極上音楽
1960年代 No.1 の名盤

Hank Mobley / Soul Station
1960年
ホレスト・シルヴァー、ジャズメッセンジャーの初代ティナーのモブレーのワン・ホーンのによるソロ。
本当に何度も何度も聴いている愛聴盤です。パックの三人のプレーも本当に素晴らしい、特にケリーのピアノが 輝いています。
バックは、ウィントン・ケリー(p)、アート・ブレーキー(ds)、ポール・チェンバース(b)この凄腕の中、 ファンキーなハード・ビバップ〜ファンキージャズを気持ち良く聴かせてくれる。
6曲中4曲が彼のオリジナル、作曲家としての才能も豊かだった彼の快演(次々と出てくるフレーズが 凄まじい)が溢れています。
ジャケットも良い、ブルーノートの名盤。
Cannonball Adderley And the Poll-Winners / Cannonball Adderley
1960年
チャーリー・パーカーが亡くなった1955年、ニューヨークのカフェ・ボヘミアンでデビューをしマイルスにも気に入られマイルスが契約の 問題でブルー・ノートからアルバムをリリースできなかった為、アダレーのソロ名義でリリースになったと言われるマイルス本人とハンク・ジョーンズ(p) 、アート・ブレーキー(ds)、サム・ジョーンズ(b)参加の「サムシング・エルス 1958年」が超名盤なのでそれ以外のアルバムは、あまり注目される事が あまりなくなっているようですが、あのマイルスのソロ「カインド・オブ・ブルー」でも素晴らしいソロをコルトレーンと肩を並べ聴かせているアダレーです。
このアルバムは、アダレーがマイルスに見出されたようにアダレーが見出した、ウェス・モンゴメリーとなぜ参加する事になったか不明ですが、あのレイ・ ブラウンがベースを、63年にマイルスと「セブン・ステップ・トゥ・ヘヴン」をレコーディングしたヴィクター・フリードマンが、ピアノとヴィブラフォーン 、そしてロイ・ヘインズのドラムスという豪華メンバーで録音された名盤です。

ウェスはこの年、あの名盤「インクレティブ・ジャズ・ギター」をリバーサイドからリリースしている。43歳で亡くなってしまうウェスの活動期間の中でも 67年A&Mへ移籍してクロスオーバーしていく前の本物のダイナミックなジャズ・ギタープレーが堪能できるアルバムです。もちろんアダレーのプレーも伸び伸び とした明るいトーンでアルトを吹きまくっています。
キャノン・ボール・アダレー(a.sax)、ウェス・モンゴメリー(g)、ヴィクター・フリードマン(p.vibes)、レイ・ブラウン(b)、ルイス・ヘインズ(ds)、 レコーディングは5月にサンフランシスコ(1−3)、6月にロス(4−6)で行われている。

John Coltrane / My Favorite Things
1960年
おそらく、私が一番聴いている時間が長いモダン・ジャズのアルバムです。
間違いなく、マイ・フェバリット・アルバムです。アルバムのタイトル・チューンは、日本ではおそらくジュリー・アンドリュースの主演の 「サウンド・オブ・ミュージック」の中でトラップ大佐の長女が夜、家を抜け出し恋人と庭で歌う挿入歌として有名ですが。あの映画は、1965年の アカデミー受賞作品なので、おそらく、コルトレーンはブロードウェイのミュージカル(こちらの初演は1956年)の曲を聴き取り上げたと思われる。
この年の4月にマイルスから離れソプラノ・サックスを手に入れ、10月にレコーディングしたのが、ジャズ史の中でも有名なこのアルバムです。前年に 超絶技法が堪能できる「ジャイアント・ステップ」をリリースしている彼が、自身のカルテットを結成し自身のプレーが「スケール練習にしか聞こえない」と 反省し「もっとプリティなプレーを聴かせたい」と言ったといわれる話が本当の事のように、このアルバムでは、4曲とも有名な曲を表面的には美しく聴かせて くれる、「サマータイム」「バット・ノット・フォー・ミー」ではリハモナイズなど斬新なアレンジが聴けるが、それが全く違和感なく難しいフレーズ を吹いているんだけれと美しく優しくプリティに聴こえる事に成功している。
コルトレーンがそのプレーを「ビューティー」 と称賛したマッコイ・タイナーのピアノがすべての曲で本当に美しく響きます。そして忘れてはいけない、エルビン・ジョーンズの気持ちいいグルーヴ がこのアルバムを永遠のものにしています。

1. My Favorite Things
2. Everytime We Say Goodbye
3. Summertime
4. But Not For Me
ジョン・コルトレーン(ソプラノ・サックス,テナー・サックス)、マッコイ・タイナー(ピアノ)、スティーヴ・デイヴィス(ベース)、 エルヴィン・ジョーンズ(ドラムス)

Ella Fitzgerald / Mack the Knife - Complete Ella

1960年
Paul Smith(p),Jim Hall(g),Wilfred Middlebrceks(b),Gus Johnson(dr)
CD化で4曲が追加されコンプリートとしてリリースされたエラの全盛期のライブ盤です。
追加された1曲目「ザット・オールド・ブラック・マジック」から気持よくスイングします。 バラードのスタンダード「ミスティー」、「ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ」「ラヴ・フォー・セール」、 後半の「マック・ザ・ナイフ」超絶スキャットで盛り上がる「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」聴いている時間は極楽浄土です。
ジャズ・ヴォーカルの名盤として必ず選ばれるアルバムです。


ベルリンが気に入ったら、同時期に収録されたオスカー・ピーターソン・トリオをバックに最高の歌を届けてくれる オペラハウスもお勧め盤です。
GLENN GOULD / Brahms: 10 Intermezzi for Piano

1960年
グレン・グールドは、圧倒的にバッハの作品を数多く残しているが、その他に、このブラームス、シューマン、 ベートーベン、モーツアルト他の作品に取り組んでいる。ブラームスの作品は、晩年にも「バラード作品10、 ラプソディー作品79」を82年にレコーディングしている。

ブラームスは、1892年この作品集を作曲している。59歳のブラームスは、人生の秋を前に憂鬱感と孤独の 中、対位法をベースにしたこの作品集を当時よく訪れていた保養地のイシュルで一気に書き上げたそうです。
さて、このアルバムのグルードは、深い情感と豊かな感性で極めて幻想的にそして高貴に弾きあげている。 そのデリケートなタッチは、夜の静寂の中で瞑想へと誘い聞き手を別世界に引き込んでしまいます。
この時28歳の天才が残した奇跡の名盤です。
このCDは、14曲収録、私の持っているものは、1〜10曲のものですが、下記、4曲がプラス収録されています。




11. 4つのバラード 作品10~第1番 ニ短調
12. 4つのバラード 作品10~第4番 ロ長調
13. 2つのラプソディ 作品79~第1番 ロ短調
14. 2つのラプソディ 作品79~第2番 ト短調
Jo Stafforf / Jo + Jazz
1960年
ジョー・スタッフォード の本格的にジャズを歌った初めてのアルバム 
バックには、デューク・エリントン楽団のメンバーとウエスト・コーストのジャズメンが 集められている。
ジョニー・ホッジスのアルト・ソロ他、サイド面の聴きどころも多く、ジョーの歌声も 伸び伸びとジャズを楽しんでいて癒される名盤です。

1. Just Squeeze Me (But Don't Tease Me) 2. For You 3. Midnight Sun
4. You'd Be So Nice to Come Home To 5. Folks Who Live on the Hill
6. I Didn't Know About You 7. (What Can I Say) After I Say I'm Sorry?
8. Dream of You 9. Imagination 10. S'posin' 11. Day Dream
12. I've Got the World on a String
Wynton Kelly / Kelly At Midnight

1960年
ケニーのファースト・ソロ・アルバムは、1951年に録音されている。マイルスが、ディグをリリースした年だ。
セカンド・アルバムは、その7年後の58年「ウィスバー・ノット(Piano)」で、Kenny Burrell(g)、Paul Chambers(b)、 Philly Joe jones(ds)トリオにギターという変則スタイルです。1曲目は「ダーク・アイズ」グルーヴが効いたノリノリの曲で スタートするが、ドラムレスでギターとベースのリスム隊にピアノが乗る曲がほとんど、それゆえにバレルのリズムを刻むギターが このアルバムのトーンを作っていて良いアルバムです。そして翌年59年の名盤の「kelly Blue」このアルバムは、 Paul Chambers(b)、Jimmy Cobb(ds)にゴルソン、ナット・アダレー、ベニー・ジャスパーの三管で録音され傑作、名盤の声が多い アルバム。 マイルスとの活動も順調で、ケニーのアタックの強い自信に満ちたプレーが聴け気持ちがいい。
マイルスのグループに入ったのがこの年59年ですね。アルバムは、1曲のみの参加ですが「カインド・オブ・ブルー」の2曲目 の「フレディ・フリーローダー」、その後「いつか王子様が」から全曲参加となります。
さてソロ・アルバムは、ブルーと同年の59年に「Kelly's Great」をリリース、このアルバムはクインテット構成で、二人の天才、 リー・モーガンとウェイン・ショーターが参加して素晴らしいプレーを聴かせてくれる。

このミッドナイトは、トリオでケニーのピアノが聴ける、やっぱりピアノ聴くならトリオでしょうという方、ドラムのフィリー ・ジョー・ジョーンズのグルーヴある演奏を堪能したい方(本当にエクセレント!)このアルバムのピアニストとドラマーの関係は、 フラナガンのオーバーシーズのエルビンとフラナガンの状況と似ている。ドラムスがピアニストを挑発するようにプレーしているよう に聴こえます。余談ですが、フラナガンはエラ・フィッツジェラルドの歌伴をケニーはダイナ・ワシントンの歌伴を長くやっていた事 を思い出しました。上手いヴォーカリストと共演しているとピアノの旋律が歌うようになるのか。
余談はともかく、このアルバムはピアノ・トリオのフォーマットが少ないケリーの名盤です。と言うよりモダンジャズ全盛期の名盤 ですね。
次のアルバムは、「Wynton Kelly!」邦題は「枯葉」です。これもトリオ演奏ですが、ドラムスがコブでベースがサム・ジョーンズと ポールが数曲ずつ演奏しています。スタンダードが多く選曲されているので聴きやすいという点では、最初の1枚に薦めるとしたらこ れかな。

Kenny Drew / Undercurrent
1960年
全曲、ドリューのオリジナル。
Freddie Hubbard(tp), Hank Mobley(tsax), Sam Jones(b), Louis Hayes(ds)

キャノンボール・クインテットのリズムセクションにフレディーとモブレーがバックを支え、 ドリューの洗練されたピアノが踊る、ハード・バップの名盤。
Bill Evans Trio / Waltz for Debby
1961年
ビリッジ・バンガードでのライブの中でも、このアルバムと同年にレコーディングされたコル トレーンのアルバムは有名ですが、特にこのビル・エバンスのアルバムは、ジャズ史の中でも 特別な1枚として扱われています。
ビル・エバンスと言えば、まずはこのアルバムという評価のピアノ・トリオの金字塔的アルバムです。
1曲目の「マイ・フーリッシュ・ハート」「ワルツ・フォー・デビー」は、その後他のジャズ メンが比較されるからと演奏したくなくなったという話が納得できる演奏で、何度聴いても楽 しめます。

このライブの直後、ベースのラファエロ(29歳)が交通事故で亡くなり、何年 もエバンスは悲しみに暮れることになる。
私の好きな、峠のお蕎麦屋さんでは、いつもこのアルバムがエンドレスで流れています。
Miles Davis / Someday My Prince Will Come
1961年
マイルスの躍進は、CBSに移籍して拍車がかかった。この時期のアルバムは全て ジャズ史を語る上で欠かせないアルバムだが、その中でもこのアルバムは、63年の5月以降の新しいクインテット (メンバー:トニー・ウイリアムス(ds)、ロン・カーター(b)、ハービー・ハンコック(p)、ジョージ・コールマン(ts)) になる前の気心知れたメンバーのリラックスした演奏が聴ける貴重なアルバムです。
メンバーは、ジャズ史を作ってきたジョン・コルトレーン、ハンク・モンブレー、ウィントン・ケリー、ポール、チェンバース、 ジミー・コブ、フィリー・ジョー・ジョーンズです。
表題曲は、モード的なアプローチをベース、ピアノから感じる。
1961年3月にレコーディングされた正座をしないで聴けるマイルスの名盤です。
ちなみにCBS移籍後〜このアルバムまでの ディスコグラフィーは下記の通りです。
Round About Midnight(1955〜56)
Miles Ahead(1957)
Milestones(1958)
1958Miles(1958)
Porgy And Bess(1958)
Miles Davis At Newport(1958)
Jazz At The Plaza Vol.1(1958)
Kind Of Blue(1959)
Sketches Of Spain(1959)
Someday My Prince Will Come(1961)
Hank Mobley / Workout
1961年
Hank Mobley (ts) Grant Green (g) Wynton Kelly (p) Paul Chambers (b)
"Philly" Joe Jones (ds)

オールスターメンバーで行われたレコーディング、6曲中4曲がモブレーのオリジナル。
1曲目いきなりフィリーのドラムから始まるこのアルバムは、その熱い演奏がすばらしい。この曲でフィリーのドラム・ソロも聴けます。 前作の名盤「ソウル・ステーション」のドラムスはアート・ブレイキーさんでしたね。どちらのドラムスも素晴らしいです。
グラント・グリーンのギターもピアノのケリーもベースのチェンバースも良いソロをとります。心地のいい演奏に身をゆだねジャズの 素晴らしさを堪能しましょう。「人生で最高なものは無料です」他、曲の良さと参加したメンバーの演奏の良さが素晴らしハード・バップ名盤です。
Oliver Nelson / The Blues And Abstract Truth
1961年
Bill Evans (ts) Roy Haynes (ds) Eric Dolphy (a.sax,flute) Paul Chambers (b)
Freddie Hubbard(tp) George Barrow (b.sax) Oliver Nelson(a.sax,t.sax)
Creed Taylor(produced)

オリバー・ネルソンのブルース全オリジナル6曲とアレンジがオリジナルティー を備えたミュージシャン達で演奏された名盤。エヴァンスのソロも冴えています。
Oscar Peterson Trio / Night Train
1962年
アタックの強さと超絶的なテクニックでファンキーなプレイを聴かせる、オスカー・ピータ ーソンのアルバム。
ダイナミックな演奏と流麗なアドリブで「鍵盤の皇帝」と いわれるカナダ出身のピーターソンが、レイ・ブラウン(b)、エド・シグペン(ds)という 59年以来不動の黄金トリオで録音したブルージィーでグルーヴ感溢れる演奏が心地いい最高傑作です。

1. Happy-Go-Lucky Local (aka Night Train) 2. C-Jam Blues
3. Georgia on My Mind 4. Bags' Groove 5. Moten Swing
6. Easy Does It 7. Honeydripper 8. Things Ain't What They Used to Be
9. I Got It Bad (And That Ain't Good) 10. Band Call
11. Hymn to Freedom 12. Happy-Go-Lucky Local (aka Night Train) [Alternate Take][#]
13. Volare [#] 14. My Heart Belongs to Daddy [#] 15. Moten Swing [Rehearsal Take][#]
16. Now's the Time [#] 17. This Could Be the Start of Something [#]
JohnColtrane Quartet / Ballade
1962年
まさに「バラード」なアルバムです。

美味しいお酒を飲みながらゆっくり部屋で聴きたい1枚。
このアルバムからベースがジミー・ギャリンソンに変わり、「黄金のカルテット」と言われ るメンバーが揃う。
エルビン・ジョーンズ(ds)、マッコイ・タイナー(p)、ジミー・ギャリンソン(b) 極上の名盤です。1曲目の「Say It」が、流れる瞬間から極楽浄土です。

1. Say It (Over and Over Again) 2. You Don't Know What Love Is
3. Too Young to Go Steady 4. All or Nothing at All
5. I Wish I Knew 6. What's New? 7. It's Easy to Remember
8. Nancy (With the Laughing Face)
Sonny Rollins / The Bridge
1962年
ドナルド・フェイゲンの「ナイトフライ」のジャケットでオン・エアー中の様に机の上に写りこんでいた ロリンズのアルバム「コンテンポラリー・リーダーズ」(58年)のレコーディングの後、ジャズ・シーンから 姿を消していたロリンズの約2年ぶりにカム・バックした作品がこの「ブリッジ」です。

引退中に彼が練習の場としていたのが、マンハッタンとクイーンズを結ぶ橋の上。その橋の上で毎日毎日一人練習を していたことからこのアルバム名になったようです。
サポートするメンバーは、ギターにジム・ホール、ベースにボブ・クランショウ、ドラムスがH.T.ソーンダース
ロリンズの歌心あふれるプレイは相変わらず素晴らしく、ワン&オンリーのプレーを聴かせる。
引退中の練習の日々はこのティナー・マンを生まれ変らせた。また、全編にジム・ホールのギターが素晴らしい。
Ella Fitzgerald / Clap Hands Here Comes Charlie
1962年
Lou Levy(p),Herb Eills(g),Joe Mondragon(b),Stan Levey(ds) のメンバーで
1961年6月にL.A.でレコーディングされた本作は、あまり注目を浴びることがな
いが、名盤といわれる、1960年の「atOperaHouse」「in Berlin」の翌年に録音
されているエラの全盛期のスタジオ盤です。

1曲目のチュジニアの夜、4曲目の星影のステラ、5曲目のラウンド・ミッドナ
イトと名曲が選曲され、鈴の声と言われたエラが気持よく歌っている。
1917年生まれの彼女の44歳のこれぞジャズヴォーカル・アルバムです。
JohnColtrane And JohnnyHartman / JohnColtrane And JohnnyHartman
1963年
想像を絶する美しさを持つ「ジャズ・ヴォーカルの名盤」。
「バラード」と同様、スタンダードのバラードが選曲されている。特にマッコイ・タイナー のピアノの演奏が美しい。

全てワンテイクでレコーディングされたと言うのは本当だろうか?
心温まる珠玉の名盤です。

1. They Say It's Wonderful  2. Dedicated to You
3. My One and Only Love   4. Lush Life
5. You Are Too Beautiful   6. Autumn Serenade
Mccoy Tyner / Nights of Ballads & Blues
1963年
コルトレーンのカルテットに在籍中のタイナーが、スタンダードをトリオ でレコーディングしたのがこの名盤。
コルトレーンが、マッコイの演奏を「Beauty!」と称賛しているが、その美しいメロディーは このアルバムでも随所に聴かれる。どんなメロディーにも瞬時に対応できる「フローティング・コード」 もモードの恩恵だ。1963年3月4日 1日でレコーディングされた全ての曲が瑞々しく古さを感じさせない。 リラックスしたい時、強面のマッコイ(この時25歳)が、貴方をやさしく癒してくれます。

Satin Doll / We'll Be Together Again / Round Midnight /
For Heaven's Sake / Star Eyes / Blue Monk / Groove Waltz /
Days Of Wine And Roses /

McCoy Tyner(p),Steve Davis(b),Lex Humphries(ds)
Gerry Mulligan / Nights Lights
1963年
バリトン・サックスをプレーする、ジェリー・マリガンの人気アルバム。
アルバム表題曲の1曲目では、マリガンが美しい旋律をピアノでプレーしています。2曲目は ボサノバ、4曲目は、ショパン。当人がバリトン・サックスでバリバリ・ブローする曲はありませんが、 低く、深いバリトン・サックスの音がメロディーをとる曲があります。ジム・ホールのギター、アート ・ファーマーのペットがいいソロを聴かせてくれます。

アルバム全体を夜のムードが霧の様に包みソフィスティトした耳ざわりが売れている理由なのかな。
Ella Fitzgerald / Ella and Basie!
1963年作品
数多くの楽団と競演してきたエラですが、このアルバムでのカウント・ベーシー楽団との競演 は最高です。
「ハニー・サックル・ローズ」「ティー・フォー・トゥー」「サテン・ドール」 「オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート」などスタンダードをあのクインシー・ ジョーンズがアレンジしベイシー楽団がエキサイティングな演奏をし、それにエラのスイング したヴォーカルが乗ります。

63年のニューヨークでの録音、エラの声も若々しく、リラックス して楽しく歌っているのがわかります、スキャットもさえわたり、気持ちよく聞ける最高のアルバムです。

1. ハニーサックル・ローズ 2. ディード・アイ・ドゥ
3. イントゥ・イーチ・ライフ・サム・レイン・マスト・フォール 4. ゼム・ゼア・アイズ
5. ドリーム・ア・リトル・ドリーム・オブ・ミー 6. 二人でお茶を 7. サテン・ドール
8. アイム・ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライト 9. シャイニー・ストッキングス
10. マイ・ラスト・アフェア 11. 浮気はやめた 12. 明るい表通りで
Stan Getz Joao Gilberto / GETZ / GILBERTO



1963年作品
featuring Antonio Carlos Jobim
アルバム・タイトルは、「GETZ / GILBERTO」とはなっているが、 スタン・ゲッツのリーダー作にジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン、アストラッド・ジルベルトが参加したアルバム。
「イパネマの娘」「ディサフィナード」「コルコヴァド」「ソ・ダンソ・サンバ」等ジョビンの有名なボサ・ノヴァ・ナンバーを このアルバム・リリース後、世界的流行となるボサ・ノヴァをボサ・ノヴァ創始者のジョビンとジョアンが共演しレコーディングした あまりにも有名な名盤。この二人が同じスタジオでレコーディングされたアルバムも無いので貴重です。
そして、このアルバムを成功に導いたのは音楽監督の役割をジョビンがやっていたからだと勝手に想像しています。
このアルバムが、グラミーも受賞して、ヒットした為、カーネギーホールでのライヴの「GETZ / GILBERTO#2(64年)」がレコーディングされた。

1. Girl from Ipanema 2. Doralice
3. Para Machuchar Meu Coracao (To Hurt My Heart)
4. Desafinado 5. Corcovado 6. So Danco Samba (Jazz Samba)
7. O Grande Amor 8. Vivo Sonhando

StanGetz(ts),JoaoGilberto(g,vo),Antonio Carlos Jobim(p)
TommyWilliams(b),MiltonBanana(perc),AstrudGilberto(vo)
Produced Cured Taylor Recorded:NYC,March18&19,1963


「GETZ / GILBERTO#2(64年)+5」後に5曲のボーナストラックが追加され全15曲。ジョビンは参加していませんが、 ゲイリー・バートン(vb)、ジーン・チュリコ(b)、ジョー・ハントン(ds)が、素晴らしいアンサンブルを聴かせるライブ盤です。 前半の1〜4曲目までは、ゲッツ・カルテットのステージでボサ・ノヴァでなくジャズをやってます。5〜10曲目は、ゲッツ抜きのジョアンのステージ で、ボーナストラックで追加された11〜15曲目で、アストラッドとジョアンとゲッツとのセッションとなります。

「The Best of Two Worlds featuring Joao Gilberto(76年)」は、ゲッツのコロンビア移籍1枚目で気合も入ってのリリースだったのだと 想像されます。ジョアン(g.vo)とその時の奥様ミウーシャもヴォーカルで参加してジョアンと気持ちの良いハーモニーを聴かせてくれます。
60年代のボサ・ノヴァのブームが過ぎた後、仲の悪いと言われていた2人が、なぜか共演しています。相変わらずジョアンはマイペースで ギターとヴォーカルをクールに聴かせその存在感は見事です。2人の仲はどうあれゲッツとジョアンの2人の個性が素晴らしい音楽を残しました。
The Beatles / A Hard Day's Night
1964年作品
ビートルズの3作目の初期の名盤。初めての全曲オリジナル・ナンバー、同名の映画「ビートルズがやって来る  ヤァ!ヤァ!ヤァ!」も公開されて「世界のアイドル」として世界が体験した事のない歴史を作って行った。
1曲目の12弦のギターのコードGsus4(1弦3フレット、2弦1フレット、3・4弦開放)・ベースがDの「ジャ〜ン」は、今から 思えば新しい歴史の扉を開く音にも聴こえる。
このアルバムから4トラックでの録音が行われているが、発売されたフォーマットはもちろんモノだった。 09.09.09にアルバム全曲がステレオ・ミックスになりリリースされ、ヴォーカルがセンターになり、楽器の1つ1つがリアルになり、 思わずアンプのヴォリュームを上げました。ファースト、セカンドは、ヴォーカルが右で、楽器が左のミックスらしい。
私は、リマスターを09.09.15にセットは購入せず、このアルバムだけ購入しました。それまでリリースされているリマスターアルバム は、93年に、赤盤、青盤 このリマスターで「A Hard Day's Night」他数曲初めてステレオ・ミックスが行われた。「Live at the BBC」貴重な未発表 音源が嬉しかった。「アンソロジー1・2・3」これがリリースされるまでにずいぶんブートを購入しました。 「Yellow Submarine SONGTRACK」ジョージ・マーティンが関わっていないこのミックスには驚き感動しました。「1」この アルバムは随分落ち着いた音質でリミックされた。「LET IT BE...NAKED」このアルバムは賛否両論ありましたが ビートルズファンは、1度は聴いてみたかったリマスターだったのでは・・・「LOVE」には驚きと共に「ここまでやっていいの」と思った方も 多かったのでは?と色々とこれまでも楽しませてもらいまいました。
このアルバムでのジョンとポールのソングライティング・チームは、 チームとして最高レベルで機能していて1曲の中でこの部分はポールだろうな、ジョンだろうなと思われるところが多く、中期からのはっきり、 1人1人別々に曲作りをしてレコーディングするようになる前の本当に共作して作っていた作品のクオリティが素晴らしい。次のアルバム「フォー・セール」は、 14曲中6曲がカバーと再びカバーが増える。
3.ジョンとポールの4重唱が美しいバラード「IF I FEEL」
4.ジョンのカッティング、ポールのベース、イントロのリンゴの ドラムスがかっこいい「すてきなダンス」
5.アレンジが美しいメロディーを際立たせた「AND I LOVE HER」
6.リンゴのシャッフル にジョンのはじけるボーカル、ポールのランニングベースがいい「TELL ME WHY」
7.ポールのベースがいいヒット曲「CAN'T BUY ME LOVE」
9.ジョンの ヴォーカル、ポールのベースがこの曲でもキーの「ぼくが泣く」
12.ジョンのロックンロールナンバー「YOU CAN'T DO THAT」
13.ガットギターの響きとジョン とポールのハーモニーが美しいナンバー「I'LL BE BACK」とハードスケジュールの中、レコーディングが行なわれたとは思えないハイ・クオリティな 楽曲に彼らの才能を感じます。
Sam Cooke / Live The Harlem Square Club,1963
1964年作品
85年にリリースされたこのアルバムがきっかけで、彼が亡くなって20年後にサム・クックの ブームを起した。
あのオーティス・レディングが最大のアイドルと言っていたことが理解できたソウルフルな ライブだ。
バックバンドはあのキング・カーティスのバンドである。なぜ20年余りリリ ースされなかったのか不思議な内容の音源であり。サム・クックの本当の姿が1曲目から全開 される。
この偉大なる作曲家でシンガーのサム・クックの魂の美にふれる奇跡の瞬間の 記録がこのライブである。
John Coltrane / A Love Supreme
1964年
「至上の愛」と邦題が付いたアルバム、大きな愛がテーマ。何か取り付かれたような信仰告 白のような音世界は初めは異質なものに聴こえたのは私だけではないと思う。この後、フリ ージャズに向かって行った彼は、幸せだったのだろうか?

1966年には初来日をされる。同年マイルスは、ニュー・クインテットを結成「マイルス・ス マイル」をリリースしている。
そして、67年には肝臓癌で41歳の人生を終わらせる。誰もがもっとコルトレーンの進化を見 たかったという思いに涙した。
Wayne Shorter / Night Dreamer
1964年
59年にアート・ブレーキー・ジャズ・メセンジャーのティナーとして迎えられたウェイン・ショーターは、JMの 契約が切れるとマイルスのクインテットに加わる(1964年)その前にこのアルバムは、リー・モーガン(tp)、マッコイ・タイナー(p) 、エルビン・ジョーンズ(ds)、レジー・ワークマン(b)を配してレコーディングされる。

モードを発展させた演奏は、マイルスが彼を高く評価した理由がわかる。

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