犬山・郡上八幡 (2)

                   2012/06/30

美並ふるさと館には美並の山人の昔の家が復元されている。私は、山人の生活感あふれる情景から、(あまりに薄汚れているので)一種の恐れの気持ちでおののきながら、でも否定できない懐かしさを感じ取りました。これが、これぞ、日本の山村の雰囲気だと考えたのです。

 この粥川寺の隣に円空ふるさと館と美並ふるさと館がある。

円空館には円空の初期の作品(とても稚拙で円空らしくない)を含め、円空の仏像が展示されている。

円空と粥川寺

写真:不動明王

 12時に出発して高速道路を走り、美並町に行く。この町は西側の山あいに星宮(ほしのみや)神社と粥川(かいかわ)寺がある。粥川寺の説明を読んで見よう。

美並

写真:奥が星宮神社、右手前が粥川寺

 11時から博覧館で郡上踊の実演があったので、これを参観した。郡上踊714日から開始して、8月のお盆のときに徹夜踊りがあり、その後も間歇的に98日まで続くのである。

 なお、櫻間見屋本店の名物は「肉桂玉」というあめ玉である。

 時間があまったので、宮ヶ瀬橋を渡り、新橋の袂にある郡上八幡旧庁舎と、その後にある用水路利用の流水公園「いがわこみち」を歩く。驚くほど水が豊富できれいである。沢山の鯉が飼われていて、餌の取り合いをする。

写真:宗祇水

 櫻間見屋(おうまみや)本店の奥床しい店の角を曲がれば宗祇水(湧水)である。宗祇水の使い方は次である。

 城から降りてきて街をぶらぶら歩く。長敬寺の前の鍛冶屋町を歩き、引き続き、郡上踊と大きく書かれた大提灯がぶら下げられた本町を南下する。町のいたるところに用水があって、豊富な水が流れている。清潔そのもの。

郡上八幡

 さて、朝8時に犬山ホテルを出発した私達は、なかなかいうことを聞いてくれないナビと戦いながら、関市経由で郡上八幡に向った。所要時間1時間ばかり。

 今回の旅行の同伴者は、大学の同期生で、名古屋大学で微生物学教授をなさっておられたYさん。Yさんは本年3月で二度目のお勤めを終えられ、やっと少し自由時間ができた、と喜んでおられる。先生は若いときから勉強の虫で、私とは大違い。私は数学が大嫌い、先生は数学が大好きなのだ。性格もあちらは実直そのもの、こちらは何事もなげやりで、これも大違い。昔、担当の鬼教授から突然に実験ノートの提出を命じられ、風呂屋へ行っていた私のノートを下宿から見つけ出して身代わり提出してくださった「有難い」救い主なのです。

 では皆様、ご機嫌よう。

写真:円空は絵も描いた。延宝二年、円空は志摩半島に赴き、立神薬師堂(阿児町立神)と三蔵寺旧蔵(片田漁業協同組合所蔵)の「大般若経」を修理し、いずれにも絵を描きそえた。

写真:十一面観音

写真:博覧館にて

写真:流水公園「いがわこみち」

写真:櫻間見屋本店

 まず街の中心にある城山を狭い道を車でよじ登り、街を見おろす。いつも思うことだが、このお城は山頂の城周辺の佇まいがなんともいえず素晴らしい。城の石の組み方も良いし、隅々まで掃き清めておられる土地の方々のご尽力も嬉しい。

写真:郡上八幡城

画像:Google ©2012 ZENRIN 一部改変