「バッツお兄ちゃん、どこまで行ったんだろう・・・」
リディアは城の中を歩いていた。
走ろうとしても、もう身体がくたくたで走れない。「よくわからんが、あれだけ元気に走っていったなら心配はないじゃろう?」
同道しているフライヤが言う。
―――バッツは、リディアが回復魔法で癒した後、しばらくぼんやりとしていたが、いきなり立ち上がると走っていってしまった。
リディアとフライヤが走ってきた方向。謁見の広間の方向だ。「だと、いいけど・・・」
心配そうにリディアがうつむく。
「でも、ティナが居なくなっちゃって、これでバッツお兄ちゃんまでいなくなっちゃったら、リディア・・・リディア・・・」
泣きそうに顔を歪めるリディアを、フライヤは慌てて宥めようとする。
「ほ、ほんとじゃ。ほんとうに大丈夫じゃよ! ほれ、バッツは強いじゃろう」
「・・・うん。フライヤよりも強いモンね」ぐさあ。
と、フライヤの胸にリディアの言葉が刃となって突き刺さる。
実はホブス山で、竜騎士である自分以上の跳躍を見せたバッツに対して、少なからずコンプレックスを抱いていたりする。だが、幼い少女の笑顔のためだと割り切って、笑顔で話を合わせた。
・・その笑顔は微妙にひきつっていたが。「そうじゃとも。だから安心せい!」
「うん。ありがとう、フライヤ!」明るくなったリディアとは対照的に、ひたすらトホホな気分になりながらフライヤは歩を進めた。
―――覚醒は一瞬だった。
先程の乱暴な暴力的な意思は消えている。
デスブリンガーはそのことに気がついて意識を開いた。「よォ。お目覚めかよ」
親しげな声が聞こえた。
というか、うっすらと記憶にある魂の波動に、デスブリンガーは自分を手にしている存在を知覚する。
セシルではない。
茶色い髪の青年だった。闇の鎧を身に着けている。
デスブリンガーが良く知る人間に良く似ている―――だが、彼女が知っているその人間は、一応女性だった気がするが。「久しぶりだな、デス子。愛しのレオンじゃないが、黙って使われろ」
『お主ッ!? バッツか!?」
「おお、覚えてやがったかデス子」
『デス子というのはやめい! というかそんな呼び方をするのはお前だけじゃッ」
「なんだよ。じゃあ、サリサやレナみたいに “ですぴー” とか呼ばれてーのか」
『ちゃんと普通に呼べ! デスブリンガー様と!」
「様付けか普通かよ・・・」などと、やりとりしたあとで、
デスブリンガーは状況を把握する。
場所は先程と変わらずにクリスタルルームだった。
だが、さきほどまであった闇の気配が全くない。本来のクリスタルルーム・・・聖なる力に浄化された場所に戻っている。暗黒剣であるデスブリンガーにしてみれば、正直、少しだけ居心地が悪い。デスブリンガーは意識を失うまでの記憶を思い出す。
確か、暴走したセシルに白魔道士がむちゃくちゃな白魔法を連発したところまでは覚えているのだが―――・・・最後の一撃を受けた直後、セシルの闇が膨れあがり、その闇に完全に意識が呑み込まれ―――後は覚えていない。『なにが起きた?』
「いやー、足止めしてくれれば十分だったんだけどよ。良くやってくれたぜ」ちらり、とバッツは倒れているローザを見る。
正直、予想外だった。
かつて自分たちが使った12の武器。
その中の一つを貸し与えたが、まさか封印を破ってホーリーを使えるとは思っていなかった。(半分、冗談だったんだがなァ・・・)
思いながら、バッツはデスブリンガーを水平に、肩の高さまで持ち上げる。
セシル=ハービィと同じ、暗黒剣の構え。
その切っ先は、ゴルベーザ!(アイツが指揮官―――つーことは、あいつをやれば終わりだ・・・)
『おい、それでなにがどーなって』
「うるせ。黙って使われてろ―――行くぜェ」バッツはデスブリンガーに言い捨てると同時に精神集中。
闇の力を知覚し、その力を剣の切っ先に収束させる!「逝きやがれぇッ!」
デスブリンガー
闇の波動が、聖別された空間を横切り、ゴルベーザへと到達する。
「ぐおっ!?」
ゴルベーザが自分の剣で闇の力を受け止める。
わずかに後ろへ押し込まれ、だがなんとか踏ん張って耐える。「へえ、やるじゃねえか―――だがよ、デスブリンガーの力を甘くみるなよォ!」
「そっちこそ・・・こちらの力を甘く見ないことだ!」
「なに―――あ!」横からの気配。
バッツが視線を横へ向けると、カインがこちらへ跳躍してくるところだった。あわててゴルベーザへの攻撃をやめ、剣で受け止めた。
銀の槍の突きを、剣の腹で受け止める―――が、点の攻撃に対して面で受け止めるのは分が悪い。バッツの剣は押し込まれ、槍がバッツの身体を貫通する―――「どわあぶねぇっ」
槍が貫いたのは、バッツの服の裾だった。
槍が届く寸前に、バッツは身をよじって回避。―――だが冷や汗を拭う暇もなく、祭壇を駆け上がってレオ=クリストフが肉薄する。「ぬおおおおっ」
「うわっ!」身体にダメージを負い、本調子の突進力はないが、それでも並の戦士よりも迫力はある。
バッツは慌てて祭壇の横へ―――カインの居る方とは反対側に―――飛び降りて、レオの突進をやり過ごす―――と、そのレオの身体を飛び越え、再びカインが飛び込んでくる。「のわああっ!?」
カインの飛び込み様の槍の突きを、バッツはとっさに剣ので払って軌道を変える。
即座にカインは槍を引き、連続して一撃二撃三撃と、片手で連続して槍をはなった。「くっ、とっ、うわっ!?」
その連続攻撃を、バッツは紙一重で回避する。
四撃目を回避したところで、カインが槍を引くのに同期して、バッツはカインに向かって踏み込んだ。「もらっ―――!」
懐に跳びこんだ瞬間、カインの腰から、槍を持っていない方の手で剣が抜き放たれる。
それをみて、バッツは急停止。だが、勢いは止まらず、カインの剣の一撃を、鎧で受け止めた。ギィィィィンンッ、と鋼が鋼を打つ音。
「あぶねえ・・・ってぇっ!?」
剣に気を取られている間に、今度は槍が来る。
防具の無い頭部を正確に狙った一撃を、バッツは反射的に身をのけぞらせて回避。そのまま後ろに倒れると、、早口で呪文を唱えた。「『テレポ』ッ」
「はぁっ!」カインの槍が、倒れたバッツに突き降ろされた寸前に、魔法が完結。
バッツの身体は瞬時に部屋の、祭壇を挟んだ反対側へと転移した。カインとレオが振り向くのを見ながら、バッツは立ち上がる。「くそ・・・なんかこいつら滅茶苦茶強ぇじゃねえか・・・」
『これ、なにをしとる! もうちょっと真面目にやらんかいっ!』
「やってんだよ! けど、この身体借りモンだし、だいたいここに俺が居るのは同じ属性のクリスタルを介して居るだけだから―――」
『言い訳しとる場合か! だいたい、何故に初っぱなから大技で入る!? そんなことだから隙を狙われる―――レオンやガラフにも言われたろうにッ!』
「指揮官倒せばそれで終わりだろがッ。手っ取り早いって思ったんだよ・・・」
『ああもうっ。お主は相変わらず―――』
「うるさいうるさい! 黙れ! 今はこんなこと言い合ってる場合じゃねえ!」バッツはデスブリンガーとの言い合いを、無理矢理打ち切ると、改めて敵をみやる。
強敵だった。
おそらく、彼―――いや彼女が今まで出会った人間の中でも、数えるほどしか居ない強敵の中に入る。(というか、まるでガラフやレオンハルトを相手にしているみてェだな・・・)
自分の何も考えずに敵を打ち倒そうとするがむしゃら剣法とは違う。戦いに勝つこと、敵を屈服させるために洗練された剣だ。
真っ向からやっても勝ち目はない。(全力で―――クリスタルの力を全力で出し切れば、なんとかできる。だけど―――その場合、俺がどれだけ持つか・・・)
いっそのこと、諦めるか。
そんな考えが頭をよぎる。
同じクリスタルでも、このクリスタルはバッツのとは違う。
このクリスタルを守るのはバッツの役目ではない―――が、しかし。(けど、俺は知っている。このクリスタルに託された想いを。受け継がれた意思を―――俺は、知っている)
だからこそ、バッツはここに居た。
自分の守る必要のないクリスタルを守るために。
―――止めてみせると思い信じて貫けば、気持ちが負けて折れない限り、最終的にはどうにかなってしまうものだもの・・・
ふと、あの女の言葉が思い出される。
思い、願い、信じて―――そしてその言葉通りに本当に止めてしまった女。「・・・よし」
息を吐き、吸い、そしてバッツは覚悟を決めた。
と、そこへ疑問の声が飛ぶ。「貴様・・・何者だ・・・?」
レオだ。
彼は訝しげな顔で、祭壇の上からバッツを見下ろしていた。「バッツ=クラウザーではないな・・・動きが違いすぎる・・・」
「いいや。俺はバッツ=クラウザーさ・・・ただし、前のバッツ=クラウザーだ!」言うなり、バッツは暗黒剣の構えを取る。
切っ先は、レオ=クリストフ。「くらいなっ!」
再びダークフォースが解き放たれる。
だが、レオは慌てずに腕をかざし、「来たれ、イージスの盾!」
叫びと同時に、レオの腕に現れたイージスの盾が闇の力を受け止めた。
(セシル=ハーヴィの時よりも手応えが弱い・・・この程度ならばッ)
「カイン殿!」
「応ッ」レオの背後。カインが跳躍し、レオの肩を踏み台にしてさらに跳躍。
ダークフォースを飛び越えて、バッツへと槍を向ける。「これで、終わりだッ」
だが、バッツはすぐさまレオへの攻撃をやめると、剣を床に落とす。
デスブリンガーの抗議の声を聞き流しながら叫んだ。「クリスタルに眠る戦士の心!」
叫びながら跳躍する。
「何!?」
カインが驚愕の声上げた。
カインと同じくらいの跳躍力、スピードで、バッツが天井に向かって跳び上がる。
空中でカインとすれ違い、突然のことにカインは反応できずに見送った。
カインは床へ、バッツは天井へ、それぞれ着地し、カインは即座に天井を見上げる。バッツの鎧が替わっていた。
闇の鎧から、カインのものと似た竜騎士の鎧へと。「竜騎士の跳躍力だと!?」
驚愕するカインめがけて、バッツは天井を蹴る。
それを待ち受けるようにカインは槍を構えた。「例え竜騎士の跳躍力があろうと、槍がなければ・・・」
「クリスタルに眠る戦士の心!」三度、バッツの鎧が変化する。
今度は鎧ではなかった。
厚手の布で作られ、腰に帯を締めた胴着だ。「りゃああああああああッ!」
バッツが空中で体勢を変える。
蹴りの、跳び蹴りの体勢だ。(―――速いッ)
凄まじい速度で振ってくるその蹴りを、カインは捕えることができずに―――とっさに背後へと跳ぶ。
一瞬前までカインがいた床を、バッツの蹴りが打ち砕いた。「ちぃ。やりやがるッ!」
「はああああっ!」カインを見て舌打ちするバッツを、祭壇の上からレオが飛びかかってきた。
その手にしたクリスタルソードは光り輝いている。(あと一撃なら打てる・・・ッ)
バッツに向かって必倒の一撃が叩き込まれる!
ショック
ごがああっ!
空気を震わすような衝撃音がクリスタルルームへ響き渡った。「なん・・・だと・・・?」
レオは愕然と剣の先を見る。
確かに、己の必殺の一撃は命中した―――だが、バッツは平然と立っている。「あぶねえなあ・・・こいつがなければ死んでたぜェ?」
バッツの腕にはいつの間にか盾があった。
赤い、ラウンドシールド。
だが、ただの盾でないことはレオの必殺剣を受けながらも傷一つ付けていないことから解る。バッツの服装はまた替わっていた。
今度は鎧。赤い、レオの一撃を受け止めたのと同じ赤い、金属鎧だ。「オニオンシールドって知ってるかよ?」
聞いたことのない名前の盾だった。
だが、その力ははっきりと解る。
レオの使うイージスの盾と同レベル・・・あるいはそれ以上の盾。「・・・くっ」
レオはよろめきながら下がる。
今ので全力を使い果たしたようだ。
―――もともと、バッツとの戦いで、随分と血を流しすぎていた。(人のことは言えないが―――よくもここまで戦えたものだ)
戦闘に参加していないセリスは、レオの様子をみて思う。
(さて・・・そろそろ潮時か―――)
セリスは頷くと、ローザの傷の様子を見る。
傷はまだ開いていたが、出血は止まっていた。息もまだある―――随分と、その表情は青ざめていたが。
セリスはそのことだけを確認すると、ローザの華奢な身体を肩に持ち上げて、ついでに彼女の手にしていた杖も手に取る。そして、ゴルベーザの元へと歩み。「ここは引くべきではないか? あの男、強いぞ」
と、バッツを視線で示す。
レオは最早力を使い果たし、カインもまだ動けると言うだけで、疲労が濃い。セリスもレオと同じく力尽きていたし―――余力があったとしても、戦うつもりはなかったが。「エブラーナが攻めてきているのだろう?」
「・・・気づいていたか」
「まあ、な」セリスの言葉に、ゴルベーザは押し黙り―――ふと、セリスの担いでいるローザに目を向けた。
「その女は?」
「捕虜だ。セシルを呼ぶ餌に使える」
「・・・なるほどな。試しても良いか」ゴルベーザは呟くと、カインに向かって叫んだ。
「引くぞ、カイン!」
「ゴルベーザ!? クリスタルは―――」
「後日、届けさせれば良い。・・・セシル=ハーヴィにな」カインはセリスの担いでいるローザに気づき、渋い顔をする。
だが、なにも言わずに頷いた。「わかった―――レオ将軍」
「そうだな・・・ここが潮時だ」疲れたように言って、レオは腰に剣を戻す。
そんなカインたちをバッツは見やり、「クリスタルを置いて帰るって言うなら止めねえよ。つか、とっとと行け」
「・・・バッツ=クラウザー・・・次は決着を付ける・・・」カインの言葉に、バッツはひらひらと手を振って。
「あらら、そりゃ残念だがよ。多分、二度と会うことはねえだろうぜ―――やりたきゃ、この時代のバッツとやりあってくれ」
「・・・?」カインは不思議そうな顔をしたが―――なにも言わずに踵を返した。
カインたちがクリスタルルームを出るのを見送って、バッツは吐息。
そしてそのままその場にへたり込む。
鎧が消え、腕のオニオンシールドも消えて、バッツの元の服装へと戻った。「ふーぅっ、疲れた・・・」
『おい、貴様! 妾を捨て置くとは何事じゃ!』
「悪かったよデス子。ただ、魔剣士の力だけじゃ勝てそうになかったからな・・・」
『それで連続的にジョブチェンジか・・・貴様の得意技だったな』
「かなり疲れるンだけどよー・・・・・お陰で、力を使い果たしちまった―――」
『・・・! おい、まさか貴様! クリスタルの力を・・・!?』
「ったく、本末転倒だよなー・・・おい、デス子。こいつに言っておけよ。全部終わったら、俺のとこまで―――俺たちのクリスタルの所まで来いってな」
『・・・・・・・』
「黙るなよ。辛気くせえなあ・・・」
『ふん。あきれ果てて物も言えんだけじゃ。余計なことに首を突っ込んで―――貴様のそう言うところ、昔から全然変わっておらん!』
「さあ、どうなんだろうなァ・・・もしかしたら、意外と変わってるかもよ。所詮、俺はクリスタルの記憶に過ぎないわけだし、な・・・」
『変わっておらんかったよ・・・貴様は死ぬまで変わっておらんかった―――』
「そか。そいつァ、嬉しいね―――さあてお別れの時間だ。俺はしばらく眠るけど、もしも縁があったら・・・」
『また逢おう、風のクリスタルの戦士』
「・・・デス子。俺がそう呼ばれるの嫌いだって知ってて呼んでるだろ」その呟きを最後に―――
デスブリンガーが良く知る、バッツ=クラウザーの意思はその場から消え、バッツの身体はその場に崩れ落ちる。『貴様こそ、妾のことを何度言ってもデス子と呼んでおるではないか―――』
倒れたバッツの身体に向かって、デスブリンガーが呟いた・・・
「ローザお姉ちゃん!」
ゴルベーザたちが謁見の広間を出たところ、リディアとフライヤに遭遇した。
「貴様・・・召喚士の娘か」
そういうゴルベーザの顔を見て、リディアが戸惑う。
さきほどはリディアがゴルベーザの顔に目を向けていなかった。その理由も余裕もなかった。
だが、今、はっきりと見て、思う。「セシル・・・?」
がっ。
不意に、ゴルベーザの蹴りが小さなリディアの身体を蹴り飛ばした。「きゃんっ!」
跳ね上げられ、地面に落ちるリディア。
フライヤが歯を剥いてゴルベーザを睨付ける。「おのれっ!」
槍を構える―――が、その身体を風が束縛する。
「くっ・・・なんだ・・・?」
「バルバリシアか―――」ゴルベーザの言葉に答えるようにして、セシルが暴走してから姿を隠していたバルバリシアが現れた。
「ゴルベーザ様! カイナッツォが―――」
「解っている。今すぐ戻るぞ」
「はっ。しかしクリスタルは―――」
「後にする―――ああ、そうだ」と、ゴルベーザはセリスの方を見て。
「セリス将軍はお疲れのようだ。バルバリシア、お前の “塔” でもてなして差し上げろ―――それから、その肩に担いでいる捕虜の傷も癒してやれ」
「ゾットの塔へですか?」
「そうだ」
「はっ!」言うなり、バルバリシアはふわりとセリスの元へ赴き。
「では参りましょう・・・」
「・・・どこへだ?」
「天国のような場所へ―――」
「なんだその怪しい台詞―――って、うわ」バルバリシアがセリスの腕を掴むと、瞬きする間にバルバリシアとセリス、それからローザの姿が消えた。
それを目にしてレオが尋ねる。「・・・彼女をどこへ?」
「捕虜を安全な場所へ移しただけだ―――セリス殿には捕虜の監視をして貰う。彼女が言い出したことだからな」
「・・・・・・」ゴルベーザの答えに、レオはそれ以上言葉を続けない。
と、そこへバルバリシアだけが戻ってくる。「それではゴルベーザ様たちも、飛空挺まで―――」
「返して・・・」小さな呟き。
みると、蹴り飛ばされたリディアが起きあがるところだった。
蹴られた腹部の痛みを堪え、目に涙をにじませて、それでも立ち上がる。「返して・・・ティナを返して・・・ローザお姉ちゃんを返して・・・返して・・・返せ、返せよぉっ!」
叫んで、リディアはそのまま意識を失った。
それを振り返って、バルバリシアがゴルベーザに尋ねる。「召喚士の娘―――どうします?」
「捨て置け。たかが幼子一匹に何ができる」言って、それからゴルベーザは未だ風に縛られたままのフライヤに告げる。
「セシル=ハービィに言っておけ。女を返して欲しくば、クリスタルを持ってバロンまで来いとな・・・」
ゴルベーザたちを、一陣の風が包む。
すると、セリスたちと同じように、瞬く間にゴルベーザたちの姿は消え去った―――
第8章「ファーブル城攻防戦」 END
次章予告ッ!
なんかもー色々々々々ありすぎてっ、よーやく終わったファーブル城攻防戦!
ろう「もうFFIFなんて書きたくないッス」
とかなんとかぼやいてる使い魔の寝言はさておいてッ。
つ・い・にさらわれちゃった薄幸の美女ローザちゃん♪セシル「なんでうれしそうなんだよ・・・?」
だぁって、なんかだんだんとヒロインちっくになってきたんだもん♪
一時期、ティナにヒロインの座を奪われるかとヒヤヒヤしてたけどー。
で、まあとりあえずそこらへんは置いておいてッ。バロン軍がファブールを攻めている間に、バロンの城にエブラーナの忍者軍団が攻め込んでいたッ。
すでに城下町を制圧し、あとは城のバロン王オーディンの首を取るだけ!エッジ「っしゃあッ! ついに俺のでっばーんッ!」
エブラーナ王エドワード「ようやくエブラーナが陽の目を見る事が適ったのだ! さあ行くぞ息子、用意はよいなッ!」
エッジ「応ッ、モチのロンにバッチリだ! とりあえずバロン1の美女として聞くローザ=ファレルの家はこっち―――」スパーン!
エブラーナ王妃ジュエル「こんの馬鹿息子ッ。いい加減にその助平を治しなさいッ」
エドワード「そうだぞ我が息子。まずは城を落とすのが先決だ!」
エッジ「えーでもだって・・・」
エドワード「よく考えろ我が息子。国を手に入れれば国中の美女は思うがままだ!」
エッジ「オウ、なるほどッ! そいつぁ気がつかなかっ―――」スパーン!×2
エッジ・エドワード「・・・きゅう」
ジュエル「ったくもー、この助平親子が・・・・・・」・・・・・ええと。
まあ、とにかく色々と見なかったことにしてッ。
城に攻め入る、エブラーナ王エドワード率いる忍者軍団。
そして、そこに立ちふさがる近衛兵長ベイガンと、ケフカに操られてしまったティナ!ベイガン「王には指一本触れさせんぞッ!」
ケフカ「キョーッキョッキョ! ティナぁ・・・やっちゃいなさーいっ!」
ティナ「・・・目標、殺します・・・」エドワードVSベイガン
ジュエルVSティナ
ファブールで激戦やったばっかだっていうのに、バロンも再び激戦ッ。
大丈夫なのか使い魔ー!ろう「うう、なんでこんなシナリオにしちゃったんだろー(涙)」
エッジ「いや、とゆーか、俺は・・・?」一方、クリスタルを守りきったセシルたちは、愛しのローザを奪還すべく、バロンへ海路から攻め入ることに!
エッジ「いや、だから俺は―――?」
だが、そのためにはバロンの海を徘徊するリヴァイアサンを乗り越えなければならないッ。
果たしてリディアはリヴァイアサンを抑え、バロンまでたどり着くことが出来るのかッ!?てなわけで次章!
ファイナルファンタジー4 IF(仮)
第9章 「別れ行く者たち」
を、読んでくれないとホーリーしちゃうぞッ♪
セシル「うわ、さっそく!?」
エッジ「とゆーか、俺は・・・・・・・?」
あとがきがわりの座談会ッ! 第八話「やぁだ、課長さんったらお久しぶりぃ♪」
バッツ=クラウザー(以下バッツ):妙なタイトル付けてるんじゃねえ! って、どうした使い魔?
ろう・ふぁみりあ(以下ろう):・・・・・鳩羅週・・・僕はもう疲れたよ・・・
セシル=ハーヴィ(以下セシル):どこのパトラッシュだよ・・・?
ろう:中国ですよ。
バッツ:平然と大嘘つくなよ・・・
セシル:あー、しかしこの座談会も何ヶ月ぶりだろう・・・? 半年くらい?
ろう:色々ありましたからねえ・・・仕事が忙しかったり、パソコンが壊れたり、仕事が忙しかったり、OG2が発売されたり・・・
セシル:なんか最後の一つ、納得できないんだけど。
ろう:それはさておき、では恒例の作品解説行ってみましょうかーッッッ♪(どんどんぱふぱふー)
バッツ:うわ、一転してノリノリだな。
ろう:まあ、かなり久しぶりですからねー。一回休んだし。
バッツ:ああ、や○いに目覚めて。
ろう:目覚めてないっす! つか、前回の座談会、殆ど解説になって無かったですよッ!?
バッツ:座談会放棄してたヤツに言われたくねえよ。
○プロローグ
ろう:ところでFFIFってタイトル、まだ(仮)じゃないですか?
バッツ:なんだ? 突然。
ろう:いやね、この章書いてる間、ずっとタイトルを “ファイナルファンタジーパニック!” にしようかと。
クレイス:なに!? 出番か!?
シード:・・・(無言でクレイスの首根っこを掴んで引っ張っていく)
クレイス:うおおおっ!? 痛いいーたーいィィィッ!? 首がもげるぅぅぅぅっ!?
ろう:・・・・・・
バッツ:・・・・・・もしかして、あーいうのを出したいと?
ろう:や。そういうわけじゃないんですが・・・パニック!のタイトルの由来が
ろう:あれ? 知りませんでした?
このパニック!ってほとんどなにも考えずにその場の思いつきでキー打ってたんですよ。
シード:だから先が見えなくてパニック! なんだよな(笑)。
ろう:―――なんですよ。
バッツ:・・・まさか。
ろう:そう―――実はプロローグでセシルさんがダークフォースの使いすぎで倒れたって設定―――その場の思いつきでッ。
セシル:・・・ちょっと待て。
ろう:第七章まで欠片も伏線なかったのに、急に第八章でセシルさんの身体にガタが来てしまったのにはそういう理由が―――
セシル:理由って、それ理由じゃないだろーッ!?
ろう:で、今回、そういう “キー打つ直前に思いついたネタ” ってのがかなり多かったり。
○A.「三柱の運命神」
ろう:えーと。これは別にどうでも良いや。
ヤン=ファン=ライデン(以下ヤン):どうでもッ!?
ろう:んーと、この設定って、とりあえず宗教国家って名乗ってるファブールとトロイアの地盤固め程度で。話にも関係してこないし。
バッツ:そーいや宗教国家って言いながら、どういう宗教か設定あるのかね?
セシル:あるかもしれないけど・・・
ろう:オイラは知りません。なので適当にブチ上げて。それと、七章で出てきたヤンさんの必殺技に関連する説明とか。
セシル:あー。成程。なんで風の力を使えるのかとかそういう・・・
ろう:言うまでもないことですが、あれはFFIFオリジナルです。とゆーか、必殺技の一つもないと目立てないし。
ヤン:・・・・・そういえば、その必殺技。何故か今回、出せなかったが―――
ろう:ぢつはすっかり忘れてました。てへっ♪
ヤン:なんだそりゃあああああああっ!?
○B.「ファストブレッド」
ろう:日常の1コマ的な話。
セシル:さりげにヤンの奥さんが出てくるね。
ろう:ちなみに相変わらず名前はオリジナルですのであしからず。
セシル:あと、冒頭に “神父” の思い出。
ろう:これもキー打つ直前に思いついてみたり。あと、神父様が信仰していた神様っていうのが月の民だったり。
セシル:うわーうわーっ!? あっさりとネタバレーッ!?
ろう:や、ネタってほどネタでもないし。とゆーか神父様、話に関係ないし。
セシル:でも月の民の信者って・・・はっ、まさか神父様の正体がクが付く人!?
ろう:違います。
セシル:じゃあ、フー
ろう:死んじゃったでしょうが。今のところ神父様の正体は考えません。というかバロン王との繋がりも考えてません。
セシル:おーい・・・
○C.「クリスタルの謎」
○D.「圧倒的戦力差」
ろう:この二つ、一緒にしても良かったかもー・・・
バッツ:Cが異様に短いな。
ろう:でもって、初登場のラモン王。この人の名前と設定もオリジナルです。
セシル:弟王って設定だね。これも思いつきで?
ろう:名前は適当に思いついたヤツですが、設定自体は昔から考えてました。本編の方でちと疑問がありまして。
ヤン:疑問?
ろう:4のエンディングでヤンさん王様になるじゃないですか。あっさり王位を譲ったのにはなんでかなーって。
バッツ:単に歳だったから、譲ったんじゃねーか?
ろう:・・・・・・あ。
バッツ:思いつかなかったのか。
ろう:いやまったく。あー、でも世継ぎがヤンさんっておかしくないですか? 世襲なら息子に継がせるだろうし。
セシル:息子が居なかったとか。
ろう:まあ、そういうことかもしれませんが、ともかく、そこで考えたのがCの設定です。
○E.「愛の契約」
○F.「二人の好敵手」
○G.「塔の上で」
ろう:らぶこめ話です。以上。
ローザ=ファレル(以下ローザ):そっ、それだけーっ!?
バッツ:この辺り・・・前章のエピローグからそうだったけど、ティナが元気いいなー。
ティナ=ブランフォード(以下ティナ):ふふっ、実はこれが本当の私なのよっ。
ろう:今まで喋ってなかったキャラが急に喋り出すと、そのキャラって大概死にますよね・・・
ティナ:え、なに? もしかしてこれってそーゆーことだったの?
ろう:いや、まあ・・・・・・・・えっと、強く生きてください。
ティナ:そ、そーいえば後で、私はケフカに―――
ケフカ:キョーッキョッキョッ! ティナー、こんなところにい
ティナ:アルテマ!
ケフガ:ごべばーっ!?
ティナ・・・ああ、私って幸薄いって書いて薄幸のヒロイン・・・悪い魔道士に操られて王子様が助けに来るのを待つのね・・・
ローザ:ああー、どさくさに紛れてヒロインって言ったーッ!
ティナ:ふふっ。セシルの愛で私は魔導の束縛を逃れるの・・・そして二人は―――ああっ、嫌いじゃないシチュエーション(///)。
ローザ:あー! あー! そんなこといってッ!
ろう:言わせといて上げましょうよ―――本当に、幸薄いんだから(ぼそ)。
ティナ:・・・え?(///)
H.「竜騎士カイン」
I .「戦う意味/今ここに在る理由」
ろう:そして戦闘開始。
セシル:カインの乗ってる竜がアベル・・・なんだかなぁ・・・
ろう:他に思いつかなかったんですよ。とゆーか別に畜生だし名前適当で良いやって。
アベル:シャギャーッ!
ろう:うぎゃぎゃっ!? 喰われた!? 頭囓られたーッ!?
カイン=ハイウィンド(以下カイン):俺のアベルを馬鹿にするからだ。
バルバリシア:あー、ねえしつもーん!
ろう(血まみれ):なんスか?
バルバリシア:なんでバッツ君は私を助けてくれたのー?
バッツ:あ。それ俺も聞きたかった。なんで?
ろう:秘密。つかFF5IFへの伏線です。
セシル:・・・あ、解った! (耳打ち)―――だろ?
ろう:いえーす。・・・まあ、気が付く人はあっさり思いつくでしょうね。特にFF3が好きな人辺り。
セシル:・・・というか、そこまでこじつけたいのかい、君は。
バッツ:おーい、全然わからないんだけどよー!
ろう:解らない人は解らないでください。ま、あとのお楽しみってことで。
セシル何年後の話だろうね・・・・・・
○J.「守る決意」
ろう:えふいふシスターズ話。
ティナ:・・・なにそれ。
ろう:あなたたちのユニット名です。たった今思いつきました。
ティナ:ダサッ。
ろう:しくしくしくしく・・・・・
ローザ:あー、私の誘拐話が・・・
ろう:本当はゾットの塔辺りで出す予定だった誘拐話。こんなところで出てますなー。
ローザ:セシルと初めて会って間もない頃、私が誘拐されて―――そこをセシルが助けてくれたのよね。
セシル:まー、僕の住んでた教会から帰ったところを狙われたんだし。僕に責任が無いってわけでも・・・
ローザ:その時から私はセシルにぞっこんなのよー☆ 好き好きセシルー♪」
セシル:うわっ。こんなところで抱きつくなー!
ろう:まあ、この誘拐話。ちゃんとしたのを外伝として書きたいなーって思っていたり。
○K.「開戦!」
○L.「エクスカリバー」
○M.「闇の力」
○N.「セシルの存在」
○O.「初戦決着」
ろう:ファブール戦争、初戦ですね。ちょこちょこっと書いてる戦術とか・・・そういうのは、かなり適当なんで鵜呑みにしませんように。
セシル:ここらへん書いてるとき、君、ずっと銀河英雄伝説読んでたよね。
ろう:いや、まあ、戦術の参考になるかなーって。
バッツ:なあなあ、FFIFのセシルってヤン=ウェンリーをモチーフにしてるって本当か?
ろう:そのつもりだったんですがねー・・・・・とりあえず、指揮官らしくない指揮官タイプで、奇抜な戦術で勝利を収めるって意味で。
バッツ:まあ、奇抜ではあったなー。
セシル:大軍に対して、たった一人で―――奇抜ではあるけど、戦術って呼べないよね。ただの力押しじゃ。
バッツ:しかも罠が草を結んだだけ―――トラバサミくらいしかけろよ!?
ろう:いや、あれは馬鹿みたいな罠に引っかけて、頭に血を上らせるって効果もあったんで。とか言い訳。
ろう:あと、軍隊の数についてはわざとぼかしてます。
バッツ:なんで?
ろう:考えるの面倒だったから。
バッツ:おいっ!?
ろう:だってー。FF4の設定資料見たら、国の人口が多くて100人単位ですよ!? こんなんで戦争できますか!?
セシル:いや、まあ・・・そりゃ無理だな。
ろう:でしょう? というわけでぼかしてます。
ろう:で。この章の中で一番の問題がLとM。
リックモッド:おう? なにか問題が?
ウィーダス=アドーム(以下ウィーダス):特に問題らしい問題もないとおもうが・・・?
ろう:あなたたち二人です! なんかここらへん、オリキャラオリ設定が乱立しててッ。
バッツ:書いたのお前だろ。
ろう:だってー、もうちょっと名前のあるキャラが欲しかったしー。というか、部隊を統率する人間が欲しかったんですね。
バッツ:カインやレオは?
ろう:カインさんは竜騎士団だし、レオさんたちはガストラの将軍・・・ギルガメッシュさんがいますけど、もう少しまともな―――
ギルガメッシュ:俺がまともじゃねえってか。
バッツ:マトモじゃねえだろ。そーいやなんでお前、陸兵団の軍団長やってるんだ?
ギルガメッシュ:暇つぶし。某E様の復活を控えて遊んでたら、ゴルベーザとかいうのにスカウトされた。
ゴルベーザ:丁度、陸兵団の軍団長に空きが出来ていてな。それで適当に。
バッツ:いーのかそんなんで。てゆか、それこそリックモッドってやつが軍団長になれば良かったんじゃ・・・
ろう:リックモッドさんはどちらかというと親セシル派でしたし。・・・ゴルベーザさん、セシルさんのこと嫌いなんですよ。
リックモッド:なるほどな。陸兵団の連中は、大概、セシルと付き合いあったしな―――外の人間入れるのが手っ取り早いか。
ろう:それに、ギルガメッシュさんが軍団長って設定したとき、まだリックモッドさんの存在自体ありませんでしたし。
バッツ:・・・結局、思いつきでギルガメッシュを団長にしたってわけだな。
ろう:ふっ・・・設定とかつじつまっていうのは、後になって出てくるモンなんですよ!
バッツ:威張って言うな。
P.「臆病者」
Q.「謀」
R.「目的と手段」
S.「“神父”」
ろう:で、ギル公メインの三本。
ギルバート:最後の一本はセシルがメインじゃないか・・・
ろう:なんかいったか!?
ギルバート:べ、別に何も・・・
ろう:ここら辺が書いてて一番苦労したかもー。やっぱ清廉潔白なオイラには策謀っていうのは苦手で。
ギルバート:・・・清廉潔白・・・?
ろう:なんか文句あるのかコラ!?
ろう:RとSが、オイラが考えてたファブール戦争の戦略的な設定ですね。
セリス:重要なのは一点だな。バロンの主力が出払ったところを狙って、エブラーナが攻め入るだろうと。
セシル:ただ、ほぼ全軍を率いてくるのは予想外だったな。
ゴルベーザ:戦略の基本は、相手の二倍、三倍以上の兵力を用意して数で圧倒すること。
バッツ:・・・の割には、けっこー手こずった様だが?
ゴルベーザ:・・・ぐ。
ギルバート:あとひとつ、セシルはクリスタルのことを重要視していないと言うこと。
セシル:というか憎んでるよ。こんなよく解らない水晶のせいで、戦争が起きる・・・いっそ奪われた方が良かったかも。
バッツ(女):おいおい・・・
ろう:話の中でギル公自身が言っているとおり、この謀でもう少し時間を稼ぐつもりだったんですが。
セシル:エブラーナからの “援軍” 、―――最低でも僕が目を覚ますまで・・・か。
セリス:しかし、結局時間を稼げたのは二日程度だな。
ろう:貴女に見破られたからなんですが。どういうわけか、セリスさんが勝手にしゃしゃりでてきて。
セリス:書いたのは貴様だろうが!
ろう:いや本当に不思議。どーしてこうなっちゃったんだろー?
ろう:で、S。セシルの養父である神父の設定。これもキー打つ直前に思いついて書きました。
セシル:ほんと、今回そう言うのばっかだな・・・
T.「怒り」
U.「決戦開始」
V.「風のクリスタル」
ろう:それぞれの決戦開始。
セシル:とゆーかさ。真面目な戦闘の途中で、コメディを挿入する癖なおそうよ。
カイン:Vか。・・・あのときは本気で焦ったからなー・・・
ろう:ちょっと反省。自分でもそう思いますですハイ。・・・もっとも反省しても治りませんが。
バッツ:治んねーのかよ!?
バッツ:T。タイトルそのまんま。セシル大激怒ー。
ローザ:一人称、俺、だし。完璧にキレてるわねー・・・私も見たかった。
バッツ:見たかったのかよ!?
ローザ:そーよ。だって私、セシルのことなら何でも好きだし知っておきたいもの。喜びも、哀しみや怒りであっても!
ろう:このゴルベーザの策略。ゾンビ化したモンク僧兵を使って門を開けるとゆーのは予定されてたネタ。
スカリミリョーネ:フシュルルル・・・そのために第七章で、わざわざ私が出てきたのだ・・・
ろう:いえす。ちなみにモンク僧の名前もかなり適当。最初はチュンとジャッキーにしようと思ったけど、それはあんまりと思ったので・・・
リディア:Tのタイトルって、ティナの「怒り」でもあるんだよね。
ティナ:あーもー、この馬鹿女ー! あと少しで戦争終わったんだから我慢しなさいよ!
ローザ:いやー! だって、もう三日もセシルに会ってなかったのよ!? セシル分が不足しちゃうーッ!
セシル:僕は君の栄養素か・・・?
ローザ:そーよっ。セシルは私にとって栄養なのっ。セシルがいないと弱って死んじゃうのーッ!!!
ティナ:うるさい・・・スリプル。
ローザ:(ぽてっ)・・・くーくー。
ティナ:・・・ほんと。ずうっと眠らせておけば良かった・・・
W.「サヨナラ」
ろう:この章で二番目に書きたかったシーン! ―――・・・というか書かなきゃいけなかったシーン・・・
ギルバート:書かなきゃいけなかった?
ろう:第二章のツケです。ティナさんはケフカさんに操られてないと、FF6IFのスタート時に困るんで。
ティナ:本当は、二章で操りの輪が取れた私をケフカがガストラまで連れ帰ってそのまま退場の予定だったのよね?
ろう:うい。
ティナ:本当は、私、もっと出番が無いはずだったのよね?
ろう:はい。
ティナ:・・・アルテマ。
ろう:なじぇええええええっ!?
セシル:(FF6の設定資料を見て)ああ、ライオットソードって・・・魔法なんだ。
バッツ:あれ、そーなんだ。てっきり、クラウドの超級うんたら見たいな乱舞技だと思ってたけど。
ろう(復活):オイラもずっとそう思ってたんですがねー。この話書くに当たって見直してみたら魔法だったと。
セシル:ちなみに参考資料は「ファイナルファンタジーVI ザ・コンプリート」
ろう:これ、かなり役に立ちすぎ。こういうのFF4でも出してくれないかなー。
リディア:ねーね、ティナってもう出てこないの?
ティナ:出てくるわよ。というか次章予告で私、なんか戦ってるし。
ろう:でもずっと操られたままですけどね。
ケフカ:きょーっきょっきょ! 今度の操りの輪は当社比3倍くらいに強化されてェ、小娘程度の力ではどうにもできませーん!
リディア:ええっ。じゃあ、リディアの愛の力でティナを取り戻すことも・・・
セシル:ああ、ローザの悪影響がこんな所にまで・・・
ティナ:大丈夫よ、リディア。身体は操られても、私はいつでもあなたの傍にいる。見守っているから―――
アンナ:それ、私の台詞ー!
デスブリンガー(以下デス子):ふっ。ついに妾の登場・・・って、だから妙な略し方すなーッ!
ファルケン:・・・・・(うるさいやつだ、と目で言っている)
デス子:ファルケーン! 貴様、妾を封印なんかしおって!
ろう:ちなみにデス子さんが封印されていた場所は、神の声を聞いたファルケンさんが神の力で作り上げた結界だったり。
ファルケン:・・・(封印というよりは隔離。外に出さないというよりも、中に入れないための隔離結界、と目で言っている)
バッツ:・・・なあ、アンタ、リディアの親父さんだろ? しゃべれないのか?
セシル:そうか! 彼は今、リディアのガーディアンフォースになっている。だから喋れないとか!
デス子:いや。こやつは昔からこんなモンじゃ。
セシル:とゆか、なんでこの剣喋ってるんだ? ゲームじゃ短い間の最強剣だっていうのに。
ろう:ファブール-試練の山の間で、しかも試練の山ってアンデッドだらけですもんねー。
バッツ:すげえ役に立たない最強剣だな。
デス子:なんだとー! 妾を馬鹿にするなー!
ろう:個人的にデスブリンガーって名前の響きが好きなんですよー。というわけで、印象づけようと。短い期間ですが。
デス子:み、短いのか!?
X.「邪心降臨」
Y.「闇の中で」
Z.「理解不能!」
ろう:ラスボス出現! ちなみに、邪心は「神」ではなくて「心」なので誤字ではありません。
ゼムス:クククッ。ワシを崇めよ・・・そして恐怖し、従うのだ! さすれば―――
セシル:やかましい(蹴)。
ゼムス:ぐあっ!? な、なにをするかいきなりーッ!?
セシル:ラスボスがこんなところで出てくるんじゃない! 全く、FFのラスボスは終盤まで名前が出てきちゃいけないのに・・・
バッツ:それ、偏見。
ろう:最初の予定では、ゼムスさんに乗っ取られたセシルさんを、ローザさんがホーリーで救い出すと言う予定でした。
セシル:予定ばっかだね。
ろう:予定破った元凶が言わないでください。どーして、自力で支配をはね除けちゃうんですかー!?
セシル:だから書いた本人が言うなー!
ろう:・・・なんか本当にこの章ってセリスさんとかセシルさんとか一人歩きし過ぎ。自分の意思で書いてる気がしない・・・
バッツ:で、ローザに浄化させる、という話に持って行くために、暴走させたと。
セシル:・・・そんな理由で・・・
レオ=クリストフ(以下レオ):ふっ・・・バッツ=クラウザー・・・私の敵ではなかった・・・
バッツ:満身創痍のくせして。
レオ:これでカイポの村での借りは返した!
バッツ:なんかムカつく・・・おい使い魔! 俺にもリベンジの機会を寄越せ!
ろう:はい、いいですよ。
レオ:・・・なに?
AA.「恐怖」
AB.「セリス=シェール」
ろう:・・・・・・・・
バッツ:どうした?
ろう:・・・いや、まさかアルファベット一巡するとは思わなかったなー、って。途中で分ければ良かった。
セシル:そーすれば、次で第1部終了(予定)だから、丁度10章で区切り付いたのにね。
バッツ:あれ、次で第1部終わりなのかー・・・って、これ第1部とかあったんだ。
ろう:はい。先週くらいに思いつきました。
バッツ:また思いつきかよ・・・
ろう:一応、全3部構成の予定です。ついでにFFIFシリーズも3部構成(予定)。
セシル:FF4IF、FF5IF、FF6IF?
ろう:はい。・・・何年かかるかわかりませんが。一応、エンディングは考えてあるんで(苦笑)。
バッツ:大変身、って感じだな。
セリス:なによ、それ。
バッツ:あんただあんた! なんかABの終わりから口調が全然違うしッ。
セリス:とゆーか、アレが本来の私なのよ。ずっとガストラの将軍として自分を押し込めていたけど。
ろう:ちなみにここらへん、FF6IFのささやかな伏線でもあったり。
レオ:イージスの盾よ!
ろう:上で言ったザ・コンプリートを見ていてふと思い出したんですが。レオ将軍って、イージスの盾なんて持っていたんですよね。
セシル:その描写をすっかり忘れていたから、こんな召喚盾に設定を勝手に変えたわけかい。
ろう:設定とは移ろいゆくもの・・・刻一刻と変化していくのですよ・・・
バッツ:いや、駄目だろそれ。
セリス:しかし・・・本当に出すとはな。スピニングインパルス・・・
ろう:うう、もうちっとカッコ良く描写したかったー!
レオ:しかしそれすらも通用しないとは・・・セシル=ハービィ・・・恐ろしい男・・・
セシル:・・・えーと、なんか複雑な気分だなあ。
AC.「かつてのいつも」
AD.「信じる心」
ろう:で、このADがこの章で一番書きたかったシーン。バロン幼馴染ーズ! 突貫ー!
カイン:妙なユニット名を付けるのやめろ・・・
ろう:本当はここでローザさんが愛の力(笑)でホーリー使って止める予定だったんですが・・・ホーリー使える理由が弱いかな、と。
バッツ(女):そこで俺が手助けしてやったってわけか。
カイン:というか貴様は一体、なんなんだ?
ろう:FFνから連綿と受け継がれてきた(?)FFクロスオーバー小説恒例の、前クリスタルの戦士。
バッツ(女):うわあっさりネタばらしやがった。
ろう:さらにネタばらすと、FFIFの世界観・・・というか歴史だと、まずFF1の世界があって、次にFF2、3の時代、そして現代に4〜10-2までと。
バッツ(女):さらにネタばらすと、FF1のクリスタルがFF3、そしてFF5。FF2のクリスタルがFF4と、それぞれ同じもの。
ろう:うわ、そんなところまで。
バッツ(女):ミンウ、フリオニール云々って俺が言ってたのは、そういう意味。
ローザ:ホーリー!
リディア:ねーねー、封印されし四大魔法ってなんのこと?
セリス:この世界では、四つの究極魔法が封印されている―――
レオ:即ち、アルテマ、メテオ、フレア、ホーリー・・・この四種の魔法は封印を破らない限り、どんな高位の魔道士でも扱えない。
ローザ:え、私は使えたわよ? なんで。
バッツ(女):愛の奇跡だろ?
ローザ:ええー、やっぱりぃ?
バッツ(女):ったく、本来は使えないはずの魔法を、封印の上から使うなんて・・・奇跡としか言いようがねーな。
ろう:ホーリーの力を増大させる「賢者の杖」があればこそでもあるんですがね。
バッツ(女):それと、この時代の人間は誰も知らないが、アルテマの封印はすでに解かれてる。
ろう:もともと、フォールスのクリスタルはアルテマを封印していたものですから。
バッツ(女)代わりに、今は別のものを封印してあるけどな。
ゴルベーザ:そして私の目的はその封印を解くことである。
バッツ(女):それから封印されてあるはずの12の武器である賢者の杖とエクスカリバーがなんで外に出ているかとゆーと。
ろう:少しだけ封印が解かれたからです。
アーサー=エクスカリバー:そこらへんは暁の四戦士と我らの話になるんだが・・・
ろう:FF5IFで語られる予定です。多分。
エピローグ
ろう:・・・・・・・・・・長かった―――
セシル:ようやく終わったねえ・・・
バッツ(女):終わってねえ! エピローグの解説しやがれ!
セシル:自分が活躍してるからって―――
ろう:やー・・・しかしこのエピローグもひやひやものでした。
バッツ(女):なにが。
ろう:だって、カイン・レオコンビが思ったより強くて。・・・クリスタル奪われるかと思った。
カイン・レオ:どういう意味だッ。
ローザ:・・・って、クリスタル奪われてないじゃない! 嘘予告ーッ!
ろう:はは、実はこれは予定通り。第七章の次章予告書いたときからの予定。
ローザ:確信犯がここにいるわーっ!?
ろう:ふっ。このオイラが素直に本編通りにシナリオ進めるわけ無いでしょう!
セシル:威張るなよ・・・
ろう:本当はバッツ(女)さん、デスブリンガーの一撃で追い払うつもりだったんですがねー・・・
カイン:ふん・・・さっきのセシルに比べれば、敵ではないな!
バッツ(女):うわムカつく。俺が本気をだしたらあっさりやられたくせに。
カイン:やられてない! 引き分けだ!
ろう:ちなみにバッツ(女)さん、FF5バッツに比べると、戦闘力がかなり劣ります。
レオ:と、いうよりFF5バッツの戦闘力が異常すぎる・・・
ろう:その代わり、クリスタルの戦士としては最強とかゆー設定。全てのジョブを使いこなせる超万能型。
バッツ(女)ちなみに、最初が魔剣士で、以降、竜騎士→空手家→たまねぎ剣士の順でジョブチェンジしていたり。
ろう:けど、クリスタルの力を全開で使ったせいで、もう力を使い果たしました。
バッツ(女):とゆーわけで、俺は今回だけのゲストキャラなのでよろしく。あとはFF5IFでなー。
ろう:はい。
セシル:そんなこんなで、長かった第八章もようやく終わり。
ろう:本当に長かった・・・この章で通算100話突破しましたし。
バッツ:この章だけで全体の4分の1だしなー・・・全部で30話(OP、EP除く)。
ろう:次章はもう少し短くしたいです。いやします。できればしたいなー。
バッツ:弱気だか強きだかわかんねーな。ま、次回は俺は休ませて貰うぜー、出番も少ないようだし。
セシル:・・・というか君、しばらく出番少ないよ?
バッツ:(シナリオを見て)うわ、本当だ!? バロンまで殆ど出番ねえじゃん、俺!
ろう:・・・ま、予定通りにいけばですがね。
バッツ:ああ、なら安心か。
ろう:どういう意味ですか!?
セシル・バッツ:だって、予定通りに行くわけないじゃん。
ろう:ううう・・・・・・・
(05/05/05)