イタリア人は制服制帽が似合いますね。颯爽としています。
S i c i l i a (2)
2010/05/13~14
説明:
踊るサチュロス
1998年にイタリア南部シチリア島沖で、漁船の底引き網に、貝殻がいっぱい付いたなんとも得体の知れない像が、引き上げられました。
沢山の魚にまじって引き上げられわけで、漁夫は腰をぬかしたといわれています。
ローマの中央修復研究所に運ばれ、4年にわたる修復を経て、昔日の美しさを取り戻しました。現在我々が目にする、古代ギリシャのブロンズ像
「踊るサチュロス」でした。
像は高さ約2.5m、総重量108kg、2000年以上前にギリシャで制作され、アテネから輸送中に船もろとも海に沈んだと考えられています。
サテュロスは、ギリシャ・ローマ神話に登場する「森の精」で、葡萄酒と享楽の神バッカスの従者です。
酒に酔い、有頂天に舞い踊るサテュロスが、まさに跳躍しようとする一瞬を捉えたこの像は、波打つ頭髪とともに、高みを見上げる眼や躍動感あふれる身体表現 がじつに印象的な作品で、古代ギリシャ最高の彫刻家プラクシテレスの作品とも言われます。髪のこまかい線が青銅を作ったのち、外から手を加えられたものです。
では皆様ご機嫌よう。
番外ですが、グループメンバーの一人、浅井伊津子様がスケッチしてくださった5月12日の昼食。レストランはMarsalaのRistorante Nashvilleで、メイン・ディッシュは鰯のスパゲッティ。
ただ、味は劣悪でした。私は食事を中止して外へ出て、「驢馬に蹴られる女性」の彫刻を眺めていました。「驢馬に蹴られて死んじまえ」とつぶやいていたのです。浅井さんにではありませんよ。このレストランのコックにです。
昔使っていたパトカーまで参列している。ただ陳列してあるだけかも。でもこのパトカーはアルファ・ロメオですね。ストラーダ警察と書いてありますから、「道路警察」あるいは「高速道路警察」? 隣にはフィアット製のジープも。いずれも珍品。
騎馬警官まで出席するのですから大掛かり。
ラグーザ・イブラ Ragusa Ibra
山間の町ラグーザの最も古い中世の町の部分をラグーザ・イブラというのだが、サン・ジョルジョ教会の前で、警察官の儀式に出くわした。
ピアッツア・アルメリーナ Piazza Armerina
多くの神殿のうちもっとも保存状態の良いコンコルディア神殿。他に沢山の神殿があるのですが、砂岩でもろい材質ですから復旧するのは無理でしょう。
アグリジェント Agrigento
アカンサスAcanthus。ギリシャのコリント様式の柱頭部分に模様として用いられている植物。満開でした。模様として使うのは葉っぱのほうなのですが。五月のシチリアはまるでお花畑。
おじじ達はバールBarにたむろして、暇つぶし。
パラッツォ・アドリアーノPalazzo Adriano
パラッツォ・アドリアーノの中央広場の噴水。昼休みで人気がなくて眠くなる感じ。「ニュー・シネマ・パラダイス」の雰囲気そのもの。
マザーラ・デル・ヴァッロ Mazara del Vallo
Erice山頂直下の城。
趣のあるエリチェの街路。昔、ギリシャ・ローマの時代にこのエリチェは豊穣の女神を祀る場所であり、山上に神殿があって、多数の女性が華を売っていた。地中海の水夫達は女神としての女性を求めて、エリチェの山を駆け上ったのだという。その当時の殷賑のほどが偲ばれる町並み。
地図:AVIS
Villa Romana del Casale。古代ローマのカザーレ荘。きっと画面中央の人、(皇帝?)が別荘にしていたものでしょう。
トラパニ Trapani
トラパニの風車。手前が塩田で塩水を汲入れるのが風車の役目。遙か彼方に見えるのがEriceの山。
エリチェErice
エリチェ山頂よりCornino方向を見下ろす。まるで夢のなかにいるような美しさだ。
パレルモ周辺があまりにも強烈な印象だったので、そのあとの旅行は惰性で廻っているようなものになってしまい、あまり感激はありませんでした。ですからいくつかの写真を載せておくだけにします。
若者は誰もいない昼下がり。こんなところで映画を撮って大ヒットするのですからね。不思議です。
写真:絵葉書から。©Casano Editore – Trapani – Tel/Fax 0923551473
そしてシチリアの砂糖菓子だ。あまりにも甘そうで手がでない。
商売を終えて帰路につく観光馬車。