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 【 薪ストーブ お役立ち情報 】



 C 外気導入は必要か

  外気導入について考える場合、前提として薪ストーブと住宅性能とは密接不可分な関係にあると言うことを理解する必要があります。
 薪ストーブの性能は薪で決まるというのが私の持論ですが、それも100%効果を発揮させる条件として住宅の性能の善し悪しがあります。 

 この「住宅性能の善し悪し」に関しては周りの環境・地域・気候等の違いによって何が良くて何が悪いかについてはここでは論じられません。 

 ただし、「薪ストーブを焚く」行為に関して言えばはっきりとした「善し悪し」があります。それは、取り分け主暖房用として薪ストーブを設置している場合、この一台で家屋全体を暖めることが出来るのか否かが最高の薪ストーブの設置与件といえるので、その与件を満たした住宅が良い住宅と言うことになります。

 ですが、現実はなかなか上手くいきません。

 それは、薪ストーブという極めてアナログ的な構造故に単純なことですが、火を焚くのに必要な酸素(空気)をどこから供給させるのかということに論が尽きます。
 何しろ煙突のドラフト効果による空気の吸い込みは相当な量で、VCアクレイムの場合、トップローディングですから上蓋が開きますので薪を投入しようとして上蓋を開けても、そこから煙が出てくることなど一切ありません。勢いよく空気を吸い込んで行く様子が上蓋を開けるときに目と肌で感じることが出来るほどです。

 したがって、ある薪ストーブ解説書には室内の汚れた空気を吸い込んでくれる薪ストーブは、空気清浄機であるとの表現さえしているほどです。

 ですが、その分の空気量を室内から供給しているわけで密閉状態ですと焚くことは出来ません。室内のどこかの隙間から空気を吸い込んで薪ストーブに吸い込まれていくわけですから、その空気の隙間からの供給の道に人がいると、その隙間風によって非常に寒く感じるわけです。
 
    
   
 以前、外気導入が必要な住宅は高気密・高断熱住宅のみであるとの私の主張に対して、上記のように低気密で隙間風を管理できない場合は外気導入によって薪ストーブに供給される空気の道を断ち、隙間風による寒さを防ぐべきと教えてくれた方がいます。私は自らの認識の甘さにまさに「目からうろこ」でしたが、確かに人の動線と隙間風とが交差した場合は非常に寒く感じます。更には室内の保温効果も当然落ちて、薪ストーブを幾ら焚いても暖まらない結果になってしまいます。

 残念なことに、薪ストーブを焚いて暖を取っているお宅はそのお宅のことのみしか暖かさ具合は分からないものです。全く同じ条件の住宅で全く同じ条件の薪ストーブを設置して外気導入の効果の程を同時に比較検討できるわけではありません。ですからどれほどの効果があるのかはやってみなければ分からないわけですが、高気密・高断熱住宅の場合は後日UPしますがその相性の悪さ故に外気導入は必ず必要になります。
 
 但し高気密・高断熱住宅といっても名ばかりで、気密測定もしていないような高気密・高断熱住宅では多分普通に薪ストーブは焚けてしまうでしょう。ここでのテーマは住宅論ではないので、それはそれでよしとして薪ストーブライフを楽しめばよいのかと思います。
 一方、外気導入装置については極めて重要な問題も発生します。それは、結露の問題です。通常の外気導入装置(パイプ)はシングル管が多いと思います。
すると、内・外気の温度差との関係で外の冷気が室内に導入される過程で室内との温度差によって結露が生じることになります。
 
  温度差によっては水滴が滴る程に発生するので無視できるものではありません。我が家の外気導入装置も当初はシングル管でやはり結露が発生していました。

 もともと外気導入装置はオプションで各薪ストーブメーカーからも発売されていますが、我が家の外気導入装置は薪ストーブ施工業者さんのオリジナルで水道管工事用のパーツを利用して外気導入装置を制作していました。
 それは高気密・高外断熱住宅であるとの理由も関係していますが、薪ストーブ施工業者さんの仕事に対する姿勢・考え方によるもので丁寧な仕事を基本に設置状況に応じてオリジナル制作しているものでした。
 
 したがって結露問題が生じたときは更にオリジナリティーを駆使ししてシングル管から断熱グラスウール巻きのオリジナルダブル管仕様を採用し施工して頂きました。結果は写真にあるように実に丁寧に仕上げてあり、結露問題も解決しています。

 単なる外気導入装置ですが建築物と薪ストーブの施工状況によっては外気導入装置が必要になりますし、設置状況によっては結露問題も発生することがあるということを認識しておくと良いと思います。

  では次回は【 D 炉台はバリアフリー形式が一番 】 をお送りします。