直径 (π) 高さ (H) 重さ (W) 容量 (CC)
 碗 83π 60mm 89g 150cc
 皿 130π 30mm 95g 150cc


川合敦子 
京焼

手ひねりでこさえた淡い色彩の器。心地良い印象と古風で懐かしさを運ぶ「桜」は日本人の誰しもがいろんな情影を持つことでしょう。心情を揺り動かす程の絵付けが見事ですね。



地肌の色、表面に現れた土粒子の反射、線を描く筆入れの勢い。好意を育む領域はどんどん押し上げられていって、やがて目線を捕らえて離さなくなります。



写実であれば「しべ」は三本では無く、「がく」の花元はピンク色です。枝はここまで紫色をしておりませんよね。薄暮に見たか、涙で曇っているのか、想像が彼方に運ばれて鑑賞の楽しさを味わえる色使いです。

絵付けの創作とはかく有るものでしょう。作家の詩的意思は確かに刻まれ、高貴な香水の残り香のようにいつまでも漂い、安らぎを運んでくれます。仄かに肌が染まっていますね。女流陶芸家三人目の登場。



長野県蓼科の桜はゴールデンウィーク頃に満開を迎えます。高遠城跡の桜は有名で遠方よりの花見客で賑わいます。この時期のビーナスラインは県外車、観光バスで混雑していますので我が家への出入りも大変です。