レヴォルトパーティー

第7話 爆裂親父



 
 
 

「さあ、とっとと降参して♪」

降伏勧告しているのはキイナだ。ちなみに今目の前にいる壺の神は俺にサイレスとミニマムをかけられて動くこともできない状態にしている。さらにいえば逃がすつもりもないのだが。

「こんなやつ倒しても何の価値もないだろう、逃がしてやれ」

九牙が言う。まあ、それもそうだ。

ちなみにリーナはボーッとしている。

「・・・フェイと呼べといったはずだ」

いやに暗い口調で語りかけてくる。うーむ、追い払ったはずなのだが・・・

「あれから一時的にハイテンションになっていたけど、その後すぐまた暗くなりました」

N・Mが言う。間違ってはいないな。

「とりあえず、壺の神とやら、さっき歯向かった罪は許してやるからとっととどっかいけ」

「そう☆ トドとどっかいけー♪」

「ぬすっトドに逃げられると悔しいな」

「何か違う」

九牙のつっこみなのだが俺には何のことかまったくわからない。

まあ、半死している俺には関係ないか。

「サイレスとミニマムをかけてくるのが遅ければ危ういところだった・・・」

「なんかフェイさん気絶しているギアローさんと会話していたみたいですけど・・・」

「・・・それは私の問題ではないのだよ、ワトソン君」

「く、暗く言われると怖いですぅ〜」

「何だかよくわからないことになってきたからあんたはトッドとどっか行け♪」

「最初は説得できるとは思わなかったな・・・」

「だから何のことなんだ!

まあ、そうこうしている間に壺の神はその場から離れていくが、突如号音と共に飛行機がやって来て神を踏みつぶしてしまった。

「・・・」

せっかく見逃してやったのに・・・

「何だ? 操縦席のやつ、なんか壺かぶっているぞ?

九牙が言う。

「ああ、なんかあったな。壺かぶっていてたたくと方向変換するやつ。あれはバケツだったか?」

フェイが言う。うむ、懐かしいものだ。

「しかもあれはよく見ると弐式大艇ではないか」

「あれ? フェイさん知っているんですか?」

「知ってはいるが・・・いってしまうとまずいからな。いろいろと。しかしなぜこれが陸地に着陸できるんだ・・・?」

「とりあえず☆ この人助ける?」

「そうだな・・・多分この壺はさっき我々の避けたものがかぶさったと思うしな」

「神のとどめも刺してもらいましたし・・・」

「確実に反逆の階段を上っているね♪」

「・・・せっかく少しの間忘れていたのに・・・」

N・Mが涙声になって言う。今度は俺の性ではないが・・・

「それじゃ、助けよう。イッツショータイム!

フェイがそう言うと、突如何かのステージのように暗くなり、舞台が出現し、様々な色のスポットライトまで現れた。

「さあ、今日の出し物はこの人のかぶさっている壺を見事消して御覧に入れましょう。ワーン、ツー、スリー、はい!」

そう言ってどこからともなく取り出した黒い布で壺を覆い隠し、それを素早く引くなんだか見事に大和魂を顔で表したようなやつが現れた。

「てやんでい! 誰だ、俺に壺をかぶせたやつは!」

何だかとてつもない機関銃を取り出してわめき立てた。

「あ、あれは99式2号4型20ミリ機関銃だ」

「知ってるの☆」

「零戦とかにも使われている機関銃だ。確か52型だったかな?」

「へぇー☆ フェイって物知りだね♪」

「戦車なら61式戦車が好きなのだが・・・」

「それっていいの?」

「いや、あのフォルムが何となく引きつけられる」

「わからん、マニアのフィーリングは・・・」

九牙は相当参っている。

「こらぁー! それよりも誰が俺にバケツ何ぞかぶせたんだ! 出てこい! 撃ち殺してやる!」

みんな困っているところ、フェイが不意に俺を指す。

「そこかぁー!」

先程のウンチク話ですっかりフェイに気を許したのか、機関銃を俺にむけて打ち始めた。

「きゃー! ギアローさんがー!」

「豪快なおじさんね♪」

「そんなのんきにいっている場合では・・・」

「ごめんねぇー、こういうことになると笑いが止まらないの☆ あはははは☆」

「お、恐ろしい娘御だの・・・」

「あなたが言わないで下さいよ! それよりもう撃つのやめて下さい! 犯人はギアローさんじゃないんですから!」

目の前の惨事に我慢し切れず止めたN・M。他人事のようにいっているが、まったく他人事だ。

とりあえず、俺のことをめった撃ち(?)にした男を見てみる。2Mは軽く越すような筋肉質の巨人だ。いや、どうやら普通の人間のようだが、相当な男だ。年齢はおそらく30代後半。灰色の髪、目、そしてあごひげと、どう見ても化け物の男だ。防具はおそらくセラミックメイル。いいもの持っているではないか。

「えっ、この男は違うのか?

違います!

「しかしあの娘御が・・・」

「それは私の問題ではないのだよ、ワトソン君」

「誰がワトソンだ! オレの名前は疾風海 権兵衛だ!」

名なしの権兵衛だな。よろしく」

「誰が名なしだ!

「そうだよ♪ この中では唯一名字のある人じゃないの☆」

「私は眼中にないのだな?」

「古津矢なんて名字あるのかな♪」

「私が証拠だ!」

「それより誰がオレにバケツをかぶせたんだ!」

「ああ、もう! ギアローならば一発で解決しそうな事態が!」

「もっとこじれる気がするの私だけかな♪」

「私は何とかしてくれる気がしますが・・・」

ふーむ、どうやら期待されているようなのだが、あいにく立つことができない。せいぜい四人に頑張ってもらおう。

「とりあえず名なしの権兵衛さんの捜している犯人はあの飛行機の下でつぶされているよ☆」

「誰が名なしだ! ・・・だとするとこの男にはスマン事をしたようだな・・・何か償えんかな?」

「一緒についてきてもらおう」

突如復活したオレにびっくりしたようだが、豪快に笑うとこう言った。

「はっはっは! 益荒男が言った言葉に二言はない! 仲間になろうではないか!」

と、言うことで新たな豪快なる男を仲間にした。何か忘れている気がするが・・・フェイがにやりとしたのは気のせいか?

「しかし、バケツというあたりあんたとは同類な気がするな」

「ギアロー、それは気のせいだ」

フェイになぜか突っ込まれる。なぜだ?

 

 

 

 

 

 



六歌仙(違) ギアロー:やはり何だかストーリーは余り長くならないようだな。

名なし:そうなのか?

キイナ:名なしになっているよ、おじさん♪

名なし:誰が名なしだー!

九牙:まだ直らんな。

N・M:今回の展開からすると、次回もギアローさん倒れてそうですね・・・

ギアロー:そのようだな。まあ、次回もよろしく。

名なし:直れー!

フェイ:権兵衛という名前であることに後悔するんだな。

N・M:大分増えたね。

キイナ:本当だね♪ これで大分助かるね☆

権兵衛:助けになるというのならば喜んで力を貸そう。

フェイ:あ、まともな台詞になったら直った。

九牙:この二人もギアローにか変わったばかりに・・・

キイナ:二人に内一人はまったく後悔しそうにないけどね♪

権兵衛:俺は何が起ころうとかまわんぞ?

キイナ:どうだろね♪

N・M:私はいまだに・・・

ギアロー:頑張ればいい。おまえはそうなる運命だったのだ。

フェイ:○リナスの台詞いっていいか?

ギアロー:だめだ。

フェイ:ちぇ。

九牙:何をいっているかまったくわからん・・・

権兵衛:一緒に戦うぞ!

九牙:勇ましいな。



 

 

ラグナロク:何だかフェイさんが出てきてずいぶんと古いゲームやアニメがたくさんと・・・新しいのもありますけどね。皆さんはみんなわかりますか? ちなみに名無しの権兵衛復活です。(謎) さて、次は遁世(とんよ)さんです。お楽しみに。

 

 


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