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珍笑、妙笑(ニヤ・ニヤ)?仏蘭西葡萄酒買い付け紀行


シャトー・エレーヌ
 a.c.コルビエール

 翌朝は、カルカッソンヌからナルボンヌ方向へ少し戻る。道路の右側がa.c.コルビエール地区、左側がa.c.ミネルボア地区だという。女性の経営者、マダムエレーヌ・ガウが、娘のマドモアゼルカリアンヌ、二匹のドーヴェルマン犬(こちらも親子だそうだ)とで迎えてくれる。葡萄畑はかなり遠くと言うことで、畑見物なし。葡萄の収穫期は真夏(8月)、葡萄摘みは、気温の低い、早朝より行い、葡萄が傷まないようにしているということです。発酵・熟成タンクはコンクリート製。醸造装置はとりたてて近代的ではない。自然が大事という考え方で、酸化防止の亜硫酸塩は少量しか使わず、タンクに窒素ガスを充填して酸化を防いでいます。グラス売り用のワイン・バーの装置と同じ考え方で、これは初めて。なるほどと納得。無論中級、高級ワインは樽熟している。片隅の販売所は、エレガントに、楽しく装飾され、ワインのエッセンスが溢れている。

 試飲は醸造所に隣接する森の中の彼女たちのこじんまりとした住まいのキッチン。試飲(デギュスタシオン)は、1.視覚による識別:色、澄明度、輝きをチェック 2.嗅覚による識別:香気の強弱、香りの質をチェック 3.味覚による識別:酸、糖分、タンニン、塩味、アルコール分をチェック 4.嗅覚による識別:2番目の嗅覚はワインそのものの香りを感じるのに対し、ここでは、口に含んだワインの上を空気を通し、肺に入れ、鼻に抜いて、残香をチェックする。 5.口に含んだワインを吐き出す。数種類をするときは、まず、白ワインの軽いものから重いものへ、赤のライトボディからミディアム、フルボディへと移っていく。以上の作業を通して、ワインの濃縮度やバランス、将来の変化予測などをする。私たちの試飲するワインは比較的新しいものでが、中には既に濃縮度、バランス共にすばらしいワインがあって、未熟な私などは、条件反射的に、つい、ゴクリと飲み込んでしまうこともしばしばです。

 シャトー・エレーヌのワインは女性経営者故か、いずれもやわらかく、繊細なワインなのですが、コルビエール・ルージュ・キュヴェ・ユリシス'95とコルビエール・ルージュ・キュヴェ・エレーヌ・ド・トゥロワ'95は凝縮度の極みといった力強い味わいでした。しかし比較試飲した、同'89は、やわらかさの極み。後5年もすると'95もこんな変化を遂げるだろう。女性もワインも成熟するのには時間がかかる。ワイン愛飲家諸兄、是非1ケース単位で購入して、飲み頃発見をしてくださいと言う逸品です。

 このシャトー、マダムエレーヌの曾おばあさんが手に入れ、おばあさん、おかあさん、そして彼女、やがてはマドモアゼルカリアンヌに引き継いでいくのだそうです。男達は、話題にも出てこないばかりか、影も無い。ウームとただ唸るばかり。

(シャトー・エレーヌ, a.c.コルビエール編 文、写真:Masanao Nagasaki)


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