レヴォルトパーティー
第8話飛ぶ奴
「さっすか☆穴だらけになりながらもかろうじて生きているね♪」
そう言ったのはキイナだ。
いったい誰のことをいっているのかといえば、もちろん俺のことだ。
「い・・・生きているのか?」
「大丈夫だろう。その気になれば復活もできるはず」
「あれ☆何で知っているの♪」
「こんな状態になりながらも意識がありそうなんだから当たり前だろう」
「とりあえず、目は開けているのですが・・・」
「こわっ!」
権兵衛が言う。
「ノープロブレム!この戦車のカードがあれば目を閉じさせることが可能!」
「ならば早速やってくれい!気味が悪いったらありゃしない!」
リーナをせかす権兵衛。
「任せておけ!さあ、ギアローよ、永遠に目を閉じるがいい!」
「きゃー!やめてー!」
N・Mが間一髪で止める。そりゃ、首謀者である私が死んでしまったら元も子も無いしな。
「確かに永遠に目覚めなくなってしまっては我々が一番困るのだが・・・」
九牙が言う。
「かといってどうすることもできないし☆」
「どうしたものだろう・・・なあ、ワトソン君」
「ワトソンって誰じゃい!」
と、俺を取り囲んでいろいろ話し始めた。すると木の上から声が聞こえる。
「こらー!多人数で一人を囲むとは卑怯なリー!」
「あ☆よく考えるとかなり人数が増えているね♪」
「作者も人さえいれば何とかなるといっていたのもあながち嘘っぽいな」
「前後関係が間違っている・・・」
フェイにつっこむN・Mだが、相手にされるはずもない。私なら大魔法で吹き飛ばすがな。あんなちっぽけな突っ込み。ファイナルチェリオ!とかな。
「正義の味方参上・・・ぶっ!」
おっと、うっかり本当に唱えてしまった。とりあえず誰にも当たらなかったはず。
「空から巨大な槍が・・・」
「この人大丈夫かな・・・?」
「N・Mちゃん、ずいぶんと感覚が狂ってきたみたいね♪」
「だって、ギアローさんはもっとひどい目にあっていたからこの人は大丈夫かな、と思ったんだけど・・・イヤー!何よこの感覚!」
N・Mが自我に目覚めたようだ。良かった良かった。
「ぐっ・・・今日は登場シーン失敗したから見逃してやる!覚えてろよ!」
と、何だかよくわからないやつは去っていった。
「一体何だったのだ?」
権兵衛が言う。
「曲者じゃないか?」
「そのまんまだろう」
おお、フェイに対する九牙のかなり鋭角に入った突っ込み。こう言うのは切り返せない。
「ところで曲者って何だ?」
フェイがいう。
「知らないで使っていたのですか?」
ム?聞き慣れない声・・・これは!
「あー☆プラフィスだー♪」
そのとおり、プラフィスだ。一体どこにいってたのやら・・・
「な、何じゃこやつ!曲者だ!」
「曲者はこいつだよ」
フェイは俺を指さす。
「そこかぁー!」
「やめなさい、といってもやめないんでしょうね・・・」
「おっと、うっかり間違えるところだったわい!曲者は・・・」
「だからこいつ」
フェイがまた俺を指す。
「そこかぁ!」
「二回もだまされないで下さいよー!」
「とりあえず☆この人をかついでいこ♪」
キイナの提案に誰も逆らわないでいた。
ある一軒の宿屋。
金額を聞いてみると1600Gらしい。ちっ、安宿屋が!
だが突然ガラスが割れる音がする。
「正義の味方参上・・・ぎゃっ!?」
また例の男がやって来たようだが、今度はガラスが背中や腹に刺さっていたそうにしている。
すると部屋のすみに体育座りをして、地面にへのへのもへじを描き始めた。
「こら、何をやっとる」
と、権兵衛が連続で頭をたたいてみると、突然正気に戻ったらしい。
「・・・また登場に失敗したからには退散してやる!さらばだ!」
男は去っていった。
「・・・私たちの台詞がひとつも発させずに自分の用をすますなんて♪」
「一応、この話の初登場シーンですからね。見せ場でしょう」
「なるほど・・・」
「ふーむ、しかし参ったな。碧雲が入るところがないぞ?」
「そう言えば二式大艇にひもをつけて引っ張るとは、とてつもないご右腕だな」
「いや、リモコン操作で誘導できるからな」
「おお!○ュベレイMK−2だ!」
「何のことです?」
プラフィスが言う。どうやら人格が変わってもこういうことはわからないらしい。
「ふーむ、二回も場面が変わるとは、神との戦いでもないのに非常に珍しい展開になってきているぞ?」
一日たったので、RPG的にしかたなく復活した俺。
「本当だね☆」
キイナが言う。
「正義の味方参上〜・・・ぷぎゃっ!」
周りにはなにもなかったので普通にやって来ると思いきや、空からやって来て思いっきりつぶれる男。
そしてまた体育座りをしてへのへのもへじを書き始める。
「だからおまえはなんだんだ!」
と、権兵衛が何度か男の頭をたたくと、また正気になった。
「ぐう・・・自分の身長の三倍以上の高さから落ちると死んでしまう・・・」
「あ、ドンキーコングか」
「あ、そう言えばそうだな」
「何ですかそれ?」
フェイの意見に賛成する俺。そして質問するプラフィス。
「そのマニアぶりに免じて治してやろう。ところで、おまえの規格はどれだ?」
「へ?」
男はあっけにとられた顔をした。こいつの服装を見てみると、武器はなく、どうやらモンクのようだ。赤茶色の髪に黒い目。そしてチェインメイル。黒いフード付きのマントにボロボロの手袋をしていて、右手首に5CMくらいの剣型のペンダントがあった。
「いろいろあるぞ?FFにDQにテイルスにWOZZにSA・GAにブレス・オブ・ファイアにバーコードバトラーに・・・」
「ちょっと待て、ここはそんなにいろいろな世界が混じっていたのか?」
フェイが言う。
「ぷよぷよも混じっているぞ?」
「・・・もう勝手にして下さい」
お?プラフィスが音を上げた。九牙よりも理解が早いな。そう、自分では理解できないということを。
「ど・・・どの規格が一番おおいんだ?」
落ちる男が言う。なるほど、自分がわからないんだな。
「普通、自分じゃわかんないと思う♪」
「なるほど・・・」
N・Mが言う。
「そう、わかんないだけにワッカナイ(稚内)ってね」
「寒いです・・・」
?ワッカナイ?そんなゲームあったか・・・?
「桃太郎電鉄だ」
「ああ、桃太郎伝説か!それならばまんきんたーん!」
「ぎゃあああ!!」
かけてみるものの、逆にダメージがあった。規格が合わなかったようだが・・・
「スペクタクルズで調べればいいじゃないですか。まったく」
プラフィスは相当後立腹のようだ。まあ、確かにあれを使えばいいわけだが。
「ふむ・・・弱点は得にないようだ」
「違う違う」
男が言う。確かに違ったな。こいつの規格を捜しているのだから・・・む!?
「貴様神と戦っていたな!?」
「ええ!??」
「とぼけるな遁世!貴様は一発で神にのされている!しかも無様に!」
「・・・とりあえず治してあげたらどうです?」
N・Mが言う。
「よし!治してやるから仲間になれ!」
「ええっ!?まあ、あなたを助けようとしていたから別にいいけど・・・」
「なんだその態度はぁ!!カイザードラゴン!」
「ぎゃああああああ!!!???」
究極の竜魔法で吹き飛ばしてみた。だが、はるかかなたに吹き飛ばしたはずなのに、落ちてくる時は真上から。こいつ、一体何者だ?
「ま・・・まいったっス・・・あんたについていくっス・・・だから助けてっス・・・」
「・・・憐れですね」
「すごいもんじゃな」
「この人に任せるとろくでもないことしそうですから私が治しましょう」
「それ名案☆」
「だろうな」
「私が戦車で治してやろう。はい!」
そして遁世は直った。
「ありがとうっス!これからは皆さんのために闘うっス!」
よくいってくれた。とりあえず活躍の場を奪われてフェイに恨みのこもった目で見つめているプラフィスだった、と。
「いつの間にかに日記みたいになっているし」
うをっ!?九牙に戻った!
七夕(関係なし)
ギアロー:ついに七人になったな。後一人そろえばブライの完成だ!
フェイ:おお、8人戦闘システム!
プラフィス:一体なんですか、それは・・・
キイナ:あ、プラフィスあきらめていない♪
遁世:きっと突っ込み根性っスよ!
N・M:何だか最近私の出番が少ない・・・
ギアロー:平気だろう?いざという時の突っ込み係だし。
N・M:そんなのいやです・・・
キイナ:大体この作品に出ている事態、反逆していることなんだよ♪
N・M:イヤー!
権兵衛:いろいろとありそうだな。
ギアロー:最近、キイナの毒舌発揮しないしな。
キイナ:そう言えば奮ってないね☆
N・M:せっかくまともになったんですからいいじゃないですか・・・
キイナ:前回ダークな意見いったけどね☆
権兵衛:あれは怖かったわい!
遁世:とりあえず、これからよろしくっス!
フェイ:ふーむ、異常性においては私は少々劣っているな・・・
N・M:そんなの競わないで下さいー!
遁世:何も泣かなくとも・・・
ラグナロク:常識者二名(N・M、九牙(プラフィス))、異常者五名(ギアロー、キイナ、フェイ、権兵衛、遁世)。しかもリーダーシップを握っているのがその中でももっとも異常(そうか?)なギアロー。よくパーティーが成立するな・・・まあ、男が増えて、書き分けに困り始めたんですけどね(おい)。ギアローは面倒くさがっていちいち描写しないし。まあいいです。次はテオ君です。