直径 (π) 高さ (H) 重さ (W) 容量 (CC)
 碗 80π 63mm 90g 140cc
 皿 135π 18mm 120g ---


十四代酒井田柿右衛  濁手梅花文
人間国宝 有田焼 「濁手」

濁しとは九州ではお米のとぎ汁の事です。この純白と赤は柿右衛門以外には未だ出せず、当代以外はこの釉薬は扱えません。「濁手」(にごしで)とあるのは柿右衛門本人作と言う事です。

したがって濁手には陶印もサインもありません。柿右衛門とサインのある作品は工房の量産品です。濁手本人作は米のとぎ汁色、乳色。工房作はやや青みを帯びています。



当代以外は扱えないこの釉薬の配合は古文書の解読時に泉山、白川、岩屋川内の3種の混合割合6:3:1であると漏れてしまいました。(土合帳、元禄三年午二月吉日)しかし、この配合を化学分析で真似ても誰も近づけないのです。



各産地の陶土は微妙にガラス質成分が違っているので焼き入れの時に爆裂してしまうそうです。歩留まりが悪くとても商売にならず、柿右衛門本人作の「濁手」さえも数割残るかどうかとされています。



「作れるものならどうぞ」と言う自信とプライドの表れでしょうか、サインなどいらないのでしょうし、責任をもって確かに作りましたとの証がノーサインなのでしょう。海外のコレクターも多く濁手は大変高価です。日本で一番古い窯です。