以前の「ひとこと」 : 2023年8月後半
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8月16日(水) 正三角形を鋭角二等辺三角形に分割する(その1)
正三角形の話です。
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先週、三角形を二等辺三角形に分割する話をしてきました。実はこれを考えたきっかけは、次のような問題だったのです。
正三角形を真の鋭角二等辺三角形に分割してください。分割された小さな二等辺三角形のかたちや大きさは様々であってかまいませんが、正三角形が含まれてはいけません。二等辺三角形の数はいくつまで減らせるでしょうか?
正三角形を二等辺三角形に分割するだけなら、鋭角二等辺三角形であれば正三角形(これは鋭角二等辺三角形でもあります)4つに、鈍角二等辺三角形ならば30°-30°-120°の二等辺三角形3つに分割できます。いずれも合同分割です。
でも、「正三角形は使ってはいけない」のです。こうなると途端に難しくなります。こちらのStrictly Isosceles(厳密な、狭義の二等辺三角形) というページにはこんな21個の解の例が紹介されていました。
Strictly Isosceles より引用 正方形の二等辺三角形分割などでも見かける、5つの二等辺三角形による凸五角形を利用するテクニックが用いられています。自分でも少し考えてみたのですが、早々に断念して検索してしまうことにしました。
(つづく)
<おまけのひとこと>
8/14〜8/16の3日分まとめての更新になってしまったため、トップページの分量が増えてしまいました。8/16用のトピックも用意してあったのですが、明日に回すことにします。
8月17日(木) 正七角形の裁ち合わせ、あやとり、しなの鉄道
正七角形の話とあやとりの話と、お盆休みに実家に帰ったときに利用した「しなの鉄道」の話です。
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Ed Pegg 氏のFacebookを楽しみに見せていただいているのですが、正七角形を5つのピースに分割して並べ替えて長方形ができる、という例が紹介されていました。
その後のコメントを見ると、オンライン整数列大辞典のA110312が「正n角形を裁ち合わせて正方形を作る際の多角形ピースの数(推定)」だそうです。こちらには、正七角形を6つに分割して長方形を作る例が示されています。
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あやとり、「テントの幕」から「はしごの終了処理」の試みのバリエーションです。
中央部分の長方形が「テントの幕」っぽくなったかなあと思っています。
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お盆休みに実家に帰りました。いつも車で行くのですが、今回は食事のときにお酒(ビール)を飲みたくて、鉄道を利用しました。鉄道で帰るのは初めてです。
篠ノ井駅から「しなの鉄道」に乗り換えます。この列車に乗りました。
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写真 1 シートが市松模様でした。
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写真 2 帰りは上田駅から篠ノ井駅まで乗りました。帰りは途中で何枚か写真を撮りました。
テクノさかき駅。
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写真 3 この路線が信越本線だったころには無かった駅です。新しい駅はホームの下が鉄骨で組まれていて風通しが良いです。
坂城駅。
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写真 4 幅の広い立派な島型ホーム、昔からのスタイルの駅舎、素晴らしいです。
戸倉駅。ここまではワンマン運転でしたが、ここから車掌さんが乗車してきます。車両基地があります。
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写真 5 写真 6 千曲駅。
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写真 7 写真 8 しなの鉄道でももっとも新しい駅、だそうです。駅員さんが線路から上るための足掛かり(ステップ)が見えます(写真8)。
屋代駅。
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写真 9 長野電鉄がこの駅から出ていた時代もありました。向こうに使われなくなった石積みのホームが見えます。さらにその向こうに長野電鉄の車両が静展示されています。写真左下には線路からホームに上るためのステップ(小さなトンネル状のくぼみ)が見えます。
高校生のころ、長野市のイベントに行くのに信越本線の普通列車を利用していました。とてもなつかしいです。鉄道で帰省すると、なんというか「旅情」を感じる気がしました。今後もぜひ積極的に利用したいと思いました。
<おまけのひとこと>
あやとりと鉄道の写真は本当は昨日のために準備したもので、ファイル名が昨日の日付になっています。
8月18日(金) 正三角形を鋭角二等辺三角形に分割する(その2)、あやとり
すみません、8/18〜8/20の3日分をまとめて更新しています。
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(記録上は)一昨日、8月16日に
正三角形を真の鋭角二等辺三角形に分割してください。分割された小さな二等辺三角形のかたちや大きさは様々であってかまいませんが、正三角形が含まれてはいけません。二等辺三角形の数はいくつまで減らせるでしょうか?
という問題と、その解の一例として21個の解の図をご紹介しました。
これ、Equilateral into 13 Isosceles triangles(Ed Pegg)に、こんな13個の解が公開されていました。
さらに、こちらのDivision into strictly isosceles acute triangles というページには12個解が紹介されています。
美しいと思いました。
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あやとり、「テントの幕」から「はしごの終了処理」の試みのバリエーションです。
もうちょっときれいに整えればきれいなかたちだと思うのですが、この写真はいまひとつです。
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8月18日の夕方に、「あやとりワークショップ」のリハーサルをリモート会議(Zoom)でやらせていただきました。リモートだけであやとりの手順をご説明するというのがかなりハードルが高いということが改めてわかりました。また、今回のワークショップの参加者の方が日本数学協会以外からもいらっしゃるかもしれない、ということで、数学という観点では初歩的な話を少し用意していたのですが、場合によってはそこははしょっても良いのではないか? というアドバイスもいただきました。
今、世の中には、何かの手順をレクチャーする動画があふれています。でもそれらの動画は公開前に「見やすさ、わかりやすさ」が吟味され、さらに動画の視聴者は好きなところで動画を止めたり、遡ってもう一度視聴したりできます。でも、ワークショップのリアルタイムの動画では、「ここがわからなかった、ここが見えなかったからもう1回」というのは難しいです。
やはり、もう少し丁寧な手順の図をもっと用意しないとダメそうです。来週末の土日が勝負です。
<おまけのひとこと>
ワークショップのリハーサルに向けてPowerPointのスライドを用意していたので、このサイトの更新が滞りました。今、すらいどは100枚くらいになっています。これから絞りますが、でも追加の図を作って、一部の手順については手元資料として配布もしくはダウンロードできるようにして… まだまだやることが残っています。
8月19日(土) 将棋のパズル、あやとり、空中の木の葉
将棋のパズルの話とあやとりの話、他です。
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雑誌「数学セミナー」(日本評論社)の2023年9月号の冒頭の、「将棋の数理」(若島正)という1ページのコラムのような記事をたいへん面白く読みました。ここに、こんな将棋のパズルが紹介されていたのです。
図のように、先手1一玉、後手1三桂の2つの駒が盤面に置かれています。持ち駒はありません。先手は連続して玉を動かすことができます。後手は玉以外の好きな駒を1つだけ、盤面に打つことができます。後手が駒を打ったら、後は先手だけが玉を動かします。先手玉は後手の駒が利いているマスには入れません。後手の1三の桂馬を取られないようにするには、後手はどこに何の駒を打てば良いでしょうか?いきなり成駒の状態で打つことはできません。
例えば2三に金を打って桂馬を守ろうとしても、先手玉は金の死角から近づいて金を先に取ってしまって、それからゆっくり桂馬を取れます。
これが金ではなく玉が打てるなら、もしくは(飛車や角の成駒である)竜や馬をいきなり打てるなら良いのですが、それはルール違反です。
私は解を思い付くのに5分以上考えました。非常に面白い問題でした。
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9月2日(土)のあやとりワークショップに向けて準備をしています。「手順が同じで完成形が異なるあやとりの例」としてこんな写真を撮ってみたのですが、あまりに恣意的なのでボツにしました。
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でももったいないのでここに載せておきます。
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今年のお盆休み、台風が来て大変な地域がたくさんありました。うちのあたりは今回は大した被害はありませんでしたが、それでも風雨は強かったです。雨が上がって風が収まったとき、庭に空中に浮かんだ木の葉が1枚だけ見えたのです。
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クモの糸に引っかかっているだけなのですが、なにしろ見えにくいのが信条であるクモの糸ですから、手品のようにふしぎな光景でした。
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<おまけのひとこと>
ワークショップやあやとりグループ展の準備をしながら、空いた時間で更新をしています。
8月20日(日) ライフゲーム、あやとりを運ぶ、他
今日は軽い話題です。
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私がテレワークで仕事をしている部屋はエアコンがありません。本当に欲しくなるのは年に数日あるかないかくらいで、どうしても厳しければエアコンのある部屋に移動します。雨が降ると、風向きを見ながら吹きこまない窓は開けて換気をしつつ仕事をしています。
雨が上がると窓を開けるのですが、網戸に水滴が残っていることがあります。先日その水滴を見て、「ライフゲームの初期状態みたいだな」と思ったのです。
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久しぶりにライフゲームを見てみたくなって、https://conwaylife.com/に行ってみました。上記の写真のパターンをいくつか入力してみたのですが、当たり前ですがあんまりおもしろいものはありませんした。
もともと用意されているパターンは非常に興味深いもの、有名なものがあるのですが、“Snark Loop” というのが面白くてずっと眺めました。グライダーが時計回りにぐるぐると回り続けるのです。
ライフゲーム、本当に面白いです。
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ワークショップにもあやとりの作例を持って行こうと思っています。少し小さなホワイトボードにマグネットで固定した状態のものを崩れないように運ぼうと思いました。100円ショップでA4サイズの透明なケースを買ってきて、入れてみました。
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このケース、お店の同じ棚から取って買ったのですが、こうしてホワイトボードを入れてみて初めて、この2つのケースの寸法が違うということに気が付きました。
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おかしいなあ…
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お盆休み明け、8月17日(木)は出張でした。珍しく最後尾の車両だったので、ホームの端で列車が来るのを待ちながら写真を撮ってみました。
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幸いにして行きも帰りもそれほど混雑はしていませんでしたが、とにかく暑かったです。
<おまけのひとこと>
明日からの8月下旬、本業のほうも忙しくなりそうです。
8月21日(月) 正三角形を5つの二等辺三角形に分割する別解、あやとり、他
図形の話とあやとりの話、他です。
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先日来、任意の三角形を4個以上のn個の二等辺三角形に分割する話をご紹介していますが、その一般解の例外が正三角形を5つの二等辺三角形に分割する場合でした。先日はその解は直接は載せませんでしたが、今日は解の図を載せます。なので今日は別の話題から書くことにします。
8月の最初の週の水・木・金に、神戸〜岡山方面に出張に行きました。連泊が楽だったので水・木と神戸の三宮付近に宿泊しました。JR三ノ宮駅を出たところに、こんなタイルパターンがありました。
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特に珍しいデザインではありませんが、等角投影図みたいで面白いなと思ったのです。
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二本指の状態で仕上がるあやとりに「はしごの終了処理」を追加するというのを試しています。今日は「たくさんの星」です。
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hh230821-1 今日ご紹介したこのあやとりを取ったのは1か月くらい前だったのですが、さきほど完成形だけ見て「イヌイットの網」→「はしごの終了処理」だと誤解してしまったのです。なので最初に参考図として「イヌイットの網」を取ってその写真を準備したのですが、改めて記録を見たら「たくさんの星」→「はしごの終了処理」でした。
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「たくさんの星」 「イヌイットの網」 これらのあやとりは、基本は下図のように菱形が2段4列にならんだかたちなのですが、どの交差がどちら向きの絡みになるかが異なります。
(この図を描くのにけっこう時間がかかってしまいました)
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本日のメイントピックの正三角形を5つの二等辺三角形に分割する話です。先日ご紹介したのはこんな分割方法でした。アニメーションで示しているように、これは連続的に変化させることができます。
これ以外に、こんな解があることがわかりました(下図右)。
こちらも上図左と同じように連続的に変化するでしょうか? それとも唯一この図の解のみ、でしょうか?
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GIZMODOに生成AIに「無限に抜け出せない催眠術」をかけた結果...という記事があって、興味深く読みました。新しい技術、新しい道具を提供する以上、それが悪意を持って使われないようにする責任が提供者にあるのは当然だと思います。一方で、こういった技術を無償で公開するということは、本来なら人類に対する大きな貢献であるはずです。インターネットに公開されている膨大な無償データで学習している以上、その成果を無償で公開するのはある意味当然、という考え方もできる気もします。
AIというのは、「知能とは何か?」という問いに答えるため、作ってみてそれを評価することで「知能」に関する知見を増やしてゆこうというアプローチだと思っています。その意味で、このような「技術の悪用」への対策というのは、この技術を開発する立場としては、とても重要だけれども何かちょっと違うという気もします。「悪意を秘めたユーザにだまされなくするにはどうしたらよいのか」というのも知能の研究として重要な問いだとは思うのですが…
「人類はいつになったらその知性にふさわしい品位を身に着けることができるんだろう…」という嘆きを、清原なつののSFコミックスで読んだことがあります。セリフはうろ覚えですが。
<おまけのひとこと>
今週も始まりました。
8月22日(火) 正方形を面積が等しい5つの三角形に分割できるか?、あやとり、他
図形の話とあやとりの話、他です。
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三角形を二等辺三角形に分割する話をしばらく書いてきましたが、今度は等積三角形に分割する話です。正方形を、面積が等しい5つの三角形に分割することはできるでしょうか? 面積が等しければ、三角形であればどんなかたちであってもかまいません。
ちょっと考えると、正方形を偶数個の等積三角形に分割することは簡単にできます。それどころか偶数個の合同な三角形に分割することができます。(偶数個の合同な三角形に分割する方法は一応明日載せるつもりですが、要らないかもしれません。)ところがこれが5個になると途端に難しくなるのです。
実は結論を先に言うと「不可能」なのですが、そうは言っても少し試してみました。例えば、素朴に下のようにW字型に分割してみました。
この分け方だと、面積 1/4 = 0.25 の三角形が2つと、1/6 = 0.166… の三角形3つになってしまいます。1/5 = 0.2 からかなり離れています。
もう少し5等分に近くなるように、下のような分割を考えてみました。
これだと、1つ前の例よりはだいぶ 1/5 = 0.2 に近くなります。この分け方でどのくらい 0.2 に近づけられるでしょうか?
(つづく) ○
あやとりです。昨日は「たくさんの星」→「はしごの終了処理」でしたが、「たくさんの星」の絡みを交差に変える取り方をしてみました。
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- 「絡み」→「交差」のたくさんの星
- 人差し指の輪を小指に移す
- はしごの終了処理
- 小指を向こうへ半回転ひねる
- 親指を手前へ1回転ひねる
- 親指の輪を人差し指に移す
- 親指で小指手前の糸を取る
- はしご展開
- 親指で人差し指の根元付近で人差し指手前の糸を取る
- 親指でナバホ取り
- 人差し指の先端を、親指内側の三角形の中に上から入れ、
小指を外しながら人差し指を下から向こうへ回転し、展開通常の「たくさんの星」と、絡みを交差に変えた「たくさんの星」を比べてみます。
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「たくさんの星」 「絡み」→「交差」の「たくさんの星」 この2つは以前から試しています。
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先日、実家に帰省したとき、帰りに実家から最寄り駅まで5分くらい歩きました。駅前なので駐車場があるのですが、立体駐車場のスロープの部分の窓が平行四辺形のかたちだったのです。写真を撮りました。
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このアングルだと、平行四辺形に見えないかもしれません。写真が下手でした。この窓は引き戸ではなく、蝶番で開くように見えます。開いたところを見てみたいなあと思いました。そんな機会はなさそうですが。
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昨日、清原なつののマンガのセリフを思い出したので、清原なつのについて少し情報を探してみました。清原なつのの一覧 というページの 千の王国 百の城 (リンクは試し読みのページです) という2つ目の短編「アンドロイドは電気毛布の夢を見るか?」(これはもちろんP.K.ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」のオマージュです)の中のセリフだったなあと思い出しました。
試し読みでは最初の短編の「お買い物」が全部読めます。私は本当に古い作品しか知らないのでこのお話は初めてでしたが、清原なつのらしい絵とお話で、気に入りました。
<おまけのひとこと>
清原なつのさんは誕生日が8月8日なことと国立大学の薬学部出身なことで昔から勝手に親近感を覚えています。そんなことは全く知らないころからのファンですが。
8月23日(水) 正方形を面積が等しい5つの三角形に分割:近似解に挑戦、あやとり
図形の話とあやとりの話、他です。
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正方形を面積が等しい三角形に分割する話です。昨日も書きましたが、偶数個に分割するなら簡単で、2n個の合同な直角三角形に分割できます。
上の図のように正方形をn本の長方形に短冊切りして、それぞれの長方形を対角線で2つの直角三角形に二等分すると、合同な2n個の直角三角形に分割できます。
では奇数個だったらどうか、というと、「正方形は奇数個の面積が等しい三角形には分割できない」ということが1970年にモンスキー(Paul Monsky)によって証明されています。詳しくはMonsky's theoremをご覧ください。証明はまだ完全には理解できていないのですが、面白いテクニックが使われている証明です。
上記のWikipediaのページに、近似解として5つの三角形に分割した図が載っていたので、それがどの程度の誤差なのかを調べてみたくなったのです。この分割は、単位正方形を座標系に入れると、3つのパラメータ a, b, c で記述できます。
ちょっと調べてみると、△A、△B、△D が五等分である0.2よりも小さめに、△C、△E が大きめになります。面積が一番小さい三角形と一番大きい三角形の差(もしくは比)を一番小さくするにはどうしたらいいだろう? と思ってちょっと考えてみました。結果的に、△A=△B=△D となるときが最小の三角形の面積を一番大きくできるということがわかりました。また、そのときに大きいほうの△C=△E になるようにするのが、最大の三角形の面積を一番小さくおさえられることもわかりました。
ちなみにそのときの小さいほうの3つの三角形の面積は 0.191… くらいで、大きいほうの2つの三角形の面積は 0.2135…くらいです。昨日の参考図のW型に区切った場合は、小さいほうが 0.166…、大きいほうが 0.25 でしたから、それに比べるとだいぶ差は小さくなっています。
なお、Area difference bounds for dissections of a square into an odd number of triangles(正方形を奇数個の三角形に分割した場合の面積差の下限について:2017)という論文がありました。この中でも5個や7個の分割について具体的に論じられています。この論文では、RMS(root mean square:平均二乗誤差)を尺度に使っていますが、 Figure 11 では5つの三角形に分割した例がいろいろ載っています。面積最大の三角形が 0.2117 になっていました。
(つづく)かも ○
メクラヘビというブラジルの伝承あやとり作品があります。(リンクは石野さんのサイトです。)
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「メクラヘビ」 ここから「はしごの終了処理」をしてみました。
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- 「メクラヘビ」(説明略)
- はしごの終了処理
- 小指を向こうへ半回転ひねる
- 親指を手前へ1回転ひねる
- 親指の輪を人差し指に移す
- 親指で小指手前の糸を取る
- はしご展開
- 親指で人差し指の根元付近で人差し指手前の糸を取る
- 親指でナバホ取り
- 人差し指の先端を、親指内側の三角形の中に上から入れ、
小指を外しながら人差し指を下から向こうへ回転し、展開なんだか「メクラヘビ」っぽいような気がします。(と言ってもそもそも「メクラヘビ」ってなんだか知らないのですが。)
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少しずつ日の出が遅くなってきました。今朝4時半ころに室内から窓の外を撮った写真です。
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カメラが頑張って明るさ補正をしてくれるので、実際に見たときの印象よりかなり明るい写真が撮れたのです。レンジ外ヒストグラム補正(ヒストグラム圧縮)処理をかけて、少しでも実際の印象に近い画像に加工しましたが、まだイメージが違う気がします。
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人気の陰で学芸員不足 金沢21美、退職11人 という、金沢21世紀美術館の人手不足の記事がありました。素人目には人気がありそうな職種なような気がするのですが、高い専門性が求められるのでしょうし、体力的にも時間的にも激務だったりするのだろうか、と想像したりしています。(すみません何の根拠もない感想です。)
<おまけのひとこと>
昨日は夏休みをずらして取っている娘夫婦が遊びに来たのですが、私はちょうど会議が詰まっている日だったので、ちょっとだけご挨拶するのがやっとでした。
8月24日(木) 多角形の等積三角形分割、あやとり
図形の話とあやとりの話、他です。
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「正方形を面積が等しい奇数個の三角形に分割することはできない」というモンスキーの定理をご紹介しました。これはかなり面白い定理だと思います。Wikipedia の Equidissection(等分割) を見ると、「等分割には直接的な応用はあまりありません。結果が最初は直観に反しており、このような単純な定義を持つ幾何学問題の場合、理論には驚くほど洗練された代数ツールが必要であるため、興味深いと考えられています。」(自動翻訳です) と書かれています。
たとえば三角形であれば、任意のnに対してn等分できる(面積が等しいn個の三角形に分割できる)ことは自明です。
また、「正方形は奇数個の三角形に分割できない」ことが証明されましたが、どんな四角形でも奇数分割できないわけではありません。たとえば正方形を直角三角形で2n分割できるという例をご紹介しましたが、そこから端の直角三角形を1つだけ取り除いた台形を考えると、それは奇数分割されています。下の図は3等分できる台形の例です。
これは別に直角三角形である必要はなくて、任意の三角形でも同じことができます。
上記の Wikipedia を見ると、点対称の多角形や正方形を任意個数だけ連結したポリオミノは奇数分割できないことが証明されていると書かれています。四角形であれば、正方形、長方形、菱形を含む平行四辺形は奇数分割できないということですね。一方、等脚台形や凧形ならば、奇数分割できるかたちもあることがわかります。同じ面積の三角形3つに分割できる等脚台形や凧形の例を考えてみてください。私は、分割されたそれぞれの三角形の面積が1で、頂点が直交座標系の格子点(x,y座標がいずれも整数の点)に乗っている例が思い浮かびました。
(つづく)かも ○
昨日ご紹介した「メクラヘビ」と似ているティコピアの天の川Iというティコピア島の伝承あやとり作品を取ってみました。(リンクは石野さんのサイトです。)
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ティコピアの天の川I ここから「はしごの終了処理」をしてみました。
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- 「ティコピアの天の川I」(説明略)
- はしごの終了処理
- 小指を向こうへ半回転ひねる
- 親指を手前へ1回転ひねる
- 親指の輪を人差し指に移す
- 親指で小指手前の糸を取る
- はしご展開
- 親指で人差し指の根元付近で人差し指手前の糸を取る
- 親指でナバホ取り
- 人差し指の先端を、親指内側の三角形の中に上から入れ、
小指を外しながら人差し指を下から向こうへ回転し、展開うーん、「メクラヘビ」のほうが魅力的かな。
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先週の出張の帰り、新宿駅のミライナタワー口の脇にこんなディスプレイの写真を撮ってきました。
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これ、7月上旬の出張のときにも見かけたのですが、時間が無かったのと人通りが多かったので写真を撮らなかったのです。今回は一瞬だけ人が映らないタイミングがあったので写真を撮ってみました。
後で気が付いたのですが、QRコードが写っていました。上の画像は撮影した10Mピクセルくらいの画像をVGA=1024×768に縮小したものをさらに縮小表示しています。なので上の画像そのものを見てもどこにQRコードがあるかわからないと思いますが、上の画像をクリックして別窓でVGAサイズで表示すると画面中央付近にQRコードがあるのがわかると思います。下のQRコードは元画像から画素等倍でQVGA=320x240画素をトリミングしました。いずれも若干明るさ等は調整しています。
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この画像のQRコードから、https://r.qrqrq.com/x4cUqy71 という文字列が読み取れました。ニュウマンのインスタグラムへのリンクでした。
斜めから撮った広い視野の画像の中にたまたま写っているQRコードがちゃんと解読できる、というのが当たり前とは言え「すごいなあ」と思ったのでした。
<おまけのひとこと>
今日の午前中の2つ目のリモート会議を完全に忘れていて、今、会議通知が再送されてきて焦っています。しまった準備が終わっていない…
8月25日(金) ダイアルキーの開錠の最小手数(その1)、あやとり
アルゴリズムの話とあやとりの話、他です。
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ダイアルキーという、数字の並びを決められた値になるようにダイアルを合わせると開錠されるというタイプの南京錠やチェーンキーがあります。
ダイアルを1段階回して数字を1つ大きくする手順をアップ(UP)、数字を1つ小さくする手順をダウン(DOWN)と表記することにします。ダイアルですから、最小の数字0と最大の数字9はつながっています。
['0'] → UP → ['1'] ['1'] → DOWN → ['0'] ... ['9'] → UP → ['0'] ['0'] → DOWN → ['9']ダイアルキーなので、連続するダイアルは一手で同時に回せることにします。例えば3桁のダイアルキーを考えたとして、今現在の値が “333” だとしたら、UP側には1手で以下の6つの状態に変化できます。真ん中だけを3のままにして、左右のダイアルをUPする “434” は1手ではダメで2手かかるものとします。
[3]33 → UP → 433 3[3]3 → UP → 343 33[3] → UP → 334 [33]3 → UP → 443 3[33] → UP → 344 [333] → UP → 444変化させる数字の並びをカギカッコ[]で囲って表記しています。
例えば 0〜9 の数字による6桁のダイアルキーがあったとして、“000000” から “123789” への遷移は、以下の6手でできます。
000[000] → DOWN → 000999 000[99]9 → DOWN → 000889 000[8]89 → DOWN → 000789 [000]789 → UP → 111789 1[11]789 → UP → 122789 12[2]789 → UP → 123789このルールで、例えば3桁のダイアルキーがあったとき、“000” から最も遠い(手順がかかる)状態は何で、その状態にするためには何手かかるのだろう? と思いました。ダイアルが単独でしか回せないのだとしたら、0から最も遠いのは5ですから(どちら周りでも5手かかる)、一番遠いのは “555” で、15手かかります。でも、連続するダイアルが1手で同時に回せるなら、“555” は5手で到達できます。
この問題、きれいにすっきりと整理された文献はまだ見つけていなくて現在進行形で考察中です。
たぶん(つづく) ○
あやとりです。2本指の状態にして「はしごの終了処理」で終わるあやとり、まだストックがあります。今日は「眠りん坊」(ベッドの男)を2本指の状態にして「はしごの終了処理」をしてみました。
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hh230825-1 「眠りん坊」から、親指・小指の二重の輪のうち、外周の糸を残して斜めに走る糸をパターン面の下に外して(逆ナバホ)、「はしごの終了処理」をしています。まあこうなるよね、というかたちができました。
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8月の第一週は神戸に出張でした。三宮付近でこんなビルを見かけました。
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回り階段のかたちが外から見えるのが面白いな、と思ったのです。ただこれ、階段の構造的には片持ち(片側だけで重量を支えている)になるのかな、と思いました。強度的には大丈夫なのだろうか、とちょっと不安になりました。もちろんしっかり強度設計されているとは思いますが…
<おまけのひとこと>
9月2日(土)のワークショップの申込期限が8月28日(月)と迫ってきました。申込状況を教えていただきましたが、会場にはまだ余裕がたっぷりあります。この週末に改めて準備をしっかりしたいと思っています。
8月26日(土) 画像を線画にするツール
画像を加工するソフトウェアの話です。すみません、26日(土)と27日(日)の2日分をまとめて更新しています。
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9月2日(土)午後のあやとりのワークショップがいよいよ近づいてきて、この週末はその準備を進めています。いろいろ詰め込みすぎてやや発散気味だったので、少し内容を絞って整理しようとしています。
基本的な操作について、確認できる資料があると良いかなと思って図を用意しようとしているのですが、図の出来栄えが気に入らなくてどうしようかと思っています。試しに自分であやとりを取ってみて、その写真を撮って、それをベースに線画の図にしたほうが写真そのままを白黒印刷するよりわかりやすくなるかもしれない、と思って試してみました。
最近はスマートフォン用のアプリが主のようですが、PC用のツールを探してみて、輪郭抽出器(2008年:「すいれん」氏) というソフトウェアを利用してみました。
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いくつかパラメータ調整ができます。この机の上で写真を撮ったのが失敗で、机のテクスチャ(模様)が線画のほうにたくさん残ってしまいました。それは手作業で消しました。
正直、カラー画像ならば写真のほうがわかりやすいです。もうちょっと考えるか…
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画像を線画に変換するツール、面白くていろいろな画像で試してみました。(忙しいときほど他のことがやりたくなる)
先日乗車した特急列車を撮った写真を線画化してみました。画像処理はXGA(1024×768)のサイズで実行しました。下の左右の画像をクリックするとXGAサイズの画像が表示されます。
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上の縮小画像ではよくわかりませんが、線画のほうをXGAで見てみると雰囲気があってとても良いと思ったのです。先頭車両前面のE353のロゴ、3面ある駅のホームに列車を引き込む分岐レールのカーブなど、とても美しいです。
ちなみに、上の左のQVGA(320×240)のサイズのカラー画像を対象に線画化してみたらこんな風になりました。
この画像は二値化して可逆圧縮しています。二値化のおかげで意外とファイルサイズは小さく収まっています。
<おまけのひとこと>
処暑を過ぎて、朝夕の風がだいぶ涼しくなってきました。昼間でも窓を開けて直接風に当たり続けていると肌寒く感じるくらいです。でも窓を閉めると暑いのです。こまめに開けたり閉めたりしています。温度調節器の役割を手動で果たしています。
8月27日(日) メビウスの帯を平らに畳む(その1)、あやとり、他
紙の帯をたたむ話とあやとりの話です。
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久しぶりにメビウスの帯を作ってみたのです。
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のりしろを除いた実質の長さは15cm、幅は3cmくらいです。
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このくらいの長さと幅で作ると、両端を単につないで転がしておくだけでなんだか楽しいです。
メビウスの帯は下の写真のように三角形になるように平らにたたむことができます。この縦横比の帯からだと六角形に見えますが。
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有名な「メビウスの帯の中央をカットすると2つの輪にならない」というのを、この三角形にたたんだ状態でやってみました。すこし隙間が空くように折り目の位置を変えました。
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もともとの帯が十分に長ければ、メビウスの帯を作って平らに畳むことは簡単です。帯の幅が1だったとき、両端をつないで「メビウスの帯」を作るためには最低どれだけの長さが必要でしょうか? (もちろんのりしろは考慮しなくていいです)
(つづく) ○
ふくろうとキツネというイヌイットのあやとりから「はしごの終了処理」をやってみました。
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hh230827-1 もう少し長い糸で取ればよかったかもしれません。
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私の部屋の窓の前の電線にはよくいろいろな鳥が来ます。最近は鳩が鳴いていることがけっこうあります。鳩はいつもこんな感じで鳴いています。
繰り返しのところは5〜6回か、場合によってはもっと多い気がします。これはアウフタクトで書いていますが、最初の4つの音を繰り返して、最後の1つの音が唐突に終わる、と言う記譜のほうがより忠実に雰囲気を再現しているような気もします。
<おまけのひとこと>
車にガソリンを入れたのです。タンク容量は27Lなのですが、25.33L入りました。走行距離と残燃料表示から考えて、そんなに入るはずはないのではないかと思ったのですが、まあ仕方が無いか…
8月28日(月) メビウスの帯を平らに畳む(その1)、あやとり、他
紙の帯をたたむ話とあやとりの話です。
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昨日、「幅が1の紙の帯を畳んで両端をつないでメビウスの帯を作ることができる最短の長さは?」という問題をご紹介しました。これは、The Optimal Paper Moebius Band(最適な紙のメビウスの帯:R.E.Schwartz, 2023)という論文を見かけたのがきっかけです。
上記の論文では上記の問題の答えは√3であると示されています。そのときの図が以下の Figure 1.1 です。
Figure 1.1 of above paper. これ、正三角形が3枚重なったかたちになっているはずなのですが、繋がり具合がどうなっているのかちょっとわかりにくいなと思ったので、こんな図を作って考えてみました。
高さhの黄色い長方形と高さ2hの緑の長方形が間に挟まっていると考えるのです。そうすると、オリジナルの図の中央の2色の菱形は、上の図の右側のようになっている、と想像することができます。イメージできますでしょうか。
(つづく) ○
3つのココナツから「はしごの終了処理」です。
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hh230828-1 自分の「3つのココナツ」の写真、どこかにありそうだと思ったのですが見当たりませんでした。2021年5月に、ちょっと違う終了処理(2本指の終了処理)をやっていました。
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hh210526-2 ○
相変わらず毎日 “A-Puzzle-A-Day” をやっています。最近は、1ピースだけ動かして翌日の解にする、というのを見つけようと思ってやっています。実は今日までの4日間、毎日1〜2ピースを動かすだけ、という4日間の連続解があったのです。
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ということは、11日〜14日の4日間もこの配置でできたのですね。その時には気が付きませんでした。
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上のパズルカレンダーの画像(320×240のサイズのもの)を昨日の線画作成ソフトにかけてみました。得られた画像はピースの境界線が数か所欠けていたので、「塗り絵」がやりやすいようにちょっとだけ手直ししました。
入れ替えるピースに着色してみました。
これは便利かも。
<おまけのひとこと>
9月2日(土)のワークショップ、「数学に興味がある・詳しい人にあやとりに興味を持っていただく」「あやとりに詳しい人に数学的な見方の面白さや便利さを感じていただく」という両方を目指しています。本日が申込の〆切です。よろしければぜひ。
8月29日(火) 菱形三十面体のさいころ、あやとり
多面体さいころの話とあやとりの話です。
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先週末は妻が娘の家に遊びに行っていたのですが、お土産に多面体さいころを買ってきてくれました。買った後で「そういえばこれ、家にあったかもしれない」と不安になったそうです。
菱形三十面体です。このかたちは大好きです。ご推察の通り、昔このサイコロは色違いを買ったことがありました。2007年9月28日です。
今日の画像、最近にしては小さいですが、2007年のときと同じくらいのサイズにしようと思って敢えて小さくしたのです。この多面体さいころ、大事にしすぎてどこかにしまい忘れています。おみやげに貰った黒い三十面体のさいころは、机の上に置いて眺めたりちょっと転がしてみたりしています。
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あやとりへそから人差し指を外して「はしごの終了処理」です。
「へそ」から人差し指の2つの輪を外したもの、何かに似ているような…
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信州では「お盆に天ぷら」 全国的には珍しい食文化という地元のローカルテレビ局のニュース記事を興味深く読みました。先日、お盆に鉄道で実家に帰省したときにも天ぷらを揚げてもらいました。独特な食文化だったとは知りませんでした。
<おまけのひとこと>
Microsoft の Teams というツールを仕事で使っています。リモート参加者がいなくても、Teams録画をして音声を保存して文字起こしをしてもらったりしています。一昔前には考えられないくらい、音声認識の性能も上がりました。文字起こしを見ると、自分が話すときに「あの」「えっと」といった余計な言葉をいかにたくさん話しているかがわかって恥ずかしいです。一方で、文字起こしされたテキストデータだけ見ていても何を言っているのかさっぱりわからない、というレベルの誤認識もまだまだ多いです。でも無いよりはずっとましです。
8月30日(水) あやとりワークショップの準備
すみません、9月2日(土)のワークショップの準備で手一杯でほかのトピックが準備できませんでした。
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週末のあやとりワークショップに向けて準備をしています。子供のころに得意だった、数少ない「手順を覚えている」あやとりである、「蝶・菊」の写真がそういえばなかったなあと思って取ってみました。
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蝶 「蝶」は大好きな作品だったのですが、マグネットボードにきれいにかたちを整えるのが思いのほか大変だ、ということがわかりました。上の写真、全く気に入りません。
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菊 「菊」、紐にくせがついていたりすると、なかなかきれいにかたちが整いません。この程度で妥協しました。
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菊 すごく短い糸で取ってみました。糸の長さに対して手が大きすぎて、最後の工程は普通に取るのは無理でした。
このうちの1枚をほんの数十秒の説明のスライドに載せるだけなのですが、ついつい時間をかけてしまいました。(こんなことをやっているのでいくら時間があっても足りないのでした。)
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ワークショップ用に発注している紐、結果的に数が多すぎましたが、自分の手元のストックにするのでまあいいか、と思っています。今週前半には届いてほしいと思っていたのですが、昨日の夕方「これから発送します」というメールを頂きました。今日届いてくれるといいのですが。
<おまけのひとこと>
Teamsの文字起こしで一番笑ったのが、「アイディア創出活動」と発話したのが「アイディア喪失活動」という文字になったことでした。少なくとも文脈は見てくれないのだな、と思いました。
8月31日(木) 蓄光ひも
あやとり紐の話です。
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ワークショップのために森製紐さんから購入したひもが届きました。一緒にお願いしていた「蓄光ひも」もちゃんと入っていました。まずは180cmの蓄光ひもで「四段ばしご」を取ってみました。いつものようにホワイトボードに固定します。灯りを点けた状態ではこんな風に真っ白に見えます。
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蓄光ひも:照明 on 灯りを消すとこうなります。
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蓄光ひも:照明 off 暗いのでノイジーな画像ですが、実物はとても良いです。240cmのもの、300cmのものも合わせて作ってもらいました。いろいろ試してみたいです。
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ワークショップ会場で希望者の方に販売しようと思っている紐です。ちょっと多すぎましたが、足りないよりはよっぽどいいです。
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結び目のない紐 ワークショップでは「紐を結んでみる」ところから始めたいと思っています。4mの紐を3等分したもの(約133cm)を20本ほど用意しました。こちらは会場の参加者の皆様に1本ずつ差し上げて、まずはこの紐の両端を結んでいただいて、「はじめの構え」からやっていただく計画です。
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まだ結んでいない紐 2.4mの紐だと「はじめの構え」とか「3本指の構え」はやりにくいだろう、ということで、最初は敢えて短い紐から、と思ったのです。でも「4本指の構え」「5本指の構え」もやるので、そうなると2.4mは欲しいよね、ということで長い紐も使います。ごくごく基本的な技だけでも、様々な変化を楽しめることを体験していただけたらと思っています。
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北大のニュースリリースに、機械学習で砂糖と塩を見分ける という記事があって面白いなと思いました。
一見、「イグノーベル賞」っぽい気もしますが、砂糖と塩のような色や粒子径が同じような粒子群をマクロな画像だけで見分ける、というのは従来の解析的な手法、画像の特徴量を人間が考えてアルゴリズム的に分析する方法では捉えどころがなくて難しかったのですが、特徴量が学習プロセスで自己組織的にモデル(ニューラルネット)内部に形成される機械学習の手法では、ともかく学習データとして砂糖や塩、またそれらの任意の比率の混合物の画像を用意するだけで、それらを見分けるための画像の局所特徴量のようなものを自動で求められるのですね。
実用上の価値はともかく、確かにこれなら上手くいきそうだと思いますし、それが思惑通り上手くいった、という研究なのですね。
<おまけのひとこと>
土曜日のワークショップの準備に全力で取り組みたいところなのですけれども(まあほとんど準備は終わっているのですけれども)、8/31(木)、9/1(金)と仕事が忙しいのです。あとは体調を崩さないことが最大の目標です。