このロープウエイは20分毎の運転をしますので、朝9時の始発に乗ります。一回の乗車時間が約8分ですから、頂上につくなり、頂上駅の階段を駆け上ってゲレンデに出て、すぐさまスキーを履いて4kmのコースを直滑降をすると麓駅まで約7分で到着するのです。スキーを脱ぎさまロープウエイの駅に駆け込んで、920分発の次の便に乗ることができます。このように連続回転を繰り返し、5本も乗れば、ほっこりしますので、わずか1時間40分のスキー遊びが時間の無駄なく楽しめます。

 きついですけど、一度トライされてはいかが。

蓼 科 温 泉
             2009/12/31

 こう書くと、蓼科暮らしは楽しさで満ちあふれているように思われるでしょうが、実際はそうでもありません。

 人間は、対外活動を行なう外向きの時間と、読書などの内向きの時間があって、これが交互交互に私達の生活に回ってくるのです。

 私がこの山小屋に籠もり始めたのは、いまから12年前のことで、websiteを開始したのは平成14年でした。Websiteの開始時期から数えても、これで7年にもなっていています。Websiteを開始する前は、『人間の心に生じる特異点』(このwebsiteでは『神秘体験』)という本をこの山小屋で仕上げました。Websiteを開始してからは、『日本の哲学』と『いくつかのBの例』を執筆しました。ただ、年金生活はあまりにも貧乏だったので、周囲の人たちに勧められるままに、金沢市でアルバイトを始め、住居を約5年間金沢市に移していたのです。

 私はすでに論文を昨年の9月に完成させて
しまっていて、もうこれ以上執筆すべきアイ
テムはありません。

 私はすでに、私自身内向きの時間に入るべ
き時をまた迎えているのです。

 昔私がそうしていたように、スキーもせず、
友達とも付き合わず、しこしこと読書を続け、
問題点を洗い出し、論点を整理する時間をも
たなければなりません。人には目につかない
「もぐら」生活を行なう必要があります。そ
のためにアルバイトもすっぱりやめて、元の
貧乏生活に戻るのです。外向きの時間は既に
終わっています。

 幸いに麓の諏訪市には岩波書店の風樹文庫
があり、すべての岩波の本が利用できます。
足りない本は時々東京へ出て、都立中央図書
館を利用すればいいのです。

 こういうことで、私はまた蓼科に戻ってきまし
た。

 これから迎える一人暮らしの貧乏生活でただ一
つの楽しみは、「温泉」です。

 いろいろと蓼科周辺の温泉は試してみたのです
が、結論としては、距離が近いこともあり、掛け
流しでとても清潔だし、高温であって加温してお
らず、定休日がなく、「安い」からこの蓼科温泉
が一番だと思うようになり、最近はよその温泉に
はほとんど足を向けません。八ヶ岳登山者の方々
もよく事情を知っておられるようで、登山のあと
は、このプール平の蓼科温泉で汗を流しておられ
るようです。

 この温泉の泉源は北横岳の真下にあり、酸性が
強く、舐めると酸っぱく感じられ、腐食性が強く、
ときどき温泉管の破裂事故を起こしますが、東洋
観光の事業地に広く配管されていて、多数の別荘
所有者にとても愛されています。

 軽井沢にはなくて蓼科にはあるもの、それがこ
の「蓼科温泉」なのです。


 では皆様、ご機嫌よう。

写真:蓼科温泉。素晴らしく清潔。

画像:

プール平の名前の由来はこのプールなのです。温泉プールでした。大きなプールで深さもありました。子供は皆大喜びでした。だから、大賑わいだったのです。

写真:樹氷コースのスタート地点

写真:樹氷

写真:北アルプス遠望。左に穂高。右に槍ヶ岳。

 私は、来年の三月で70歳になりますから、いままで小遣いを稼いでいたアルバイトもやめて、ひとりでこの家に住むことにしました。

 標高1450mですから、関西の伊吹山よりも高いところに住んでいることになります。現在の気温は酷寒で、外気温は夜間はマイナス10ないし20℃、日中でも0℃を越えることはあまりありません。北海道の旭川に暮らしているようなものです。

 室内をセントラル・ヒーティングで20℃にしておりますので、内外の温度差が30乃至40℃にもなります。この間計算してみたら、寒い日は一日の灯油の消費が18リットル一缶に達していることがわかりました。一日の燃料代が1200円にもなるわけです。

 これまでいろいろと温泉巡りをしてきま
した。私の温泉の好みは硫黄泉でそれも硫
黄の匂いの強い、白濁した、明礬タイプの
温泉なのです。日本全国を歩いてきて、残
るは北海道だけになっているのですが、昔、
学生時代にスキーを担いで旅行したなかに
ニセコなどがありますから、まあこれでほ
ぼ制覇したのかな、と思っています。

 そう考えると不思議なもので、いまや白
い濁り湯にはあまり魅力をおぼえず、むし
ろ現在日常的に浸かっている温泉がいとお
しく思われるようになってきました。

 今回は、その「私が日常的に浸かってい
る」温泉のことをテーマにしましょうか。

城の平スケート場。昔はこの後ろに城の平ホテルというのがあって、スケート場とテニスコートが併設されていたのです。1987年頃の写真だと思います。

P.S.

 いまから20年以上も前の写真を整理していたら、蓼科プール平の温泉プールと城の平のスケート場の写真がでてきました。昔は夏はプールで泳ぎ、冬は氷上スケートを楽しんでいたのです。子供達をつれて来られる方が多くて、子供達を中心にして社交の場ともなっていました。昔のほうが楽しみが多かったような気がしますね。

写真:プール平にある蓼科温泉。昔はこの裏に大き
      な温泉プールがあって、この建物は脱衣場と
      して使われていた。

 スキーが終わったら温泉です。もともとこの家には温泉がついているのだけれど、永く居るうちに同じ泉源の蓼科温泉のほうが気持ちが良いことがわかりました。温泉が絶えず掛け流しとなっていて清潔そのものだし、湯船が大きくてとても爽快なのです。私は昨年から年会費25千円を払って、年間会員になっています。一日に二回でも三回でも顔パスで入れるのです。

 12月、1月は寒いけれども空気が乾燥していてとても眺望が良いのです。南から順番に甲斐駒、木曽駒、御岳、穂高・槍、立山をくっきり遠望することができます。

写真:日本ピラタス麓駅

 日本ピラタスというスキー場がすぐ近くで、車で10分程度のところにあります。

 日本ピラタスのロープウエイは麓駅が標高1770mで、頂上駅が2240m。長さ4kmのダウンヒルコースが人気で、土日や年末年始はお客がつめかけます。

 そうですね、かれこれ25年ほど前のことでしょうか。蓼科に家を建てたのです。東京は騒がしくて、落ち着けないので、一人でお勉強のできる土地で、しかも軽井沢のような高額でない場所、ということで蓼科に決めたのです。

 造った当初はスキーができるというので、家族でよく来たのですが、そのうちに家族はいろいろと理由をつけてこなくなり、この家はいまや私ひとりの住いになってしまった感があります。

写真:拙宅

写真:右前方に木曽駒。

写真:かんじきを着けて雨池までのハイキングに出る人もいる。

写真:縞枯山荘近くの樹氷