truth&sincerity
トゥルース&スィンセラティ 

 

第壱拾壱話『勝負!三姉兄の実力?』


  

 

「はぁ!!」

「っ!!」

 

ヒュンッ!ガンッ!!

ズドンッ!!

 

真昼。

太陽が真上に昇っているようだが・・・オレ達には分らない。

 

オレ達は城より少し離れた森で森賊と一戦交えていた。

森賊は魔術研究の盛んなマゼス特有の格好をしている。簡単に言えば森賊は皆精霊使いなのだ。

皆が皆黒や紺、時には緑などのローブを着ている・・・はっきり言って気色悪い。

そんななかナヴェーナはお得意(?)のヌンチャクを振り回し、敵を蹴散らしていった。
横にはモクトが麻酔付きダーツ(モクト御手製)をセットした銃を乱射(!?)していた。命中率は・・・かなりいい。

 

「つ・・・強い・・・」

「一国の姫と王子が兵士より強くていいのか!?」

「あはは〜毎日と言っていいほど鍛えてもらってるから〜」

「とりあえず兵士Αには楽勝で勝てますよー」

 

読者が紛らわしいから『Α』ではなく『アルファ』と呼べ・・・

と、その時木々がざわめいた。

 

「まだいるのか!?」

「ゴアァァァ!!!」

「エータ!危ない!!」

 

バシュウッ!!

 

何が起こったのか一瞬解らなかった。

事を理解したときには目の前に未知なる生物が倒れていた。

 

「な・・・モンスター???」

「ウゴガァ・・・・」

「はぁ〜・・・兄ちゃんあぶねぇんだよ!もうすこしで斬られる所だったんだぞ!あたいに感謝しなっ!」

 

イオタはまだ印を組んだままの体制でこちらに話し掛けてきた。

手で象った印からは微かな光と風の渦が見える。

 

「イオタが助けてくれたのか・・・?」

「おうよっ!」

「・・・・・・ありがとう。」

 

はっきり言って正直な気持ちだ。

それを聞いたイオタは目を見開いて…

 

・・・・・えーたのにぃちゃんがふつーにあやまった・・・。」

「なんだよ。」

「・・・べっ・・・別にっ!!」

「変な奴。」

 

よくわからんやつ。

とにかく剣を抜こう・・・まだ抜いていなかったっけ。ははは(爆)

 

スラン・・・

ボゥ・・・

 

「ん?」

「どうしたの?兄さん」

「いや。別に」

 

今・・・剣の刀身と・・・例の紙が光った気がした・・・

 

「だぁぁ!!うっとぅしい!!」

 

ザンッ!!

 

ゼータの声と共に何かが斬られる音がした。

 

「ぐぁ・・・ん?」

「なんだ?ただのかすり傷じゃないか!」

 

森賊が言うように、ゼータの付けた傷はローブを破り、手の甲に軽い切り傷を入れただけだった。

しかしなんだ?傷口からなにかが・・・・

 

「ただのかすり傷に・・・本当に見えるか?」

「なんだ・・・と!?」

「ぐあぁぁぁぁぁ!!」

 

オレも森賊と同じようにそのかすり傷を見ているとその傷口からなにやら木のツルのようなものが生えてきた。

そしてそのツルは腕を飲み込み、そして身体へと・・・

 

「うわぁぁ!!食われる!!!」

「助けてくれぇぇぇ!!」

「おい!ゼータっ!殺すなと言っただろう!?」

 

オレは不気味な笑みを浮かべているゼータに向かって怒鳴った。

そう・・・この戦いは敵を殺してはいけない・・・ここを襲った理由が分らなくなるからだ。

森賊はもともとこんな風に団体で国を襲うなんてことは滅多にしない。

あと・・・・ゼータ自身の為にも。

いや、この戦いじゃなければ人を殺してもいいって訳じゃないぞ!!命第一っ!(もはや意味不明ね byシータ)

 

「おいおい・・・エータ。よく見てみろよ。」

「へ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ。」

 

ゼータの言う通り敵を良く見てみると・・・先ほどのツルはなく、ただもがき苦しむ敵二人の姿があった。

そして二人はやがて気絶する。

 

「オレは人を殺すのはキライだ。それにそんな技は持ってない。」

「で・・・あれか・・・」

 

 

 

木闇系魔剣術 幻木斬

 

 

 

 

 

 

“聖域を司る風・・・ウィントゥよ!今こそ真の力を見せ!その力、我放ちたり!!”

 

「エアーショック!」

 

“暗黒を司る地・・・アーリィよ!今こそ真の力を見せ!その力、我放ちたり!!”
 
アースウェーブッ!」

 

バシィッ!!

 

二つの魔の力はぶつかり、相殺する・・・

一方は私の放った空気の圧縮による衝撃波。

もう一方は相手のはなった・・・砂嵐。

もともと相対する力なのだから普通か・・・

仕方ない・・・ちょっとクラスを上げようか

 

聖域を司る風・・・ウィントゥよ・・・汝偽りを捨て・・・我に力を与えよ!!

「その呪文はっ!?」

「ウィンダードっっ!!」

 

ガシュンッッ!!

ガガガガガッッ!!

 

「ちゅ・・・中級魔法・・・・」

「しばらく大人しくしててね★」

 

相手は私の作り出した風の矢で動けなくなった。

そして相手は呆然とした目でこちらを見ていた。

 

「ねえちゃん!!」

「あら?イオタ。どうしたの?」

「こっちは終ったか?」

「えぇ・・・今さっき・・・」

「そろそろ城に戻ろうぜ。心配だ・・・」

「そうね。」

 

そう言ってイオタと一緒に森を出ようとした所・・・

 

「シータさん!避けて下さい〜!!」

「え?」

 

ガッガァン!!

 

横に半端折れ込む形で言われた通りにした私は

音の鳴った方・・・イオタの方を見た。が・・・

『それ』はもう『イオタ』ではなかった

 

「も・・・もんすたぁ??」

「危ない所でしたね〜。」

「ナヴェーナさん!?あ、ありがとう・・・ん?」

 

ふと私は先ほどのモンスターを倒した武器であろうヌンチャクを見ました

そのヌンチャクは初めて見たときと違って

青白く微かに光っていました。

 

「ナヴェーナさん??それ・・・」

「あ、これ〜?これはね、蒼龍術をヌンチャクに込めたの。一時的にしか無理だけどね〜」

 

ナヴェーナの言う通り、ヌンチャクはすぐにもとの色に戻り、輝きを失った。

 

「そんな事まで出来るんですか・・・?」

「そうなの〜でもこれも代々伝わってる術だからあまり珍しくないんだけどね〜あははは。」

「・・・・・・」

 

ナヴェーナさんは相変わらず「なはは〜」と笑ってます。

それだけ余裕って事でしょうか?

 

「さて、城に変えるとしましょうか。エータさんやゼータさん達も帰ってますし。
それに森賊より厄介なモンスターも日が沈むに連れて多くなって来てます・・」

「そうね。これ以上ここに止まる理由もないし・・・そうと決まれば急ぎましょう!!」

 

ガサガサッ・・・

 

「ゴガァァァ!!」

 

にっこり★★

スマイル0D(ディル)ですわよ♪

 

「「邪魔ぁぁぁ!!!」」

 

ドカァァァァ!!

 

私は怒りの鉄拳で…ナヴェーナ氏は憎しみの必殺で・・・

モンスターは断末魔をあげる事なく遥か彼方へとぶっ飛んでいきました。

 

「「The End!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?」

「どうしたんだ?エータ。急に止まって・・」

「今なんか恐ろしい音が聞こえたような・・・」

「気のせいだろ?」

「そうだよな。・・・・あ?」

 

「こんどはなんだ?」

「ゼータ・・・先に言っていてくれないか?」

「どうしたんだ??」

「なんでもないけど・・・頼む」

「・・・・・・・。イオタ、モクト。行くぞ!」

「えっ?エータさん置いてっていいんですか?」

「子供には関係ない。ほらっ走れ!」

「じゃぁな・・・」

 

オレはゼータと別れた。

その理由は・・・

 

「やっぱり光ってる・・・」

 

例の紙だ。

オレはそれをポケットから出すと四つ折りにしてあった紙を開いた。

 

「ん?これは・・・・字・・・?」

 

それは剣の柄にえがかれてある字と同じ形をしていた。

 

「・・・・・・読める・・・」

 

いつも不思議としか思わなかった字が今は読める・・・

その文章は・・・

 

「・・・・・・!?父さん!!」

 

 

第壱拾壱話 END



作者の後書き

 

また繋ぎ??

もうわかんないです・・・

とにかくナヴェーナさん達を戦わせたかったんです・・・でもなんか変。

やっぱり見所はシータとナヴェーナでしょうかね?

はっきり言ってこんな話始めなかったし・・・

まぁいいでしょう。こんな息抜きも!!(いつもだろ!)

シータも中級魔法使ってるし、ゼータも新しい技使ってるし・・・いーのいーの!(よくない!)

次から本当に大詰め!!(たぶん)


 

ろう・ふぁみりあの勝手な戯言ッ!

 

ふっ・・・(とぉい目)
む、無私がなかった・・・うわあああああん! お月様なんてダイッキライだぁぁぁぁぁっ!(ダッシュ)
・・・でも新技が出たから許します(何様)。(にっこり★★ スマイル0D(ディル)ですわよ♪)

さて、戯言〜って本当に戯言しか言ってないなー。でも作品解説なんぞシャレた事はできないのでいつもどおりに思った事をそのままゴーッ!(ああ、混乱中)

今回のオイラ的見所はゼーちゃんの新技! カル○・タルー!(違ッ!・・・しかも幻影だし)
うんうん、やっぱり命第一! ですね。
あとは鍋姉・・・もとい、ナヴェーナ姫とシータさんの怒りのフィニッシュ!
「「The End!!」」がメチャクチャかっこい〜・・・思わず頭の中に絵が浮かんだっす〜(ほわぁ)。

でもΑ(アルファ)が出なかったのが少し哀しひ。
エータ君の出番も少なかったし―――まあ、次回は主役みたいですね(もとから主人公やって)


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第壱拾弐話 Gain time!!』