【 水抜き不要別荘 F・K Home5年目の検証

              建築5年目の経年劣化とは 】

 
1.別荘生活5年で感じたこと建物編

   
 @ 経年劣化は確認できたか

 結論的にははっきりした事は感じられません。建物が年齢とともに劣化するのを確認できるのは主に見えないところが多いのかもしれません。基礎の内部・屋根裏・壁の内部等です。我が家の東京の住まいは低気密の低内断熱です。
 
 そのため冬はもの凄い結露とともにカビが壁の内部に発生しているようですし、結露による窓枠の痛みは加齢とともに確認できるほどひどい物です。

 その点、5年経過したF・K Home高気密・高外断熱は結露がほとんど発生しないためカビは全く発生していません。

 また、湿気もどちらかというと過乾燥の傾向にあるため、壁内部の湿気等も心配ないと思われます。

   そして、何よりイザットハウス諏訪店による3ヶ月・6ヶ月・1年・2年・5年・・・・の瑕疵担保証契約に伴う定期点検によって瑕疵があるようであれば即対応してくれます。


 A 住み心地に支障はあったか

 この点についても全くありません。逆に毎年住み心地は良くなります。それは薪ストーブの使用方法の経験と学習によって、冬場の暖房の調節が少しずつ旨くなり、住み心地の快適性を感じさせてくれます。圧倒的に夏より冬の方が生活は快適です。
 
 
 具体的には洗濯物です。
 
 冬場は薪ストーブを焚いているため吹き抜けにかけた洗濯物は数時間でカラカラに乾いてくれます。

 しかし夏場はお天気の良いときはデッキに干しますが、天気の悪いときなどなかなか乾きません。
 
 冬と夏とでは生活がどちらが快適かというとはっきり冬の方が住み心地は良いといえます。経年による劣化・変化もなく、逆に薪ストーブの使用勝手の向上で住み心地は向上しています。
   

 B 工務店さんとの関係は旨くいっているか

 これも何も問題はありません。何となく家族ぐるみのお付き合いといったところで、住宅に関する様々な問題について絶えず交流を持ち、お互いの信頼関係の絆が増していっています。
 
ですから安心して暮らしていける実感があり、非常によい工務店さんと施主との関係が築けています。

 とりわけF・K Home工法の別荘建築事業についてはお互いの協力の下に八ヶ岳山麓を中心に軽井沢などでも施工できるようになり、工務店さんの努力が実っています。
   

 C 手直し工事は何が必要だったか。

 この問題で一番の課題は地下に設置した灯油ボイラーでした。
 原因は地下に設置したボイラーの給排気の方法について既製品では「不完全燃焼」が発生してしまい、既製品の給気と排気との同一のパイプ方式から、別々のパイプに振り分け排気した一酸化炭素を給気しない方法を取り入れました。この方法にするまで約3年試行錯誤を繰り返し様々な方法で工務店さんが苦心してくれましたが、やっと給気と排気のパイプ関係の位置関係を問題のないところに設置することが出来たので解決することが出来ました。
 
   また、細かな手直し工事はその都度対応してもらいました。そのなかで唯一大きな手直し工事はウッドデッキの再施工です。

デッキ材はレッドシーダーを指定していましたが、一部ウッドデッキ材に指定の材料を使用していなかったのが点検で発見され、結局全部作り直しということになりました。
    実に誠意的な対応で素人には全く分からない事象にもかかわらず、正直にデッキ材の不具合を指摘し、よりよいウッドデッキに作り替えて頂きました。

  さらに問題であったのが、駐車場の外壁です。
 当初は壁塗り風味を感じさせるために「ジョリパット」施工を行っていました。
ところが施工2年目になって下地の目地付近からジョリパット内部に気泡ができ、気温の上昇(梅雨から夏へかけて)とともに気泡が膨らみ南壁を中心に西側・北側と広がっていきました。問題の重要性から工務店さんとしても即対応していただき、ジョリパットメーカーと共に原因の究明と再発防止の検討を行い再施工することになりました。
 
   
 しかし、再施工後の翌年にも同様な症状が発生しジョリパットメーカーとしても原因について工務店さんとの共通した認識に立てず、時間ばかりが過ぎてしまいました。そこで工務店さんの責任において駐車場外壁全体の再施工は、母屋と同様の煉瓦を全面的に貼ることにしたのでした。費用はジョリパット施工の比ではありませんでしたが工務店さんとても責任ある施工を果たすための処置として対応して頂きました。

 このように住宅に関係した手直し工事は、実際に生活してみて初めて気がつくところもあり、そのような場合にどの様な対応をとって頂けるのかが問題です。
 幾つかの手直し工事にかかわる姿勢こそが信頼関係を築き、工務店さんに任せておくことがより一層の安心感を増すことになったのだと思います。


 D 5年の歳月で建物は変わったか。

 このことについてですが、はっきり言って貫禄が増したということだと思います。
 内装・サッシ周りやむき出しの柱等は加齢と共に少しづつ色が濃くなり木目の風合いが増してきます。見た目の感じはとても良くなってきました。
建物全体は何も問題はありません。

 高気密・高断熱工法でも内断熱や外断熱、更には断熱材の種類によって経年劣化の仕方が違うそうです。それは結露として現われたり気密性の劣化度合いから見て取ることが出来ます。
 
 特に薪ストーブを焚いていると薪ストーブの一次燃焼に必要な空気の引き具合から建物全体の気密性を感じることが出来ます。

 そして、朝起きたときに外気が氷点下10℃前後、室内20℃、その差30℃くらいでも結露はほとんど起きません。

 その証拠に5年経っても窓枠のサッシに結露の跡がついていないことです。
 F・K Home・全天候型非氷点下住宅の経年劣化は今のところ問題はなさそうです。
 
 では、次回、「 2.建物の経年劣化とは 」をお送りします。