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以前の「ひとこと」 : 2010年8月後半





8月17日(火) 箸置き

 先日、とある雑貨屋さんに入ったとき、ちょっとおもしろい箸置きがありました。だいたいの感じをCGにしてみました。

図 1

 なんとなくこんな感じの立体です。

 店頭で、こうやって2つを組み合わせて飾られているものがありました。収納とかを考えてのことなのでしょうけれども、なんとなくとてもシンプルなパズルを見ているようで面白かったです。

図 2

 実際の箸置きは陶器で作られており、角は丸いですし、2つ重ねてもこのCGのようにぴったりとはまるわけではありませんでしたが、見ていて楽しくなりました。

 これを見ていたら、自分でも何か同じようなものを作ってみたくなりました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 別にしょっちゅう雑貨屋さんに行っているわけではありません。






8月18日(水) 展開図

 昨日の「2つ合わせて樽型」に触発されて、凸でない合同な多面体2個を組み合わせて凸多面体を作るというものを作ってみたくなりました。まずは試作ということで、「のりしろ」のある普通のペーパークラフトの手法で作ってみることにしました。

図 1

 これが展開図です。(この図には「のりしろ」はありません。)この多面体に登場する面のかたちは、正三角形と直角二等辺三角形だけです。直角二等辺三角形は、大小2つのサイズがあります。これを組み立てるとどんな立体になるでしょうか。また、その立体2つを組み合わせるとどんな立体ができるでしょうか。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 この手のものに慣れている方ならすぐにわかると思います。






8月19日(木) 展開図から組み立ててみる

 一昨日「2つ合わせて樽型」というCGを紹介しましたが、それについて、先月にも情報をいただいたF氏から、「この箸置きの形がどこかで見たことがあるとおもったら、 …(中略)…  きになってしらべたら、切り違いきゅうりという結構ポピュラーな飾りきりの技法でした。」というメールと、切り違いきゅうりの切り方を解説しているページへのリンク(こちら)も教えていただきました。本当にありがとうございます。

 なるほど、このかたちを私も居酒屋の「もろきゅう」とかで見たことがありました。私が見た箸置きは、すぐにきゅうりを連想するようなデザインではなかったのですが、でも色は緑色でした。

 自分でも切り違いきゅうりを切ってみたくなりました。

 さて、昨日の展開図に適当な「のりしろ」をつけて、2つ作ってみました。

図 1

図 2

 どんなかたちか、イメージできますか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 今朝は忙しいので写真だけです。「切り違いきゅうり」の情報、本当にありがたかったです。






8月20日(金) 「Polyhedronの日記」

 先日、Polyhedronさんという方からメールをいただきました。非常に興味深い内容で、いずれご紹介もさせていただけたらと思っているのですが、このPolyhedronさんが公開されているHatena::DiaryのPolyhedronの日記というblogが大変すばらしいのです。多面体に関する話が丁寧に系統的にまとめられていて、読んでいてとても面白いです。お勧めです。

 さて、昨日の2つの合同な立体を組み合わせてみます。

図 1

図 2

図 3

 というわけで、正八面体です。このかたち、気に入っています。

<おまけのひとこと>
 今日ははやく行かないといけません。






8月21日(土) 山梨「芸術の森公園」

 先日のお休みに、お隣の山梨県の甲府にある、「芸術の森公園」というところの県立美術館と文学館に行ってきました。

 山梨県立美術館はミレーの作品を集めていることで有名です。美術館はとても広々していて、暑い季節のためか人も少なく(建物の中はもちろんエアコンが効いていてとても快適です)、ゆっくり見ることができました。

図 1

 美術館の2Fの常設展入り口のホールです。庭がきれいに見えます。

図 2

 美術館と文学館のあいだの植え込みです。こういうかたちも面白いですね。

文学館のほうには、いろいろな展示がありましたが、宮沢賢治に強い影響を与えた(といっていいのでしょうか)友人の保阪嘉内が山梨県韮崎市出身ということで、その関係の展示もありました。

 以前、宮沢賢治の青春―“ただ一人の友”保阪嘉内をめぐってという本を非常に面白く読んだことがあって、「ああ、あの保阪嘉内って韮崎の人だったのか」と改めて思いました。

<おまけのひとこと>
 奥歯の歯茎が腫れて痛いです。夜寝るときに気になって、ちょっと困っています。朝はよくなっているのですが。虫歯と違って、氷水など冷たい水を口に含むと、痛みが和らぎます。






8月22日(日) 陸上競技大会

 ほぼ毎月なのですが、息子の出場する陸上競技大会がありました。

図 1

 市の陸上競技場は、図1のように標高805mというところにあるのですが(市役所は801mで、日本の市役所としては最も標高が高いのだそうです)、それでも、閉会式の講評で「今日は木陰の涼しいところでも日中は32℃ありました」という暑さでした。

 息子は15人中10位で、記録も自己ベストよりかなり遅いタイムでしたが、この暑さの中、走れただけでもすごいなと思いました。

<おまけのひとこと>
 しかし今年は暑いですね。






8月23日(月) 多面体の合同二分割

 先週、正八面体を凸でない合同な2つに分割する話を書きましたが、凸でない合同分割といえば、以前から作ってみたいと思っていたものをペーパーモデルで作ってみました。

図 1

 これです。

図 2

 ご覧のように合同です。

図 3

 片方を裏返してこのように重ねると、

図 4

 黄金菱形による菱形十二面体になります。

 図1,図2の立体は、黄金菱形の鋭角型・鈍角型の菱形六面体を貼り付けたかたちをしています。凸多面体ではないですが、菱形十面体です。「のりしろ」も含めた、このかたちの展開図を考えるのはちょっと楽しかったです。きれいに作るのは大変でした。

<おまけのひとこと>
 これから一ヶ月くらいはとても忙しくなります。






8月24日(火) 正四面体と正八面体による空間充填(その1)

 最近、正四面体と正八面体による空間充填の構造についてちょっと考えています。この話題については、しごと・あそびごと・ひとりごとでも模型の写真を使って以前に紹介されていましたけれども、私もまず図を描いてみるところから考え始めました。

図 1

 立方体の頂点を1つおきに結ぶと正四面体ができます。同じ立方体を2×2に積んで、その中心を座標軸の原点と考え、上下左右前後をx,y,z軸だと考えると、それぞれの軸を1だけ進んだ6つの点が正八面体の頂点になります。

 この正四面体と正八面体を図1のように4個と1個を組み合わせると、サイズが2倍の正四面体ができます。

図 2

 サイズが3倍の正四面体も、同様に積み上げてゆくことができます。「しごと・あそびごと・ひとりごと」では、サイズN倍のときの正四面体(T)と正八面体(O)の数の議論と、最終的なTとOの比率についての議論がされていますが、最終的にTとOの比率はどうなるでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 gifアニメのファイルがサイズが大きくてすみません。






8月25日(水) 正四面体と正八面体による空間充填(その2)

 昨日、正四面体(Tetrahedron:以下Tと略記)と正八面体(Octahedron:同じくOと略記)による空間充填をしたときに、この2つの個数の比率はどうなるでしょうか、という話をしました。この問題について考えるには、化学の結晶構造の面心立方格子とか体心立方格子などの単位格子の中の原子の数を数える方法が役に立ちます。

図 1

 TとOによる空間充填の「格子」ですが、昨日の図でもグレーの線で描きましたが、Tに外接する立方体を考えます。そして、その立方体からTを切り出すことをイメージしてみます。

図 2

 そうすると、図2のように、3つの面が直角二等辺三角形で1つの面が正三角形の四面体が4つ、切り出されます。正三角形の面を底面だと考えると、側面が直角二等辺三角形の、ちょっと扁平な三角錐だと考えることもできます。この、切り出された4つの扁平な三角錐は、直角を中心に8個集めると、正八面体になります(図3,図4)。

図 3

図 4

 結晶構造の単位格子の計算方法のように記述すると、単位立方体あたり、正四面体が1個、正八面体は1/8が4個なので 1/8×4 = 4/8 = 1/2 個ということになります。なので、T対Oの個数の比率は2:1となります。

 あるいは、図3,図4のように、単位立方体2つから、Tが2個、Oがちょうど1個できるので、2対1だということもできます。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 CGにしようか、見取り図(斜視図)にしようか迷ったのですが、図を描くことにしました。図を描くソフトで、頂点が方眼紙の格子に拘束される条件で図を作っているのですが、そのため図が不正確に見えると思います。それぞれの線が重複しないように格子点を選んでいるので、ちょっと苦労しています。






8月26日(木) 

 空間充填の話は図が用意できなかったのでちょっとお休みです。

 最近、庭の木が大きくなってきて、どうしようかなと思っています。

図 1 図 2

 図1が10年前の写真で、図2が今の写真です。(ちいさくてごめんなさい。)だいぶ鬱蒼としてしまいました。

<おまけのひとこと>
 今年から、今までとは全く違う技術分野の仕事をしています。こういうこと(専門が変わること)は過去にもあって、新しいことを勉強するのは楽しいのですが、時間が足りません。
 妻が知り合いから夕顔をもらって、味噌汁にしています。昨日作った味噌汁が、今朝はいたんでしまっていました。いつもはそんなことはないので、最近いかに暑いかということなのだなと思いました。






8月27日(金) 菱形多面体

 すみません、今日も忙しくて写真が1枚だけです。別宮利昭さんの見つけられた菱形多面体(やや広い意味での)だと思います。

図 1

 先日、webで別宮利昭さんについて検索をしていて見つけたドキュメントの中で、この立体の図が描かれていました。面白そうなので自分でも作ってみました。どんなかたちだかわかりますか?

<おまけのひとこと>
 いろいろと大変です…






8月28日(土) 練習

 秋のコンサートに向けて、アンサンブルの練習に行ってきました。今回は、この春から仲間入りしてくれた新しいメンバーの家に行きました。森の中の小川のほとりのログハウス風の家で、3人がそれぞれ車で行っても問題なく止められる広々した庭もあり、とても素敵なお宅でした。森からの風がとても気持ちがよくて、涼しくて快適でした。

 今年はその方のチェンバロをコンサートにお借りしようということで、楽器の寸法の確認や搬出ルートの確認も含めて見せていただきました。楽器の搬出ルートはなんとかなりそうですが、車のほうがちょっと工夫が必要そうでした。

 トラヴェルソのデュオの練習もさせていただきました。やわらかい音色のトラヴェルソのデュオは、とても気持ちがよいのです。木製の楽器が欲しくなります。またゆっくり検討してみたいと思います。

 メンバーのお一人が、「古楽をやってみると、いろいろな楽器をやりたくなるという気持ちが最近よくわかるようになってきた。自分もガンバをやってみようかな。」というようなお話をされていて、ぜひやっていただきたいなと思いました。

<おまけのひとこと>
 古楽は本当におもしろいです。






8月29日(日) 綱打ち

 私の住んでいる地域は、今年は6年ごとに行われる御柱(おんばしら)というお祭りがあります。春には諏訪大社で大々的に行われるのですが、それから秋にかけて、地域の神社で「小宮祭」(こみやさい)というのが行われます。神社や地区の規模にもよるのですが、私の住んでいる地区の小宮祭はそれなりに規模の大きなお祭りになります。

 御柱は、本番までにさまざまな準備が必要なのですが、今回は私は仕事が忙しくてほとんど失礼してしまっていました。この日曜日は「綱打ち」といって、御柱を曳く曳き綱をつくる作業があり、これは人数が多くないと大変なので都合をつけて参加してきました。「木造り」といって、柱に「めどでこ」をとりつける作業も並行して行われたのですが、こちらは大工さんなど木を扱う専門家が担当するので、「その他大勢」の人手が要る作業のほうに参加しました。

 「御柱・綱打ち」で検索すると、こちらのページがみつかりました。豊富な写真で手順がよくわかります。

 春の諏訪大社の本宮(ほんみや:地区の小宮に対してこう呼びます)の御柱は4月の最初からなので、その準備はまだ寒い時期に行われますが、小宮のほうは初夏から秋にかけて行われるため、準備も暑い中になります。この日曜日も最高気温がここ長野県でも30度は優に超える暑さの中、一番暑い昼時に綱を打ちました。

 御柱の準備の作業のときには法被を着ることが多いので、今回は(暑いので)悩んだのですが、一応法被を着ていきました。行ってみると60人くらいの参加者のうち、法被を着ているのは半分以下で、ちょっと失敗したかなと思いました。

 縄を6本ずつよりあわせたもの3本をよってゆきます。暑い中、大変な作業でした。

<おまけのひとこと>
 終わったあとの直会(なおらい)の席は、仕事があったので遠慮させてもらいました。






8月30日(月) 空間充填

 先週、正四面体と正八面体の充填の話の図を紹介しました。今日も図の用意ができないので、言葉だけですがその続きの話です。

 正四面体の各稜を3等分して頂点を切り落とすと、切隅四面体(切頂四面体)ができます。もともとの面は正三角形から正六角形になり、新たに小さな正三角形が4面現れます。

 この切隅四面体は空間充填多面体ではありませんが、各稜を3等分ではなく4等分して、切り落とす部分を小さくすると、単独で空間を充填する多面体になるのだそうです。

 この話を読んだとき、充填のされかたのイメージが湧かず、模型を作ったり図を描いたりいろいろ考えてみました。実は、このときに考えたことを紹介したくて正四面体と正八面体の充填の話を始めたのでした。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 というわけで今日も図が用意できなかったのです。






8月31日(火) 正四面体の1/4切頂

 正四面体の各稜を4等分して、4つの頂点を切り落とすと、単独で空間を充填する多面体になるというのを確かめてみたくて、簡単な紙模型を作って実験してみました。

 簡単のため、切り落とされた断面の小さな正三角形の部分は塞がないものを考えてみました。

図 1

 図1は型紙です。これに適当なのりしろをつけて、いくつか組み立ててみました。

図 2

 これ(図2)だけ見ていても、どのように充填されるのかよくわかりませんが、どうやら図3,図4のようにだんだん積まれてゆくようです。

図 3

図 4

 図3と図4は、左から1個、2個、3個と積んでゆく様子を示したもので、同じものをちょっとだけ視点を変えて撮った写真です。これだけ見ても、正直まだ空間全体がうまく充填されてゆくイメージが、私にはまだいまひとつ掴めません。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 今日は職場の防災訓練があります。
 昨日は、日曜日の綱打ちの疲れが出てきていて、昼間眠くなって困りました。






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