|
直径 (π) |
高さ (H) |
重さ (W) |
容量 (CC) |
碗 |
78π |
64mm |
181g |
180cc |
皿 |
136π |
20mm |
191g |
|
山田 富士男 赤梅華皮珈琲碗
有田焼
【肌に密着してくる器】
梅花皮、(かいらぎ)の花の所が「華」。甘える猫のように器の方からコンタクトしてきます。釉の赤は下に、上に白が温かみを伴って被ります。カップは薄く、ソーサは厚く釉薬がかかり。カップ中央の筋が横方向に、ソーサーは枝紋様に、裏は露紋を表します。

【ソーサー表】

かいらぎ紋溝が木の枝ように太くやがて細く伸びます。初めて見る作風です。衝撃が走り、魅了され時が止まってしまいます。小野の枝垂れ栗のようにも、森から見上げる空のようにも見えてきますね。写真では分かりずらいですが、中央はカップの高台が置ける窪みがあります。

【ソーサー裏】

上部は露垂れ、下部は平面垂れです。最下部に赤釉薬が見えます。かいらぎ紋の単調を、形と面積、厚さで消して、それぞれが違う景色になっていますね。

【ソーサー横面】


【華道家の器】
山田氏の窯は日本で唯一の「花器専門窯」で、、池坊、草月流などの作陶をされている「花泉窯」。なるほど、かいらぎの「花」が「華」だった訳です。この構図が一般的なのですが、TOP写真は敢えて、下側から見上げる向きにしてみました。撮影していて一番ドキリとした瞬間でしたし、じんわりと微笑みが込み上げてきました。
手に取って触りたくなり。紋様がそれぞれの趣を醸し出すので、感嘆を新たにする喜びは、悦楽の歓喜と共に躍り上がるようです。それは観賞に入る前のシャッターを押す瞬間、ピントが合った時に既に訪れていました。
|
|
 |
|