自宅へ戻る 11月3日。多少の不安はあったが、実家から自宅へと戻った。12月半ばまでは、それでも文さんのお母さんが心配して、ほぼ毎日来てくれたが、いつまでも甘えてはいられない。二人が生後3ヶ月を迎えた時から、日中は私一人で二人の面倒をみることとなった。
時間が
足りない
双子の育児をするのには、1日が24時間ではとてもたりなかった。睡眠をとる時間が全くといっていいほどなかった。せめて30時間あればと思った。そうすれば寝られる。本当にそう思った。誰が24時間なんて半端な時間にしたんだろうと、真剣に考えてしまった。
ご飯を食べる暇のなかった。というよりもう疲れ果てていて、食事をする気力もなかった。たまに二人が寝ているから何か作って食べようとすると、誰かが訪ねてきたり、二人が泣き出したりで、1日1食という日もしょっちゅうだった。
文さんの帰りが遅い日や出張でいない時は、朝から何も食べられなくて二人が寝付いた真夜中にパンをかじるなんて日もあった。
気がつくと1週間くらいあっという間に終わっていた。今日が何日で、何曜日でなんて考えられない日もあった。
日々成長していく二人と違って、こっちはこんな生活がいつまで続くのか不安になることが多かった。一生続くような気がした時もあった。
突然人が訪ねてくることが、とても嫌だった時期もあった。大抵人が来る時は、やっと二人が寝付いてくれて私も一休みしたいなーと思う時だったり、こっちの都合が何かと悪い時が多かった。
みど・
ふぁど・
キッズ
保健所の紹介で、市内に出来た双子サークルに入ることになった。それが『みど・ふぁど・キッズ』。現在でもここでお母さんたちとは交流がある。
里絵里紗と同じ年は双子が多かった。ほぼ毎月1組は双子が生まれていた。おかげで、少し先の成長振りがよくわかって、先の見えない不安が少しずつ消えていった。また1つ2つ上の双子を持つお母さんたちとも仲良くなれて、保育園入園に向けての心構えとか、園長先生のお話を聞く機会もあって、精神的に余裕が出始めた。
それまでは何だかひどく肩に力をいれて育児をしていたように思った。時がくれば何とかなる・・・そう気づかせてくれた周りの同じ双子を抱えるお母さんたち。こういう会に入ることが出来て本当によかったと今も思う。
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