大人の治療時間は大体50分程度です。子供は5分から20分位、年齢や状態によって違います。お灸のみの治療は短くなります。また、症状によっても治療時間に差があります。初診時は問診に時間がかかるため、少し長めにかかります。
鍼灸のはりはとても細く髪の毛程度で、しなやかです。感覚には個人差がありますが、多くの人に「思ったより痛くなかった」といわれます。いつ、はりをうったのかその瞬間が分からない人も多いです。慣れてくると鍼を受けながら寝てしまう人もいるし、痛い場合はすぐに言ってもらえば調節できます。
原治療院の小児はりは、新生児から受けられます。0歳は便秘や夜泣きで、1歳以上の子は体質改善や、花粉症・風邪予防などで利用いただく事が多いですが、はりは痛くなく、お灸は温かいので、みんな笑顔で受けています。
だっこのまま受けることもできます。
一度に沢山刺激できないので、何日か通っていただくこともあります。
園児や小学生だと、自分から行きたいと言ってくれる子も沢山いるほど気持ちいい治療です。
東洋医学では、からだを広くとらえます。
どんな病気でも、まず全体から部分へとみていきます。
ということは、どんな小さな病気でも、それは全体にまで影響を及ぼすということです。
それを知るために、東洋医学独自の診察法を用います。
脈をみたり、舌をみたり、おなかの状況をみたり、また、一見関係ないと思われることを尋ねることもあります。
しかし、それらはすべて必要な情報であり、すべて関連していると、私達はみています。
また、はりを刺す時でも、頭が痛いのに足に刺したり、足が痛いのに頭に刺したりすることもあります。
東洋医学では、からだの変化やバランスに重点をおきます。
そして、〈陰陽〉〈五行〉〈八卦〉などの古代中国思想を医学に応用して、ひとつの体系になっています。
治療の場合も、このような考え方から、からだ全体のバランスを整えていきます。
例えば、腰痛や肩こりなどで、定期的に治療を続けてきた患者さんの花粉症が治っていたり、また、「風邪をひきにくくなった」、「体重が減った」、ということも同時にあらわれてきます。
はりをすると気血の流れが良くなります。ちょうど軽い運動をしたのと同じような効果があります。それも身体に負担をかけずに、逆に身体が元気になるような形で現れてきます。ですから、本人が気づかない所でバランスを崩していた身体が、いつのまにか治ってから気づくことがあります。
中医学では『未病』という考え方があります。『未病』というのは、健康状態より病気側に傾いたけれども、症状が著しく表れていない状態や、症状が現れているのだけれども、長い間に習慣化されていて本人が気づかなくなっている状態のことをいいます。この状態をそのままにしておくとやがて『病』になってしまいます。中医学では古くからこのような予防医学の考え方があります。日頃の健康管理としてはりをすることをおすすめします。
また、病院で検査をしたけれども、「異常なし」といわれるようなどんな症状でも、バランスがくずれたひとつの状態として治療していくのが東洋医学です。
ですから、「なんとなくからだがすっきりしない」とか、「やる気が出ない」という人にもきちんと治療ができます。
「はりが癖になりませんか?」と聞かれる事がありますが、当院ではきちんと身体のバランスを整え、その人の自然治癒力を引き出して、痛みや病気を治すという治療をしていますので癖になる事はありません。
はりを続けていると身体の調子が良くなり、その人の本来の健康な状態を感じるようになります。
しかし本人がきちんと養生をし、健康管理をしていないとまた元の状態に戻ってしまう事があります。また身体がきちんと治っていないのに、痛みなどの症状が消えた時点で治療を止めてしまい、その症状を繰り返してしまうという事があります。
そのような事と「癖になるはり」というのは別です。きちんと身体を治して治療院を卒業していって欲しいと思います。
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