新・ダッシュボード製作への道のり1 (2012年10月〜)

「新」と言っても、全てを作り直すワケではありません。既に殆ど完成しているデジタルパネルの回路を新たに考えるのは大変ですし、
特に回路的にはそんなに不満がないのでプログラムの細かい調整だけで何とか完成度を高めたいと思います。

この数年間、ダッシュボードに取付けした「ブラウン管テレビ」はアナログ放送が終了する前にテレビとしての役割を果たせないまま、
地上デジタル放送を迎えました。元々テレビ放送の視聴はどうでも良いのですが、プラウン管の奥行きがどうしても他の回路やギミックの邪魔になり
ブラウン管テレビには高圧部分もある為に延長をして配置することが出来ず意外とレプリカ製作の妨げになっていました。
今回、「〜新たなる挑戦〜」を目標に製作方法の考えかたを変えたことで、ちょっと先が見えてきた感じがあります。

▼ブラウン管から液晶モニターへ変更〜LED化▼

「液晶パネル」ではなく「ブラウン管」に拘っていた理由のひとつとして「輝度」の調整範囲の広さがありました。
当時、液晶モニターのパックライトは冷陰極管で輝度調整できる範囲が狭くブラウン管のような暗い表示が苦手でした。
(液晶パネルのシャッターを閉じることで暗くすることは可能ですが「暗いのに眩しい」という変な感じに見えるのが嫌だったので・・・)
最近は高輝度なチップLEDも手軽に購入出来るようになったので、冷陰極管をLEDに変更する作業をします。

劇中で使われていたブラウン管は9インチ程度だと勝手に推測すると、
実際に表示していた(表面から見えていた)部分は液晶パネルに換算すると8〜8.4インチ程度だと思われます。(当然これも推測ですが)
4:3の比率で8インチ程度の液晶パネルを探そうと思ったら身近に「ソニートリニトロンモニター PVM-9040 改造への道のり」用に
予備で購入していたシャープ製の8インチ液晶モニターがあったので、これを活用することに・・・。


SHARP製 LQ080V3DG01(予備用だったのでやっと活躍できます)

LQ080V3DG01のファームが書込み済みの基板を使います。
今となっては貴重になってきた
4:3比率の640X480ドットのパネルです。

古いワリには視野角は広いのですが
残像感がちょっと目立つパネルでした。

制御基板側には入力が豊富で
ビデオ・S端子・RGBなどがあります。
以前改造をして冷陰極管を調光できるように
しましたが、調整範囲は狭かったです。

液晶と基板セットで9,800円くらい
だっと記憶しています。(購入2009年頃)


丁寧に液晶のバックライトを分解します。

コの字型の冷陰極管をチップLEDに変更します。
数年前に液晶のバックライトLED化に
チャレンジしたことがありますが、
チップLEDの配置間隔が広くて
光の拡散が変な感じになりました。

最近は市販品でLEDバーが
売られているので、価格と完成度を
考えて市販品を利用することにします。


これが市販品のLEDバックライト(LED-BL 382mm)

高輝度白色チップLEDが綺麗に並んでいます。

試しに点灯させると、結構明るいので期待出来そうです。

数本購入したLEDバックライトを冷陰極管と同じ長さに(3本に)カットします。


冷陰極管とLEDパーの太さは同じようです。

3の倍数でLEDをカットすると問題く動作します。

LEDバー同士をポリウレタン銅線を使って配線します。


コの字になったLEDバックライト

期待通りの明るい点灯です。

冷陰極管と同様にスペーサーを作ります。


ビニール結束線を使ってギュッと縛ります。

こんな感じで同様の効果が作れます。

枠部分にLEDパーがピッタリ固定出来ました。


反射パネルを取付けて点灯させてもムラがありません。

液晶パネルも上から取付けをしてカラーバーを表示
輝度的にちょっと不満のあった
冷陰極管でしたが、LED化をしたことで
電源を入れた瞬間から明るくて大満足です。

まだ、輝度調整の回路を作っていないので
安定化電源を使って電圧可変で
試しに輝度調整をしてみましたが、
希望通りの輝度を暗く出来ることが出来ました。

これで、夜に走行しても画面が眩しくて
運転の妨げになることはないと思います。

後日、輝度調整回路を作ります。

▼ブラウン管風の液晶モニターの製作▼

今まで「液晶パネル」ではなく「ブラウン管」に拘っていた理由で上記以外だと、液晶パネルは表面が丸くなっていないことです。
プラウン管でも後期になると平面化された商品は販売されていましたが、やっぱりダッシュボードに搭載させるなら丸くなっていないとダメです。
製作の初期段階から液晶モニターを搭載するくらいならレプリカ製作はしたくないと思っていたくらい、この部分だけは譲れなかったりします。
ただ逆に、この (無駄な?) コダワリが製作の妨げになっていたのも事実だったりします。そこで今回はブラウン管風のモニターを作ります。


中古で手に入れた10型テレビを利用

高圧部分に気をつけて分解します。

不要なパーツを取外します。

意外と簡単にパーツが外せました。


細くなっている部分を割りたいと思います。

丈夫なゴミ袋の中で真空状態を開放させます。

トンカチで割り続けてプラウン管を粉々に・・・


ブラウン管内部には金属の部品が入ってました。

ガラスに貼り付いている銀色の膜が浮遊してます。

雑にガラスを割ったので結構危険な状態だったりします。


銀色の膜を拭き取ると綺麗な表面に・・・

枠を取付けて見ると結構それらくしなりました。
トンカチでブラウン管のガラスを
割るのは失敗でした。

カットした部分が尖がっていて
このまま液晶パネルを取付けるのは
危険だったりするので、
FRP溶剤を使ってガラスの枠部分を
保護したいと思います。

どうでも良いことですが、
ブラウン管は「SAMSUNG」製でした。
この時代から韓国製が使われているとは・・


硬化剤と樹脂をまぜまぜします。

マスキングテープを使って表面部分を保護します。

ダンボールを使ってFRP用の枠を作ります。


ドロドロとFRPを流し込みします。

FRPが硬化するまで待ちます。
FRPが硬化するまで1〜2時間程度待ちますが、
全然固まる気配がありません。
硬化する為の温度が低いかと思い
暖房機を近くに置いて3時間程度放置しましたが
何も変化がありません。

混ぜた硬化剤が原因で固まらないようで、
樹脂がベタベタ状態のままなので
アセトンでFRPを洗浄したのですが
洗浄するにも限界があって
全てを綺麗にすることは出来ませんでした。

中古で購入したブラウン管は断念して
新たに同じ工程をすることに・・・

この続きは「新・ダッシュボード製作への道のり2」で紹介します。

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