私もそうしましたが、護符がわりに右の仏画を買い
ます。描かれているのは次。

  十一面観音  現世利益    法華経
  正観音    「空」の哲学  般若心経
  阿弥陀如来  来世利益    浄土三部経

の三像がセットになっていて、仏教全体を表現してい
るのです。つまり、白山山頂の三つの峰が仏教全体を
表現しているのです。

白 山 の 紅 葉 (1)

 さて、それからなにを白峰村で買うと思います
か?

 白峰村では山下ミツという名前の商店で「堅豆
」を売っています。荒縄で縛って持ち歩くこと
のできる堅い豆腐です。

 これではあまりに堅すぎるので、私は中く
らいの堅さの「ミツの堅」を買いました。野
菜炒めのなかに入れて、つまり焼いてたべま
した。
Very good and tasty !

 だから、加賀の人たちは、いまでも白峰村の林西
寺の本地堂をたずねて、これらの仏像を拝むのです。

画像:
菩薩立像
銅造鍍金
全高29.6cm
奈良時代(8世紀)
奈良国立博物館
『名品図録』増補版 H5.8.31

 これらの仏像八体を、白峰の林西寺の当時の
住職可性法師が白峰までおろして現在の本地堂
となっているのです。重要文化財「銅造十一面
観音菩薩立像」を見ていただきましょう。

 もともとはだから、白山山頂にはいくつもの仏像の祠
があったのですが、明治維新の際の廃仏毀釈によりすべ
て引き倒されて、仏像も棄てられました。

 奈良国立博物館に白山の山頂より掘り出された
音像
があります。腐食しているので詳細はわからな
いが、もともとは十一面観音であったと推定もでき
ましょう。

 この白山という山は、奈良
時代初めに泰澄らによって開
かれて、十一面観音が本尊と
されるようになりました。
(遠くに見えるのが白山の頂
上、御前峰)

10月後半が加賀の白山の紅葉のさかりです。

では皆様、ご機嫌よう。

 夏の白山登山は別当出合で車をおりて、ここから標高差1550mをひたすらに登るのであります。

 今年は1023日が、標高1300mの別当出合での紅葉の見頃でした。