心理学は哲学から生まれました。「心理学は行動を研究する学問である」といわれるように行動学はもともと心理学の分野として分かれた物で、「心は全部条件反射で説明できる」といわれた「パブロフの犬」の動物実験でもおこなわれ、
スキナーという学者(スキナー・ボックスという実験箱)も心理学の中でも証明に使われ学習理論(学習理論を考える)となった。
これらは実証主義とか行動主義と呼ばれていたのですが現在の心理学では、心に目を向けるものなどにも分かれてきています。
行動学を参考にすると、犬は必ず群れで行動し生活をする動物で強い階級意識があり上下関係がはっきりしています。
雄と雌でそれぞれのリーダー(αと呼ばれる)がいて、群れ全体を仕切るリーダーもいるようです。トップのリーダーは犬の行動学では「アルファと呼ばれ、以下「ペーター」「ガンマー」と続きます。
階級の違いで食事、就寝場所などが異り、トップの犬のリーダーシップが強ければ強いほど群れは安定するそうです。
また喧嘩を仲裁できることもリーダーの条件のようです。
動物行動学だけ重視する人もいますが動物行動学は成長のような形を取らないもので、刺激や行動に対しての研究です。抑制方法も脳からの情報を何の薬で止めるかとか、どんな薬で何を遮断できるかとかの研究です (動物行動学会の研究方法(下記)を見ると胸を締め付けられます)
下記の下線部分を読めばお分かりのように、犬の心や信頼、飼い主の心や愛情など育てたりはぐくむ物は関係無い学問なので、しつけに「動物行動学では〜」などを表現する人をあまり信用していないのが私の気持ちです(行動学も重要なんですが、いかにも知っています的表現や他への批判が嫌いなんです)
行動の定義 http://ja.wikipedia.org/ 動物行動学参照
動物が体のある部分で何らかの変化を起こすのはよく知られた当然のことである。これは単なる反応ではあるが、それが成長のような形を取らないもので、それらが一連の組み合わせで、
結果としてその動物の生活に一定の役割を果たす場合に、それを行動という。一般に、動物は”動く物”であるので、その反応には移動を伴うが、必ずしも移動しなければ行動とは呼ばないわけではない。広い意味では体色変化や発光も行動の一部であり得る。 行動には、一定の目的が存在する(これは必ずしもそれを動物が認識していることを意味しない)。だから単純な反応であっても、目的があれば行動と呼び得る。
日本動物行動学会の研究方針 日本動物行動学会 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jes2/index.html 参照
(1)研究に当たっては、研究対象動物に与える苦痛の大きさと時間が最小限であるようにするべきである。実験的処置を施す際には日常の訓練や順化措置と適正な麻酔等を用いて苦痛の軽減を行なうことが望ましい。
(2)研究者は、研究の対象動物の扱いを十分習熟する必要がある。
(3)野外研究においては、捕獲、マーキング、テレメトリーシステムの装着、採血や組織採取などによって動物に与える負の影響をなるべく軽減することが望ましい。
(4)異種あるいは同種間の攻撃行動を実験的に研究する際には、研究の目的にもよるが、攻撃を受けた個体用の逃走路確保や保護用柵の設置などによって攻撃を受けることによる被攻撃対象動物の死傷をなるべく減ずるようにすることが望ましい。
(5)嫌悪刺激や飢餓条件は、動物の健康状態に十分注意し、研究目的に沿う範囲で必要以上に強い刺激や飢餓条件とならないようにする必要がある。
(6)隔離と過密飼育は、研究目的に沿う範囲で必要以上に長期間課することのないように注意することが望ましい。
(7)病原体や寄生虫に人為的に感染させる処置を研究に適用する際は、動物の状態をなるべく頻繁に観察し、健康状態の悪化が観察された場合には適宜適切な治療処置や時にはできるだけ苦痛を与えないような方法で殺処分を行なうことが望ましい。また、物理的化学的材料あるいは病原体を扱う実験においては、人の安全の確保と飼育環境の汚染により研究対象外の動物が障害を受けることのないよう十分に配慮しなければならない。実験施設周囲の汚染防止にも注意を払う必要がある。
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