工 作 室  FILE-2

FUJITSU薄型フラットベットスキャナー PLUG-N-SCAN1200CU
FUJITSU PLUG-N-SCAN 1200CU スキャナーはMS-DOS時代から使用していましたが(もちろん当時はハンディータイプのモノクロでした),Windows3.1時代はフラットベットタイプは高価で,カラーハンディースキャナー(それでも当時5万円もしていた)を使用していた。Win95になり,スキャナーも安価になり,エプソンのシートフィーダータイプのスキャナーの放出品を1万円以下で購入し,その後フィルムスキャナーも購入し使用していた。
 Win98になり,USBも本格的にサポートされるようになり,USB用のフラットベットスキャナーの購入を検討し,点頭で見て,FUJITUのPLUG-NSCAN1200CUが圧倒的に薄かったので,これを購入した。
 フラットベットタイプはCCDタイプと密着センサタイプがあり,画質はCCDタイプがよく,また,多少スキャナー面のガラスと被写体との密着が悪くても絵になるが,筐体が厚くなるのが欠点。密着センサタイプは薄くできるが,密着が悪いとてきめんに画像がボケるのが欠点。
 メインに使用するのはノート型のPCのため,スキャナーは常設せず必要な都度出して接続という使用形態のため,収納性の高い薄型にした。これが後にあだとなるのだが,知る由もなかった。
 当時(1999年8月)で14,500円で購入。現在ではこのタイプは1万円以下で購入できる。
 画質はそれなりで,USBの転送に手間取るのが気になったが,それでも問題なく使用していた。
 ある日娘の保育園の写真をスキャンしていたら,担任の先生の顔がどうもおかしい。どうやら絵が歪んでいるようなのだ。「おや?」と思い再度スキャンすると別のところが歪んでいる。「壊れたかな!」と思いつつ,動きを観察して原因が判明。
 薄型のためスキャナーヘッドから制御基盤へ接続しているフラットケーブルが底板とスキャナ面のガラスとの間で突っ張り,ヘッドの動きを妨げていた。
 
何とかフラットケーブルが突っ張らないようケーブルの曲がり方をいじるが一向に改善されない。そこで思いついたのがヘッドをドライブしているベルトに糸をつけ,それでフラットケーブルを引っ張ってやり,ヘッドの動きを妨げる”突っ張り”を防止するという方法である。
改造後のFUJITSU PLUG-N-SCAN 1200CUの内部 早速裁縫用の糸を用意し,糸の動きをガイドする方法を思案した。底板に穴を明けネジを固定してガイドするなど考えたが,作業が大がかりになりもっと簡単で手軽に出来る方法は無いかと考え,思いついたのが画鋲を両面テープで固定し糸の動きをガイドするという方法である。糸が画鋲から外れるのを防ぐためセロテープで糸を底板側に行くようガイドするなど工夫し,3回ほどレイアウトをトライアンドエラーし完了。見事フラットケーブルの”突っ張り”防止が出来た。「ヤッター!」と喜んだ時間は午前を回っていた。早速写真を取り込んでみると,画像の歪みは無くなり,成功である。(次の日喜んで妻に話すが,夜中にゴソゴソ居間でやっていたのが気に入られず白い目で見られてしまった。)
 その後,裁縫用の糸では耐久性がないと思い,釣り糸のテグスを100円ショップで購入し交換した。
 改造後かれこれ半年以上になるが,問題なく機能している。
 このような問題は薄型のフラットベットタイプで生じる可能性が高い。メーカーは対策を講じないのだろうか?
 同様の問題を抱えた人の参考になれば幸いである。

後日談:良かれと思ってテグスに変更したが,これが誤算で,テグスは伸びてしまって外れてしまった。結局元の木綿糸に戻して一件落着。

工作費用:テグス(1m程度),画鋲(3個),両面テープ,セロテープ少々  合計200円程度
工作時間:3時間(トライアンドエラー含む)

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