だから温泉は、やはり小地獄温泉館まで出掛けなければならないのです。
でも、青雲荘に泊まれば小地獄館の入浴料は¥200に割引になりますからね。嬉しいですね。
というわけでハッピー・ハッピーでした。
この国民宿舎青雲荘について報告し
ておきますが、一泊二食¥9,000程度
で安いのに、食事がフランス料理でこ
れが美味しい。茸ドームのスープまで
でてくるのですよ。まったく感激しま
した。間違いなく、今回の貧者旅行の
宿のなかでは最高の宿でした。センス
がいいですよ。部屋も清潔で綺麗だし、
広い。また、便所がウオッシュレット
付きだ、なんてまったく泣かせますね。
さて、「がまだすドーム」で地底の神のいかりの凄まじさを体験させられたあと、私は真っ直ぐに雲仙を目指して山登りをし、今度は山の神の恵みを体験することとなった。
雲仙の地獄については52年前とまったく同じであるから割愛することとして、私が目指したのは小地獄の国民宿舎青雲荘でした。ただなんとなく、値段が安いから国民宿舎を選んだのではなくて、根拠があるのです。
地獄温泉から熊本市内を通り抜け、熊本港に到着するのに一時間半ばかりかかりました。
島原外港につくまでのフェリーではカモメが餌をねだって船の速さで並行飛行してくれます。日常感覚でない体験なので乗客一同大喜びですね。
では皆様、ご機嫌よう。
青雲荘の湯は同じ小地獄温泉で源泉
は小地獄温泉館と同じなのですけれど、
匂いが薄いですね。導管内を流れてい
るあいだに湯ノ花が析出してしまった
のでしょう。
写真:国民宿舎の入り口付近で「ぐべ」
を売っていた。一束¥500。
入湯料が¥300と安いので、沢山の庶民が入っている。庶民性があり、これも好ましい。
私は硫黄の匂いにどっぷりと包まれて青雲荘にもどった。
写真:小地獄館の浴室。右手を回り込
んだところに湯滝がある。
小地獄温泉館はやはり最高でした。硫黄の匂いがぷんと強い。温泉は白濁している。嬉しいことに小さい湯船の一角に湯量の多い湯滝がしつらえてある。打たれてほどよい重さがある。これは最高に近い素晴らしい硫黄泉だ。
雲仙のなかでも白い色の硫黄泉があるのは小地獄で、その小地獄の源泉は、小地獄温泉館の裏手にあり、しかも小地獄温泉館の管理をしているのは、国民宿舎青雲荘なのです。こういうわけで、小地獄温泉については「国民宿舎青雲荘」が今は王者の地位を占めているのです。
写真:火砕流に呑み込まれ後に掘
り出されたテレビカメラ
火砕流の残骸のなかから掘り出され
たテレビカメラです。テープが残って
いて、カメラマン死亡直前の撮影フィ
ルムが回収されて、「がまだすドーム」
で再生されています。入場料が¥1,000
と高いけれど迫力満点。犠牲者にはお
気の毒なのだけれど、こんな博物館は
世界には二つとありません。お勧めで
す。
普賢岳です。この普賢岳の急な斜
面を1991年6月3日午後4時8分、火
砕流が駆け下った。
島原では普賢岳の火砕流の疑似体験ができる「がまだすドーム」が面白い。火砕流のなかに乗り込んで行く火山研究家とか新聞社カメラマンの気持ちを体験できる。
写真:雲仙地獄
写真:普賢岳
雲仙・小地獄温泉
2009/11/19