−よし江のひとりごと−「田中知事不信任案」を可決した長野県議会 |
2002年 7月28日掲載 |
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私たち信州・生活者ネットワークでは、7月13日に記者会見を行ない、田中知事不信任案を可決した、長野県議会に対する私たちの考え方を記載した、アピール文を公表しました。 以下に、その全文を掲載すると共に、このアピール文に込められた、私なりの思いについて述べたいと思います。 アピール文はこちらから 地方政治は、私たちの暮らしそのものです。 私たちの長野県においては、長期に渡って固定化した、特定の人たちによって、政治が行なわれてきました。私たち県民の間には、閉塞感や停滞感が、いま話題のダムのように、満々と溜まっていたと言えます。 私たちのネットワーク運動は、東京都や神奈川県での運動に続いて、1991年に、1人の代理人(市議会議員)を誕生させるところから始まりました。環境・福祉・食の安全を主なテーマに、生活者の視点で調査し、政策化して議会の場で発言するという活動をしてきました。 田中知事の誕生は、大きなダムの決壊のようなもので、今まで溜まっていた県民の気持ちが、一気に吹き出した結果であると言えます。 今回、私たちが、アピール文を公表したのは、「田中知事不信任決議案」を可決した県議会に対し、自分たちの考えを表明し、私たちの活動の延長線上にある政治改革への思いを、県民の皆さんに訴えたいと思ったからです。 一番の課題は、「民意」という点です。 知事も県議も、県民による直接選挙によって選ばれた人たちであり、本来どちらも、「民意」を代表する立場です。しかし、現在の県議の皆さんは、その「民意」を代表する、自分自身の意思というものを、議会という場で、きちんと表明できているのでしょうか。 現在の長野県議会には、「会派」という存在があり、議会の運営、議会の場での議論を、実質的に支配していると言えます。様々な問題を議論して決めるのは、議会でではなく、「会派内部での会合あるいは会派同士の調整」というのはおかしなもので、県民にはその過程が見えてきません。今回の不信任案の議決の際にも、「会派の決定」に反対して退席した県議は、除名処分を受けました。 このような状況では、「民意」を代表する、県議一人一人の意志が、議会において充分に表明され、議論・議決されているとは言えないと思われます。すなわち、今の長野県議会は、必ずしも長野県民の「民意」を代表する組織ではない、と言っても過言ではないと考えます。 また、国会と違い、県の長である知事を選んだのは、県民自身であり、県議会ではないのです。県民がリコールするなら分かりますが、法律に触れた行為があった訳でもない知事を、県議会が不信任するのはおかしいと思います。 「脱ダム」と言われる治水問題に関しても、議会の提案に基づいて検討委員会が設置され、その答申により、ダム中止の方向性が出されました。その具体策については、今後の検討ということになります。田中知事の「脱ダム」宣言を批判し、その推進を阻止する目的で、検討委員会を設置し、そこでの検討結果が出るまでは、方向性を出さないと言うのが、県議会の主張ではなかったのでしょうか。それなのに、検討委員会の答申が出たばかりであるにもかかわらず、執拗に、ダムに代わる具体策の提示を要求し続けた県議会の姿勢は、理解に苦しむところです。 今回のアピール文の公表は、このような県議会の現状を改革し、私たち生活者の視点に立った、開かれた県政の実現を目指し、また、自分たち自身が有権者の選択肢の一つであるという意味も込めて、今後の県議選に候補者の擁立を考えていきたいという、私たち信州ネットの、決意表明という意味もあります。 |
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