極上音楽
1990年代の名盤

prefab sprout / JORDAN : THE COMEBACK
1990年作品
プリファブ・スプラウトは、トーマス・ドルビーのプロデュースで「スティーブ・マックイン」 「ラングレー・パークからの挨拶状」他の名盤をリリースして来た。
1984年デビューの彼らが6年後に作り上げた5作目の全19曲収録のこのアルバムは、リーダーのバディ・マクアルーン の魂の作り出した大傑作だ。
哀愁を漂わせるロマンティックなメロディー、スティーリー・ダンを彷彿させる コード感、ノスタルジックであり技巧的でもあるアレンジ、エコー処理、それらがこの時代の他のバンドに はないオリジナルで実にクールです。
sing me deep hymn of devotion sing me no slow sweet melody sing it to one,one of the broken and brother you're singing,singing to me
次作は、なんと7年後のリリースとなるセルフ・プロデュースの「アンドロメダ・ハイツ」このアルバムも 大傑作です。
World Party / Goodbye Jumbo
1990年作品
2006年4月リマスターにて再発されました、この名盤は今でも輝くを放っている。
イギリスの元ウォーターボーイズのカール・ウォーリンジャーのソロ・プロジェクトの2枚目。
60年〜70年代のロック・ソウルから影響された音を聴かせてくれるこのアルバムを初め聴いた時はレ二ー・クラビッツ の「LetLoveRule」を聴いた時の感覚に似ていた。(ただ、ただ興奮していただけだけどね)
アマチュアっぽさも感じるが、その荒削りな感じも含めてカッコイイと唸ってしまう。メロディー、アレンジに懐かしさ と安心感と興奮を与えてくれる。
ファースト・リリース後のツアーの為のメンバーの1人のGUY CHAMBERSが参加している。ホームページにビデオ・クリップが あります「Thank You World」がお勧めです。
http://www.worldparty.net/worldparty.html
PIZZICATO FIVE / 月面軟着陸
1990年作品
PIZZICATO FIVEの4thアルバム

小西康揚さん、高浪慶太郎さん、田島貴男さんの3人のピチカートは、このアルバムまでです。 1thから3thまでの曲を再録音を含むベスト・チューンで編集したこのアルバムは、 DJでもある小西さんのプロデュースの力でしょうか、3人のバラエティ に富んだ名曲が音楽の楽しさを届けてくれます。
リマスターの際、20曲目に収録されていた奥田民生さんがフューチャリングされていた 「これは恋ではない」がカットされた。「セックス、ドラッグ、ロックンロール」の歌詞が問題だったのか? もともとリマスター前のCDにもこの曲だけ歌詞がプリントされていなかったからな〜。
それはともかく、この遊び心がある名盤をお楽しみください。
1. パーティー・ジョーク 2. 新ベリッシマ 3. 誘惑について
4. 衛星中継 5. 皆笑った 6. 指きり 7. ちょっと出ようよ
8. ちょっと出ようよ 9. セックス・マシーン 10. リップ・サーヴィス
11. ボーイ・ミーツ・ガール 12. 眠そうな二人 13. 衛星中継
14. 惑星 15. ワールド・スタンダード 16. トップ40
17. インターミッション 18. 水泳 - ブーガルー・イン・アクション
19. アロハ・オエ・ブルース 20. 夜をぶっとばせ
21. 女王陛下よ永遠なれ 22. カップルズ
Mariah Carrey / Mariah
1990年作品
CBSレコードの社長、トミー・モットーラにデモ・テープをマライアが手渡したのが10代だった。
彼女が20歳になつた時、この7オクターブを持つ素晴らし歌声がセンセイショナルなデビューをした。 1曲目の「Vision Of Love」がビルボードで1位をはじめ「LoveTakesTime」「Someday」「I Don'tWannaCry」 が全て1位になりグラミー賞の最優秀新人賞にも輝いた。
「Vision Of Love」に参加しているベースのマーカス・ミラーが良いをプレーしてます。
Aaron Neville / Warm Your Heart
1991年作品。
ネビィル・ブラザースのアーロン・ネビルのソロ4枚目は心温まる名盤です。
アルバムのタイトル曲は、あのアトランティック・レコードを支えていた、トム・ダウド、 ジェリー・ウェラーの曲でバックには、ライ・クーダー、ジム・ケルトナーが参加しています。 その他、ランディー・ニューマン、バカラック、アラン・トゥーサンらの曲が取り上げられている。 クレジットには無いがプロデュースのリンダ・ロンシタットは、サウンド面はキーボードのドン・ グロニックに任せたと思われる。Dr.Jhon、DeanParks、CarlosVegaなどが参加、 「Close Youe Eyes」では、ロンシタットがデュエットをしている。
70年代の良質な音楽が蘇った ようなアルバムです。
Rickie Lee Jones / Pop Pop
1991年作品。
リッキーが、ジャズのスタンダードを始め、ミュージカル、ジミヘン等のカバーを気持ちよく聴かせてくれる ドラムレスの心温まるバラード・アルバムの名盤。
1曲目は、コルトレーンとハートマンのアルバム(63年)にも収録されている、ロバート・メリン(作詞) ガイ・ウッド(作曲)の53年の曲で、シナトラが歌い有名になったナンバー「My One and Only Love」です。
ほぼ全曲 ロベン・フォードが心地よいガッド・ギターで伴奏を付け、ウッド・ベースをチャーリー・ハデンが プレーしている。ジャズの重鎮ジョー・ヘンダ―ソン、スティーリー・ダンのアルバムにも参加している ボブ・シェパードが数曲でティナー・サックスを聴かせます。

1. My One and Only Love 2. Spring Can Really Hang You up the Most
3. Hi-Lili, Hi-Lo 4. Up from the Skies 5. Second Time Around
6. Dat Dere 7. I'll Be Seeing You 8. Bye Bye Blackbird
9. Ballad of the Sad Young Men 10. I Won't Grow Up 11. Love Junkyard
12. Comin' Back to Me
Michael Jackson / Dangerous
1991年作品
「オフ・ザ・ウォール」「スリラー」「バッド」とクインシー・ジョーンズとともに豪華なサウンドを作り出していた マイケルが、売れっ子のテディ・ライリーと長年のパートナーのビル・ボトレルの手を借りながらセルフプロデュース をして独り立ちしたアルバム。
どの曲も強烈に熱く才気あふれるマイケルが記録されている。マーヴィン・ゲイもすごい量のヴォーカルの多重録音を したが、このアルバムでのマイケルもすさまじい量の彼のヴォーカルパートが、グルーヴを作り出している。
7曲目のバラッドの「Heal The World」は、彼の代表曲で彼の思いを世界中に伝えた曲だ。この曲を聴くたびに世界に こういったメッセージを説得力を持って伝えてくれるアーティストがこの世界から消えてしまった事が悔やまれる。
「世界を治療しよう、より良い場所にしよう、恐れのない世界を築き、共に幸せの涙を流そう、僕と君のために・・・

1. Jam 2. Why You Wanna Trip on Me 3. In the Closet
4. She Drives Me Wild 5. Remember the Time
6. Can't Let Her Get Away 7. Heal the World
8. Black or White 9. Who Is It 10. Give in to Me
11. Will You Be There 12. Keep the Faith 13. Gone Too Soon
14. Dangerous
Eddi Reader / Candyfloss And Medicine
1991年作品
フェアグランド・アトラクションのエディー・リーダーのソロ3作目の名盤。
悲しく、美しく、切なく、彼女の声はメロディーを奏でる。天使の歌声と言われるけど 本当に彼女の声を聴いていると全身の力が抜けてくる。
前作「天使の溜息」は、K.D.ラングの「INGENUE」のプロデューサーのグレッグ・ペニー で今回は、前作にも参加のK.D.ラングのキーボードのテディ・ボロウィッキが共同プロ デュースをしている。
Cassandra Wilson / New Moon Daughter
1991年作品
カサンドラ・ウィルソンは、30歳でデビューした。ブルーノート移籍第一弾の「Blue Light Til Dawn」 1993 は、ブルース・ジョンソン(2曲)、ジョニー・ミッチェル、ヴァン・モリソン、カサンドラ自身の オリジナル(3曲)などの曲をディープなブルースで表現していた。
11枚目のアルバム「New Moon Daughter」は、前作と同じグレイグ・ストリートのプロデュースで前作をより突 き詰めていったサウンドといった印象。オリジナルは5曲、その他 U2、二ール・ヤング、ハンク・ウィルアムス などの曲が言葉で表現できない、独自のブルース・サウンドで聴く者を彼女の世界に誘い込む。
聴いていると異空間にエスケープさせてくれる名盤です。
XTC / Nonsuch
1992年作品
XTCの通算10枚目のこのアルバムは、前作2枚が、アメリカレコーディングだったが久しぶりに母国のイギリスでの レコーディングになった。
このアルバムのプロデュースは、エルトン・ジョンの一連の作品で有名なガス・ダッジョンで、メンバーのアンデ ィーも喜んでいたようですが、レコーディングが始まってガスが何もしないことに腹を立て途中で解雇したようで す。アンディーとプロデューサーとのいざこざはもう恒例になっているようですね。

ローリング・ストーンズのキースのカッティングと間違えそうなギターで始まる軽快なロック・ナンバーで 1曲目が始まるこのアルバムの収録曲は17曲。XTCにしか作れない美しく、そして緩やかなカーブが混ざり合う 伸びやかなメロディーに丁寧なハーモニーがつき、いい曲だな〜、気持ちいいな〜」と唸らされます。
ラスト・ナンバーの「Books Are Burning」は、ゆるいゴールデン・ビートの美しいバラードで曲の後半のアンデ ィーとデイブのギター・ソロに掛け合いは感動しない人はいないでしょう。また、ドラムスのDave Mattacks(フェ アポート・コンベンション)のスティック・ワークも素晴らしいです。

売れ線狙いのアルバムとの評価もあるが、これがXTCの「Nonsuch=無比なもの、逸品」で超ポップな名盤です。
k.d. lang / INGENUE
1992年作品
ラングの5作目のアルバムは、グラミー賞4部門にノミネートされ、最優秀ポップ歌唱賞を獲得した。
カナダ出身の彼女は、リッキー・リー・ジョーンズ、ジョニ・ミッチェル、ケイト・ブッシュ、カーペンターズ のファンだったそうだ。
8曲をギターのベン・ミンクとラングがライティングしている。
Dave Grusin / Homeage To Duke
1993年作品
デューク・エリントンをトレビュートしたアルバムは多くのアーティストが作っているが、 その中でもヘビー・ローテーションなのはこのデイヴのアルバムです。
デイヴ・グルーシンが敬愛するデュークの曲を丁寧にリ・アレンジして最高のミュージシャンが 素晴らしい演奏をして、最新の録音技術で最高の音で録音されたアルバムです。

1. Cotton Tail 2. Things Ain't What They Used To Be 3. Satin Doll
4. Mood Indigo 5. Just Squeeze Me 6. Caravan
7. East St.Louis Toodle-oo 8. C-Jam Blues
9. The Duke 10. Sophisticated Lady 11. Take The "A"Train
Harry Connick Jr. / SHE
1994年作品
イメージとしての彼は、豪華なビッグバンドを指揮しながらピアノも華麗に弾きこなしてタキシード を少し着崩し甘い声で歌う・・・である。しかしこの7枚目のアルバムは彼の出身地の ニューオリンズで地元のミュージシャンと共にファンク・サウンドを楽しんでいる。
1967年生まれの彼は13歳でプロと活動し始め、この時27歳。1曲目の「she」はシンコペーションの 効いたファンク・ビートにハリーの弾くオルガンとジャージーなハリーのヴォーカル、作曲力は このアルバムがただのニューオリンズ・ミュージックのグルーブを楽しんでください的な軽さは なく、天才が様々な音楽を融合させ作り出した新しいサウンドがある。
D'ANGELO / Brown Sugar
1995年作品
ディアンジェロのデビュー・アルバム。プリンスをリスペクトしているというだけにファルセット・ ヴォーカルも独自のゆるい空気感の中を気持ちよく響きます。
ジャージーなソウルと形容すればいいのかな。70年代のソウル、ファンクを消化してクールにアレンジした サウンドが酔わせます。
このアルバム・タイトル「ブラウンシュガー」は、ローリング・ストーンズの曲にもありますが、ドラックの スラングですね。
2000年に「Voodoo」というセカンド・アルバムがリリースしますが、その後、彼自身の ドラッグ問題が心配な状況のようです。
John Pizzarelli / Dear Mr/Cole
1995年作品
1960年 ニュージャージー生まれのジョン・ピザレリ の4作目。
ナット・キング・コールのカバー・アルバム。
ピザレリのギターとヴォーカルが ドラムレスのベースとピアノの上に乗ります。スイングする演奏とピザレリの軽いクール なヴォーカルがいいです。
トリオの中では、ピアノのレイ・ケネディのフレーズが特にいいですね。
選曲も素晴らしく19曲も楽しめます。
oasis / (WHAT'S THE STORY)MORNING GLORY?
1995年作品
前年の94年に「Definitely Maybe」でデビューしたオアシスの2枚目のアルバムで名盤。
ノエル・ギャラガーのメロディーメーカーとしての才能とともにロック・バンド不在だったこの時期に ギター・バンドが突然現れ嬉しかった。
「Don't Look Back In Anger」「Champagne Supernova」 などの歌詞にロック・スターとして生きていくことへの戸惑いが表れている。その後のバンドの 運命を予感させるような歌詞だ。
このアルバムからドラムスがアラン・ホワイト(スタイル・カウンシル、ポール・ウィラーで叩いている ドラマーのスティーブ・ホワイトの弟)に代わり絶妙のテクニックでリズムをタイトにしている。
沖縄の唄ベスト / 乙女椿 知名定男 他
1995年作品
民謡のライブラリーの宝庫と言えば、キング・レコードさんです。
このアルバムは、沖縄民謡を2枚組 32曲 123分 沖縄民謡のスタンダードをほぼ収録。 
アレンジもトラディショナルに近い曲が多く聴いていて大変リラックスでき癒されます。

三線(さんしん)の響きを聴きながら瞳を閉じれば、美しい海が目に浮かび、海からの風が感じられます。
細野晴臣さん、坂本龍一さん、ライ・クーダー、等々多くのミュージシャンが夢中になった 沖縄民謡をお楽しみ下さい。
 
Yo Yo Ma / Soul Of The Tango The Music Of AstorPiazzolla
1997年作品
ヨーヨー・マは、「オブリガード・ブラジル」でブラジル、「アパラチア・ワルツ2 」でブルーグラス、 「ニュー・インポシビリティーズ」でシルクロードとクラッシック以外のミュージシャンと幸せそうに コラボレーションをして音楽の世界を広げている。

このアルバムはテレビのCMに「リベルタンゴ」が取り上げられたことも有り有名なアルバムですね。生前 のピアソラと活動していたミュージシャンが一堂に会してヨーヨ・マと白熱の競演をしている。「追憶のタンゴ」 ではピアソラのバンドネオンの音源を使い新たに作曲された曲にヨーヨ・マがチェロを重ね競演も実現した。 ピアソラの緊張感あるタンゴにヨーヨ・マのチェロが情熱と自由、ノスタルジア、官能を伸びやかに表現し私たち にピアソラの世界とブエノスアイリスを教えてくれた。
Erykah Badu / Baduizm
1997年作品
ネオ・ソウルという言葉がこの頃から使われていたのかな?
ジャージーなエリカ・バドゥのファースト・アルバム。
ワン・アンド・オンリーなヴォーカルと完成されたミックスが気持ちいいです。
Joe Sample / SAMPLE THIS
1997年作品
ご存じ、クルセーダーズのキーボート、スティーリー・ダンのファンには「Aja」でのフェンダー・ローズ のプレー他多くのセッションで活躍、ジャージーでソウルフルでファンキーなプレーを聴かせているが彼が、 ジョージ・デュークのプロデュースで、これまでにリリースしてきた自作曲をリアレンジしてセルフ・カバーをしたアルバム。
SteveGadd,Lenny Castro(ds)、Marcus Miller(b)、Dean Parks(g)、Dianne Rervs(vo)など気心の知れたメンバー と彼の作り出したスタンダード・ナンバーをご機嫌なグルーヴで聴かせてくれる。

1. 虹の楽園2  2. アイム・カミング・バック・アゲイン  3. カーメル 4. ナイト・フライト  5. チェイン・リアクション  6. ソウル・シャドウズ 7. 野生の夢  8. 旋風(かぜ)に舞う  9. スノーフレーク 10. イット・ハプンズ・エヴリデイ  11. ストリート・ライフ 12. プット・イット・ホエア・ユー・ウォント・イット  13. 飛翔 14. メロディーズ・オブ・ラヴ  15. シュレヴポート・ストンプ
Adriana Evans / adriana evans
1997年作品
ドラムスが生音ていうだけでも嬉しかったりする小父さんには、70年代を彷彿とさせる このジャージーなソウル・サウンドに身をゆだねる時間は至福の時です。
ビィヴラホーン、フルート、ブラス、ストリングスのアレンジ、ジャージーなエヴァンス のヴォーカル、ファースト・アルバムですでにこの完成度は素晴らしい才能です。
1974年サンフランシスコ生まれの彼女の次回作も楽しみです。
Todd Rundgren / with a twist...
1997年作品
現在トッドさんが何処で暮らしているのか分かりませんがこのアルバムをリリースした時は ハワイで暮らしていると言っていたインタビューを読んだ記憶があります。
インターネットでの音楽配信以外、新作はリリースしないと伝えられていたがこの年 このセルフ・カバーのアルバムがリリースされました。
ボサノバ+ドラムン・ベース+厚いコーラスで、リ・アレンジされた珠玉の名曲がユートピアから の旧友のベース:カシム・サルトン、2nd Wind参加のドラムス:プレイリー・プリンス、共同 プロデュースも兼ねているギターのジェシ・グレスらで復活している。

1. I Saw the Light 2. Influenza 3. Can We Still Be Friends?
4. Mated 5. It Wouldn't Have Made Any Difference 6. Love Is the Answer
7. Fidelity 8. Never Never Land 9. Hello It's Me 10. I Want You(LeonWare)
11. Dream Goes on Forever
Herbie Hancock / Gershwin's World
1998年作品
ハービー・ハンコックは、アメリカの生んだ大作曲家ガーシュインの生誕百年のこの年 このアルバムを企画した。「サマータイム」等多くのジャズ・ミュージシャンに愛された ガーシュインだが、私もこのアルバムには収録されていないが「ラブソディ・イン・ブルー」 「パリのアメリカ人」(バーンスタイン盤) が大好きです。そう、ブライアン・ウィルソンも 自宅で「ラブソディ・イン・ブルー」をよく弾くそうです。
さて、ハンコックはこのアルバムでガーシュインと親しかった作曲家たちの曲も取り上げ 様々なジャンルから多くのミュージシャンを集めまさに「ガーシュインの世界」を作っている。 ジョニ・ミッチェルが「Man I Love 」「Summertime 」をジャージーに歌い。 「St. Louis Blues 」では、スティービー・ワンダーがハーモニカとヴォーカルをソウルフルに聴かせる。 チック・コリアとピアノ・デュオを聴かせ、オルフェウス室内管弦楽団との共演でクラッシック の世界も美しく聴かせてくれる。
Tatsuro Ymashita / COZY
1998年作品
93年のクリスマス・アルバム、95年のベスト・アルバム「TREASURES」がありますが、オリジナルアルバムとしては 「ARTISAN」(1991年)から実に7年ぶりとなるオリジナル・アルバムは、本当にいい曲ばっかりが15曲も詰まった名盤です。
Lauryn Hill / The Miseducation Of Lauryn Hill
1998年作品
映画「天使にラブソングを2」で素晴らしい歌と演技を披露し、その後 出産、そしてリリースされたのがこのファースト・ソロ・アルバム。
いきなりグラミー賞5部門(Album of the Year, Best New Artist, Best R&B Album, Best Female R&B Vocal Performance, Best R&B Song )を受賞してしまう 名盤を作り、その後のミュージック・シーンにも影響を与えました。
ディアンジェロも1曲でエレピを弾きながら歌っています。
Macy Gray / On How Life Is
1999年作品
世紀末に衝撃的なデビューを飾ったメイシー・グレイには、レ二ー・クラビッツ のデビューに似た感覚の衝撃を受けました。
70年代のファンク・ミュージックを消化したそのサウンドは粗削りな部分のグルーヴの よさが気持ちいい熱いソウル・ミュージックだった。そして、メイシーのハスキーな 声が素晴らしく熱くならずにはいられなかった。全世界で750万枚のセールスを記録した このアルバムで早くもビック・スターとなったメイシーはその後2007年現在4枚のアルバムを 制作している。

1. WHY DIDN’T YOU CALL ME   2. DO SOMETHING
3. CALIGULA  4. I TRY   5. SEX-O-MATIC VENUS FREAK
6. I CAN’T WAIT TO MEETCHU  7. STILL
8. I’VE COMMITTED MURDER  9. A MOMENT TO MYSELF
10. THE LETTER   11. RATHER HAZY ※〈CDテキスト〉
Mary J. Blige / Mary
1999年作品
1曲目は、ローリン・ヒルの曲で本人もアレンジ、バッキングヴォーカルで参加してます。他の曲も 3曲目のエルトンの曲では、本人がピアノを弾いています。(この曲もカッコィイ・アレンジです) スティーヴィー・ワンダーの「As」をBabyfaceがプロデュースしてジョージ・マイケルが歌っている6曲目が収録されていないCDが在るようですご注意を!

1. All That I Can Say 2. Sexy 3. Deep Inside 4. Beautiful Ones
5. I'm in Love 6. As 7.Time 8. Memories 9. Don't Waste Your Time
10. Not Lookin' 11. Your Child 12. No Happy Holidays
13. Love I Never Had 14. Give Me You 15. Let No Man Put Asunder
Prince / The Vault... Old Frends for Sale
1999年作品
バットマン以降のプリンスのアルバムは、「Graffity Bridge」「Diamonds And Pearls」 「Love Symbole」「Come」 「The Gold Experience」 「Girl 6」 「Chaos and Disorder」 「Emancipation」「Crystal Ball」と相変わらず多作だった。そして彼の新譜はいつでも楽しみだった。 「Girl 6」はスパイク・リー監督のサントラで「Crystal Ball」は当初はインターネットのみの 通販商品とされていましたので買わずじまいですが、バットマン以降このアルバムが一番聴く機会が 多いアルバムです。85年から94年の間に録音された曲をプリンスが選曲したアルバムですが、音 はハイ・ファイで同時時期に録音された様な統一感がある。ブルージー、ジャージー、ファンキー な曲が多くバンドのメンバーの演奏力の素晴しさを感じる。クレジットを見ると東京でも録音され た曲があるようだツアーで来日してレコーディングまでしていたワーカー・ホリックぶりに驚か される。色んなSEやエフェクターが耳障りに感じることがプリンスにはありますが、それらが排除 されるとこんなに素晴しい音楽がクリアーに迫って来ると感動したアルバムです。
XTC / Apple Venus Volume T
1999年作品
リーダーのアンディの好きなビートルズのアルバムは「マジカル・ミステリー・ツアー」だそうだ。 私もビートルズの始めの1枚はマジカルを勧めてきたのでなんとなく好きなアルバムが同じで嬉しかったことを 記憶している。さて、「ノンサッチ」から7年ぶりバージン・レコードとの決裂からインディーになったXTCの 新譜は、水滴の音とオーケストラとペットの音で始まる。相変わらずアンディのメロディーが耳に心地よく 入っていく。楽器のアンサンブル、コーラス・ワークどれをとっても時間をかけて丁寧に作りこんだアルバムで 本当に何度も何度も繰り返し聴いた。そして今(2008年)聴いても新鮮さを失わず心に沁みこむ美しい名盤です。 何時までもどうか、このバンドがこのままレコーディングできる環境を継続できることを祈っています。
Tower Of Power / Soul Vaccination : Tower Of Power Live
1999年作品
1998年の10月サンフランシスコ「ザ・フィルモア」とストックトンの「フォックス・シアター」での ライヴを収録したこのアルバムは凄い。
同年の9月に来日して日本でも彼らの「結成30周年」を祝った1ヶ月後のライブなのでセットもほぼ同様で来日 公演(渋谷の会場では人が溢れていた)に行けなかった人にも嬉しいリリースだ。
デヴィッド・ガリバルディ(Dr)が復活し、ロッコ・プレスティア(b)とのリズム・トラックが戻ってきた。 ライヴでのコンビネーションは凄まじいバトルになってホーンとのコンビネーションもクールに決めてくれます。 それに、厚く切れの良いホーン・セクションには圧倒されます。熱くならずにはいられないライブです。
リリースアルバムは17枚その中から、72年の「BunpCity」から4曲と73年の「Tower Of Power」から3曲「Back To Oakland」 からは、あの変拍子の「Can't You See」が演奏されている他90年代のアルバムからの曲も5曲とバランスの良い収録になって いる実際のライブでは、もちろんアルバム1枚では収まらない曲数を演奏してくれたのですがライブ・アルバムとしては、 タイトに1枚にして正解、ソウルの好きな方、元気がほしい方、音楽が好きな方に贈る素晴らしいライブの名盤です。
ライブが気に入った方は、アンソロジー、コンピレーションアルバムの制作で信頼のブランドのライノ編集のアンソロジー(99年リリース) は、2枚組で35曲最高のベストです。What Is Hip が理解できます。
Hawaiian Slack Key Guitar / Hawaiian Slack Key Guitar Masters Collection Vol.2
1999年作品
ハワイのスラック・キー・ギターは、アコースティックギターのチューニングを主にオープンG(TaroPatchTuning)で 演奏されるスタイルでこのアルバムにはその名手、デニス・カマカヒ、ボブ・ブロッズマン、サニー・チリングワース らの名演奏が気持ちよく聴ける。スティール・ギター、ウクレレとは違う、南太平洋の民族音楽を是非お聞き下さい。

初めてこのスラック・キー・ギターを聴いたのは、ライ・クーダーの「チキン・スキン・ミュージック」だったと 思いますが、このアルバムを聴いてその後、スラック・キー・ギターのアルバムを何枚か購入しましたが「定番」と してこのアルバムがお勧めです。インスト以外にヴォーカル・チューンも聴ける「ハワイのスピリチャル」を感じる 本当に美しい名盤です。
Sting / Brand New Day
1999年作品
スティングは本当に音楽が好きなのだと思う。最先端のテクノロジーとラップ、ヒップ・ポップ、ワールド・ミュージック、ロック、 カントリー、ジャズ、クラッシックと多くのジャンルが違和感なく結びつき素晴らしい音楽を作り出している。
1年間、作曲に専念しそれから詩を曲に乗せる作業をしたという今回のアルバム、深く感動する名盤です。

キーボード、ドラム・プログラム、共同プロデュースにクレジットされているKipperとは誰なのかな?
日本盤のボーナス・トラックの「Windmills Of Your Mind」は、映画「華麗なる賭け」でスティーヴ・マックインが 1人用のグライダーに乗って空を飛んでいるシーンに使われていた曲です。この曲を聴くためだけでもこのアルバムを聴く価値が在ります。

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