エ ッ シ ネ ン 湖

                   2012/05/24

 麓のカンデルシュテーク駅はLötschberg(レッチベルクと読む)のトンネル駅であり、ユングフラウ山系の南側のゴッペンシュタイン駅まで14.6kmのトンネルを自動車に乗ったまま渡してくれる。南へ旅行する人たちは、さらにブリークの駅からシンプロントンネル (19.7km)のカートレインを利用して、車に乗ったまま、ミラノに抜けることが出来る。

 私達はゴッペンシュタイン駅で再び走行を開始して、シオンの谷を下り、シエールからクラン・モンタナに登ったのだが、ここではサマースクールを訪問見学しただけで、その後直ちにモントルーへと向った。

 ここでもアイスを一皿食べて、緩い坂道を30分ばかり歩き、ゴンドラに乗って山を降りた。

 今日は気温が上がった所為だろうか、観光に来た若い女性達(高校生だと思う)が水着になって、湖面に飛び込む。見ていて寒そうだが、彼女達は平気できゃあきゃあ言って騒いでいる。

 いつも考えることだが、この湖は高山の雪解け水を溜めながら、下に流れ出す川がない。どうなっているのだろう。青色の湖面に後背の岸壁が写り込み、この世のものならぬ風景を見せてくれる。

 下り35分程度で湖畔に着く。

 素晴らしい快晴で、エッシネン湖見物には絶好の日和となった。

 車を一時間ほど走らせ、カンデルシュテークに到着した。早速にリフトの駅まで車を走らせ、ゴンドラリフトに乗った。

 リフト頂上駅から、ゆっくりとした下り坂をエッシネン湖に向う。いたるところに野草が花を咲かせ、ところどころに散在するヒースが紅色に染まっている。周りを高山が取り巻いていて、まるで夢の中にいるような感じがする。歩いていると、フィトンチッドの新鮮な匂いがして身体全体が洗われる思いをする。

 麓のカンデルシュテーク(標高1200m)から遠足に来た子供達が続々到着する。彼らはゴンドラに乗らずに、標高差400mを足で稼ぐのである。

画像:現地掲示板