truth&sincerity
トゥルース&スィンセラティ
第壱拾八話 『第一幕:眠りし樹人王』
「お兄様。入りますよ?」
キィ・・・・
−数十分前−
「マリード姫のお兄様?」
「はい・・・一度会っていただきたいのです・・・」
「どうしてですか?」
「それは・・・」
私達は客室に移動しました。
そこで私達はちょっとした依頼を受けていたのでした・・・
って私達・・・探偵とかそういう類じゃないんですけど(汗)
「兄様が・・・狙われてるんです・・・」
「兄様って・・・デルタ兄ちゃん事か?」
イオタが言ったその時、バッとミューとか言う奴がイオタに向き直った。
「なっ!?デルタ様を「兄ちゃん」と呼ぶとは!貴様!万死に値するぞ!!」
「そういう貴様もな・・・」
ミューさんはイオタの胸座を掴み、そう叫んだ。
一方イオタは何も動じていない様子・・・
「ミュー君・・・やめて。その人はイオタちゃんよ?」
「!?・・・イオタ姫っ!?」
「・・・!?気付かなかったんですか!?」
マリードは口元を両手で押さえ、いかにも『ビックリ!』なポーズをしました。
ちょっと面白げ(をい)
「・・・?狙われてる?」
「そうだ。この国は王族を殺して高い身分に上がろうとしている奴がやまほどいる・・・そんな奴は暗殺者を雇い、今の王・・・デルタ王を暗殺しようとしてるんだ」
そう言えばここの王は直ぐ亡くなったんでしたっけ・・・
という事はマリード姫の兄が王・・・そうなるわね
「で・・・その暗殺者質から王を守って欲しいと?」
「・・・・・。」
兄さんが聞いても、マリード姫は肯かなかった
「普通の暗殺者ならミュー君一人いればいいんです・・・」
「・・・・・どういうことだ?」
「普通の暗殺者じゃないってことさ。この辺じゃちょっと有名な凶悪暗殺者だ」
・・・!?なっ!
そんな奴!私達で倒せるわけないでしょう!
皆がそう思ったのでしょう・・・ガタリという音を立てて一斉に私達は立ち上がった
「「「「そんな#(FIf83wqrj)8q3wr9V=F#%"*?>+>!!」」」」
途中で四人の言葉が混じり、聞き取れなくなりました。
「おっ・・・落ち着いて下さい!!」
マリード姫がおろおろしながら私達を止めてますが・・・
相変わらず声が小さくてこちらまで聞こえません
「まぁ落ち着け。その有名な暗殺者の名前はな・・・」
死を親愛とし、言葉するもの
セッド・・・・セッド=ディア=ダイング
−数十分後−
「決して大きな声を出すなよ。」
「どういう事なんですか?王に会うんじゃないんですか?」
マリード姫の兄・・・・王に会うはずの私達は、何故か城の横の森の中の小屋に連れてこられた。
その小屋は屋根の真ん中にガラスが貼ってあり、日の光が入れるようになっていて、
壁には無数のツタがはっていた。
「・・・・見ればわかる・・・・」
マリード姫がその小屋の扉を空ける瞬間。ミューはそう呟いたのだった。
「!?」
「どうした?ゼー・・・っ!?」
「これは・・・・!?」
「デルタの兄ちゃんが・・・」
そこは明るい・・・日の良く当たる部屋。
一人の青年がベットの上に横たわっていました
周りにはたくさんの魔機具(この世界での機械。魔法力を使って動いている物)が並べられていた
「あの人が・・・デルタ王??」
「はい・・・私の兄ことマゼスの王。デルタ=ジル=ディ=マゼス・・・」
「王は・・・何をやっているのですか??」
「・・・・。」
マリードは悲しそうな顔をして黙り込んでしまった。
それを見たミューは同じように悲しそうな顔をしてマリードの肩に手を置く。そして・・・
「マゼス王は・・・二年前の事故から・・・意識が無いのです。」
「!?」
「うそっ!!」
突然の発言にオレ達は何を言えば良いのかわからなかった。
まさか・・・まさかマゼス王がそんなことに・・・
「ごめんなさい・・・おそらくあなた達の知りたいことはすべて兄様しか知らないと思うの。」
「そっそんな!私達こそ大変な事をきいてしまって!!」
「そうか・・・それで父上達はここに来たんだ・・・見舞いに来る為に・・・」
「あっ!そう言えばアティック王はどうしたんだ!?」
そうだ!
アティック王はたしかマゼスに来てたんだよな!・・・ならっ!
「・・・とても申し上げにくいんですが・・・実は.........」
「はい?」
声が小さくて聞こえない。
「入れ違いだよっ!」
「「「「え゛っ」」」」
ミューがマリードをかばう様にして立ち、そういった瞬間。オレ達の声は濁点のついた「え」ではもった。
「だーかーらっ!入れ違いなんだよ!!お前らが来る少し前」
「えぇ・・・私が森に行く少し前に帰られたんです・・・」
「マジで・・・」
目の下辺りに青の縦線が兄さんが隣にいます。
今考えれば・・・
「素直にアティック城で待ってりゃ良かったのよね。」
「ぐあぅ!!」
エータ兄さんの心に1000のダメージ!
わぁ・・・兄さんいじめるの面白いかも・・・
って!病人の方の前で遊んでは行けません!!
「・・・それにしても・・・どうしてこんなに明るい日の当たる部屋で看病してるんですか?」
ゼータが不意にそんな質問を出した。
「あぁ・・・まだ言ってませんでしたね。私達は樹人の末裔なんです。」
「樹人?」
本で見た事がある。
その名の通り樹からうまれた種族だ。
外見は普通の人間と変わらぬが、『光合成』という能力があり、日に当たっていると自分で養分が作れる。
樹からうまれたとあって、性別はこの種族ではあまり意味の無いものとなっている。
・・・・らしい。(をい)
「光合成を・・・してるんですか?」
「そういうことです。この国の王族は代々城の横にある御神木よりうまれた樹人の事を言います。」
「へぇ。そうだったのか!」
「お前が言うな。イオタ」
いつの間にか辛気臭い雰囲気が吹っ飛んでいました。
いつまでもこのままの雰囲気でこの部屋にいるのも駄目だから、
私達はひとまず大広間に行きました。
「そろそろ兄様の薬を仕入れに行かないといけないですね?ミュー君」
「はっ。では部下に行かせて・・・」
「私もたまには大勢で出かけたいわ。兄様がお元気だった頃はよく買い物に行ったじゃない。」
「マーリド!?それは駄目だ!さっきも言った通り、この町はもう平和じゃないんだ!」
「もともと平和じゃないですよ?」
「そういう事を言ってるわけじゃない!!」
「ミューさん!落ち着いて下さい!」
「落ち着いていられるか!マリード!絶対に城から出ては行けないんだ!」
「・・・・。」
ミューさんはなおも言い続けます。
そうとう頭に血が上っている事でしょう。
その彼を見たマリード姫はしょんぼりとしています・・・・
「別に外に連れて行くぐらい良いじゃねぇか!」
「そーだそーだ!だからマリード姉ちゃんは運動不足になっちまうんだぞ!」
オレが言うと、続けてイオタも言った。
「お前らはこの国の大変さを知らないからそんな事が言えるんだ!第一この国はお前らが思っている異常に悪質な奴等が多い!そんな所にマリードを連れて行けるわけがないだろう!!」
マリード姫に向けられていた顔をちらに向けてミューが怒鳴った。
五月蝿い・・・五月蝿すぎる!!
「だぁあ!この過保護が!お前なんか知るかっ!マリード姫はオレが連れ出す!!」
「あの・・・ちょっと・・・」
兄さんがキレました。いや、プッツンと。
これは数年前に私が近所のおばさんにしかられた時以来ね。(実はシータが悪かったり)
マリード姫も可哀相に・・・すっかり戸惑ってますね。
「さぁ!行くぞシータ!マリード姫!」
「あたいもいくぞー!」
「俺は置いてきぼりか?」
「あの・・・私はその・・・」
「だぁぁー!!人をほっていくなぁー!」
兄さんったら・・・・
もうしっかりミューさんの事無私・・・もとい無視ですね!
その証拠に・・・ほら!マリード姫と私の腕を握って無理矢理外へ連れ出そうとしています
ついでに言うならゼーちゃん蟲・・・もとい無視しちゃってます。
でも・・・さすがは大佐といった所でしょうか?
「兵士ども!そこの奴等を捕まえるんだ!マリード姫を誘拐するつもりだ!!」
「兵士に頼るなんて卑怯だぞ!!」
兄さんの言う事ごもっともです。
しかし兵士達は・・・
「また始まったよ〜過保護ぶりにも困ったもんだぜ〜」
「そういう事はあんたがやってくれよな〜」
・・・・。
兵士達はどこかへ行ってしまいました。
おそらくこんな事は今日だけではないのでしょう
そうしているうちに私達は門をくぐって城下町へ・・・
「俺を置いていくなーーー!!マリィィドォォォ!!!」
「あの性格さえ直ってくれれば良い人なんですが・・・はぁ」
第壱拾八話 END
作者の後書き
前半シリアスなのに広範ボケボケ・・・
そろそろ無理が来たかな(ーー;;)
デルタさんはつとうじようです★意識不明といってますが・・・一種の植物状態ですね。
樹人と植物状態をかけていたり〜〜〜〜・・・・なんてのは嘘です。樹人なんて最近入れた設定ですし。ようやく『樹の大陸』っぽくなってきました〜(>▽<)
次の話は城下町編(?)です。本編とはちょっと関係ない外伝風の話になっちゃったり?
まぁ予定は未定です★
ろう・ふぁみりあの勝手な戯言〜
奇人・・・もとい樹人。
おお、トレント〜♪(それはソレント)
いやそれはさて置き(さて置いといて、頼むから)
新キャラ〜しかもギリシャな文字〜三角〜(オイ)
しかしこの頃ゼーちゃんの印象が薄め。やっぱこの人戦闘にならないと自己主張が。
・・・バトルになったらなったで、双子が影薄くなるんだろうけど(笑)
しかしミューさん。
てっきり最初は某スタイナーみたいなキャラかなーとか思っていたんですが・・・
・・・どーなんだろ(ちょっとよくわからないず使い魔)
さてさて、全六章で完結予定らしいですが。
まあ、予定は未定ですし(やっぱ好きだなこの言葉)(しかし他人が使っているのを見るとなんか不安を煽られるよーな)(・・・自己中?)
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STORY
第壱拾九話 『第二幕:姫の騎士』