以前の「ひとこと」 : 2016年12月後半
12月17日(土) 正八面体の中の正五角形(その3)
今年(2016年)は週末の更新が定着していたのですが、年末になって忙しくて12/17(土)、12/18(日)の週末は更新をお休みしてしまいました。2週間ぶりの更新です。
○ 先月下旬、正四角錐の稜の上に適切な5点を取ると正五角形になるという話をご紹介して(再掲図1)、では正四角錐を2つ貼り合わせた正八面体の上に、ありったけの正五角形を取るとどんな立体になるか、CGでご紹介しました(再掲図2)。
再掲図1 再掲図2 これをじっと眺めていたら、こんな構造が見えてきました。
図 1 (つづく) <おまけのひとこと>
12月25日(日)の朝、「題名のない音楽会」を聴きながら、12/17(土)〜12/25(日)の9日分の更新をのんびりやっています。
12月18日(日) 正八面体の中の正五角形(その4)
昨日のgif、外側の白い正八面体の稜が太くて見ずらいので、細いバージョンのCGを作りました。
図 1 一応、赤だけと緑だけの図も載せます。
図 2 図 3 こうすると、正二十面体の骨格になっていることがよくわかると思います。あれ、でももともとは正五角形だったはずです。
(つづく) <おまけのひとこと>
この話題、次回で最終回にします。
12月19日(月) レカマン数列(その1)
先日、妻が市立図書館に行ったときに「素晴らしき数学世界」(アレックス・ベロス:早川書房)という本を借りてきてくれました。妻は図書館に行くと、私が面白がりそうな本を借りてきてくれることがよくあって、感謝しています。
図 1 大変面白い本だったのですが、特に第7章の数列の話が面白かったです。その中の「レカマン数列」というのをご紹介します。本によると、「南米コロンビアの数学者ベルナルト・レカマン・サントスが考えた」のだそうです。
0,1,3,6,2,7,13,20,12,21,11,22,10,23,9,24,8,25,43,62,42,63,41,18,42,17,43,16,44,15,45…
という数列だそうです。この数列のルールがわかりますか? すぐ下に答を書いてしまいます。
でも一応ちょっとだけ間を空けましょうか…
この数列の n 番目の項は、基本的には1つ前 ( n - 1 番目)と n から求まります。基本は1つ前の項から n を引き算します。ただし、引いた結果がゼロ以下になってしまう場合、もしくは引いた結果がすでにそれ以前の数列に存在する値だった場合は引き算するのはあきらめて足し算をします。この数列はそういうルールで作られています。
本には、この数列のグラフを描いてみると面白いと書かれていたので、プログラムを組んでみました。
図 2 最初はExcelで簡単に「引き算した答えが正ならその値、ゼロ以下なら足し算」というセルを作ってコピーして計算したのですが、それだと「それ以前に数列に存在する値かどうか」をチェックしていないのでダメだということがわかって、プログラムを書くほうが早いと思って、たまたま手元にあった Linux (Ubuntuです)でコードを書いてみました。
毎回「すでに使われた値か」を最初からさかのぼって探すのも馬鹿らしいので、Used[]という配列を用意しておいて、使った値はフラグを立てるようにしました。(何番目に出てきたかを記録してもよかったですね。)
(つづく) <おまけのひとこと>
数列も面白いです。
12月20日(火) レカマン数列(その2)
昨日のプログラムを実行して点をプロットしてみたら、こんなグラフになりました。
図 1 本には10万までのグラフが出ていましたが、とりあえず1万までのグラフを描いてみました。不思議な規則性があってとても面白いです。
グラフを見ると、縦軸のほうが値が大きいです。ということはすべての数が使われているわではなく、ここまでの間に使われない数があるということです。この数列が、いずれはすべての数を使うことになるのか、それともどこまで行っても使われない数というのが存在するのか、まだわかっていないそうです。
本の情報によると、2012年3月現在で 4.28×10^73項まで調べた結果、欠落している最小の数は852655だそうです。
<おまけのひとこと>
この本のこの章だけでも、面白い数列の話がいろいろ出てきます。別途ご紹介したいです。
12月21日(水) 新聞紙の袋
新聞紙だけを使ってできる、わりと丈夫な袋というか箱の折り方を考えてみました。
図 1 こういうものの作り方はすぐに忘れるので、将来の自分のために折り図を描いておきました。基本は新聞の1ページ分のサイズの紙で作りますが、見開き2ページ分の新聞紙を1ページ分に畳んだものから始めると、二重になるので丈夫になります。
図 2 1). 新聞1ページ分のサイズの新聞紙をさらに半分に畳みます。
2). 1枚分を巻くように2回折ります。これが袋の「ふち」になります。幅は適当です。
3). 裏返して、今度は左右を縦に巻くように2回折ります。2回折ることで簡単には開かない(離れない)構造になります。この時の幅も適当です。上の「ふち」を折った幅と同じでもいいし、違っていても問題ありません。
4). 残った上のへりを同様に2回折ります。今度は最初に折った「ふち」と同じ幅になるように折ります。
5). 適当な幅で袋の側面と底面になる折り線を入れます。角からナナメ45度に折り線を入れておきます。
6). 袋を立体的に膨らませて、飛び出した角は袋の中に押し込みます。
7). 最後にもう1回、袋の「ふち」を外側に折ります。こうすることで側面がしっかり安定して外れなくなります。
図1の写真、左側は最後に外側に折っていますが、右側は最後に内側に折ってみました。外に折るほうがよさそうです。折る幅がすべて「適当」なので、毎回微妙に違ったサイズの袋ができてきます。
セロテープ等を使わずにできて楽しいです。
<おまけのひとこと>
新聞1日分をまとめて折ったら、手が真っ黒になりました。
12月22日(木) 正八面体の中の正五角形(その5)
正八面体の中の正五角形、今回が最後になります。先日の稜モデルだと、正二十面体のかたちが見えていましたが、正五角形の面を張ってみました。
図 1 これが赤と緑の2つの立体の双貫体になっているのがわかるでしょうか?
図 2 図 3 正八面体の白い枠も消して、赤と緑の立体だけにしてみました(図2,図3)。これは「大十二面体」といって、正五角形12枚からできる正多面体です。通常のプラトンの5つの正多面体とはちょっと違って、面どうしが交差することを許しています。
わかってみると「ああそうか」という答だったのですが、正四角錐の切り口として現れる正五角形から考察を始めて、この答にたどり着いたときには感激しました。
<おまけのひとこと>
奇しくもクリスマスカラーになっていますが、このCGを作ったのはまだ11月で、その時にはクリスマスの時期までこの話題を引っ張るとは思っていませんでした。
12月23日(金) モダンフルート
今年就職した娘が自宅に置いていったフルートを、ちょっと借りて吹いてみました。モダンフルートを吹いてみるのは初めてで、指遣いは全く知らないし、そもそもまともな音が出るだろうか、という状態です。
図 1 普段吹いているトラヴェルソよりもマウスホールは大きいし、リッププレートもついているし、キーはいっぱいついていて重いし、妙にバカでかい音が出るし(すみません主観です)、難しい楽器だなあと思いました。
ところが、しばらく吹いているうちに楽しくなってきて、気が付いたら6時間くらい吹いていました。3オクターブ目の高い音域の指がなかなか覚えられないのと、CとDのところでトラヴェルソには無い左親指の穴を操作しなければいけないところが特に違和感がありますが、臨時記号があんまり多くない曲ならば、ゆっくりなら楽譜にかかれている音が一応出せるかなあというところまで来ました。
新しい楽器というのは世界が広がります。古楽ならばトラヴェルソのほうが音色も雰囲気も合っているので、そういった曲をモダンフルートで吹きたいとは思わないのですが、もう少し新しい時代の曲だと、モダンフルートでないと吹けない、雰囲気が合わないという曲が出てきます。そういうのをやってみたいなあと無謀なことを思い始めました。
ちょっと調べてみたら、大好きなブラームスのヴァイオリンソナタをフルートで演奏する、という試みがあるようで、パート譜を公開して下さっている方がいました。
図 2 うちにはなぜかオリジナルのヴァイオリンソナタの楽譜があるので、幸い調が同じなのでピアノパートはそれで間に合います。今年の年末年始休みはモダンフルートの練習をして、これがなんとか吹けるようになるといいなあなどと妄想を膨らませています。
いろいろ調べていると、フルートには名曲がない(涙)というブログを見つけました。「フルートの名曲というと、ドイツバロックとフランス近代曲しかなく、」と書かれていて、なるほどそうだよなあと思いました。バロックのフルートの名曲は、もちろんドイツだけではなくフランスにもイタリアにも素晴らしい名曲がありますが、これはリコーダーやトラヴェルソで演奏するので問題ないですが、近代のフランスものはモダンフルートでないとダメなので、これはぜひやりたいものだと思います。
<おまけのひとこと>
ちなみに23日(金)は祝日なのに休日出勤でした。フルートは24日(土)に一日中吹いていました。
12月24日(土) 出窓の二重サッシ化
今住んでいる家もそろそろ20年になります。出窓が結露して、その周辺が傷み始めてきたので、修繕してもらいました。
図 1 図 2 今あるサッシの内側に樹脂サッシを付けて、傷んでいた出窓の左右の壁紙を剥がして、樹脂のパネルをはめてもらいました。窓のすぐ手前にレースのカーテン、出窓の手前に厚手のカーテンをかけているのですが、今までは手前のカーテンを開けると出窓の空間がひんやりしていたのですが、それがなくなってとても快適になりました。
<おまけのひとこと>
妻と、「今年のクリスマスプレゼントはこれ(出窓の工事)でいいよね」と話しています。
12月25日(日) 干し柿
実家の母から「干し柿を作ったので良かったら取りに来て」と連絡をもらったので、先日貰いに行ってきました。
ちょうど植木屋さんが庭の木の剪定をしてくれていました。
図 1 毎年この時期に来てくれるのだそうです。
<おまけのひとこと>
今年もあと一週間になりました。例年通り年賀状は年末年始休みの初日にやります。単身赴任先の住まいもお掃除をして水道の元栓を閉めて水を払って…という作業もしなければなりません。お休み、楽しみです。