旅人マイケルオズの見聞録 「歴史の舞台を訪ねて」
武将ストーリー
※このストーリーは私が独自視点で書いています。異なる見解だとお感じの方はご了承ください
徳川家康 (とくがわ いえやす) |
東軍の総指揮者であり、当時の日本では比類なき実力者。信長、 秀吉に長い間臣従し、やっと巡ってきた天下取りのチャンスを この合戦でゆるぎないものとした。合戦から3年後に征夷大将 軍に任じられ、江戸幕府を創設。15年後には豊臣秀頼を滅ぼ して、日本に200年以上にわたる平和な時代を生み出した。 平凡な武将ではあったが、忍耐と長寿がこの人物を最後の勝利 者へと導いた。 |
「武将たちの貢 献度をわしが 採点する」 |
独り言 それにしても長かった。合戦は一日で終わったが、わ しのこれまでの60年弱の人生すべてが、この日のためにあっ たのだ。三成もよく戦ったが、しょせんはたかが官僚。政治家 として、武人として、このわしが一枚も二枚も、いやはるか上 であることを思い知ったであろう。 |
井伊直政 (いい なおまさ) |
徳川四天王の一人。甲冑、旗を赤でそろえた「井伊の赤備え」 は敵に恐れられた。合戦後、彦根藩主となり、西へのにらみを きかせていた。武勇の誉れ高き武将であるが、子孫に井伊直弼 のような人材を輩出したところを見ると、政治的な才覚も持ち 備えた人だったといえよう。 |
貢献度 90点 | 独り言 福島のような外様に先陣を切られてなるものか。松平 忠吉様を押したて、我が徳川譜代こそが先陣を切らねば、家康 公に合わせる顔がない。 |
福島正則 (ふくしま まさのり) |
賎が岳七本槍の一人で、加藤清正とならぶ秀吉子飼いの武将。 猛将としてその名をとどろかせ、合戦でも最強軍団と恐れられ た。真っすぐすぎる性格と豊臣家への強い思い入れゆえに、の ちに改易の悪夢にさらされる。有事・乱世の時代には必ず現れ る根っからの軍人といえよう。 |
貢献度 80点 | 独り言 井伊めに先陣こそ横取りされたが、我こそ、豊臣家の 奸臣・三成を倒した功労第一の武将である。そのこと、家康殿 も承知いただきたい。 |
藤堂高虎 (とうどう たかとら) |
主君を次々に変えながら、最後は家康のもとで大大名にまでの し上がった武将。合戦では東軍の主力として活躍。また、徳川 初期には豊臣家をよく知る諜報通としての役目を果たした。日 和見とか、風見鶏などと言われるが、トップの力量を冷静に判 断できる目はすごいものがある。 |
貢献度 60点 | 独り言 世間では私のことをいろいろ悪口を言うが、見よ。先 見の明があるからこそ、大名家として子々孫々の繁栄を築き上 げたではないか。 |
本多忠勝 (ほんだ ただかつ) |
徳川四天王の一人で、武勇にすぐれ、戦場での活躍ぶりは他を 圧倒する強さがあった。戦場で手傷を負わなかったとされる。 合戦では、常に家康の側近くに控えていた。戦後は桑名藩をま かされ、井伊直政とともに西への備えとなった。武勇が示すと おり、勇ましさが際立つ武将中の武将。 |
貢献度 70点 | 独り言 よくぞ勝利を収めた。これも我が徳川譜代の家臣の結 束のたまものだ。秀忠公が遅参いたしてもこれだけの大勝利。 さすがは家康公だ。 |
黒田長政 (くろだ ながまさ) |
東軍の主力武将の一人。豊臣一途の福島正則とは違い、家康の 力量を見抜き、合戦前後には毛利方の吉川広家の内応を計略す るなど、参謀としても活躍した。父・如水は秀吉の軍師として 有名。権力の行方や時の流れを冷静に判断して行動する能力は、 父譲りであったといえよう。 |
貢献度 85点 | 独り言 福島や井伊は自分の手柄だと言ってるが、寝返り工作 で勝利を導いたのはこの私だ。戦いとは何事も頭を使わなけれ ば勝てないのだ。 |
細川忠興 (ほそかわ ただおき) |
東軍の主力武将の一人。父で文化人としても名高い藤孝ととも に東軍に名を連ねる。黒田らとともに石田本陣と激しい戦いを 繰り広げ、のちに肥後熊本藩の太守となる。夫人は明智光秀の 娘でキリシタンのガラシャ。時勢を冷静に見つめ、細川家の命 脈を保った名武将といえよう。 |
貢献度 70点 | 独り言 関が原で勝利を得たのは嬉しいが、やはり我が妻・ガ ラシャを失ったのは辛い。できることなら、三成の首はこの私 が取りたかった。 |
徳川秀忠 (とくがわ ひでただ) |
家康の後継者にして、のちの二代将軍。将軍としての力量、政 治力は見るべきものがあるが、こと関が原の合戦に関しては、 決戦に遅参したという武将としては決定的な凡庸ぶりをさらけ だす。権力の中枢にいながら合議制を重んじた姿勢は、今の自 民党政治の原点ともいえるだろう。 |
貢献度 0点 | 独り言 しまった、しまった、しまった。なぜ、決戦が一日で 終わってしまったのだ。そんなことより、我が父は私をお許し くださるだろうか。 |