間を忘れます。また、今のところ常にパズルを解くような感覚で頭をフル回転させているので(だから解釈に時間がかかって演奏速度が遅いのですが)、パズルを解く楽しみをも同時に味わっている感じです。

     例えば、初めて楽譜の読み方を習ったときには、音符の意味をいちいちルールに照らして解釈していたので、なかなか初見で演奏ができませんでした。それと同じように、今は私にとっては全く新しい記譜法である「数字付き低音」を、頭でルールを一生懸命解釈しながら読み解いて音にしているので時間がかかっているのですが、慣れることができれば、無意識に手が動くようになるのだろうな、と思います。

     お休みが終われば、また当面楽器に触れない日々が続くので、すぐに数字の解釈能力は下がってしまうのでしょうけれども、頭と手の新しい使い方の技をこつこつと学ぶのはとても楽しいです。

    (つづく)

    <おまけのひとこと>
     ちなみに、このあたりの話を解説しているページとして、楽典というサイトがありました。この中の和音の転回というページがとてもわかりやすいです。お勧めです。






    8月11日(水) 数字付き和声の話(その3):「ヘルマン・ケラー通奏低音奏法」 野村満男 訳 (全音)

     今日は「ヘルマン・ケラー通奏低音奏法」の、ごく簡単な紹介です。

     リンク先を見ていただければわかるように、この本は日本語版の初版が1976年なのですが、今でも入手が可能です。(昨日ご紹介した「鍵盤による数字つき和声」は日本語版の初版は1961年なので、それよりも新しいです。)原著は1931年に出版され、日本語版の元になった第4版は1955年のもののようです。いずれにせよ昔のテキストです。

     この本は、モリスの本が丁寧に何ページにも渡って説明している内容が、最初のほんの数ページで終わってしまっています。それぞれの和声の例はほんの数例が与えられ、「それを全ての調で弾け」という指示がされています。なかなか大変です。

     その後の多くの部分は、当時の文献からの引用や解説、それからたくさんの実例が紹介されていてとても面白いですが、それをどう弾けばいいのか、独学で学んでいるとなかなか大変だなと思います。

     この本の中で、(パズル的な意味で)特に面白かったのは、C-dur(ハ長調)から全ての調への転調の和声の例、です。1オクターブの中には12の音があり、それぞれを主音とする調が、長調・短調1つずつあるので、全部で24の調があります。(余談ですがバッハの有名な平均率クラヴィア曲集は、この全ての調を1回ずつ用いた24の前奏曲とフーガによって構成されています。第1巻と第2巻の2セットがあります。)この24の調のうちの1つを選ぶと、のこりは23の調があるわけですけれども、和声進行として自然にそれらの調に移行する例ということで、図1(長調への転調)と図2(短調への転調)が挙げられています。

    図 1

    図 2

     現在出版されている本からの引用ということで、かろうじて読めない程度の解像度と画質にしてあります。興味がある方は原本に当たってみていただきたいと思います。

     本には、「これらの転調を視奏したあと、暗譜で他調へ移調して練習するとよい。それにより、暗譜と移調の練習として大いに有効であろう。上声は淀みなく、可能な限り順次進行するよう特に注意すること。」と指示されています。これ、全部試すだけでもかなり大変です。ましてや暗譜して移調するなんて…。でも、この2ページだけであってもこの本を持っている価値があると私は思っています。

    (つづく)

    <おまけのひとこと>
     この本についても書きたいことはもっとたくさんあるのですが、またいつか。






    8月12日(木) 数字付き和声の話(その4):「通奏低音の練習 − 歌いながら、弾きながら −」

     今日は「通奏低音の練習 − 歌いながら、弾きながら −」の紹介です。(リンク先は楽天ですが、私はここから買ったわけではありません。たまたまgoogleで検索したら上位に出てきたのでリンクしました。)

     これはテレマン自身がリアライズして、さらに注釈を加えてある楽譜です。昨日までご紹介してきた2冊の教科書ではわからない部分があった、「実際にリアライズしたらどうなるのか」という点に関してとても参考になりました。なにしろ当時はバッハ以上に多作で人気のあったテレマンが自ら数字付き和声の解説をしている本ですから非常に勉強になります。

     ただし、昨日までの2冊のテキストとは異なり、系統的な説明はしていません。昨日までの本が文法のテキストだとすると、これは解説付き副読本といった位置づけになるでしょうか。

     こういった楽譜をこつこつと音にして勉強していると、時間が経つのが早いです。ただ、数字を見てぱっと手が動くようになるためには、まだまだ長い長い道のりがあるなあと思っています。

    <おまけのひとこと>
     数字付き和声というのがどんなものなのか、以前よりもだいぶ理解が進んだ気がします。それがこの御盆休みの収穫かなあと思います。






    8月13日(金) 運転免許証の更新

     今年は運転免許証の更新の年だったので、御盆休みを利用して地元の警察署に免許の更新の手続きに行ってきました。前回と前々回は交通センターまで行っていたのですが、今回は地元の警察署にしました。

     ゴールド免許なので30分で講習は終わりました。視力検査も簡単に済んでほっとしました。交通センターだと新しい免許証は即日交付だったのですが、今回は誕生日1ヵ月後以降に取りに来てくださいということでした。

    <おまけのひとこと>
     地域の免許証保有者の人数を人口から概算して考えると、一日数十人くらいは更新に来るのではないかと思います。お盆だから多いかなと思ったのですが、すいていました。午後1時過ぎに家を出て、1時15分くらいに警察署に着いて、写真もそこで撮ってもらって講習も受けて、2時前には終わりました。これもこのお休みにやらなければいけないことだったのですが、ひとつ片付いてほっとしました。






    8月14日(土) 雑貨屋さん

     近所の(といっても7〜8kmほど離れていますが)雑貨屋さんがちょっとしたバーゲンをやっているということで、行ってきました。建物が三角形のパネルを組み合わせたドームハウスなので、中に入ると面白くて壁や天井をきょろきょろしてしまいます。

    図 1

     ドームの頂上部分は三角形が5枚集まった5回対称形です。図1の写真ではナナメから撮っているのでホームベース型に見えますが、真下から見上げるとちゃんと正五角形になっています。そのまわりに明り取りの窓が5つ開いていて、それは(当然)三角形の窓なのですが、四角い白い布が日よけになっています。

     天井は5回回転対称(C5)なのに、照明の蛍光灯は正方形(C4:4回回転対称)に配置されています。さらにその内側のファンは3枚羽根で3回回転対称(C3)です。なんだか面白くて写真を撮りました。

    図 2

     お店では「蕎麦じょこ」を4つ買ってきました。全部色違いです。ざる蕎麦やそうめんなどを食べるのがまた楽しみになりました。

    <おまけのひとこと>
     我が家は麺類が好きで、よく食べます。






    8月15日(日) フルートのコンサート

     毎年聴きに行っているバロックフルートのコンサートに、今年も行きました。たいへん楽しかったのですが、今日は感想を書いている時間がもうないので、後日改めて書きたいと思います。

     最近、焼酎が好きになってよく飲んでいます。先日、栗天照という栗の焼酎をみかけて買ってきたのですが、とても気に入りました。

    <おまけのひとこと>
     8月16日、17日の「ひとこと」まで用意したかったのですが、明日にしたいと思います。






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