トラベラーズ”おそれわんツアー”記
             V:5月5日。小岩井〜盛岡〜遠野〜仙台〜埼玉。

 ・5月5日。
 さあもう早くも3日目。今日も早めに起きだした面々、今日も一日遊び倒すぞ、という気合で早めに出発。天気は悪くなさそうだ。ドライバージャンケンで負けた@seryを運転手に、とりあえずコンビニで朝食を買って食べて、第一目的地である小岩井農場を目指して出発!


<恒例ドライバージャンケン>

 「小岩井」というとどうしても乳製品に張り付いている文字を思い浮かべてしまうところだけれど、実際は相当大きな規模の農園だった。牛さんだけじゃないよ。そしてここもかなりの行楽地らしく、近県のナンバーをつけたファミリーカーがずらり。トラベラーズもウキウキしながら入園。
 入ってみるとまあ広い。かなり大きな公園といった感じ。家族でお弁当持ってのんびり休日を過ごすにはいいところだねえという感じ。そうしたら広場の真ん中に「牛の乳搾りショー」というスペースを発見したが、整理券は既になかった。ちっと思いながら先へ行くと「乗馬体験」の文字が。生まれたこのかた馬に乗ったことのないおいらと@seryが乗ることにする。人生発情場。いや人生初乗馬。なんとも形容しがたい初めてな感じの乗り心地だった。でも気持ち良かった。


<実は生まれて初めての乗馬体験>

 でも本当にここはのんびりとしたスポットだった。のんびりと散策したりレジャーシートを敷いてくつろぐ家族連れがいたり、桜が咲いて、チューリップが咲いて、みどりがいっぱいで。
 ・・・んっ?みどりがいっぱい?となると転がりフェチのなをきの出番。芝生の上を無心で転がるなをきとつられて転がってみたセリ。休日にしかできないこういう転げ方。もしかしたらなをきは転げるために来たのかなあ?ウソウソ。
 おいらも転がってみたけど、たまにはこう無邪気に芝生まみれになって笑ってみるのはいいよ。なんか体の中身がキレイになる気がする。ふふふ。


<芝生と見れば転げます>

 でもやはり転げているばかりがトラベラーズではない。羊を見たり、モンゴルの遊牧民の家作り講座に横から参加してみたりしながらも食べ物にひかれるように歩く。
 「牛の丸焼き」というコーナーがあってでもまるごとの牛ではなく、でもばかでかい牛肉を直火であぶっていたが、「なんか牧場で牛肉っていうのはねー」とパス。ソフトクリームに走る。これは当然絶品。デラ絶品。
 続いてヒガシは高原牛乳を買い、おいしそうに飲み干す。それからチーズケーキ。最初に入った喫茶室ではベイクドチーズケーキしかなくて、「折角だからレアでしょ」とその喫茶室で教えてもらった園内のSLホテルへ。それは実際に使われていたSL(D51:デゴイチ)と客車をホテルとして使っている宿泊施設。その中のレストランにレアチーズケーキをやってる店があったのだ。早速行って注文。出てきたチーズケーキは一般的なレアチーズの層と、濃厚なチーズの層の2層構造。夢見るようなうまさだった。

 しかし、店を出て、やれSLの前で写真だ、やれ次はお土産だとはしゃぐ面々の横でなをきの様子がおかしい。どうも体調が悪く、そのうえ他のメンバーにいじめられすぎてスネてしまったらしく、奴は自己再生のために(?)芝生に寝そべって光合成を開始。しばらくして酸素が行き渡ったらしく生き返った奴とおみやげを漁り、いよいよわんこを求めて小岩井農場を後にする。


<ミルクも「まいうーでちゅー♪」>

 盛岡市内に戻ろうとして、対向車線の大渋滞にビックリ。どうやらみな小岩井農場を目指しているらしい。「うわー、早い時間に来て良かったねえ」と頷きあってナビに言われるまま、るるぶに載っていたわんこそばの店を目指す。
なんとか街中にあるその店までたどり着いたが、店の前には行列。さすがゴールデンウィーク。しばらく待たされた上に、どうも予約のできる店らしく、大人数の団体に先に入られたりしてなかなかわんこまでは苦難の道のり。しかしその待ち時間で更に腹が減る。去年から約束していたわんこバトル。いよいよ火蓋が切っておとされようとしていたのだった。

 店に入ってもしばらく待ち部屋で待たされ、いよいよわんこ部屋に通される。おいらの想像ではマンツーマンでお姉さんがついて、途切れなくそばを注いでくれるのかと思ったらそうではなく、いつもそうなのか、連休だったからそうだったのか分からないが、おいらたち4人にお姉さんが1人つき、1ターン(?)でお盆に15杯分のお代わり分を乗せて運んできて、それを注ぎきるとまた補給に行くというシステム。これだとターンごとに時間が空くので勢いで食べるよりも腹が膨れるような気がした。
 自分で何杯食べたかは手元にマッチ箱があって、10杯食べると一本ずつマッチ棒を机に置いていくといいよ、と教わる。しかもそばに飽きさせないためなのか、机の上には20種類くらいの薬味が並び、ネギやあさつきなどのオーソドックスなものからなめこおろし、しまいにはイクラに至るまで結構工夫されていた。
 そしてわんこバトルスタート。使われるそばは冷たいそばを想像していたら意外と温かいものだった。15杯を奪い合っておかわりを求める手の高さを競い合うトラベラーズ。おねえさんもまわりも失笑。しかしそんなことは気にしていられない。
 最初は1ターンで3杯か4杯しか食べられないので結構待ち時間のある間延びした展開だったけれど、やはり待ち時間で膨れてくる腹。しかも1ターンはあっという間でかなりのスピードで流し込むので一歩間違えると気管に入り、「げっほぉー」とむせ返る奴もいた。これにはお姉さんもビックリしたのか次のターンはそばではなく4人分のお冷やをもって登場だった(笑)。
 でもそうこうしている間に杯数は60杯を越え、なをき、@seryと続けて「引退宣言」してギブアップし、いよいよヒガシとの真剣わんこバトル。人数が減ると1ターンあたりの杯数も当然増えるわけで、どんどんペースが早くなる。汁はこぼすはむせるわ、のお下品なバトルの結末は、どうやら体調の悪かったヒガシを抑え、おいらの勝利♪でもまた体調のいい時に再戦しようぜ!

 
<ある意味壮絶?わんこバトル>


<114杯、ごちそうさまでした!>

 満腹になりながらもデザートのグレープフルーツもしっかり頂いた4人はそこからなをき曰く「すっげえ観光地」だという遠野へ向かう。でもわんこそばを消化するまではちょっと気を抜くとそばや具が口の中に戻ってきそうな感じだよね、と話していたらおいらの口の中にイクラが突然一粒だけ戻って来てビックリして、そこから消化に集中した。(笑)
 遠野までの道のりもひたすらのどか。もうひたすらのどか。特筆すべき所が後から考えてみると何もないのがどういうことなんだろう。でも「遠野物語って読んだことあったっけ?」と考えながらプレサージュは進む。


<そして一路遠野へ>

 そして夕方の遠野へ到着。観光地らしく色々な名所の標識が出ている。僕らはなをきの必死のリクエストである「カッパ淵」なるところへ。ついたところはとりあえずお寺。でも狛犬の頭に皿が乗っているその名も「カッパ狛犬」がまつってあって驚いた。味わい深い。
 カッパ淵なるところはお寺の裏手だった。「イタズラ好きのカッパが馬を淵に引き込んだ」という聞いたことがある様なないような話のゆかりのところらしい。小さな社には黄桜のようなカッパの像がいたり、なかなか趣のあるところだった。し、しかし渋すぎるスポット。あまりに寂れた観光地っぷりに惜別の鐘をひとつ突いて逃走。


<カッパちゃん>

 さあ次なる目的地は仙台。グルメツアーのとどめは牛タンで、というもくろみ。仙台グルメは吉野家しか味わってなかったからね(笑)。
 またのどかな下道を抜けて東北道のインターまでたどり着き、一路仙台へ。すっかり夜だったが、なぜかまだ減らないおなか(笑)。しかも子供の日の仙台の町はなんか凄い人。車を停めた駐車場が飲み屋街のド真ん中だった事もあって牛タンの店を求めて歩く僕らに客引きの姉ちゃん達が容赦なく襲い掛かる。「いちじかん3000えんでーす」と呼び止められ、腕をつかまれ、払おうとしたら結構ねえちゃん力強くてびっくりした。まあ悪い気分ではなかったけど、目指すは牛タンなのだ。
 客引きたちを抜けるとついに発見「牛タン」ののぼり。迷わず入り、定食を注文。この牛タンは美味かったんだけど、イマイチまだ腹の中にわんこそばの残党が残っていた。今度はハラペコでこなきゃ。って東北もう一度来なきゃね。

 仙台で遊んでいく事も考えたが、翌日のシャレにならないであろう渋滞を考えて行ける所まで東京目指して行ってしまう事にする。さすがに疲れもあるのでローテーションしながら交代で寝ていくことに決定。とりあえず高速でハンドルを握ったおいら、助手席に@seryを乗せ、ひたすら南下。
 しばらく走ってローテーションしようと思ったら、後ろの席は爆睡モードだった。仕方ないので@seryと交代し、ナビシートに座る。途中渋滞もあったけれどそんなに大したものではなく、こっそり宇都宮で休憩して名物のギョーザでも食べようかと思ったら売り切れていてぎゃふん。でも眠気を感じない「ちょっと若返ったトーク」をしながら栃木県を越え、埼玉県に入り、さすがに後席と交代して手近な健康ランドに入り、風呂浴びて寝る。


<in健康ランド、誇れぬ肉体>

GO TO 最終日。

BACK TO 二日目。