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以前の「ひとこと」 : 2010年9月後半



9月16日(木) 正方形6枚+正三角形12枚

 昨日に続いて正方形と正三角形のブロックで無理やり作ってみたかたちの話です。まずはJOVOブロックで作ったかたちの写真です。

図 1

 展開図はこんなかたちになります。上の模型と色を合わせました。

図 2

 これも残念ながらパーツが反っています。昨日のものよりはかなりましですが。

 このかたち、イメージとしてはこんな風に考えられます(図3)。

図 3

 立方体(a)を2つに分けて(b)、正方形の辺と同じ長さ分だけ離して(c)、できた6つの菱形を三角形に分割する(d)、というイメージです。これ、正三角形でしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 すみません、昨日のものをほったらかしにして、別の多面体の話をしています。
 急に寒くなって、寝冷えしてしまいました。ちょっと体調が悪いです。






9月17日(金) 正方形6枚、菱形6枚の立体

 昨日、立方体を2つに割って、それを立方体の対角線方向に離して、その間をつないだような図を描きました。これを見ていると、菱形を6枚はさんだように見えます。そこで、その模型を作ってみました。

図 1 図 2

 多面体の面が連なった帯を編む手法で作ってあります。昨日はめずらしく少し早く帰れたので、計算して設計して作図して印刷して切り出して組み立てました。(実は恥ずかしながら計算が間違っていて、ちょっとひずんでしまいました。)

 これは2種類の菱形(うち片方は正方形ですが)による菱形十二面体です。菱形十二面体として見るとひずんでいますが、これはこれでおもしろいかたちです。

 このかたちは平行多面体で、ちゃんと空間充填します。やっぱりこういう多面体は実際に作って手に取ってみるというのはとても楽しいです。

 Polyhedronの日記のPolyhedronさんからメールでコメントをいただきました。ありがとうございます。昨日の、偽多面体の面の形や分割を加えて凸多面体に変えるアイディアなどをいただいています。私も類似のことをいろいろ考えているのですが、こういうことを考えるのはとても楽しいですね。

<おまけのひとこと>
 昨日、今日と息子の中学校の文化祭です。例年ですと金曜日と土曜日にやるのですが、今年はおそらく地元の地域のお祭りがあるので、それとは日をずらしたのではないかと想像しています。今日は天気がよくなりそうでよかったです。






9月18日(土) ヨハネ受難曲のアリア

 今年も、私が所属しているアマチュア古楽グループ、アンサンブル・ゼファーのコンサートを秋に開催する予定です。会場は例年通りハーモニーの家をお借りすることになっているのですが、今年は会場の都合で、少し遅く11月6日(土)に開催させていただくことになっています。忙しい忙しいと言って、練習もほとんどできないまま、もう2ヶ月を切ってしまいました。

 この週末は一通り候補曲をやってみて、曲を決めようということで6人が集まりました。その中で、今年、もしかしたらやれたらいいなと思っていたバッハのヨハネ受難曲の最後のアリア(ヘ短調のソプラノのアリア)、これをあわせてみました。

 フルート(トラヴェルソ)とオーボエ・ダ・カッチャという珍しい音域のダブルリード属の楽器のオブリガートがついて、オルガンの通奏低音が指定されている、深い悲しみをたたえた美しい曲です。ソプラノが“Zerfliesse, mein Herze, in Fluten der Zaehren”(わが心よ 溢れる涙にかきくれなさい)と何度も繰り返し、曲のクライマックスでは“Dein Jesus ist tot!”(イエスは亡くなられた!)と歌います。

図 1

 トラヴェルソは指定通りの楽器でできるとして、オーボエ・ダ・カッチャのパートは音域としてはぴったりのバスリコーダーでやってみよう、通奏低音はチェンバロで入れてみようということで、この難曲をやってみました。私はバスリコーダーを担当しました。ご親切にもヘ音記号に書き直した楽譜をT氏が用意して下さいました。チェンバロは飯田のM氏がリアライズした楽譜を用意してきてくれました。(本来、パート譜は「この曲をやろう」と言った人が用意するか、もしくは自分のパート譜は自分で用意する、というのが基本なのですが、今回は忙しくて作っている暇のない私のために、T氏がわざわざ作って下さいました。ビオラ記号だと読むのが精一杯になってしまって曲のことを考える余裕がまったくなくなるので、とても助かりました。)

 やってみたのですが、思った以上に難しくて、これはあと1回や2回のアンサンブル練習では無理だろうということになりました。やはり、オーボエに比べるとバスリコーダーは音量の点でも問題もありますし、本当はオルガンがあったらもっといいんだろうなと思いました。

 私が「やってみたい」とお願いをして、楽譜を用意していただいたり、準備をしていただいたのにもかかわらず、今年は見送りということになってしまって大変申し訳なかったなと思っています。

<おまけのひとこと>
 昨年の12月にピアノを担当した曲(ソプラノとフルートと鍵盤)もチェンバロでやったのですが、過去にやったことがあるとは思えないほどぼろぼろで、関係者に心配とご迷惑をかけています。あと1ヶ月で戻さないと…






9月19日(日) 小宮祭

 私の住む地域では、今年は7年目ごと(6年に一度)の「御柱祭」というお祭りの年です。4月・5月に諏訪大社の上社・下社の「本宮」の御柱があり、その後、初夏から秋にかけて地域の大小の神社で「小宮祭」「小宮御柱」があります。

 私は仕事が忙しくて、8月の日曜日に行われた鳥居作りと綱打ちに出席したくらいで、後は当日、曳き子としての参加になりました。

 家族に送ってもらって8時半過ぎに現地に行き、御払いの後9時に出発。10時半過ぎにはお昼の場所(公民館前)まで曳きつけてしまい、2時間近くお昼休みを取った後、午後は12時半から曳行を開始し、2時過ぎに神社に到着。建て御柱をして片付けが終わったのが5時前、という日程でした。

 次は2016年です。

<おまけのひとこと>
 手塚治虫の「火の鳥」の鳳凰編で、仏殿を建立するために大きな丸太に綱をつけてひっぱるシーンの描写がありましたが、それを思い出しました。大きな柱を人力だけで曳いて来て垂直に建てるというのは大変なことだなあと実感します。






9月20日(月) 蛇口

 先日、朝起きてきて台所の流し台の中をふと見ると、なんだかコーヒーのしみのようなものが見えます。それにしてはきれいに丸いなあと思ってよく見てみると(私は眼が悪いのです)、それは直径が2cmくらいの小さな金網でした。なんだろう、急須か何かの部品だろうかと思って取り上げておきました。

 またしばらくして、ふと見るとまた同じような金網が落ちています。それもまた乾かしておこうと思って取り上げて、水道を出してみると、水の出方がおかしいのです。勢いよく広がって飛び散っています。どうやらこの金網は水道の蛇口から落ちてきたようでした。

 どうして外れてしまったんだろうと思ってとりあえず戻そうとしてみたら、おそらくこの金網を押さえていたであろうパーツがぼろっと落ちてきました。見ると金属が腐食してしまっているようです。

図 1

 図1の写真は手前から3個・3個・1個という並びになっていますが、中段の中央のパーツは、その左隣のパーツと一体だったようです。3箇所のつなぎ目が折れてしまって、手前の3枚の金網を押さえられなくなって落ちてきてしまった様子です。

 不便で仕方がないので、交換用のパーツを買って来て、蛇口の先だけ取り替えました。この家に暮らし始めてそろそろ13年、この蛇口はお湯も水も通りますから、傷むのも仕方がないのかなと思います。

<おまけのひとこと>
 昨日は一日外にいて、缶ビールも何本も飲んだりして、とても疲れて極端に早く寝ました。そうしたら夜中に眼が覚めてしまって、身体はまだ疲れているのですが眠れなくて、結局朝の3時くらいから、最近作っている模型の図面を直したり、CGを作ったり、先日のアンサンブルの練習の録音データを確認したりしていました。






9月21日(火) 等稜多面体:正方形6枚+菱形6枚

 先週の金曜日にご紹介した、立方体を2つに分割して広げたかたちですが、設計を間違ってしまって菱形の面がひずんでしまっていました。これを改めて計算しなおしてみました。

図 1

 私はCGをPovRayで描くものですから、どうしても座標系が左手系です。(最近は仕事で右手系の座標系に接する機会があって、まぎらわしいです。)もともとの立方体の1辺の長さを1とします。立方体を分割して「伸ばす」方向は、もともとの立方体の対角線方向、ベクトルで言うと(1,1,1)の方向になります。出来上がる立体の全ての稜の長さを1としたいので、移動する長さが1になるようにベクトルを正規化します。

 図1の青い線がそのベクトルで、ベクトルACで表しています。ここまでわかれば、あとはBCの距離を求めれば、菱形の角Aが求まりますから、展開図を作図できます。BCの距離までは厳密に求めておいて、あとは数値計算で角Aを求めました。

 実は先週末に作って写真を載せたものは、この角Aが50.00398°とかいう数字になったのです。極めて50°に近くて面白いなと思いました。ところがこの数値でパーツを設計して組んだら、面が平面になりませんでした。おかしいなあ、どこを間違えたんだろうとノートの計算を追ってみて、自分の誤りに気が付きました。距離BCではなくその二乗を使ってしまっていたのでした。

図 2

 正しくは角Aは54.74…といった角度になりました。これで設計しなおしたところ、無事全ての面が平らな、意図した立体になりました。ほっとしました。

<おまけのひとこと>
 図2のCG、なんだかよくわからないかたちになってしまいました。






9月22日(水) 等稜多面体:正方形6枚+菱形6枚(その2)

 今日は、設計しなおした正方形6枚と菱形6枚の十二面体の型紙と写真を載せます。

図 1

 使っているのは図1の正方形と菱形です。今回は、面の連なった帯を編む手法で作ったので、図2のような型紙になりました。

図 2

 図2の上の正方形の入った帯が3本と、菱形だけの帯1本の計4本で作れます。

図 3

図 4

 図3、図4の写真のうち、左側が新しく作った歪んでいない十二面体で、右側が先日写真を載せた設計ミスがあって歪んでいる十二面体です。

 このかたちも妙に気に入りました。だんだん、対称性が高くない立体も面白いなと思うようになってきました。

<おまけのひとこと>
 明日はまたお休みです。お彼岸でお墓参りに行く予定です。今週は金曜日が出張の予定があり、会社には火・水の2日しか出社しないのですが、その分余計に忙しくて大変です。






9月23日(木) 四角形6枚+正三角形6枚

 先日、9月15日のひとことで、正方形6枚+正三角形6枚のパーツで無理やり立体を作ってみた写真をご紹介しました。

再掲図

 これは正方形がかなりひずんでしまっているのは明らかです。では、正方形のかわりにどんな四角形を用意したらいいでしょうか?

 この立体について考えるとき、正三角形6個によるリングの角度を決める必要があります。正三角形6個の輪は、3回回転対称を維持しながら、図1のように角度を変えることができます。

図 1

 このとき、四角形の面はどのようなかたちになるでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 今日はひどい雨で、予定していたお彼岸のお墓参りは中止しました。でも、息子が出場する県の陸上競技大会の新人戦はこの天気でも決行されました。朝6時にお弁当を持って駅に集合で、電車とタクシーを乗り継いで会場まで行って、この天気の中、夕方まで全日程が行われたそうです。






9月24日(金) 仙台

 日帰りで仙台に出張してきました。朝7時前に家を出て、新宿・大宮で乗り換えて、仙台駅からはバスに乗って、目的地に着いたのは12時過ぎでした。帰りは夕方5時半くらいに現地を出て、6時半前の新幹線に乗って、自宅最寄り駅まで戻ったのは夜の11時半くらいでした。

 夕方6時くらいに仙台駅に戻ったとき、空がとてもきれいな夕焼けでした。「牛たん」の看板が仙台らしいです。

図 1

 私がいつも利用する中央東線は雨に弱く、列車が遅れることが日常茶飯事です。仙台への出張では、新宿と大宮での乗り継ぎがあまり時間がなく、中央線が遅れると悲惨なことになります。前日の雨で心配していたのですが、幸運にも時刻通りの運行でした。仙台でも天気はよく、寒くも暑くもないすごしやすい日でした。

<おまけのひとこと>
 時間のない中、ジュンク堂に飛び込んで、瀬山士郎先生が監修された別冊サイエンスの「数学は楽しい」「数学は楽しいpart2」を、中身も見ずに買いました。おかげで帰りの移動は楽しかったです。






9月25日(土) 車の点検など

 通勤で乗っている軽自動車は、2007年9月に購入して今年でまる4年になります。昨年が最初の車検だったのですが、そこから1年経ったので12ヶ月点検に出してきました。

 昨年までの通勤路は、片道あたり一般道13km+高速道28km の計41kmだったので、走行距離がどんどんのびて、現在9万キロを超えています。でも、今年からは一般道のみの通勤になっているので、車にとってもだいぶ楽になっているはずだと思っています。

 ところが点検に出してみると、冬場の高速を毎日走ったせいか、後輪のドラムブレーキも前輪のディスクブレーキも錆びと腐蝕が進んでいて、四輪とも交換しないと危険と言われました。全部で6〜7万円かかると言われてショックを受けています。

 まだ車を買い換える予定はないですし、安全に関わることなのでもちろんお願いしましたが、予定外の出費です。やれやれ…

<おまけのひとこと>
 午後は歯医者さんに行ってきました。今度の金曜日に口腔外科に行って、親知らずを抜くことになっています。これまた憂鬱です。






9月26日(日) 九面体

 あたけのぶろぐというblogをよく読んでいます。そこに以前出ていた問題です。

球面に内接し、正多角形ばかりからなる九面体は存在するでしょうか?

 全部の面が正多角形ということは、稜の長さは全て等しいということです。これは楽しい問題でした。答えは「あたけのぶろぐ」の中にありますので書きません。(リンクも張りません。すみません。)

<おまけのひとこと>
 午後はアンサンブルの練習をしました。






9月27日(月) 四角形6枚+正三角形6枚(その2)

 23日の続きで、正三角形6枚の輪の角度を変えたときに四角形のかたちはどう変化するでしょうか?という話です。

 骨格モデルで、角度を変えていったときにできる十二面体のCGを作ってみました。

図 1

 四角形の形は凧型になります。図1で、最初は正三角形の辺と共有している側のほうが長い凧型ですが、最後は四角形同士が共有している辺の側のほうが長くなります。ということは、途中で長さが等しくなる、四角形が菱形になるかたちがあるはずです。そのときのこの立体はどんなかたちでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 お休みが多かった先週が終わって、今週も忙しいです。






9月28日(火) 四角形6枚+正三角形6枚(その3)

 昨日、正三角形6枚の筒のかたちを変えていった時の四辺形(凧形)のかたちについてお話しましたが、CGを描く時の元になった計算を、自分のために記録しておきます。

再掲図

 この、三角形6枚の輪の変形を図1のように表すことにします。

図 1

 図1は正三角形の筒を真上から見下ろしたところです。青い線1本1本が正三角形を表します。中心から距離2のところのxz平面上にA1,A2,A3があるとします。そして、tだけ徐々に大きくしてゆくことを考えます。(再掲図のCGでは三角形の大きさが変化しないように正規化していますが、図1のモデル化ではtの分だけひろげてゆくため、徐々に大きくなります。) A1,A2,A3の位置は固定で変化しません。

図 2

 図2は、図1を斜めから見た状態です。三角形が連結された上側の頂点をB1,B2,B3とすると、その座標は図2のようになります。さらに、ベクトルA2B1とA2B2が張る平面がy軸と交わる点をQ(0,q,0)とします。

 対称性を考えると、パラメータpを用いて、図3の(1)のベクトル方程式がたてられます。これをx,y,z成分ごとに書き下して(x成分は単に 0=0 の恒等式になってしまいますが)解くと、p,qは図3の下の囲みのように解くことができます。

図 3

 計算に誤りがないかどうか、得られた結果を使ってCGを作って、いろいろな視点から確認してみました。そして、上記の表記でt=1のとき、全ての辺の長さが同じになる等稜多面体となり、四角形が菱形になることがわかりました。

図 4

 これもとても美しい形だと気に入っています。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 最近はやむを得ず職場にいる時間が非常に長くなって大変です。(この図やCGは先週末に用意しておいたものです。)






9月29日(水) 菱形6枚+正三角形6枚の等稜多面体の紙模型

 昨日CGでご紹介した、菱形6枚+正三角形6枚の等稜多面体を紙で作ってみました。本日はその写真のみご紹介します。

図 1 図 2
図 3 図 4

 この4つの写真は同じ多面体を別な視点から見たものなわけですが、今までの説明を抜きにして、この4枚の写真だけを見て、これがどんな多面体なのかわかりますか?と問うたとしたら、イメージできるでしょうか? また、それぞれの写真で床に接している面は、菱形の面なのか三角形の面なのか、わかりますか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 昨日は、午後の打ち合わせが13:30〜19:30の6時間、途中に10分弱の休憩を1回入れただけでぶっ通しでありました。本来はその後仕事をしなければいけなかったのですが、帰りに車にガソリンを入れないといけなかったので、珍しく7時半過ぎに退社しました。(帰り道の途中にあるガソリンスタンドは、全て20時までなのです。)その分今朝は早く行かなければなりません。






9月30日(木) 菱形6枚+正三角形6枚の等稜多面体の紙模型の型紙

 昨日の菱形6枚+正三角形6枚の等稜多面体ですが、図1の帯3枚を編んで作ってあります。

図 1

(つづく)

<おまけのひとこと>
 時間がなくて更新を1日お休みしてしまいました。






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