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直径 (π) |
高さ (H) |
重さ (W) |
容量 (CC) |
碗 |
83π |
66mm |
148g |
180cc |
皿 |
140π |
24mm |
163g |
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林 英樹 コーヒー碗皿
美濃焼
「音を奏でる器」縄文を覆いつくせなかった文明のビクトリーロード。点線と実線。ピンク色を透かす白釉薬は液だれではなく、二本の細い孤を描くように塗られています。線は四角に囲まれて印象的ですね。裏側に回りましょう。文様は少なく、清らかシンプルで、液だれは太い一本と細い三本が右に。線はラフですね。

ソーサー裏、左側は釉薬を切り取り、規律と統制。右側は未被りで、自由を謳歌しています。高台裏は全面が黒色です。カップ裏が白色との対比は、ひっくり返して見ない事には分かりませんね。カップ底の白と、持ち手の裏は黒釉薬を少しばかり被り、浸食されようとしていますね。

抽象的幾何学文様が実に心地よく。Vの文字にも、人生の地図のように、曲がり角の路地にも見えてきますね。Time is money とかく忙しい現代人様、のんびりと、挽き立ての珈琲を召し上がって下さいませ。たまには、水面をすべる舟のように、穏やかに、のんびりと進んでは如何でしょう。

家は三度建てて、やっと満足できるといいますが、人生のVictory Roadも同じなのでしょうか?。勝ち負けも関係なく、己は非力なれど、誰かの役に少しでも立てばと、名もなく、貧しくも、美しくありたい日々です。
河を渡る道も山道も険しく、景色は万別に変わって、協奏曲のように風と時が通り過ぎていきます。俯けばどこも同じコールタールのアスファルト。孤独に泣く夜も、不安な日々も、やがて明日に架かる橋と、暗闇を貫くトンネルで何時かは道は開くでしょう。
志野・織部・黄瀬戸・瀬戸黒の、全てを良いところ取りしたような、林氏の作品は、アイキャッチが多く。「コンチェルト」とでも銘々したくなる程、想像が膨らみ連想のウェーブに吞み込まれてしまいます。
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