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以前の「ひとこと」 : 2016年1月前半
1月1日(金) 折り紙のポチ袋
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
○ 子供たちにお年玉をあげるのに、ポチ袋が必要になりました。手持ちの折り紙でちょっと試行錯誤して、こんな風に作ってみました。
図 1 100円ショップで買った折り紙で折ってみました。サイズは普通の15cm角です。簡単な折り図を作ってみました。
図 2 折り紙の中心に軽く印をつけて(1)、辺が中心を通るように斜めに折ります(2)。角度は適当です。反対側から、今折った辺に接するように折ります(3),(4)。さらに両側から折ります(5)。ここでいったん開いて(6)、後から折った小さな三角を先に折ります(7)。最初に折った折り線で折り直します(8)。適当に三等分に折ります(9)。内側に差し込んで完成です(10)。
なお、最初に折る三角は正方形の中心を通るように折らなくても大丈夫です(図3)。
図 3 この場合、最初に折る三角形とその次に折る三角形の大きさが変わりますが、それでも特に問題はありません。
一応自分で考えたものですが、既にありそうな作品です。
<おまけのひとこと>
折り図を描くのは楽しいです。
年末年始休みも半分終わりました。今日の元日は娘と実家の母と初詣に行こうと言っていたのですが、母が風邪をひいてしまったとのことで、予定変更になりました。さてどうしようかと思っています。
1月2日(土) 初詣
お正月なので普通の日記です。
○ 元旦は妻と息子は自宅にいたいということだったので、娘と私が私の実家に行って、私の母と3人でどこかに初詣に行こうという計画でした。ところが実家のほうで風邪をひいてしまったということだったので、娘と二人で県内のどこかに行こうかということになりました。
元日の朝の毎年の御雑煮をいただいた後、家族で近所の神社にお参りに行ってから、娘と北のほうに向かいました。目的地は大町市にある、国宝の建造物のある仁科神明宮です。長野県には建物の国宝が5か所あるのですが、そのうち唯一行ったことのなかったところなので、この機会に行くことにしたのです。
長野道の梓川SAのスマートインターで高速を降りて、長野県で5番目にできた南豊科の円形交差点(ラウンドアバウト)を通って、まずは新田神社(しんでんじんじゃ)にお参りしました。
図 1 橋を渡って、手前の建物の素通しの舞台の向こうに本殿のしめ縄が見えています。左手に鳥居がずらっと並んでいます。
図 2 最初の写真の中央部を拡大したところです。茅の輪がありました。この輪を三回巡ってお参りします。お参りした後、左手のテントのところでお神酒の振る舞いと、娘と私とめいめいに小さなだるまさんとお守りをいただきました。たいへんありがたくいただきました。
図 3 同じく、最初の写真の左手を拡大したところです。それぞれの鳥居には「戸隠社」「天満宮」「金毘羅社」「諏訪社・浅間社」「八王子社」「秋葉社・津島社」などと書かれていて、分社されているお宮様なのだと思います。ひとつひとつにお参りをさせていただきました。
ここから1時間ほど一般道を北に走って、一番の目的地である仁科神明宮に行きました。午前中だったせいか、それほど混雑はひどくありませんでした。神社のすぐ下の駐車場付近は道路が凍結していて、タイヤが空転して苦労している車も見かけました。
それほど広くはなかったですが、雰囲気があってとてもよかったです。
お参りを済ませたのが11時過ぎだったので、「これからどうしようか」と考えたのですが、娘が「長野県の建造物の国宝で、まだ行ったことがないのは青木村の大法寺だけなので行ってみたい」というので、行くことにしました。
仁科神明宮からだと青木峠を通って1時間程度です。青木峠は交通量も少なく、車の行き違いも大変な峠です。日当たりがよくなくて凍結も心配です。そういう道を走るのは嫌いではないのですが、念のため峠を越える前にコンビニに寄っておにぎりとチョコレート、飲み物を買ってから峠に向かいました。
予想通り日陰は凍結していました。すれ違った車も2台しかありませんでした。13時前には大法寺に到着しました。急坂の参道を上ってゆくと、左手に羅漢像がいくつも並んでいました。大法寺には子供の頃に何度も来たことがあるはずなのですが、憶えがありません。
久々に見る塔は本当に素晴らしかったです。(写真撮影禁止との立て札があったので、写真は撮りませんでした。)
ここから上田市内に向かって遅い昼食を済ませ、上田城の真田神社で受験生の息子のために「不落城」のお守りを1体、受けてきました。今年の大河ドラマの舞台ということで、とても賑わっていました。
最後に実家のすぐ近くの科野大宮社にお参りして、大門峠を越えて帰りました。
図 4 帰宅したのが17時くらい、8時間の旅になりました。
<おまけのひとこと>
自宅の最寄りの神社、赴任先の最寄りの神社、実家の最寄りの神社の3か所と、国宝の2か所、大河ドラマの舞台の神社1か所という盛りだくさんな一日でした。
1月3日(日) ジョイントブロック:4つの三角形
昨年末に食品スーパーで見かけて買った「ジョイントブロック」で、4つの三角形を組んだかたちを作ってみました。
図 1 六角形パーツと直線パーツ3個ずつで三角形を作ります(図1)。
図 2 図 3 これを4つ組んで、図2、図3のかたちを作りました。パーツの太さに対して三角形がちょっと小さくて、組むのは大変でした。といって直線パーツを2本使ってしまうと、こんどはゆるすぎます。
妻が図2、図3のモデルを一目見ただけで「三角形4つだね」と言ったのにはびっくりしました。この構造はそんなにわかりやすくはないと思うのですが。
○ 昨日の1月2日は、朝から妻と娘と三人で諏訪大社4社を巡ってきました。まずは上社の本宮に朝9時前に行きました。時間が早いと駐車場にも待たずに入れて快適でした。上社の前宮は比較的すいているだろうということで最後に回ることにして、次に下諏訪の下社秋宮に行きました。9時半過ぎくらいだったので、こちらも駐車場にはすぐに入れました。秋宮にお参りした後、ゆっくり30分くらいかけて春宮まで歩きました。途中、斜面にあるちいさな祠やお宮が面白かったです。駐車場に戻ったのは11時前くらいなのですが、人出がすごくなっていて、駐車場に入る渋滞もひどくなっていました。最後に上社の前宮に移動してお参りして、ちょうど正午くらいに自宅に戻りました。
<おまけのひとこと>
昨日のお昼はお正月ということでお昼にお酒を飲みました。そうしたら午後いっぱい寝てしまいました。夜8時前に目が覚めて、夕食を食べた後、またすぐに寝てしまいました。久々に長く寝ました。
1月4日(月) 正多面体の"輪"(その1)
プラトンの正多面体は5種類あります。
それぞれの多面体を、同じ大きさのものをたくさん用意して、面がぴったり合うように連結していって、輪をつくることを考えます。
立方体ならば、8個並べれば輪ができるのはすぐにわかると思います。
図 1 JOVOブロックで模型も作ってみました。
図 2 それでは、他の4種類の正多面体では輪が作れるでしょうか? その場合、いくつ必要でしょうか?
(つづく) <おまけのひとこと>
今日で年末年始休みもおしまいです。帰省していた娘はお昼前の列車で東京に帰ります。私も夕方には移動しようと思っています。というわけでいつもように週一度の更新のペースに戻ります。(1/4(月)〜1/8(金)の5日分をまとめて更新します。)
1月5日(火) 正多面体の"輪"(その2)
合同な正多面体を面を合わせて連結していって輪をつくるという問題をご紹介しています。答を書いてしまうと、正八面体、正十二面体、正二十面体の3つについては、いずれも8つで閉じた輪をつくることができます。昨日ご紹介した立方体(正六面体)も含めて、5種類の正多面体のうち4種類までが同じ8個という数で輪ができるということになります。面白いです。
図 1 正八面体8つの輪を作ってみたので、写真を載せておきます。
それでは、最後に残った正四面体からは輪を作ることはできるでしょうか? できるとしたらいくつ必要でしょうか?
(つづく) <おまけのひとこと>
今年は年賀状を書くのが遅くなってしまって、いろいろ失礼してしまいました。
古楽関係で、10年以上ずっとご無沙汰していた方から久しぶりに年賀状をいただきました。男性なのですが、苗字が変わっていてびっくりしました。写真とコメントを見なければどなたかわからないところでした。お元気そうで何よりです。
1月6日(水) 正多面体の"輪"(その3)
合同な正多面体で輪を作るという問題、実は正四面体からは輪が作れないということがS.Swierczkowskiによって1959年に証明されているそうです。
その前提で、2013年にStan Wagonが図のような48個の正四面体から成る輪を発表しています。
図 1 図 2 これは証明が誤っていたわけではなくて、この輪は誤差があって、正確にはきちんとは閉じないのです。でも、模型を作るレベルではその誤差が小さいため模型が組めてしまうのです。
こちらのPDFファイルに詳しい議論が載っています。ファイルサイズが大きいですが、美しい図もありますので、ぜひご覧ください。
<おまけのひとこと>
この多面体の輪、自分でも詳しく調べてみたかったのですが、時間がないのでいったん簡単にご紹介することにしました。
1月7日(木) 鋭角二等辺三角形3枚を組む
こんなかたちを組んでみました。
図 1 図 2 パーツはどんな切り欠きになるでしょうか?
(つづく) <おまけのひとこと>
実は最初に適当に設計したらうまく組めなくて設計し直しました。
1月8日(金) 多義図形?
webでいろいろ数学やパズルなどを調べているときに、英語のページはまずは図を見てから中身を読んでみるかを判断することが多いです。
図 1 よくあるこんな図(図1)を見て、これは正八面体だろうか、それとも立方体の頂点を切り落としたかたちなんだろうか、と疑問に思いました。多義図形というには大袈裟ですが…
<おまけのひとこと>
イメージを上手く伝える図を描くというのは大変です。
1月9日(土) 鋭角二等辺三角形3枚を組む(その2)
1月7日のひとことで、鋭角二等辺三角形を3枚組んだものの写真をご紹介しました。実はこれは適当な比率で作ったので、一枚の二等辺三角形の底辺が接するように床に置くと、三角形が細長すぎるため、残りの2枚の二等辺三角形の頂角の頂点が床に接するときに少し曲がってしまうことがわかりました。そこで、ちゃんと考えて設計し直すことにしました。
図 1 このように、同じ二等辺三角形でも、尖り具合を変えることができます。この中で、1つの二等辺三角形の底辺の2点と、残りの2つの二等辺三角形の頂角の頂点の2点の計4点が同一平面上に来るのは図2のようなかたちになることがわかりました。
図 2 このとき、それぞれの頂点がどんな空間座標になっているのかがわかるようなCGを作ってみました。
図 3 最初と最後の図だけ、静止画で載せておきます。
図 4 図 5 というわけで、底辺と高さの比が2:3にすればいいことがわかりました。
図 6 (つづく) <おまけのひとこと>
1/9(土)〜1/11(月)は三連休です。持ち帰りの仕事を片付けつつ、ゆっくり更新のための図を作ったりしています。
1月10日(日) 鋭角二等辺三角形3枚を組む(その3)
鋭角二等辺三角形を組むかたち、切り欠き(スリット)を設計して組んでみました。直交する3枚組なので、いつものパターンになるのですが。
図 1 3枚とも異なるスリットを入れた場合です。(もちろんほかにもパターンはいろいろ考えられます。)
図 2 3枚とも合同なスリットになる場合です。
図 3 図1、図2を組んでみました。満足です。
(つづく) <おまけのひとこと>
ちょうど2年ほど前、2014年の2月の大雪の日に、大学卒業後初めての学部の同窓会が東京でありました。今年もまたやろうか、という案内のメールをいただきました。幹事さんには感謝です。ただ今年はちょっと参加が難しいかなと思っています。
1月11日(月) 鋭角二等辺三角形3枚の「凸包」(その1)
昨日まで作っていたかたちの凸包はどんなかたちになるのかな、と思って考えてみました。
図 1 図 2 図 3 図 4 図を見て考えるとわかると思います。図1が頂点となる点、図2が3つの鋭角二等辺三角形を「張った」ところ、図3が3つの平行四辺形、図4は直角三角形まで描いたところです。あとは正三角形でふたをすれば出来上がりです。
「凸包」は2次元図形で考えると考えやすいです。ある点の集合の凸包を求める操作として、アナログな手法でやるとすると、それぞれの点の位置に釘を打って、釘全体に輪ゴムを掛けると、輪ゴムが描く図形が凸包になる、という話があります。この操作のとき、凸包は多角形になるのですが、一般的な点の配置の場合は、凸包の各辺は2点を結んでいて3点を通ることはありません。(3点が同一直線状に並ぶのは特別な場合です。)
同じように3次元空間の凸包は、普通は各面は三角形になります。今回、4点が同一平面上に来る特別な寸法で設計しているため、凸包に平行四辺形の面が存在します。
このかたちも模型にしてみることにしました。
(つづく) <おまけのひとこと>
1月10日(日)は例年の行事である、地区の神社の「幟建て」と新年会があります。今(1/10の朝9時です)、10時からの幟建てに間に合うように、急いで更新をしています。
1月12日(火) 鋭角二等辺三角形3枚の「凸包」(その2)
昨日ご紹介したかたち、とりあえず普通のペーパーモデルの手法で作ることにしました。展開図を用意しました(図1)。
図 1 「のりしろ」はつけていません。これを印刷して切り取って組み立ててみました。
図 2
図 3
図 4 うっかり鏡像体になってしまいました。寸法もやや小さめです。これもきれいで面白いかたちだと思います。
<おまけのひとこと>
「のりしろ」をどのようにつけるか、また度の順番で組み立てるかは、ペーパーモデルをきれいに作るためにはとても大切です。今回、あまり考えないで作ったらきれいにできませんでした。
1月13日(水) 長方形の折り紙の箱(CLEMENTE GIUSTO'S RECTANGULAR BOX)
こちらのページに折り方が紹介されていた、長方形の箱を折ってみました。CLEMENTE GIUSTO氏の作品だそうです。
図 1
図 2 ふたを開けたり閉じたりするのがちょっと大変ですが、面白いデザインだと思いました。折りはじめの用紙の寸法が8:11というのも変わっています。
<おまけのひとこと>
この箱は用紙が特殊なこともあって、おそらく今後作る機会は少ないと思います。
1月14日(木) 布施知子さんの箱(1/2立方体)
折り紙の箱つながりで、布施知子さんの1/2立方体を折ってみました。簡単で、余計な折り線が一切出てこないところが美しいです。
図 1 いろいろな用紙で折ってみました。手前のオレンジ色のものは和紙です。紙が汚れているわけではありません。本物はきれいです。
図 2 簡単な図を載せておきます。
<おまけのひとこと>
この折り紙は、仕上がりがきれいですし(箱の底面も含めて余計な折り線が残らない)、折り紙の手法だけできちっと折れますし(三等分とか目分量とか出てこない)、ついつい楽しくていくつも作ってしまいました。
1月15日(金) 折り紙のシャツ
今日はおまけの更新です。折り紙の画像をいろいろ検索してみていたら、シャツの作品があったので、真似をして作ってみました。ストライプの折り紙を使うといいかなあと思って折ってみました。折り方は適当です。肩のラインとかを少しだけ工夫したつもりです。
図 1 一応、畳紙や封筒、ポチ袋のようの使い方ができます。以前、確かモスバーガーに行ったときだったか、トレイの上の紙のシートに「シャツの折り方」が載っていた気がします。
○ 1月9日の朝日新聞の土曜版に載っていた、ニコリの「新春特集:漢字抜け熟語」で、最後に決まった3つの漢字はこんなパターンでした。(同じ番号には同じ漢字が入ります。)
今回の問題の中には、「正多面体」とか「素因数分解」とか「同心円」とかが出てきて楽しかったです。「○多△形」なんていうのも出てきて、「正多角形かな」とか思ったのですが全然違いました。
<おまけのひとこと>
妻から(多面体や幾何学的なものではない)珍しいものを折っているね、と驚かれました。