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【 寒冷地仕様 別荘建築のための予備知識とは 】


 第 18 回  庭仕事はほどほどに

 前章で「観られることを快感に思う道路付け」について述べた道路付けと住宅との位置関係ですが、とりわけ南側に道路がある場合は南斜面ですとどうしても敷地内の奥の方へ住宅を建築することになります。

 我が家もその一例ですが、すると道路から敷地を見上げる形となり家屋の正面とその前面に広がる庭が一望出来てしまいます。

 前章で述べたとおり、北道路区画と南道路区画とは住宅の建て方が全く違ってきますがオーナーさんの好みの問題でどちらかを選択することになります。

 とりわけ、我が家のように南道路側を選択した場合、北側を選択した場合と比べると住宅との配置や駐車場の作り方植木やアプローチの配置など人から見られることを意識して考える必要があります。

 そこで、別荘建築費用としてそれらも含めて予算化できている場合は問題ないでしょうが、予算の関係から庭仕事は業者さんに任せるのではなく自分でやってみよう!という方も多いかと思います。
 私の場合は費用との関係からそうせざるを得なかったわけですが、言うのとやってみるのとでは大違いでした。

 南道路の場合で斜面が緩く車が敷地内部まで入れるような区画であれば、無条件に住宅母屋近くまで車を寄せられるようにアプローチを造った方が便利です。

 「11.屋根付き駐車場の思わぬ利用方法」を参照していただければ良いのですが、母屋に隣接する駐車場の使い勝手は非常に便利で想像以上の利用価値があります。
 で、道路からアプローチを作って駐車場までの道を確保することになりますが、敷地面積との関係や建物の配置との関係で10m以上の長さになることもしばしばあります。

 費用的に最も安上がりなアプローチの作り方は道路から駐車場までを砂利で敷き詰めるだけで済んでしまいます。するとアプローチに隣接する形で庭の配置が決まりますので、この工事にどの程度の費用を掛けるかにもよりますが砂利を敷いただけではどうもさまになりません。
 そこで、我が家の場合は庭と砂利を敷き詰めた境界に丸太を埋めることにしました。スコップで丸太を敷き詰めるところを掘ってただ丸太を敷き詰めるだけの作業ですが、想像以上に大変な作業です。文字通りの土木作業なので体力勝負といったところです。
 
 丸太は長さや太さにもよりますがなるべく太くて長いもので全体的に統一性のとれたものを使用しました。建物を建築する際に伐採した赤松や唐松が豊富にあったのが幸いしましたが、都会育ちの素人だったので樹木の重さを全く認識していませんでした。
 長さ4m太さ30cmほどの丸太はなかなか動きません。テコの原理を利用してゴロゴロ転がして所定の場所まで運んでいきます。
 これは本当に大変な仕事で重労働です。数日掛けて少しずつ行いますが、素人の土木作業はほどほどにしないと体を壊してしまいます。

 スコップで掘った溝に丸太を押し込み継ぎ目を密着させるために全力で押したり引いたり、時には土木用の巨大なハンマーで叩いて丸太を並べていきます。
 出来上がった時の感激はひとしおですが、素人は素人の仕事のわきまえを理解しておかないと一苦労することになります。

     
 

 一方庭造りですが建物を建築する際にほとんどの樹木を伐採してしまうので何本かの広葉樹を植えることになります。

 我が家の場合はこれも予算との関係で2mほどの白樺3本と1mほどのドウダンツツジを6本、奮発して3mほどの大きめの山もみじを植えることにしました。

 植木の購入についてはちょっとしたコツがあります。建物の竣工時期や植える時期との兼ね合いがありますが、春に植え替えをするわけですので、事前に前年の秋、紅葉の綺麗な時期に植木屋さんに見に行って、広葉樹を購入する場合は一番紅葉の綺麗な木々を購入しておき翌年の春になって植え替えを行ってもらうように予約購入しておくといいかと思います。
枝振りや紅葉具合を観て綺麗なものを買っておくことをお勧めします。

 さらに別荘地ですと敷地も広く全体をガーデニング風に飾るのはとても楽しいものですが、それなりのもの凄い努力が必要ですのである一定の区域を決めてそこだけを花壇風にするとかの工夫も必要です。

 逆に何もしないで雑草だけを綺麗に刈って、刈った雑草はそのままにしておき腐葉土にします。すると毎年晩秋になると富士見高原の場合は森の樹木の中心が唐松なので紅葉は黄葉となって唐松の葉が落ちて一面黄色い絨毯を敷き詰めたように綺麗になります。

 したがって、それはそれで何もしない自然の美しさを味わえてとても素敵な風景となります。

 庭仕事には各オーナーの方たちの個性があって観ていてとても楽しいものです。隣人との会話も弾みます。別荘地の生活の楽しみの一つでもありますが、何をどのように風景とマッチした庭造りをしていくのかは結構数年の単位で成果が出てくるものなので、長い別荘生活をゆったり楽しむ一つの素材として考えることが賢明です。
焦ってやろうとすると体を壊しますので、くれぐれも体を労りつつ楽しみながら庭造りに励みましょう・・・。

 では、次回「 第 19 回 施主年齢と間取り配置 」についてお送りします。