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天浜線の西半分を行く 第1回

天竜浜名湖鉄道の紹介はこちら

(17年3月の旅)

天竜浜名湖鉄道の新所原駅

直虎1dayパスで新所原スタート

 豊橋から東海道線で東京方面へ2駅のところが新所原。静岡県の最西端である湖西市に入り、この駅から天竜浜名湖鉄道に乗り換えるのだ。静岡県西部でちょうど浜名湖の北側を走っていく路線で、沿線の駅のなかには昔ながらの駅舎をいるところもあり、国登録有形文化財の指定も受けているそうである。今回は列車旅ではないので、駅舎巡りまでは行わないが、何とか路線を存続させていこうという涙ぐましい努力を感じさせる。

 新所原駅の窓口では「直虎1dayパス」を購入する
(※脚注)。このパスがあれば天竜浜名湖鉄道及び遠州鉄道のバスに乗り降りできる。1線1駅のホームに1両編成のディーゼルカーがポツリと停まっており、乗車一番乗りとなる。JRとの乗り入れは一切行っていない。幸い、ロングシートではなく相向かいシートだったので、ようやく豊橋で買った稲荷ずしを食べることができた。

 新所原から金指という駅まで43分の列車旅となる。ほぼ、浜名湖に沿って走っていく。まずはアスモ前。ここはアスモという会社が目の前にあるため、この駅名が付いている。休日なので会社は休業しており、実際にこの列車を使ってどのくらいの社員が通っているのかは定かではない。次の大森、知波田とやぶや切通しの中を走り、いかにもローカル色たっぷりという感じであった。

浜名湖

 知波田からいよいよ浜名湖が眼前に姿を現す。そして周辺にはミカン畑も目立つ。この先、三ケ日駅に経由するわけだが、さすがはミカンのブランドを持つ三ケ日だけのことはある。列車が次第に高台を走るようになると、浜名湖の景観がさらに広がっていき、私だけでなく他の乗客もスマホなどで写真を撮っていた。三ケ日はターミナル駅の一つになっているようで、ここでようやく乗ってくる人が現れた。

 次の都築駅は駅舎に売店が併設されている。この路線のいくつかの駅はレストランや食堂、売店を併設した駅舎になっており、おそらく賃貸収入を得ているのだろう。都築駅はハンバーガーショップになっているようで、三ケ日バーガーの写真入り看板がかなりおいしそうな感じであった。もちろん途中下車するわけでもなく、次の駅へと向かう。

 浜名湖がさらに近くなってきたところで、浜名湖佐久米駅に到着。ここは最も浜名湖の湖畔に近く、線路のすぐ脇に湖面がある。時化とかある海岸だと、こうした立地で駅を作ることはできないのだろうが、湖ならそういう心配はない。ここから再び高台を線路が走り、寸座、西気賀を経て、気賀駅に向かう。この気賀が浜名湖の最も北東部にあたり、ここで湖とも別れを告げることになる。

※「直虎1dayパス」は2017年限定販売のようです

(つづく)
浜名湖から天竜川へ