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【 寒冷地仕様 別荘建築のための予備知識とは 】


 第 16 回  坪単価の魔法 

 私達が普通住宅の建築費を聞く場合「坪単価」はいくら?といったことが日常会話の中で使用されます。
 坪単価が高い建物は「高い住宅」坪単価が安い建物は「やすい住宅」との認識が働きます。

 しかし、この場合の坪単価とは実にいい加減なものなのです。

 住宅の仕様やどこまでの建築費が含まれるのか、あるいは住宅そのものの性能に関わる技術的な対価への評価をも含めて考えると、単純に建築請負契約金額を述べ床面積で割った数値を坪単価としているわけですから、如何に大づかみな数値なのか分かると思います。

 同じ仕様同じ建築部材を使用しての比較であればある程度の坪単価も数値としては生きてきますが、一軒の住宅に必要な設備は基本的には同じなで、建物が大きくなればなるほど坪単価は安くなっていきます。
 逆に延べ床面積が小さい住宅ほど坪単価は高くなるわけです。

 ですから、建物を建築する際の目安としてどの程度この坪単価が意味を持つのかを考えておかないと大きな誤解を生む結果になります。

 建築請負契約金額を安くあげるのであれば、単純な建物つまり一階と二階とが同じ面積の総二階の住宅が一番安上がりの住宅にすることができます。

 なぜなら住宅建築費の中で最も費用が掛かるのは基礎工事だからです。

    

 延べ床面積30坪の建物で、平屋住宅を建築して30坪の建物を建築するということは基礎工事が30坪分となりますが、一階15坪二階15坪で延べ床30坪住宅の場合は基礎工事は15坪分で済みます。さらに屋根材の費用もとても高いので、15坪総二階住宅の場合は平屋に比べると屋根材も半分で済みますので結果的に安い費用で建築できることになります。

 この二軒の住宅の坪単価は全く違った金額として現われきます。
 従って坪単価とはあくまで結果論であって予定金額としての参考にすべき単価ではないということです。

 限られた予算の範囲の中で建築請負契約をするのですからなるべく安く仕上げたいと思うのは当然です。しかし住宅建築に限って言えばもともと「定価」という概念がないので、目安としての坪単価が一人歩きをしてしまい、建物の評価と相まって誤解を生む原因となっています。

 建築予算は安くしようとすればある程度は安く出来てしまいます。しかし基本的な仕様・性能を確保しつつ如何に低予算で仕上げるかについては限度があります。それでも工務店さんとの交渉で減額を迫りすぎると施主さんの分からないところで安い部材を使用され結果的には施主さんにとって良い結果にならないケースがあるものです。

 また、建築請負契約予算を安く上げることと坪単価を安く上げることとは意味合いは全く違いますし、坪単価自身はほとんど無意味に近いので、坪単価にとらわれず当初建築予算の範囲の中でいかに良い住宅を建築するかを考えることが大切です。そして施主さんと工務店さんとの信頼関係を重視し、良い建物を竣工させることが結果として安い坪単価になるのではないかと思います。

 では、次回には実際に建築する際の「 第 17 回 観られることを快感に思う道路付け 」をお送りします。