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  10月13日の御嶽山はこちらから 

10月4日〜7日 北アルプス<餓鬼岳2647m〜唐沢岳2632m〜燕岳2763m〜大天井岳2922mを歩く>

プロローグ
’2007 年初にペータが立てた今年行きたい山の候補・・・@南アルプス荒川三山 A南アルプス塩見岳〜蝙蝠岳 B北アルプス剱沢、仙人池
南アルプスは7月の海の日の連休に休みを取って行こうと思っていたが(2つの候補のうちどちらかに)、天気が悪く急遽北海道に変更になった。
そして仙人池、ここはもちろん紅葉の時期にってことで・・・体育の日の連休に休みをつけ10/3〜7で大日三山も併せて歩く予定で、小屋も全部予約したしタオルも入れて荷造りも全て済ませた。
ところが仙人池がメインになる日の天気がよろしくない。仙人池に写る剱岳を見ることができないのなら中止した方がいい。そこで急遽選ばれたのが北アルプスでも行く人が非常に少ない餓鬼岳、唐沢岳、そして縦走を楽しめるように燕岳を経て大天井岳へ行くコースだった。前日に餓鬼岳小屋のみ予約。

1日目 10月4日 しゃくなげ荘に車を止めタクシーで移動 
白沢登山口〜
大凪山(2079m)〜餓鬼岳小屋(泊)  餓鬼岳山頂(2647m)往復
2日目 10月5日 餓鬼岳小屋〜餓鬼岳〜唐沢岳(2632m)往復 餓鬼岳小屋(泊)
3日目 10月6日 餓鬼岳小屋〜(剣ズリ)〜東沢岳〜東沢乗越〜北燕岳(2723m)燕岳(2763m)〜燕山荘(泊)
4日目 10月7日 燕山荘〜大天井岳(2922m)〜東天井岳〜横通岳〜常念乗越〜一ノ沢下山 タクシーでしゃくなげ荘へ戻る

1日目 白沢登山口〜餓鬼岳へ
下山を考えたのと、あまりにも静かなところなので車上荒しにあったらいやだなと思い、しゃくなげ荘に車を止めタクシーで白沢の登山口まで行く。木曜日だけあって、登山口には2台しか止まっていなかった。
下界は曇りながら山頂の青空を見て期待を高め、7時に登り開始。この日のコースは標準コースタイムで6時間30分。
歩き始めてすぐのところから魚止ノ滝上までの約1時間半は沢沿いの道で階段がとてもたくさんあり、なかには滑るところも。登りで良かった。(というものの、しっかりした手すりがどの階段にもついています。)

   
左)2段階になっている階段 右)マウスオンで登ってから見下ろす下りは怖そう。

途中「紅葉ノ滝」を経て「魚止ノ滝」。ここまでで1時間40分もかかったのに(階段が多かったせいかかなり歩いて来た気がした)、まだこの先5時間の案内標識。まだまだ遠い。


魚止ノ滝

魚止ノ滝から15分ほど歩いて沢とは別れる。どうのこうのない「大凪山(2079m)」の山頂、百曲りを経て、2時半に小屋に到着。
百曲りは地図には危険マークがあったが特にそれらしいところはなくただただ急だった。が、笹がつい最近刈られた様子で歩きやすかった。小屋で聞いたところ餓鬼岳小屋のオーナーの息子さんが最近刈ってくれたらしく感謝。そしてきれいな紅葉があった。


←この写真は10/6 小屋と餓鬼岳山頂 右の小さな建物が別館
餓鬼岳の山頂は小屋からわずか5分。いい天気とは言えなかったけれどこの日にまず山頂を踏む。
翌日の唐沢岳への往復と、最終日も朝食前に日の出を見に行ったので今回合計3回登った。
小屋は昔ながらの小さな小屋で、二人の青年が切り盛りしていた。
1泊目は本館(?)に6人、個室(別館があり)にツアーガイドを含めた10人が宿泊、翌日は個室に2人、本館(?)12人だった。
ちなみに連休初日となる10/6(土)は個室も含めて50人ほど予約されているとのことだった。
外のトイレはちょっと怖かったが、床がとてもきれいに磨かれていたのが印象に残った。
食事は5時からで1泊目がちらし寿司、2泊目はおでんだった。珍しかったので写真に撮った。食事の準備から片付け、布団敷きは全て小屋の方が行なってくれた。

   

2日目 餓鬼岳小屋から唐沢岳往復
夜中はかなり雨が降った。普段山小屋でぐっすり眠れるのに、なぜか今回は3泊ともぐっすりとはいかなかった。
朝は霧雨、時折雨。6時朝食。その後しばらく様子を見て午後から晴れる予報を信じ、雨具を着けなくても良くなった9:30に出発。唐沢岳の往復は5時間20分(小屋の地図では5時間40分)なので、11時まで待ってもいいかとも思ったけれど、実際行ってみたら遠かったので9:30に出発して良かった。(小屋に戻ったのは4:50だった)

前夜泊まっていた中で一人だけ唐沢岳往復を予定していたが、雨で断念して8時過ぎに白沢登山口に向かって下山されていった。よってこの日唐沢岳を目指すのは私達2人だけになった。
唐沢岳は、北アルプスの中では非常に珍しい、先に抜けられない餓鬼岳方向から往復するしかない山なので、よほどの健脚家をのぞいて必然的に餓鬼岳小屋に2泊することになる。


2度目の餓鬼岳山頂で展望を、の期待は空しくガス。
餓鬼岳から西餓鬼岳までは緩やかな道だったが、その後大下り、この途中で雨が降って来て雨具を着た。


ガスの中でもこんな草紅葉を楽しめた



大下りから再度登って、ここ「餓鬼のコブ(?)」で雨具を脱ぐ。そしたら青空が広がって来た。野口五郎岳が良く見える。


この場所ですでに11時。まだまだ先は遠い。
でも青空がうれしい。








   
更に1時間ほど歩いたら見えた。あれが山頂か!と思いながら紅葉しているような枯れているような木の下を歩いて行ったら、先頭を歩いていたペーターが感動の声を上げた。何事?って思ってその場所に行ったら見えた山頂!!
まさか花崗岩だとは・・・夢にも思わなかった。


まさかこんな景色が広がっているとは夢にも思わず!!

前夜、10人のツアーのガイドの方が、唐沢岳は他の北アルプスの山と全然違う、絶対に行くべき、と力説していた理由がこれだったんだと納得。
  
   
この岩の左側を廻り込んで山頂へ向かう。

   

歓声をあげてから青矢印の山頂まで30分、餓鬼岳の小屋から実に3時間半以上かかった1時過ぎの到着だった。
山頂から剱岳を見たかったけれどそちら方面はガスで、針ノ木岳だけが一瞬見えた。
帰りは行きとまったく同じ道を戻るが、最後のみ餓鬼岳の山頂は通らずトラバース道を使い、小屋到着4:50。帰りは寄り道がなかったのでほぼコースタイム通りだった。下から登って来た人はみんな到着していたが、どうも雨だったらしく、みんな雨具を乾かしていた。この日は上の方が天気が良かった。


2泊目のおでんと炊き込みごはん

翌日のコースは東沢乗越までが初めて歩く道。餓鬼岳の小屋からしばらく行ったところに「剣ズリ」という尖ったかっこいいピークがある。この2日間でも見えたが、更なる翌日の展望に期待してここでは写真はなし。
さて翌日はどんな日になるかな?

3日目へ続く ⇒