truth&sincerity
トゥルース&スィンセラティ
第弐話 『それぞれの思考』
ヒト
私を呼んでいたのはこの彼だったの・・・・?
さっきまで聞こえていた音が聞こえなくなったし・・・
とにかくこの人を休ませないと!!
見殺しなんて出来ない・・・人が死ぬのは嫌。
私達はテントを二つはりました。
いつも二つはるんです。いくら兄妹でも危ないじゃないですか・・・いろいろ・・・ね?
狭いってのもありますが・・・
さっきの男の方は兄さんのテントで休ませます。
「むさくるしぃ〜〜!!けっ!女なら良かったのに・・・」とか言う声が聞こえてきましたが無私・・・もとい無視です。
あの人大丈夫かな・・・
引き付けられたワケ・・・いろいろ聞きたい・・・
「なぁ。シータ。」
急に兄さんがテントの中に入ってきました・・・って・・・じゃなぁぁぁーーーーい!!!
ガスッ!!
「兄さんの馬鹿ぁぁぁーーー!!着替え中よぉぉぉ!!!」
私のストレートパンチが見事に決まりました。はい。
わぁ〜顔真っ赤。自分で拍手しちゃったりなんかして★(ぱちぱち・・・)
って話しずれてますね・・・
とにかくっ!!着替え中の乙女のテントに入ろうなんて!不届き者!!です。
とりあえず私は急いで服を着替え、兄を起こしました。
「シータ・・・手加減してくれよ・・・」
「ふふ。勝手に入ってくる兄さんが悪くてよ★」
シータはウィンクをして誤魔化した。
やっぱり妹は可愛いなぁ〜(誤魔化されてます)
おっと・・・ウィンクに見惚れて危うく用件を忘れる所だった・・・
オレ達はテントから少しだけ離れた所(これ以上迷ったら大変だから)
テントとテントの間に灯したたき火が見える位置で話を始めた。
「なぁシータ・・・あいつは一体誰なんだろうか?一体どこから流されて来て・・・」
「う〜ん・・悩んでいても仕方ないんじゃない?彼の事は本人が一番よく知っている。そんなに焦って考えなくてもあの人が起きたら全て分るわ。」
「それもそうなんだが・・・あの剣・・・」
「剣?剣がどうかしたの?今時誰だって持ってるわ。」
シータの言う通りだ。
森は人々に欠かせないものだと同時に一番危険なものでもある。
森には異形生る生物・・・つまりはモンスターが住んでいるんだ。
そいつは人間に対し、狂暴で人を見つけるとすぐに攻撃してくる。
そんな生物がいる世界で・・・戦う物を持っていない者の方がおかしい。
しかし・・・・
「あいつの持っている武器・・・普通の剣じゃないんだ」
「普通の剣じゃない?そんなこというなら兄さんの武器も普通じゃないわよ。」
「これは父さんの武器だって事知ってるだろ!?」
父さんの事・・・覚えてないけどなんせ十数年前の話だからな・・・父さんかどうかもしらねぇし。
俺はふと自分の剣を・・・父さんの残した剣を見た。
今は鞘に収まっているがその刀身は普通の・・・ブロードソードなどよりもすこし細い・・・
ロングソードほど長く、刃の部分には一本の黄色の筋が曲がりくねってある。
柄の部分は一つ大きな蒼い宝石が付いていてびっしりと古代文字がえがかれてある。
ちなみにこの文はまだ解読されていない。
「あいつの武器はもっと普通じゃねぇんだ・・・御伽噺(おとぎばなし)にしか出てこねぇ様な・・・」
「もしかして・・・食炎伝説の?」
「かもな・・・」
ガサッ!!
「だれだっ!!」
反射神経で剣に手をかけ、音のした方に向いた。
「わっわっ!!剣向けないで下さいっ!!あなた達と同じ人間ですっ!!」
「あら?私達の助けた人じゃない!!」
「お前か・・・起きたのか?」
「ふぅ・・・。はい・・・先ほどは有り難うございました・・・」
そこに立っていたのは先ほどの黒、長髪の男だった。
「あ、自己紹介まだだった・・・。俺はゼータ・・・。」
」
第弐話 END
作者の後書き
実は元々壱話だったものを二つに分けて弐話にしたとか・・・・
何はともあれT&S(かってに略)、弐話目です。
なんかシータの口癖が決まったようですね・・・こういう個性的な事をしてくれると作者はラクなんですけどね・・・
「無私」って言葉は無視を一発変換でしたら出たんで「あ、どういう意味なんだろ〜?」とばかりに辞書調べてたら自分のする事に誤りがないことなんて出たんで
「これはつかえる!?」ってことで出してみたんですが・・・使い方はどんなもんでしょうかね?
なんかうちのサイトで連載しているFINALより更新早いし・・・
えっと、今回の登場人物はゼーちゃんことゼータ君です。
学校で授業中、この人達の4コマを描いて友達に見せた所好評。(笑)
今の所その本性(?)はあかされていませんが時期に出てくるでしょう・・・地が・・・(爆)
まだかなり序盤です。説明はまだ続きます・・・(爆)
え〜っと一応言っておきますが、主人公は双子兄妹です。・・・・多分
↑INDEX
→NEXT
STORY
第参話 『知る者知らざる者』