【5th Action】

 やれやれ、と、カーシーは吐息をついた。
 あのリューナとか言う『魔器』、空間軸を歪めて、瞬間移動を行えることが出来るようだ。今ではその片鱗すら伺うことの出来ない「古代魔法都市」が、まだ栄えていた時代に存在していたと言われている、解明不可能の秘技「魔術」。それをいとも簡単に発動させ、自由自在に扱っている。
「まったく、ヒフミめ。やっかいなオーパーツを拾い上げてきたものじゃな…」
 カーシーのこけた頬に、懐かしい、しかしどこか楽しそうな笑い皺が深く刻まれた。 穏やかな茶色の瞳は、いつしか何かを見いだそうとする慧眼へと姿を変えていた。「執事」のカーシーの姿は、もう既にそこにはなかった。
 血なまぐさい戦場を、駆けていた頃の、鋭い気配を振りまく、「生還者」へとその姿は変わってきていた。


 フレンズ社内、極秘地下実験施設。噂には聞いていたとはいえ、まさか本当に実現していたとは。カーシーは半端驚愕と呆れた溜息をついた。
 あの車両で、リューナとレミリアが双林を連れて、姿を消した。間違いなく、時間軸をずらしての瞬間移動の魔術だ。だが、これはひとつだけ欠点がある。自分たちだけではなく、回りに存在するものを少し巻き込んでしまうのだ。だから離れた位置で魔法を発動しなければ、自分たちに関係のないものまで瞬間移動させてしまうのだ。それをカーシーは知っていた。だから、二人が消える瞬間を見計らって、自分もその時空の歪みの中へと身を投げたのである。
 結果、見事にカーシーの思惑通り、数十キロ離れた、このフレンズ社内部に侵入することが出来た。だが、あの3人の姿が見えない。気がつけば、どこかの薄暗い個室の中だったのだ。
 カーシーは気配を殺し、殺風景な個室から出た。こんな事になることを予測はしていた。その時のためにと、常時ポケットの中には武器を忍ばせていた。執事用のスワロー型のスーツと革靴という動きにくい姿であるが、それでもないよりはましである。
 ───さて、この広い敷地内、何処から探すか…。
 逡巡している暇はない。あの気の短そうな魔器だ、すぐにでも双林の解体作業に精を出すことだろう。少しの良心を期待できそうなレミリアが、いつまでもあの魔器と行動を共にしていれば、時間は稼げるだろうが…。
 カーシーは素早く辺りを見回し、人の気配がないことを知ると、左奥に見える突き当たりに設置されているドアへと動いた。そこに耳を近づけ、中の気配を感じ取る。
「…あいつが? そう…そう…。ええ、そうなのね…? 判ったわ」
 女の声だ。まだ若い。声からして20…? 
 ────違う。
 カーシーはドアから耳を離す。中の相手が電話を切り、こちらへ向かってくる気配がしたためだ。
 廊下には遮蔽物がない。身を潜める場所を確保することが、この位置では不可能だとカーシーは判断した。天井に張り付くか? ふふ、そんな体力、年老いた自分にはもう残されてはいまい。
 あいにくと、このドアは中から押し開けるような構造になっている。ならば、相手がドアを開けた瞬間、死角となるドアの裏側に身を潜めるのが一番手っ取り早い。姑息で単純だが、相手の死角を利用することが一番楽である。
 ドアが開き、中から白衣を身に纏った女が出てくる。軽くウェーブがかった髪と、あどけなさが残る表情だ。一瞬だけ見えた、胸につけているネームプレートには、「白金 未亜」と書かれていた。
 聞いたことがある。兵器開発のエキスパートだ。若くして博士号を取り、研究施設すら掌握したと言われる、何処にも組みしない孤高の研究者だ。そいつがなぜ、フレンズに身を置いているのか? 
 そして白金の白衣には、血のような染みが付着していた。機械油か何かかと思ったが、そうではない。
 カーシーはフムと首を捻った。研究者が、何故血を?
 白金が後ろ手でドアを閉め、歩いていく。あいにくと鍵を閉めていない。カーシーは素早く中へと侵入する。無駄のない、初老の男とは思えない動きだ。
 入ったカーシーの鼻腔を刺激したのは、血の匂いだった。
 てっきり白金が出てきたので、ここは彼女の研究室かと思っていた。だが、違っていた。金属類や、研究道具など何一つない。ひとつあるとすれば、鉄格子と、中に転がるひとりの人間の姿。その人間には、あるべきはずの指が2本、ない。そこから神経のようにのびているのは、赤と黄色のコードだった。
「…双林様…」
 意識はないようだ。ぐったりと冷たい床に身を伏していた。
 頬が腫れ、口元からは血がにじんでいた。それだけではない。ずたずたのベストが無造作に床に投げ捨てられている。そのベストにも血が付着している。
 カーシーが見たところ、双林は肉体的に数回痛めつけられていただけのようだ。下着などに乱れがないところを見ると、性的な乱暴は受けていないように見えた。
 そして、手当されている。多分、あの白金が手当をしていたのだろう。完璧な処置の仕方だ。カーシーは手際の良い治療法に、思わずホウ、と感心した吐息をつく。
 その時だった。
「何をしている?」
 冷たい声だった。後頭部に堅い何かが押し当てられる。そして同時にカキンというセイフティーを解除する音。間違いない、銃口だ。
「見てわからんのか? この女性の介抱じゃよ」
「あなた、ここの人間ではないわね? 名を名乗りなさい」
「では、その銃口をおろしてはくれんか?」
「何を言っている? 駄目に決まっているわ」
 女か。しかし白金ではないようだ。
 突きつけられた銃口は、微動だにしない。人を撃つことに、抵抗を感じない人間だ。慚愧心や恐怖心を克服したか、もしくは麻痺してしまっているか。昔の自分のように、ゲームのような感覚で人を殺すことの出来る人間のようだ。
「私の名前はカーシー・マグブライド。しがない執事じゃよ」
「カーシー? 知らないわね。まあつまりはこの女の仲間という事ね?」
「そうじゃ。さて、お若いレディ。あなたの名前は?」
「ラッシュ…」
 同時に爆音。そして閃光。
 躊躇いを見せず、ラッシュがトリガーを絞り上げたのだ。
 至近距離から発射されたデザートイーグルに装填されていた弾丸は、簡単にカーシーの頭部を、スイカのように砕くことなど、訳はない。
 ただし、そこに頭があれば、の話だ。
「…!」
 ラッシュは驚愕すると同時に、デザートイーグルの銃口を後方に向けた。
 跳躍し、死の弾丸を回避したカーシーもカーシーだが、それをいとも簡単に目で追うラッシュの動体視力も人間のものとは思えない。そして再び2射目を放つ。
 それを簡単に首を捻って避ける。背後の壁に炸裂したアクション・エクスプレス弾は、エネルギーを開放させ、壁に巨大な穴を作り出した。
「デザートイーグル・ロングバレルか。しかしそれにしては発射時の音が低いようじゃな。サイレンサーを使用しても、そんなに低い音は出まい。それに反動も微々たるもののようじゃ…。白金博士の傑作集か? じゃが…」
「何!」
 ラッシュの視界に、カーシーがポケットから何かを取り出し、それを弾いた姿が見えた。それが何であるか、ラッシュは確認できないまま、上半身をかがめてそれを避ける。そして激しい金属音が響き、背後の鉄格子が「く」の字にひしゃげている。そこに食い込んでいるのは、5ゴールドの小銭。一般に使用する通貨である。
「指弾か…」
「ほほお、お気づきですか。まあ、そういうことですじゃ」
 そう言って、カーシーはずれた老眼鏡を元に戻した。
「さて…。ここの鉄格子の鍵と、無線室を教えてくれませんかのう? 残してきた坊っちゃまや、イシュトヴァーン殿やソロネ様を呼び寄せなくてはなりませんので」
「鍵なら私が持っている」
 ラッシュが胸のポケットから鍵を取り出した。
「私が彼女の見張りをするようにと、博士から言われたのだ。彼女が何故ここに運ばれてきたのかは判らないが、私はそれが判るときまで彼女を守る」
「…判ったときには、双林様はこの世にはいられないでしょう」
「何? それはどういうことだ?」
「このおいぼれめに、話す時間を与えてくれると?」
 ラッシュは無機質な戦闘マシーンの瞳に、感情を甦らせた。デザートイーグルを収め、静かに首肯する。
 それを確認して、カーシーもコインを握る手から力を抜いた。そして一礼すると、静かに全ての内容を話し出した。


「信じられないな」
 全ての話をカーシーから聞かされた後、開口一番ラッシュが紡ぎだした言葉は、吐息混じりの吐き捨てるような言葉だった。だが、完全に否定しているわけではなさそうである。侮蔑の表情をしてはいるが、瞳の奥に揺らめく半信半疑の炎があるのを、カーシーは見逃さなかった。明らかにラッシュは戸惑いを覚えている。だが、それを表情に出してはいないだけなのである。
 カーシーはそうでしょうね、と呟いて、肩をすくめた。
「ただ、私の言ったことは全て事実です。レミリア様がご自分で全てを独白しておいででしたので」
「レミリア…? ああ、社長に目を付けられているあの女騎士か」
 興味ないねと言いたげな色を言葉に含めて、ラッシュは冷たくなったデザートイーグルを片手で弄ぶ。そしてちらりと昏倒している双林を一瞥した。
「ラッシュ様、あのヒフミの下で働くのはおやめなさい。確かに貴女様には白金博士と同等なほどの技術力とずば抜けた知識がある。それを、裏企業全てを牛耳っているような、こんな汚れた会社で発揮することはありますまい。このままでは、貴女様にも、ヒフミが毒牙を剥くやもしれませぬ」
「…。遺伝子工学を解き明かした社長の真の目的は、優秀な戦士の遺伝子を培養、増幅させ、さらに改良を加えてクローンを作り出す? 戦争を勃発させるために? 面白い冗談だわ」
「………!」
 何か、突然部屋の空気が一変した。
 足下から、不可視の衝撃波のようなものが立ちこめるような錯覚。その刹那、ラッシュの長い髪がばさりと逆立った。
 テーブルの上に飲みかけのまま放って置いて有ったコーヒーに、異変が起きる。手を加えていないのにも関わらず、その水面には波紋が浮かび上がる。それはさざ波へと姿を変え、そして波立ち、飛沫を上げた。
 テーブルの上のコーヒーだけではない。閉じられていた蛇口から、水が噴き出し、ラッシュの差し出した掌へと集まっていく。花瓶の水も、ポットのお湯も、双林の唇から流れていた一滴の血までも、液体という液体が、まるで磁石に吸い寄せられる砂鉄の如く、ラッシュへと集中する。
「これ…は…!?」
「私は精神を極限まで集中させて、それを膨大なエネルギーに変えられる。そして私が持つ精神増幅〈オーバードライブ〉の能力。それは」
「特殊能力を活性化させるチップを、大脳に埋め込んだのですか…?」
「これよ。受け取りなさい」
 フッと、吐息を掌に渦巻く水に吹きかける。同時にそれは圧縮されたレーザーのようにカーシーに襲いかかった。
 極限まで圧縮された水圧は、鋭利な刃物すら上回る、恐るべき兵器と姿を化していた。その圧縮水撃をカーシーはサイドステップで避ける。そして駆けながら、通貨を再び弾いた。
 それは二撃目の水撃に見事に弾かれ、甲高い水音と金属音が響く。それを耳腔で確かめて、カーシーは再びコインを指弾する。
 今度は水音はなかった。ラッシュが身体を横に投げて、凶器のコインを避けたのだ。「水獣を操るのですか…」
「無駄口を叩いている暇は、あるのかしら」
 続けざまに放たれる、音速のようなスピードの水撃。カーシーのスーツが飛沫を受け、濡れていく。そのたびに徐々に重くなる服を気にもせず、カーシーはラッシュの水撃を巧みなステップで、時にはジャンプで避けていく。老体とは思えぬ身のこなしに、ラッシュは焦りを覚えてきた。
「喰らえ!」
 ひときわ大きく、そして鋭い水撃が放たれた。カーシーは左右の手の指にコインを装填させ、それを同時に弾く。襲いかかる水撃に黄金色に輝くコインがぶつかり、バシャッという派手な音を立てて水撃が霧散した。同時にカーシーのコインもあらぬ方向へ弾かれ、キンという乾いた音を立てて床に転がった。
「さて、と。続けますか、ラッシュ様。私めには、時間は残っていませんので、手っ取り早く終わらせたいのですが?」
「く…ッ!」
 微動だにしないそのおだやかな表情。だが、口調には鋭さが含まれている。
 何なんだ、この老人は。
 一歩、ラッシュは後ずさった。背中に、固い鉄格子の感触が触れた。
 水撃も、銃弾も効かないのか? そんな動体視力、見たことがない。
 何か、秘密があるはずだ。この老人の身体のどこかに、重大な秘密が隠されているはずだ。
 ラッシュは冷えて冷たくなったデザートイーグルを握りしめた。まだ弾は残っているはずだ。一か八か、攻撃をしてみようか? そう思い、セイフティーを外そうとしたときだった。
「ちょっと、何の騒ぎ?」
 ドアが開かれ、飛び込んできたのは白衣の女。白金美亜だった。手には、ラッシュと同型のデザートイーグルを握りしめている。
「博士…」
「ラッシュ!?」
 自分の相方と対峙しているスーツ姿の老人。その見慣れぬ相手に美亜が銃口を素早く向けた。が、そのトリガーにかけた人差し指を美亜が引こうとしたとき、あ、と小さく呟いて銃口を降ろす。
「こんな事している暇じゃなかった。ラッシュ、早く来て! 大変なことが起きたわ!」
 敵かも知れない相手に銃口を向けたのにも関わらず、攻撃せずに相手を無視する美亜に、カーシーとラッシュがあんぐりと口を開けて顔をしかめた。
「レミリアってヤツが、ヒフミ社長を殺そうとしているわ! 止めに入った社員が、数名戦闘不能になっている。ボクだけじゃどうしようもないから、応援を頼みに来たんだけど…そこのおじいさんも早く来て!」
 捲し立てると、すぐに美亜は姿を消してしまった。
 取り残されたのはカーシーとラッシュだ。根こそぎ戦意を持って行かれたふたりは、互いの顔を見合わせ、深く吐息をついた。
「恐れていたことが、起きてしまったようですね」
 カーシーの顔に、初めて焦慮が浮かんだ。
 ラッシュも、苦虫を噛み潰したような、渋い表情になる。
 認めたくはないのだ。この老人の言っていたことが、本当に現実になろうとしていたからだ。
「ラッシュ様、時間はありません。せめて無線を貸しては頂けませんか? 私めのは古い機種なので、皆様に連絡が出来ないのです」
「…判ったわ。無線室はこのフロアの東棟の一番奥よ」
「有り難うございます」
 それだけ言うと、カーシーとラッシュは部屋を飛び出した。
 ドアが閉められ、床にうずくまっていた双林が、ゆっくりと瞳を開けたのは、しばらくしてからのことだった。


 血と、硝煙の匂いがした。
 見事な刺繍の絨毯にうずくまり、失神している社員達。なかには意識があり、激痛に身を悶えながら悲鳴を上げる者もいた。
 社長室は、異様な静けさが支配していた。そこで対峙しているのは、スーツ姿の、椅子に腰掛けているヒフミと、薄いグリーンのフルプレートの女騎士、レミリア。そして、ヒフミを庇うように手を広げている、リューナの姿だった。
 ラッシュと美亜が社長室に飛び込む。それをちらりと一瞥したヒフミは、軽く手を振って応える。表情に懊悩している何かを感じ取れるが、余裕がありそうな態度だ。
「二人とも、助けてくれ…。突然レミリアさんが私に襲いかかってきたんだ」
「レミリア、あなた、自分が何をしたのか判っているの?」
 怒気を孕んだ声で、リューナがレミリアを視線で射抜く。それを鼻で笑って返しながら、血の付着したハルバードをリューナに向ける。
「退きなさいリューナ。私はこの男を許すわけには行かない」
「それは判る。でも、今はまだ時期ではないわ。今ヒフミを失わせるわけには行かないの。フレンズという巨大企業を、この地下世界から忘却させられるわけには、ね」
「そんなこと、私の知った事じゃない」
 一色触発の雰囲気が当たりを包んでいた。
 美亜とラッシュは、静かにふたりのやりとりを見守るしかなかったが、デザートイーグルはレミリアに固定されている。不振な動きをレミリアがすれば、いつでも攻撃できるように、トリガーには指がかけられている。
「駄々をこねるのも、いい加減になさい!」
 リューナの叱咤する言葉が、激しく部屋の中に響いた。ヒフミは大げさに顔を驚愕させながら怖い怖いと身を縮める。
「レミリア、どうしたんだ一体?」
 ヒフミが頬を掻きながらそう訪ねた。
「私が何かしたのか? ただあの双林、とかいうネズミの解体をしようと言っただけじゃないか」
「やっぱり…間違っていた」
 呻くように、レミリアが口を開く。
「お前の側にいることは、お前を今の今まで生かしておいたのは、やはり間違いだったと気付いた! すぐにでもやはり、お前を殺しておくべきだった! これ以上、お前を野放しにしておくのは、やはり危険だ。貴様の歪んだ理想は、今ここで霧散するのがふさわしいはずだ!」
「話が…見えてこないんですけど…ボクには」
 困ったような顔で、美亜が呟いた。それに応えたのは、ラッシュと美亜に背中を向けているレミリアだった。
「…ヒフミのたくらみは、まだあなた達は聞かされてはいないのね? 判ったわ、じゃあ今話して上げる」
 振り返ったレミリアの表情を見て、美亜がヒッと息を呑んだ。ラッシュも、冷たい汗が背中を流れ落ちる嫌な感覚に、顔をしかめる。
 悲しい、しかし赫怒にまみれた表情だった。全てを憎み、許せないような、後戻りが出来ない覚悟を一身にした、『悪魔』。それが、レミリアを支配していた。
「ヒフミは…」
 レミリアの頬に、赤い直線が、まるで化粧のように引かれた。そこから、深紅の血がゆっくりと流れ出す。
「その者達には、関係のない事よ」
 リューナの赤い髪が、しゅるりと動いた。イソギンチャクの触手のように、不規則だが、しっかりとした意志を持つように。
 それがレミリアの頬を切り裂いたと認識できたとき、ラッシュは銃口をリューナにも向けた。ラッシュは真相をたった今聞かされたばかりなのだ。にわかに信じられないが、こんな現状を目の当たりにされては、全て否定することなど出来ない。
 やはり、あの老人が言っていたことは、真実だったんだ。    
 ラッシュが下唇を噛みしめたとき、レミリアは己の危機を何度と無く救ってきた、相棒の『魔器』である槍を睨み付けた。
「リューナ、コレが最後よ。これ以上、私の邪魔をしないで」
「あら、それは私の台詞。レミリア、貴女こそ邪魔よ」
「…そう。でも安心して。あなたは相棒でも何でもない。ただの障害物。今の言葉は、私に対する敵対意識として認識させてもらうわ」
 グレートソードの切っ先が、リューナに向けられた。
 それを面白そうに見ながら、リューナはくすくすと微笑する。
「何、私を破壊しようと? 無駄よ、諦めなさい。今なら許して上げるわ」
 返事は、無かった。
 代わりに、グレートソードが、轟音をたてて横薙ぎに振られた ───
 



あとがき
 うー、あと2回では終わらないかも(笑)。相変わらず忙しい内容ですいません。見にくい…ですよね? あー、そーだろうなぁ…。やっぱり私にはキン未来的な内容は無理だったのかなー(苦笑)。でもキャラクターは全員好きなんだよなーとか思いながら書いてるにゅう。
 でも、もう少しお付き合い下さると嬉しいです。


ろう・ふぁみりあの勝手な戯言〜

・・・おお。
カーシーさんってミシェル坊のオプションじゃなかったのか(こら)

見にくい? かなぁ・・・? 近未来どうのじゃなくて、ちと文章詰め詰めなのがオイラ的には見にくいけど、それもまたカッコいーですし。

うー、クライマックスって感じですね!
さて、ヒーローたちはどんな結末を見せてくれるのか楽しみです〜
・・・てゆかミシェル坊やの活躍はあるんだろーか(坊やゆーか)


INDEX

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6TH ACTION