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直径 (π) |
高さ (H) |
重さ (W) |
容量 (CC) |
碗 |
75π |
73mm |
132g |
160cc |
皿 |
148π |
19mm |
182g |
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中田一於 釉裏銀彩
九谷焼 重要無形文化財
連想を生む心の醸造作業は風が運ぶように徐々に進行してゆく。洗練された省略は安堵と安らぎを覚え、石庭を眺めている時のように五感は増幅されて宙へと躍動します。

箔の縮れや薄さの違うコンストラストは流雲、泡と水、雪や霜、絶え無い連想は目線を捕らえて離しません。凛とした清らかなグラデーションは師の徳田八十吉の美意識を相承していますね。

我家の銀のカラトリーは定期的に磨かねば黒ずんできますが、中田一於の銀は雪原を行く銀狐の毛並みと、変化する薄暮の青を永遠に閉じ込めています。多色を使い豪華な宝石を埋め込めば情緒は直ちに反応するでしょうが、氏の作品はほぼ単色です。思いを馳せる空間的省略と、連想を生む時間的な心情移動は風が運ぶみやび、「風雅」そのもので優しさと気品に満ち溢れていますね。珈琲碗は滅多に無くブルー好きにはたまらない作品です。
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