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Canzona
カンツォーナ ニ短調
BWV588


1700年代初頭に作曲された作品です。
「カンツォーナ」はフーガに類似した模倣様式で、
バッハに大きな影響を与えたブクステフーデ(D.Buxtehude,1637-1707)を
はじめとして、バッハ以前の多くの作曲家がカンツォーナを作っています。

多くの場合、カンツォーナは複数の部分からなり、各部分の拍子が
異なっています。それにあわせて曲の冒頭に示された主題が
変形されていき、あるいは新たな対主題を伴って展開します。

バッハのカンツォーナは2つの部分に分かれています。
2つの各部分の概要を以下にまとめました。
説明の便宜上、各部分を第1フーガ、第2フーガと呼びます。
拍子 声部数 様式
小節数
第1フーガ
4/4
4
単純フーガ
70
第2フーガ
3/2
4
2重フーガ
99

※この曲の主題は、フレスコバルディ(G.Frescobaldi,1583-1643)作の
オルガンミサ"Fioli Musicali"の第4カンツォーナからとられたという
説がありますが、この曲集に含まれる5曲のカンツォーナの主題はどれも
バッハのカンツォーナとは似ておらず、誤認かと思われます。

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