bunmeikaika

　この一覧表でご理解いただけるように、文明開化の時期における日本の先生はドイツではなかったのです。

　もっとも親密なお相手はイギリス、アメリカ、フランスでした。これにオランダが加わる状態でした。ドイツは僅かに医学だけ、という影響力のきわめて限定された状態だったのです。人的な交流の面についても見てください。留学はイギリスだったのです。

いいかえれば、イギリス、アメリカ、フランス、オランダは懸命になって日本の文明開化のお手伝いをしたのです。

日本の国がはじめからカイゼル・システムで統一されていたわけではありません。日本の国が鎖国を解いて、文明開化の時期にいたったとき、日本は外国から（西洋から）文明の利器を急いで取り込み始めました。

一覧表をお見せしましょう。

　詳細について必要な場合は、次を参照して下さい。
　なお、これは種々の資料から集めた雑記帳です。記述も私の記述ではありません。引用は主として（画像：あるいは引用：）として引用を示してある場所からのものです。

1. 電信                              イギリス
2. 郵便                              イギリス
3. 僻地開拓                        アメリカ
4. 麦酒醸造所                   ドイツ
5. 缶詰　                           アメリカ
6. 鉄道　                           イギリス
7. 電灯・アーク灯              フランス
8. 海外留学
9. 大学                              アメリカ
10. 医学                            ドイツ
11. 工学                             いろいろ
12. 蒸気船                         オランダ
13. 造船                            オランダ、フランス
14. 鉱山開発                  フランス
15. 紡績                            イギリスのちにフランス
16. 建築　                     イギリス
17. 陸軍　　                      フランスのちにドイツ
18. 海軍　　　                   オランダ
19.「お雇い外国人」

画像：明治村絵葉書から

注：カイゼル・システムが導入される前に建てられた西郷従道の住宅です。愛知県明治村に移築されています。フランス人建築家レスカス(Jules Lescasse)の設計と考えられている。ドイツ人ではありません。