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【 寒冷地仕様 別荘建築のための予備知識とは 】


 第 4 回 水抜き不要住宅は水通し不要住宅

 八ヶ岳富士見高原では、11月に入るとすでに冬支度です。
 富士見高原の別荘地の各お宅では冬仕舞いといって管理事務所又は専門業者さんに頼んで、冬を越す準備をおこないます。
 真冬の厳冬期だと氷点下20℃近くまで冷え込むこともある富士見高原では、この冬仕舞いは欠かせない「行事」です。水道管の元栓を閉め、すべての水回り機器の水抜きをおこない不凍液を注入して水道管・トイレ・洗面所・浴室・台所等を凍結から守る作業が必要です。

 近年は、水道管の元栓に電動のスイッチがついていて、ワンタッチですべての水抜きがスムーズに行えるシステムもあり便利になっています。しかし、水道の蛇口・トイレウォシュレット・ボイラーについては細心の注意が必要です。

 通常日本の住宅の寒冷地仕様は水道管の周りに電熱ヒーターまたは凍結防止ヒーターを巻き凍結を防ぐように設計されています。

 住宅の外壁に黒いビニールを巻いた管が縦横に敷設されているのはよく見る風景です。それが電熱ヒーターまたは凍結防止ヒーターなわけですが景観としてはあまり良い感じはしません。

 そして、春になって凍結の心配が無くなると、今度も管理事務所又は専門業者さんに頼み水道の元栓を開けて、凍結による破損の有無を点検し、すべての水割りの機器の通水作業を行います。
 毎年この繰り返しの作業を恒例の行事として普通のこととして行っています。

 ですので、クリスマスやお正月、そして連休にはスキーをしたい等々で冬季の別荘を使用するとなると、先ほど年に一度の恒例の行事水「抜き水通し作業」を毎回自分で行うか、業者さんにお願いしないと別荘は使用できません。

 慣れてしまえば「簡単な作業」・折角新築したのだからみんなで「協力してやりましょう!」というのは結構根性のいる決意です。
 そこでついつい別荘は「冬眠」する結果になってしまいますが、それでも最初のうちは頑張って冬の八ヶ岳を観賞しにやってこられます。しかしだんだん気持ちが萎えて来てしまいます。

 その理由は・・・・
 @ 何しろ寒い
 A 作業が面倒
 B 通水するまでトイレも使用できない
 C 水道管の破裂が発見されると、宿泊することもできない。
 D 暖房がなかなか効かない
 E 薪ストーブもなかなか焚けない
 等々で結局“嫌”になってしまうそうです。

 一方、なぜかその作業は通常男の仕事で、女性陣は寒さに震えて耐えるのみ・・・。
というわけで、冬の別荘を気軽に使用しようとするのは、とくに小さいお子さんがいる家庭などではまず「無理」と考えた方が無難なのかもしれません。

 夜到着して通水したら水漏れ、業者さんの営業時間は終了し連絡も付かず、水道管の元栓を閉めなおし、やむなくそのまま帰宅という話はよく聞く話です。

 そういえば昨年、たまたまワンコと散歩中にある別荘の窓から大きな氷柱とともに水が吹き出ているのを見かけました。早速管理事務所に連絡しましたが、氷柱の大きさと水の量を考えると室内はスケートリンク状態だったのではないかと心配しました。管理事務所の方に聞くと冬季の期間は何件かのお宅で事故があるとのことでした。

 話題がそれてしまいましたが、上記の点から「水抜き作業」より「通水作業」の方が大変なことが分かります。
 水抜きするということは在宅しているからで、当然お部屋は暖房で暖かく気持ちにも余裕があります。元栓締めて一つ一つを確認し不凍液を注入すべきところは注入し落ち着いてゆっくり出来ます。

 ですが、水通し作業は時期によっては氷点下の中寒さとの闘い、家を暖める作業から始め通水するためには水道管を暖めなくてはならず、電気毛布・ドライヤーを駆使しつつトイレ・洗面所・各水道管のカラン・ボイラー等々を暖めたりするそうです。

 外気氷点下20℃まで下がった家屋は基本的にはそれに近い温度まで室内も下がります。
 家屋の家財一切が凍り付く寒さです。この寒さの中の通水作業は大変な忍耐が必要です。更には冷え切った住宅はそう簡単には暖まりません。
 ですから室内の暖房器具をフル稼働させて、その間車の中で暖をとり室内に入れるくらいにまで暖まったところで、通水作業を行ったりしている方もいます。若しくは暖房器を全開にしたまま温泉に行ってしまう等々で、寒さ対策しつつ通水作業を行うそうです。

       
  
 これが寒冷地での別荘暮らしです。これでは耐えられないと思いました。ですから多くの別荘オーナーの方達は「冬仕舞い」されてしまうのです。

 そこで、全天候型非氷点下住宅、F・K Homeを考案せざるを得なかったわけですが、私は水抜き作業の大切さは理解していましたが、通水作業の方が大変なんだということが最近になって分かりました。

 昨年のことですが、6年目にしてボイラーを凍結破損させてしまった富士見高原の友人は、年末の夕方現地についてボイラーの凍結破損を見つけ青ざめてしまったそうです。年末の夕方でしたので業者さんに修理をお願いできるのかが大変心配したようで諦めて帰宅することも考えたそうですが、たまたま修理業者さんと連絡が取れ難を逃れたと言っていましたが、やはり「気の緩み」を反省していました。

 通水するとどこかで水漏れの音が聞こえたりした時の気持ちは相当落ち込むようです。少しでも安全策をと考えて、水抜きしても外の水道管の配管に巻いてある電熱ヒーターまたは凍結防止ヒーターはスイッチを入れっぱなしで帰宅してしまう方もいます。
 水を抜いたら電熱のヒーターは必要ないと思うのですが、水道管を破裂させてしまいその修理費を考えると、電熱ヒーターの入れっぱなしの方が安いと仰る方もいて、それぞれ工夫した水抜き作業をされているようです。

 というわけで、F・K Homeの場合は住宅自身が氷点下に冷え込まないので、結果として水抜き作業は必要ないわけですが、すると必然的に水通し作業も必要ありません。
 3年間のデーター結果では外気温度が氷点下20℃にまで冷え込んでも室内は3℃までしか下がらなかったので、通常の寒さの外気温度が−14℃くらいの場合などでは室内に入ると寒さは全く感じません。

 水通し作業がないのですぐにお風呂を沸かしたり、トイレも普通に使用出来、何より助かるのは薪ストーブの薪が凍っていないことです。そして薪ストーブ自身も冷え込んでいないので、薪を焚くとすぐに暖房効果が発揮されます。通常は薪ストーブ自身を暖める為に焚く作業が必要ですが、その必要もないので、室内の温度は早く適温になります。ということは、通常必要な「暖気運転」のようなものが必要ないのでそれだけ省エネ住宅と言えます。

 では次回「 第 5 回 氷点下にならない住宅は節約住宅 」をお送りします。