諏訪湖


私は長野県下諏訪町の諏訪湖のほとりで、やきもの作りをしている素人陶芸家です。

平成年に山田剛敏先生(日府展理事)に師事しました。
先生は備前や信楽の土による「無釉焼締め」の作品を主にしています。

平成9年独立以来、作品に窯の炎色を焼き付けようと窯を焚いてきました。

少しづつ進歩はしていると思いますが、偶然(窯変)を期待する方法ですから、満足する作品はほとんどありません。

自由自在に緋色が出せること!

それが、私の夢です。
      


窯は、炉内寸法(巾・奥行・高)825×565×780の灯油窯です。(棚板450×300を2枚)
釉薬を使用しない焼締めで、1250度で24時間焚いています。
工房が住宅地にあるため、騒音と排煙には気を配り、住宅並に防音し酸化焼成(煙の出ない焼き方)を主としています。夜間は音が静かな弱火で焚けるようにしています。金曜日(あるいは土曜日)のPM7:00から翌日のPM7:00に、昨年の実績で年間36回焚いています(平成11年度実績)。
36回は多いと思われるかもしれませんが、作品数はその割に多くはありません。窯が小さいのと、さやを使いますし、大きな壺を入れたり、焼き直しを入れるので、作品数としては少ないのです。
素焼きはしないものの方が多く、生から本焼きをします。
ろくろを廻すのは土曜日が多く、翌日は高台を削ります。展覧会に出品するような大物の制作は、1週間くらいかかるので、会社から帰った夜になります。
12月から2月は、夜間にマイナス10度以下になり粘土が凍るため制作はせず、夏に作りだめしたものと、焼き直し品を焚いています。
一人でやっていると、土日は本当に忙しい。制作(成形、削り、乾燥)はもちろんのこと、窯焚き(窯詰め、窯出し)、棚板の補修、屑土の再生、掃除、とたいへんです。
展覧会用に作った、大物の失敗作が床下にいっぱいです。販売していないので、どんどんたまってきます。人に差し上げるにも失敗作では無理ですし、作品もギャラリーの棚から床にあふれてきています。
展覧会は出来るだけ見るようにしています。日本陶芸展、日本伝統工芸展、日本新工芸展、朝日陶芸展、デパートやギャラリーでの好きな作家の個展等出かけていきます。もちろん、所属している日府展は東京と名古屋に行きます。


工房の全景 窯詰め  神棚(伊部神社の御札) 乾燥棚

   狭い工房ですが、ここで私の作品が生まれます。
   窯焚きの夜はここに布団を用意しますが、横になって休むくらいです。

土練機 たたら機 ろくろ 緋色窯のギャラリー

   素朴な土味にほんのりと緋色が出ることを夢見て、また焚いてしまいます。
   以上です。土を払ってお戻り下さい。