柏瀬コメント
今回のツーリング最大の難所、獲得標高差1000m越えのため、サイドバッグを宿に預け知床五湖
へ。 登って来た知床峠への分岐を通過後、ダウンヒル。あっという間に海抜0mになり、再び
登りに。岩別温泉方面は地道が続いていた。更に登りが続き、傾斜が緩くなった頃、知床五湖
入り口に到着。世界遺産指定10周年記念の横断幕や、屋内のポスターも10周年のものが目立つ。
熊除けの木道を歩き、五胡の内1つを見て来る。知床の山々は雲に覆われ、上半分が見えない。
宿へ戻り、サイドバッグを装着。峠へ取り掛かる前に近くの食堂で早目の昼食。走り出すと
荷物の重さで、明らかにスピードが落ちており、この調子では峠まで何時間位掛かるのだろう?
森が続き何時樋熊が出てもおかしくない景色。時たま通過する車が途切れると静寂の世界。
心臓の鼓動が高まる。徐々に高度を増してオホーツクの海が見え始めて来たが、景色を愉しむ
余裕はなく、自転車に乗っている間隔が徐々に短くなって来た。幸い樋熊に遭遇することなく
最後の大きなカーブを回り峠に近付くと、雄大なオホーツク海が広がって来た。足元にはエゾ
スカシユリの群生、カーブの窪みには雪渓も見える。羅臼岳は霧で見えず。羅臼側は一転して
霧の中。冬の身支度で暫く下るが、寒いで身体が冷えて来る。寒さが和らぎ始めた頃、山合い
の向こうに国後島が大きく見えた。こんなにも近いのかと、改めて思う。更に下り続けて、
羅臼の街へ到着。高台の小さな公園で、羅臼魚港と国後島を見ながら、しばし休憩。
海岸町の今夜の宿は、「民宿熊の入った家」。名前の由来は、その昔家の中に熊が入り、冷蔵
庫の中身を食べて行ったとのこと、ビックリ仰天。 |