二次醗酵

一次醗酵が終わったら、いよいよ二次醗酵です。
用意するもの
- 耐圧ペットボトル 20リットル分
- ペットシュガー ビール1リットルに付き6g〜10g(合計120g〜200g)
耐圧ペットボトルとは、コーラなど炭酸飲料が入っているペットボトルです。20リットル分集めるのは、結構大変です。お茶用の耐熱ペットボトルも可です。さわやか葡萄/CCレモンは徹底的に洗って匂いを取らないと、フルーティーなビールが出来てしまいます。また、CCレモンのキャップは要注意で他の物と互換性がないので、キャップは純正(CCレモンについていたものをそのまま使う)でないとガスが抜けることがあります。他は、互換性があるので、コカコーラのボトルにペプシコーラのキャップをしてもOK。
瓶詰め
醗酵の終わったビール表面には、酵母の粕が浮いているので、まず始めに酵母の粕を茶漉しですくって取り除きます。次にペットボトル1.5リットルに対して、ペットシュガーを6g〜10g入れます。
ペットシュガーは、ビンの中で、二次醗酵を促し、発生した炭酸ガスをビンの内側から充填する目的で入れます。二次醗酵で出てきた炭酸ガスは、密閉容器の中に徐々に溜まって行き、ビンの圧力が上がって行きます。圧力が上がるとともに、酵母の働きは弱まって行きます。醗酵速度は、オープンエアのときの1/7位に落ちます。ビールのシュワーっ
とした感じを出すには、砂糖が沢山必要ですが、未醗酵の砂糖が残りやすく、ウエットな(甘い)ビールになります。ドライな(辛口の)ビールにするには、砂糖を少なめにしますが、今度はシュワーっとした感じが薄れます。その範囲が6g〜10gと言うことになります。ペットシュガーを利用するのは、ビンに入れやすいのと、添加する量が一定に管理できるからです。上白糖をティースプーンに一杯でも構いません。次に漏斗などを利用して、瓶詰めに入ります。灯油ポンプのきれいな物を使う人もいます。炭酸ガスが溜まるので、八分目くらいまでビールを入れます。二次醗酵が始まるまでに時間がかかりそうでしたら、ペットボトルを押して、中の空気を抜い
てからキャップをするのが安全です。特に梅雨どきと、夏場の物が腐りやすい季節は気をつけましょう。瓶詰めが終わったら、暗いところに保管します。写真左側の茶色い、ビンは瓶詰め終了直後の物です。右側の緑のビンは、三ツ矢サイダーの空き瓶(1.5リットル入り)で完成品です。三日ほどすると、二次醗酵で出てきた炭酸ガスが充満してきてビンに張りが出てきます。三ヶ月ほど熟成すると、炭酸ガス圧力も上がり11/29 BRラガーとラベルされた緑のビンのようになって完成です。瓶詰めを終わると、桶の底には、写真のように澱が残ります。これは、酒
粕と基本的に同じ物です。これを集めておいて、健康食品の漬物を作ったり、パンやピザを造ることも出来ます。また、薬効成分があるので朝日ビールでは、この澱を集めて「エビオス」と言う薬を作っています。瓶詰め終了の写真中央やや右側のペットボトルは、澱がだいぶ混ざっていますので、落ち着いたところで、澱を沈殿させてから、再度瓶詰めします。しかし、澱の混ざったビールが好きな人もいまして、これは貴重な澱入りビールになることもあります。一般的には、澱が多いとまずいビールとされます。また、澱には独特の味(やや酸味がある)と匂いがありますので、我が家では、徹底的に澱を取り除く工夫をしています。

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熟成
- 瓶詰めが済んだら、暗い所(押し入れの中)に保管して、熟成(2〜6ヶ月)を待ちます。明るい所で保管すると、酵母が暴れて、ビールが酵母臭くなり、酵母の味(ちょっと酸っぱい味)が鼻につきます。それが好きな人もいるので、何とも言えませんが、酵母の味が嫌いな人の方が多いです。18℃以下の所で保管すると、酵母が冬眠してしまい、何時までたっても、圧力が上がってきません。くれぐれも冷蔵庫では寝かさないこと。容器は、市販のビールビンにビールを入れ、打栓器で栓をする方法もありますが、打栓器4,000円位、王冠一ケ10円位、それとビンを苦労して洗浄する覚悟が要ります。ほとんどの場合、ビンの内側にはカビが生えていて、茶色のビンの底を太陽にかざして、汚れを確認して、丹念に洗うことになります。クリスマスのスパークリングワインの入っていたビンの再利用はバッチグーです。
熟成を待っていられない方には
- 2〜6ヶ月も待つのは、嫌だと言う方には、ピルスナー(ファーストレディー風)/ペールエール(バドワイザー風)/ドラフトなども用意されています。また、ドライラガー(醗酵促進剤入り)も早く飲めます。またドラフトも早く飲めます。ドラフト(Draught:ドラウト)は、「樽だし」と言う意味で、イギリス人が腐った水を安全に飲むために考え出した水代わりに飲むビールです。良く冷やして、一気にぐっと飲むとそれなりに美味い!これに、生の唐辛子を一緒に入れて二次醗酵させると、チリービールの出来あがり、1.5〜2リットルに唐辛子一本が標準です。
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