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 【 寒冷地仕様 別荘建築のための予備知識とは 】


  第 12 回 氷柱の出来具合

 お山にお家を建てる場合に考慮しなければならないことは「降雪」対策です。都会に住んでいると雪が降ると子供の頃は喜んだものですが、お山の生活では雪対策は重要な生活対策です。  

 通常家を建てたら屋根には雪止めを設置します。しかし雪の多く降る地域ではこの雪止めは施工しません。
 それに雨樋も取り付けません。
 それは降雪時に落雪と同時に雨樋は破損してしまうからで、雪止めを取り付けないのは早めに落雪させてしまうようにするためです。

 現在では屋根構造の強化とも相まって落雪させない方法の施工もあるようですが、別荘地域ではあまり見かけたことはありません。

 中途半端に雪止めと雨樋を付けている別荘を見かけますが、数年後には大抵樋は破損しています。それに屋根に乗る落ち葉や枯れ葉が堆積し樋の役目を果たさなくなります。

 更には落雪とともに樋も落下してくると非常に危険です。

 というわけで、今回我が家を施工するにあたって考えたのは屋根材に何を選択するかでした。我が家の場合は基本仕様として洋瓦とステンレス材の2種類から選択するシステムになっていました。落雪・氷柱対策として何が良いのかはその地域の特性にもよりますが、今回選択したのは洋瓦でした。


 その理由

 @ ステンレス材の場合だと積雪時に落雪速度が速すぎで却って危険かもしれない。

 A 徐々に少しずつ落雪させたい。

 B 大きな氷柱が出来にくい形状にしたい。

 C 安全な落雪と安全な氷柱の落下をさせたい。

 D 家全体のデザインとの調和を計りたい。


        
                                     
 
 以上、5点について考察した結果、洋瓦を選択しました。


 その理由

 @ ある程度でこぼこがあって一気に落雪が起こらないかもしれない。

 A 多分、材質・形状の関係で徐々に落雪するかもしれない。

 B 洋瓦模様の凹んだところから水滴が落ちて、それが氷柱となるので細い氷柱が出来そう。

 C 大雪の場合は諦めるとして、適度な積雪の場合はゆっくり落雪して氷柱も大きく育たないかもしれない。

 D 色・形で洋瓦の方が家全体の調和が取りやすい。


 その結果は今のところ「的中」していて、落雪の危険は感じませんし氷柱も大きなものが出来る前に細い氷柱のためにすぐに折れてしまい大きく育ちません。

 過去3年間の実績しかありませんが、八ヶ岳富士見高原の気象条件・降雪量には屋根材としては瓦は正解かもしれません。

 ステンレス材を使用した屋根材で一気に全部の積雪がずり落ちてきて危険なことに遭遇したとの話がありました。
 一方屋根全体の雪がずり落ちる際に気候の温度具合で凍った雪が屋根にぶら下がっている光景を目にしますが、その大きさによって氷柱の大きさも決まってくるようです。するととてつもなく大きな氷柱も出来てしまい非常に危険です。

 積雪が1mを越えるような降雪をまだ体験していないのでその結果については報告できませんが、50p程の積雪の場合は当初想定していた氷柱の出来具合で危険は避けられています。
(なお、2014.2.15 記録的な豪雪で1.5メートル近い積雪がありましたが、屋根形状・瓦等による問題は発生していません。)

 みなさんも、別荘を建築する際は屋根材について降雪時の対策を一考されても良いのではないかと思います。

 では、次回は「 第 13 回 バリアフリーと全館暖房の効果 」をお届けします。